1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 14:22:51.30 ID:9RaWwrZ30
 
調査兵団でのある日のこと

アルミン「えっ?エレンを振り向かせるためには、どうしたら良いかって?」

ミカサ「うん。エレンに唯一好意を向けてたあの女(アニ)は憲兵団へ行った。
    また変な虫がつかないうちに、エレンを私に振り向かせたい」

アルミン「ははは…まあ確かにアニがいない今がチャンスかもね。
     うん、いいよ。そういうことなら相談に乗るよ」

ミカサ「ありがとう、アルミン。こんなことを相談できるのはあなたしかいなくて…」

アルミン「いいのいいの。ぼくも傍からみててやきもきしてたから。」

ミカサ「///」

アルミン「それでエレンを振り向かせる方法だけど、それは手料理がいいと思う」

ミカサ「手料理?」

引用元: ミカサ「エレンのために料理を作ることになった」 



4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 14:24:47.14 ID:9RaWwrZ30
アルミン「うん。結婚するなら料理が上手な女性が良いって、何時だったかそう言ってたことがあったよ。」

ミカサ「け、結婚///」ホワワ

アルミン「僕もそうなんだけど、男ってのは、お母さんの料理が一番だったからね。
     エレンのお母さんは死んでしまったから、もうおふくろの味っていうのを味わうことができないしね」

ミカサ「そこで、愛情に溢れた料理をエレンを振る舞えば…」

アルミン「そう。好感度上昇間違いなしだよ。」

ミカサ「エレン///」

アルミン「ミカサ、妄想に浸るのはまだ早いよ。この作戦、2つ問題があるんだ」

ミカサ「どんな問題があるの?」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 14:27:05.15 ID:9RaWwrZ30
アルミン「一気に好感度を上昇させるなら、エレンの大好物をご馳走する必要があるけど
     エレンの大好物は知ってる?」

ミカサ「勿論。一緒に住んでいたからね。牛肉よ。それもハンバーグ……あ」

アルミン「そう。エレンの好物は肉。でも今の食糧事情では、上官でさえなかなか肉は配給されない」

ミカサ「う、うう……」

アルミン「肉以外で振る舞うっていう方法もあるけど。…どうせなら、エレンの好物を振る舞いたいよね?」

ミカサ「それは勿論……なんとかならない?」

アルミン「それも問題だけど二つ目の問題点が肝心なんだ……ミカサ、料理はできる?」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 14:31:05.42 ID:9RaWwrZ30
ミカサ「えっ?……や、野菜なら昔育てていた…」

アルミン「ミカサ、話を逸らさないで。料理はできる?」

ミカサ「…に、肉を削ぐのは得意…」

アルミン「ミカサ」

ミカサ「う、うう……軍で…」

アルミン「それは酵母による食糧の保存方法、干物の作り方をやったぐらいだよ。」

ミカサ「…ごめんなさい。おばさんの手伝いで下ごしらえをしたぐらい……
    一から作ったことはない……」

アルミン「そうでしょ。この2つを解決しなければならないんだよ」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 14:33:56.23 ID:9RaWwrZ30
ミカサ「けど、どうしたらいいの?」

アルミン「そうだね。まずミカサは、料理スキルを上げることを考えるんだ。」

ミカサ「そ、そんなに悠長にはしていられない。そんなことをすれば、またエレンに悪い虫がついてしまう」

アルミン「いや、ミカサ。急いてはことを仕損じてしまうよ。エレンは巨人を殲滅させることで頭がいっぱいで
     色恋沙汰なんて興味ないはずだし、アニも近くにはいない。暫くは大丈夫だよ」

ミカサ「け、けど」

アルミン「じゃあミカサはエレンに自信のない料理を食べさせたい?」

ミカサ「!?そ、それは嫌!……食べてもらうなら、おいしいって言って欲しい…」

アルミン「でしょ。だから今は我慢するときだよ」

ミカサ「わ、分かった、我慢する……それで、私は何をすればいい?」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 14:37:03.31 ID:9RaWwrZ30
アルミン「やることは決まってるよ。非番の日は、自分で食事をつくること。
     愚直だけど、料理の基本を覚えるのにこれ以上の近道はないよ。
     本当は、食事当番になるのが一番だけど…ミカサの戦力は絶大だから、有事のために食事当番はやらせないと思う。」

ミカサ「うん、仕方がない…話は変わるけどアルミン…あなたはカルラおばさんの料理食べたことある?」

アルミン「うん?…エレンの家に遊びに行ったときに何回かあるけど、それがどうかしたの?」

ミカサ「食べてもらうなら、エレンにはカルラおばさんの料理を食べてもらいたい。
    私も一緒に住んでいたから、おばさんの味は覚えているつもりだけど、自信がないから…」

アルミン「なるほど味見して欲しいってことだね……ミカサ、無理にカルラおばさんの真似なんてしなくていいんだよ」

ミカサ「えっ?どうして…」

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 14:39:55.15 ID:9RaWwrZ30
アルミン「おふくろの味もいいけど、どうせなら、「ミカサの味」をエレンに植え付けるんだよ。」

ミカサ「わ、私の味…」

アルミン「まあ、判断に迷うところだけどね。エレンにもう一度おふくろの味を出して喜ばせるか、
     ミカサの味で、エレンをミカサ色に染め上げるか…決めるのはみk

ミカサ「私色に染める!」

アルミン「そ、即答だね…」

ミカサ「え、エレンをわ、私色に染める…///////////////////////////////」

アルミン「ミカサ、落ち着いて」

ミカサ「!、ご、ごめんなさい。つい……」

アルミン「とにかく。ミカサは今できることをコツコツとやっていくんだよ。」

ミカサ「ありがとう。アルミン。それよりも、肉はどうすればいい?」

アルミン「それが問題なんだけど、おとなしく配給を待つしかないよ」

ミカサ「えっ?さ、サシャに盗んでもらうのはどう?」

アルミン「それはやめたほうがいい。たぶん、半分以上上げなければやってくれないだろうし、
     最悪、全部食べてしわれかねない。」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 14:42:02.23 ID:9RaWwrZ30
~~~~~~~~~~~~
サシャ「はっくしゅん!」

コニー「わっ、サシャ!もの食ってるときにくしゃみすんな。かかっちまったじゃねーか!」

サシャ「す、すみません…いま、だれか私の噂をしてますね。はぐはぐ」

クリスタ「というかサシャ、調査兵団にきても、芋を盗んで食べてる…この前は肉を盗んでいたし…」

ユミル「馬鹿は死ななきゃ治らないんだよ」

ライナー「バレない様にする技術が上がっているだけに、性質が悪いぜ」

サシャ「はぐはぐ♪」
~~~~~~~~~~~~

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 14:46:38.45 ID:9RaWwrZ30
アルミン「肉を盗んだところで、干し肉や燻製なら意味がない。
     肉を盗むなら保存のために酵母もいる。嵩張ってしまうから、隠し場所に困る。
     隠し通せたとしても、配給されていない肉をばれない様に調理するのは、もっと難しい。
     ここは大人しく配給されるのを、待った方がいい。」

ミカサ「分ったわ……私達に回ってくるかしら」

アルミン「低確率だけどね。調査兵団は有事の際に、戦闘能力を維持しなければならない。
     その為には、体力・気力を養う必要がある。
     また家族にも配給すれば、調査兵団に加入するする人も増えてくる……
     …他に理由はあるけど、とにかく福利厚生的名目で他の兵団よりも、生肉が配給されやすいって聞いたよ。
     ……もっとも年功序列で、家族持ちが優先だけどね。」

ミカサ「やはり待つしかないのね」

アルミン「逆に考えるんだ。その間にいっぱい練習できて上達できるって。
     それに兵団に優秀って認めてもらえれば、優先順位が上がるかもしれない。
     万が一僕に配給されたら、その時はあげるから」

ミカサ「うん…そうだね。ありがとうアルミン。やっぱりアルミンは頼りになる。」

アルミン「僕は後押ししただけだよ。それじゃおやすみ」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 14:49:25.25 ID:9RaWwrZ30
翌日夕飯の時

エレン「さーて、メシだメシだ。今日の晩飯は…肉なしクリームシチューか…」

ライナー「…見た目薄いな…けど味は良いかも……うっ!まずっ!…味も見た目どおりか」

ユミル「今日は特にひどいな。塩味が効いてない…キャベツなんて、ほぼ生じゃんか…」

クリスタ「今日のは食べきる自信がないや…」

サシャ「食糧難の時代、兵隊はご飯にきちんとありつけるのですから、
    まずくても残さずに食べなきゃ、生産者に失礼ですよ」

ジャン「こりゃ意外だ。サシャが、ずいぶんまともなことを言ってるな」

サシャ「えっへん!私は食に関しては真面目なんですよ!」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 14:51:39.92 ID:9RaWwrZ30
コニー「しかしなんで調査兵団の飯は、こんなにもバラつきがあるんだ?
    訓練兵の頃はこんなことはなかったのによ」

ベルトルト「先輩兵に聞いたら、調査兵団は死亡による入れ替えが激しくて、料理スキルを持った人が
      不足しがちなんだって聞いたよ。」

ジャン「しかし、うまい飯もそうだが、肉だ肉。肉もがっつり食いたいもんだぜ」

ライナー「確かにそうだな。肉なんて半年に1度、ありつけるかどうかだもんな」

コニー「育ちざかりなんだから、肉をたらふく食いたいぜ」

サシャ「私もです。狩猟していたときが懐かしいです」

ユミル「お前はこの前、盗んで食べてたじゃねぇか…」

コニー「なあ、お前も肉食いたいよな、エレン」

エレン「あーそうだな。確かに肉食いてぇな……母さんのハンバーグがまた食べてみたいぜ」

ミカサ ピクッ

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 14:55:36.66 ID:9RaWwrZ30
ジャン「ぶっ、ははははは!おいなんだよ、エレン。お前、ママの味が恋しいってか?
    わはははは!それにハンバーグって! お子様かよ」

エレン「なっ!?ジャン!てめぇ笑うこたぁねぇだろ!」

アルミン(あ、またエレンとジャンがケンカしてしまう!止めn)

ミカサ「ジャン……エレンのお母さんは、巨人に食べられて死んでしまった……
    ……もう、エレンは一生、母の手料理を食べることができない…」

エレン「み、ミカサ?ちょ……ここでそんな話は…」

ジャン「うっ……え、……エレンすまんかった。ちょっと迂闊だった……」

エレン「お、おう……気にすんな…」

コニー「しかし、おふくろの味か…俺もカーちゃんの料理が時々恋しくなるぜ」

ライナー「ああ。俺やベルトルトも故郷の肉の煮込み料理が懐かしい」

ユミル「おいおい、不味いとはいえ、メシ食ってんだ。辛気臭い話はよそうぜ」

アルミン(やれやれ、これでこの場はおさまr)

エルヴィン「みんな食事中悪いが、ちょっといいかな」

エレン「あ、エルヴィン団長と、リヴァイ兵長」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 15:00:27.99 ID:9RaWwrZ30
アルミン(!?)

ミカサ ギロッ(あの時のチビ…っ!)

リヴァイ「おい、何睨んでやがる。今日はお前たちにいい話を持ってきたというのに」

エレン「?いい、話ですか」

エルヴィン「そう。実は君たち調査兵団の新兵に、歓迎会代わりに、今度の休日に牛肉をプレゼントしようと思ってな。
      それも、干し肉や燻製ではない、生の肉をだ。」

ミカサ「!!!?」

アルミン(えっ!!?……ほ、本当に?……生の肉……ま、まずい…こ、こんなに早く肉が手に入るなんて)

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 15:01:56.01 ID:9RaWwrZ30
ジャン「えっ?マジですか!?」

コニー「やったぜ! に、肉が食えるんだ!」

サシャ「やった、そろそろ盗みに行こうかと思っていたんですよ」

ユミル「なんでこのバカは口に思ったことを吐くかね」

リヴァイ「はしゃぐな、ガキども。肉をお前ら新兵に配給するのには訳がある。」

アルミン(訳…?)

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 15:05:39.13 ID:9RaWwrZ30
おっと別スレに誤爆した


エルヴィン「まず配給する肉は生肉といっても、酵母保存で保存が切れかけのものだ。」

リヴァイ「腐ってはないが、腐る手前のやつだ」

コニー「ちぇ、期待して損したぜ」

サシャ「いえ、コニー。お肉は腐る寸前が一番おいしいんですよ」

リヴァイ「そこのガキの言う通りだ。むしろ熟成されていい味になってるんだから贅沢ってもんだ。
     まあ一つ目の理由は、酵母保存がきれかけのものをそのまま腐らすよりは、配給した方がいいってことだ」

エレン「一つ目ってことは、理由はほかにもあるんですか?」

アルミン「貴重な肉を新兵に配給するってことは…もしかして」

リヴァイ「ああ。二つ目の理由は、最後の晩餐っていう意味だ」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 15:11:10.33 ID:9RaWwrZ30
エレン「なっ?さ、最後の晩餐…ですか?お、俺は死ぬつもりなんかありません」

リヴァイ「…お前ら、ここ調査兵団がどんなとこかは、エルヴィンから散々聞いたよな?
     ……もっとも死亡率が高い兵団だ。明日はお前たちが巨人の食糧になるかも知れない身だ。
     明日生きられる保証なんて、どこにもない。それが俺たち調査兵団だ」

皆「……」

リヴァイ「だから、せめて死ぬ前に、良いものを食ったって罰は当たらない。
     とにかく、新兵には肉を配給して、自分達で好きなように食べる。これが俺たちの歓迎の仕方だ」

アルミン「あ、あの。肉料理を振る舞ってくれるわけではないんですか?」

リヴァイ「ああ。肉は各自で料理してもらう」

ミカサ「なっ!?」

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 15:14:20.15 ID:9RaWwrZ30
リヴァイ「何驚いてやがる。。肉が貴重な時代だ。料理作ったやつにも食わせないと、誰もやらん。
     自分の取り分が減ってしまうぞ。
     …それに頼んだ奴が、今日の夕飯を作ったクソ野郎だったらどうする?」

ジャン「うっ、それは嫌です」

エルヴィン「そう。だからせめて悔いがないように、君たち自身の手で、作って欲しい。
      自分で作ったものなら、失敗しても悔いはないはずだ。」

コニー「でも、俺料理なんてしたことがありません」

リヴァイ「ああ、同期内なら頼むのは有りだ。自分の取り分があるから、ケンカにならずに済むからな。」

エルヴィン「ということだ。では、休日のお昼までに受け取りにくるように」

ミカサ ワナワナ

エレン「どうしたんだミカサ? あ、そうか肉が食べられるから喜んでるんだな」

アルミン(ど、どうしよう……これは不味いことになった)

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 15:14:51.30 ID:9RaWwrZ30
ちょっと休憩

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 15:22:40.29 ID:9RaWwrZ30
・・・

コニー「お、おいどうするよ?肉を食うっていても、俺は料理はできねぇぜ」

ライナー「誰か、料理の心得があるやつはいるか?」

アルミン(どうか、この中に料理が得意な人がいませんよu)

サシャ「あ、大丈夫です。私できます。こう見えても、肉料理には自信があります!」

クリスタ「わ、私も料理はできます。」

ミカサ「ッ!」

アルミン(そんな訳ないよね…この流れ…まずい…)

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 15:24:22.67 ID:9RaWwrZ30
ユミル「さすが私の可愛いクリスタ。料理ができる女はいいねぇ。あ、あたしパス。料理得意じゃないからな」

ジャン「サシャは意外…でもないか。サシャは狩猟の村出身だったんだよな」

サシャ「そうです。肉を美味しく食べる方法は任せてください!」

クリスタ「サシャほどじゃないと思うけど、腕によりをかけてつくります!」

ライナー(ああ、結婚したい)

エレン「へぇ~、それは楽しみだな!」

ミカサ「!!?え、エレン!?ほ、他の女の料理がた、楽しみって!?」

エレン「ん、どうしたんだよミカサ。お前もサシャとクリスタの肉料理楽しみだろ?
    肉だぜ?肉。肉が食べられるんだから。しかも料理が得意な二人ときている。
    今からわくわくしてこないか?」

ミカサ「え?……う、うん…」

エレン「?」

アルミン(だ、ダメだよエレン。ミカサに他の女の子のことを言っては…
     どうしよう。ここで経験のないミカサが名乗り上げるのはまずい。
     二人のあの自信……今のミカサでは、きっとサシャとクリスタに太刀打ちできない…)

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 15:28:53.54 ID:9RaWwrZ30
ジャン「な、なあミカサ。ミカサはどうすんだ?」

アルミン(作ると言えば、サシャ、クリスタと比べられる。
     作らないと言えば、エレンはミカサを差し置いて
     年頃の女の子の手料理を食べることになってしまう…
     が、こちらの方ダメージは低い。ここは作らない方向で…)

ミカサ「……私も、作る」

アルミン(…ですよね~…)

ジャン「よぉおおおおっし!」

エレン「お、じゃあミカサハンバーグ作ってくれよ!」

ミカサ「!! うん/// チーズ入りでいいよね?」

エレン「おう、もちろんだ。二人で一緒にこねる手伝いしたのが懐かしいな」

ジャン「なっ!?てめぇえ!み、ミカサの料理食ったことあんのかよ!?」

エレン「な、なんで突っかかってくるんだよ?それに一緒に母さんの料理の手伝いをしただけだ」

ジャン「畜生…エレンのやろうぉ…」

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 15:33:05.73 ID:9RaWwrZ30
エレン「でも、大丈夫か? 一から作ったことないだろ?」

ミカサ「おばさんの手順は、見てて覚えてるから大丈夫。」

エレン「ま、ハンバーグならこねて焼くだけだから、そうそう失敗しなだろうしな。
    みんな、勝手にに一つメニュー決めちまったけど、いいよな?」

コニー「俺はいいぜ(肉料理だぜ。ひゃっほー!)

ジャン「俺もいいぜ(ミカサのなら、どんなにマズイものでも食べてやる)」

ライナー「次の休日が楽しみだ(クリスタの手料理。ああ楽しみだ)」

アルミン(ああ…ミカサ舞い上がっちゃってるけど、大丈夫かな……二人は経験者なんだよ……)

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 15:36:06.87 ID:9RaWwrZ30
そして当日

アルミン「み、ミカサ…その…いけそう?」

ミカサ「大丈夫。エレンが言ったようにハンバーグなら、こねて焼くだけ。
    調味料の種類、量はきちんと計る。焼くほうはやったことないけど、火力を間違わなければ大丈夫。
    ソースは、市場で購入したトマトソースにする。少なくとも大失敗はしない…はず」

アルミン「そ、それなら何とかなりそうだね」

ミカサ「それと、アルミン。手伝わなくていいけど、間違えそうだったりしたら、その時は指摘してほしい」

アルミン「いいよ。あくまで自力で作りたいんだよね。」

ミカサ コクン

アルミン「じゃ、明らかにおかしい手順があれば言うから。それじゃ、ミカサ始めよう」

ミカサ「うん……待っててねエレン。私が、美味しい肉料理、振る舞ってあげる」

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 15:40:16.62 ID:9RaWwrZ30
そして完成

ミカサ「どうしよう…形は歪だし、ちょっと焦げちゃった…」

アルミン「でも、手順に問題はなかったから大丈夫だと思うよ。」 
    (意気込みすぎて、最初包丁の柄を握りつぶした時は、どうなるかと思ったけど……
     味つけを間違えたり、量を間違えたりはしてないから、本当に良かった………) 

ミカサ「あの二人に負けたりしないかな…?」

アルミン「大丈夫だよ。訓練兵時代は、料理する機会なんて殆どなかったんだし。
     料理作るのは久しぶりのはずだから、二人だって案外似たようなものかもしれないよ?」

ミカサ「うん。そう言われると安心した…アルミン、運ぶの手伝って」

アルミン「うん、わかった」
    (……けど、あの二人の自信……何か嫌な予感がする…
     ……クリスタに至っては、数日前から取りかかっていたみたいだし……)

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 15:47:41.29 ID:9RaWwrZ30
そして料理が出揃う

コニー「はーー、ようやくお出ましか。ハラぺこでもう我慢できねぇぜ!」

ベルトル「ああ、さっきからいい匂いがしてるしね」

ライナー「最初の料理は誰からいく?」

サシャ「あ、じゃあ私からいきます。それでは、オープン!」

エレン「おおおお!こ、これはローストビーフか?」

ジャン「あ、ああ…ほ、本当に目の前に肉がある!」

ユミル「へぇ、美味そうじゃん」

ミカサ「!!」 シュン

アルミン(!あ、あの出来栄え……こ、これはサシャを甘く見ていた!)

サシャ「ふっふっふ。みなさん良い反応ですね。これはただのローストビーフではありません。
    狩猟の村特製、燻製ローストビーフです。」

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 15:50:20.01 ID:9RaWwrZ30
コニー「なんだよ。燻製かよ。配給の肉は燻製が多いから、他のものが良かったぜ」

サシャ「甘いですねコニー。軍の燻製を狩猟の民の燻製と、比べてもらわないで頂きたいですね。
    さ、みなさん。どうぞ食べてください。あ、今回は肉の味を堪能してもらうため
    そのまま食べてみて下さい。下味はついています。」

エレン「それじゃさっそく。ぱくっ……こ、これは!?う、うまい!!!!」

アルミン(ああ!……やっぱりこうなってしまうのか…)

ミカサ「!!!?!?!!?え、エレン何を言って…」 ワナワナ

コニー「ほ、本当だ!に、肉が舌の上でとろける!」

ベルトル「そして燻煙の風味が、肉の臭みを消して、いやそれどころか肉の風味を引き立てている!」

ジャン「こいつは想像以上だぜ」

ライナー「ああ、これはちょっとサシャを見くびっていたぜ」

サシャ「ふっふっふー…もっと褒めていただいてもいいんですよ。」ドヤァ

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 15:55:23.65 ID:9RaWwrZ30
エレン「どうしたんだ、ミカサ、アルミン。早く食わないとお前らの分なくなっちまうぞ?」

アルミン「あ、ああ食べるよ。久々の肉だからちょっと感動してて……ぱくっ…!?」

ミカサ「ぱくっ……!!?お、おいしい!?」

アルミン(あのミカサも、思わず口に出してしまったか……しかしこれは本当に誤算だ。
     このままでは、ミカサの料理が出し辛くなってしまう…)

クリスタ「ぱくっ…本当においしい!」

ユミル「本当だな。しかしサシャ、こんな特技があったなんてな。
    私はてっきり、ただの芋女とばかり思ってたぜ。」

サシャ「ふっふっふ。能あるタカは爪を隠すのです!」ドヤァ

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 15:57:39.03 ID:9RaWwrZ30
コニー「しかし、燻製なんて時間がかかるんじゃないのか?塩漬けだけで1週間ぐらかかるだろ?」

サシャ「確かに一般的な作り方は、保存性を高めるために長時間漬け込みますが
    今回の燻煙は風味づけですから、塩を塗りこんで2時間ほどおいたものを、
    通常よりも高温で20分だけ燻しました。」

エレン「それだけでこんなにも上手いものができるなんて」

サシャ「狩猟の民は、肉に関しては熟知していますから」ドヤァ

ベルトル「一通り食べたところで、次は誰にする?」

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 16:00:33.22 ID:9RaWwrZ30
クリスタ「じゃあ、次は私が。私の料理はシチューです」

ジャン「おっシチューか。この前は糞不味いシチュー食わされたからな」

ユミル「ふ、ジャン。見たら驚くぞぉ」

ライナー(ああ、クリスタの手料理がついに食べられる!)

アルミン(シチュー……?クリームシチューなら、そんなに時間はかからないはず。
     なのに、数日前から準備してシチュー……!も、もしかして!?)

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 16:07:04.68 ID:9RaWwrZ30
コニー「な、なんだぁ!?この黒いシチューは!?」

ジャン「ああ、こんなシチューは見たことがない」

アルミン「こ、これは!?く、クリスタ……こ、これってもしかして……
     デミグラスソース!?」

ライナー「知っているのか!?アルミン!」

クリスタ「あ、よく知ってるね。さすがはアルミン。
     これはシチューはシチューでも、ビーフシチューっていうものなの。
     デミグラスソースは色んな料理に使うけど、折角良いお肉食べるのだから、
     ビーフシチューにしてみました。」

アルミン「こ、これ……一から作ったの…?」

クリスタ「うん、そうだけど?」

エレン「何か問題でもあるのか?」

アルミン「このデミグラスソースって、作るのにものすごく時間がかかるんだよ。数日単位で」

みんな「なっ!?」

52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 16:15:46.77 ID:9RaWwrZ30
アルミン「牛骨や肉やいろんな野菜を長時間煮込んで、何度も灰汁を掬わなければいけないんだよ。
     それで小麦粉を焦げ茶色になるまで炒めたものに加えて……
     …とにかく手間と時間がかかる、贅沢な料理なんだよ」

クリスタ「えへへ///牛の骨も貰ったし、 みんな肉料理楽しみにしていたみたいだから、がんばっちゃった///」

ライナー(結婚したい)

アルミン「でも、この料理、あまりにも時間がかかるから。貴族でも滅多に作らないし……
     ……クリスタ、君は一体……」

クリスタ「!?そ、そそそそそれは……(ど、どうしよう、一族の娘って知られると不味い)

ユミル「今はそんなこと、どうでもいいだろ。それよりも、貴族すら滅多に食べれない味、楽しもうぜ」

アルミン「…そうだね」
   (……これで確信した…クリスタは貴族の娘……しかしなんでまた兵隊に…
    て、今はそんな場合ではないか。こんな珍しい料理なんてだされたらミカサの料理が霞んでしまう)

ミカサ ズーン

アルミン(ああ、ミカサが、すごく落ち込んだ……ほ、本当にどうしよう……)

54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 16:20:40.11 ID:9RaWwrZ30
クリスタ「(あ、ありがとう、ユミル)」

ユミル「(いいってことよ)」

クリスタ「それよりも、みんな早く食べて」

エレン「それではさっそく……ずず…・・・こ、これもうめぇえええ!!」

ミカサ「!!??!!?え、エレン?」ジワッ

アルミン(や、やばい!あのミカサが涙目になってる!)

コニー「こ、こんな味は初めてだ!」

ベルトル「ああ、肉のうまみが溶け込んでいて、こんなにもコクがあるスープは初めてだ」

ジャン「コクもそうだが、肉も柔らかくて相性が抜群だ!」

ユミル「パンを浸しても美味いな」

ライナー(ああ、もう結婚しよ)

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 16:26:45.76 ID:9RaWwrZ30
エレン「ミカサ、アルミンも早く食べろよ。こんなうまいもの、冷める前に食べた方がいいぞ」

アルミン「う、うん……ずず……!!!?(こ、これは想像以上においしい!)」

ミカサ「い、頂きます………!!!!?お、美味しい……」ジワッ

エレン「お、ミカサがあまりにもの美味しさに、感動して涙してるぜ!」

クリスタ「み、ミカサ///そこまで感動されると困っちゃう///」

ユミル「おお、あのクールなミカサを泣かせちまうなんてな。私のクリスタは罪な女だ」

アルミン(違うよエレン……ミカサは自信を無くしてしまったから…って言えたらどんなに楽か……)

ミカサ(……うぅ…どうしよう……エレンは私の料理なんて食べたら、マズイっていってしまう……
    あんな料理出されたら、今の私に勝ち目なんて……)

ベルトル「さて、最後はミカサの料理だね」

ジャン「いよ、待ってました!」

エレン「俺もだ。ミカサがどれだけ上達したか楽しみだぜ」

ミカサ「うう……」

アルミン(こうなったら、腹をくくるしかないよ、ミカサ……後で僕に怒りをぶつけてもいいから
     今は耐えるんだ!)

57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 16:28:48.84 ID:9RaWwrZ30
エレン「?どうしたんだよ、ミカサ。早く蓋開けて見せてくれよ」

ミカサ「……い、いやだ」

エレン「どうしたんだよ、ミカサ?」

ミカサ「だ、だって私の料理は二人ほど豪華じゃない……それに見た目だって……」

エレン「大丈夫だって。少なくともこうして持ってきたってことは、食べられる状態だってことだろ?」

ジャン「そうだぜミカサ!少なくとも俺は(ミカサの料理なら)どんな料理だってたべるぜ」

サシャ「そうですよ。私はどんなマズイ料理だってたべるのは知ってますよね?」

ライナー「今日は調査兵団104期生の同期会だ。難しいことは無しだ」

ベルトル「うん。そういうこと」

エレン「それに、ハンバーグ作ってくれって言ったのは俺からなんだし。
    ……それに、ずっと楽しみにしてたんだ。だから早く食わせてくれよ!」

ミカサ「……うん!」 ぱぁぁ!

アルミン(よし、珍しくエレンが男気を見せた!ミカサが珍しく喜んだ表情だ!)

エレン「それじゃ、見せてくれよ」

ミカサ「そ、それじゃあ、みんな食べて」

58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 16:32:47.59 ID:9RaWwrZ30
コニー「お。……たしかに形は悪いな」

ライナー「それにちょっと焦げてるものもあるみたいだ」

ベルトル「だが、形は味に関係しないし、焦げも許容範囲内だよ。」

エレン「なんだよ。落ち込むからもっとひどいのを想像してたけど、
    これくらいなら全然問題ないじゃねーか」

ミカサ「け、けど二人と比べると見劣りする…それにトマトソースは市販のものだし…」

エレン「一般家庭の料理ってこんなものだって。あの二人がおかしいんだよ。
    ミカサだって俺の母さんの料理食べたたからわかるだろ。
    ソースなんてものは、市場から買ってくるのが普通なんだから」

ジャン「そ、そうだぜミカサ!……そ、それよりも、早くたべようぜ」

エレン「おう。それじゃ食うぜ……ぱく……もぐもぐ」

アルミン「ぱくっ……」

ミカサ ドキドキ

60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 16:35:25.52 ID:9RaWwrZ30
エレン「……うん、美味しいぞ。ミカサ」

アルミン「うん。美味しいよ。ミカサ(……でもこれだと…)

コニー「ほんとだ!かーちゃんが作ってくれたハンバーグみてーだ」

ライナー「ああ、そうだな。おふくろが作ってくれた味だ」

ベルトル「うん、中に入ったチーズとトマトソースの酸味が良い相性だね」

ジャン「うめぇ!(ミカサの手料理ってだけでうまいぜ!!!)」

ミカサ「……」シュン

アルミン(ミカサがあまり喜んでいない…)

エレン「どうしたんだよ、ミカサ。ミカサのも十分美味しいぜ?
    何が不満なんだよ」

サシャ「そうですよ。ミカサのハンバーグ、美味しいじゃないですか」

ミカサ「だ、だって……サシャやクリスタの時と反応が違う……]

アルミン(そう、ミカサが喜んでいないのは、二人の時と反応が違うから…
     ……その理由をエレンが言及してくれればいいのだが……)

65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 16:40:00.10 ID:9RaWwrZ30
エレン「なんだ、そんなことかよ。あー……何ていうかな、ミカサの料理はおふくろの味なんだよ」

ミカサ「!?お、おふくろの味?」

コニー「ああ、そうだな。この感覚はそうだ。俺のカーちゃんが作ったハンバーグに似た感じだ」

エレン「そうそう。サシャやクリスタの料理は確かに美味いけど、
    二人の料理は、物珍しさがあって、あんな反応したからな。
    毎日食べたいって思うのは、ミカサの方だぜ」

ミカサ「え、エレン///」

エレン「それにさ、ほぼ初めてみたいなもんだろ、料理作るの。
    それでここまで出来たんだから、上出来ってもんだろ?
    …それに、冗談抜きで母さんのよりうまかったぜ。何したんだ?」

ミカサ「け、けど特別なことは何もしていない……」

66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 16:42:46.09 ID:9RaWwrZ30
アルミン「いや、たぶん玉ねぎを炒めていれたからだよ。」

ミカサ「玉ねぎ?確かに炒めてから入れたわ。炒めると甘みが増すって聞いたから。」

エレン「え、そうなんだ。そういえば母さんは生の玉ねぎを入れてたもんな」

アルミン「それだと水っぽくなるからね……ひと手間加えたことによって
     カルラおばさんの味を超えたんだよ」

ミカサ「///」

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 16:46:03.84 ID:9RaWwrZ30
エレン「とにかく久々にハンバーグが食べれて嬉しかったよ、ミカサ。
    巨人駆逐して、また肉が手に入りやすくなったらさ、またハンバーグ作ってくれよな!」

ミカサ「////うん!必ず!」

ジャン(ち、ちくっしょぉおお。エレンの野郎!ミカサと仲良くなりやがってぇ…!
    お、おまけに、さりげなく約束取り付けやがったぁ!)

アルミン(はぁ…、これで一件落着かな。)

エレン「アルミン、どうした?」

アルミン「な、なんでもないよ。それよりも試食も終わったし。食事会を楽しもうよ!」

全員「ああ!」

アルミン、ミカサの方を向いて (´・ω・`)b

ミカサ テレッ

アルミン(……よかったね、ミカサ。今後も応援するかね!)

おわり

74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 17:00:42.61 ID:9RaWwrZ30
おまけ

さっきのEDが台無しになるので、注意

ガチャ

リヴァイ「お、やってるなガキども」

エレン「り、リヴァイ兵長!?、そ、それにオルオさんにぺトラさんも」

オルオ「どうだ、新兵ども。久々の肉は?」

ぺトラ「みんな楽しんでる?」

エレン「ど、どうされたんですか。そ、その台に乗っかってる皿は?」

リヴァイ「まだ保存切れの肉があったからな。だからお前らに新兵に差し入れだ。
     ……万が一、まともな料理が作れる奴がいなかったときのために用意した。」

オルオ「喜べ新兵ども、リヴァイ兵長直々の料理だぞ。喜んで食え」

ぺトラ「はいはい、あんたが作ったんじゃないから偉そうにしないの。
    けど、リヴァイ兵長の料理はすごいわよ。」

75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 17:05:28.46 ID:9RaWwrZ30
エレン「そ、そんなにすごいんですか?」

オルオ「貴族ご用達シェフ並、いやそれ以上だ」

エレン「す、すげぇ…」

ジャン「ほ、本当かよ…」

ライナー「人は見かけによらないというが」

ベルトル「もしそれが本当なら、リヴァイ兵長は完全無欠超人ですね」

リヴァイ「ま、自慢じゃないが、料理にはちょっと腕に覚えがある。
     貴重な肉でお前らガキどものために作ってやったんだ。残すんじゃねぇぞ……
     て、おい。このハンバーグは誰が作った?」

ミカサ「私ですが、なにか…?」ギロッ

アルミン(や、やばい…リヴァイ兵長が作った料理って、もしかして)

77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 17:08:31.32 ID:9RaWwrZ30
リヴァイ「ちっ!かぶっちまったじゃねぇか。」

エレン「え、てことは、兵長も」

リヴァイ「ああ、ハンバーグだ。ま、かぶったとはいえ、そこの形のわりぃものよりも
     断然うまいことを保証するがな」

ミカサ ブチッ

アルミン(あ…きれた…どどどどお、どうしよう!?
     リヴァイ兵長。あの言い方絶対わざとだよね!?
     人類最強の二人がケンカしたら、だれも止められないよぉ!)

ミカサ「…ハンバーグは私が作ったのがあります……ほかの新兵にあげて下さい」

リヴァイ「他の新兵グループのも用意しているに決まってるだろうが。
     俺が、そんな     のちいせえことをすると思うか?」

ミカサ ぎりっ!

78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 17:11:40.17 ID:9RaWwrZ30
リヴァイ「ま、とにかくとっとと食べな。」

エレン「は、はあ……とにかく頂きます……形は良いな。…うん?周りはちょっと硬いな…」

アルミン(……ああ!……し、心臓がバクバクしているのが分かる!)

エレン「もぐもぐ……こ、これは!!!?」

ミカサ ジィーーーー・・・・

エレン「う、うますぎる!!!!ま、マジでうますぎる!!!!」

ミカサ Σ(゚Д゚)ガーン………ワナワナワナ ワタシノトキトリアクションガチガウ……

79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 17:14:54.04 ID:9RaWwrZ30
コニー「は、ハンバーグってこんなにうまいものだったか!?」

サシャ「周りは固く焼かれていますが、それが良い食感になってますね!」

ユミル「歯ごたえがあって肉汁があふれている!!噛むたびに肉の味がする!」

ライナー「トマトソースも、酸味の具合が絶妙だ!」

ジャン「こ、これはミカサ以上…はっ!!?そ、そんなことはないぞ、ミカサ!」

ミカサ ブッチーン!

アルミン(ああ!ジャン! こんな時になんでとんでもない失言をするんだ!)

80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 17:17:01.13 ID:9RaWwrZ30
クリスタ「しかし、この歯ごたえ…つなぎは無しですか?」

リヴァイ「ああ、ハンバーグは通常、パン粉、卵を繋ぎとして入れる。
     それにより、あの柔らかい触感が生まれるのだが、今回は入れていない。
     それに焼くときに酒をまわしてフランベしている。
     それにより周りがいい感じに固くやけるというわけだ」

サシャ「なぜ繋ぎを使わずに…そもそも繋ぎなしでまとまるのですか?」

リヴァイ「やわらかいハンバーグが人気があった時代があったそうだが、ナイフ入れただけで
     すぐグズグズになる軟弱なハンバーグなど、女子供が食うものだ」

ミカサ ブチブチーン!

アルミン(リヴァイ兵長、ミカサを刺激するのはやめて下さい!)

81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 17:19:05.75 ID:9RaWwrZ30
リヴァイ「つなぎは塩のみだ。塩を適切な量いれてこねると、つなぎなぞ使わなくてもまとまる。
     ……よくこねる必要はあるがな。だがこうすることで、貴族御用達シェフの味が出せる。」

ユミル「まさしく男の料理って感じだな」

エレン「うめぇ、こんな美味いハンバーグ食ったことないぜ。おい、ミカサ。お前も遠慮せずに食えって」

ミカサ「はっ!?……い、いい、私は遠慮しておく(あのチビの料理なんぞ誰が…)」

エレン「そう?な、ミカサ、ハンバーグ作る機会があったらさ、今度は兵長レシピでも作ってくれよな」

ミカサ「Σ(゚Д゚)ガーン……え、エレンがよ、喜ぶなら…… ワナワナ」

アルミン(え、エレンの手前、ぎりぎり耐えているって感じだな…)

82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/28(日) 17:23:23.42 ID:9RaWwrZ30
リヴァイ「……良い反応だ。さ、俺は他の新兵どもにも振る舞ってくるから出るぞ。
     ぺトラ、こいつらがあとで片づけるときは、手伝ってやれ」

ぺトラ「了解です」

オルオ「な、新兵ども。リヴァイ兵長の料理は格が違っただろ?」

ぺトラ「はいはい、あんたが偉そうにしないの。ほらさっさと行くわよ」

ばたんっ

アルミン(ほっ…リヴァイ兵長は帰ったか……これは一先ず安心だが……ミカサは…と)

アルミン「み、ミカサ?さっきから震えているけどどうしたの?」

ミカサ「……あのチビは、必ず近いうちに然るべき報いを与えてやる!」

アルミン「み、ミカサーーー!?」

その後、アルミンはミカサをなだめるために、エレンに「やっぱお前のハンバーグが一番だよ」と言わせて
とりあえずはおさまった。

後日、調査兵団にも格闘技訓練があったのだが、その時ミカサに必要以上に痛めつけられるジャンの姿があった。

今度こそ終わり。