幼馴染「偽物なんかじゃない!」 前編

446 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/01(水) 01:10:14 XVV2Smjo
ワイワイガヤガヤ

ジュージュー

友「はふっ中々うまいなー」

女「どんどん焼いてこうかー」

友妹「お願いしまーす」



ワイワイ

男「よいしょっよいしょっ。予備の水も持ってかないとあっという間になくなるな」

委員長「私も手伝うわ男くん」

男「委員長?いやぁ、女の子に持たせるのも」

委員長「これくらいの重さなら私でも持てるわよ。そるとも女子だから力が弱いとでも?」

男「そんなこと言わないけどさ。じゃあ手伝ってもらおうかな」

委員長「ええ。じゃあこっちを持つわね」





447 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/01(水) 01:15:51 XVV2Smjo
男「けど、珍しいな委員長から俺に声かけるなんて」

委員長「そうかしら?わりと話しかけてるけど?とくにここ最近は」

男「幼馴染も一緒にいるから、自然に感じてたのかもな」

委員長「・・・・」

委員長「ねぇ、男くん」

男「うん?なんすか?委員長」



幼馴染「えっと男くんは・・と」
トコトコ


448 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/01(水) 01:21:51 XVV2Smjo
幼馴染み(あれ・・・男くんと委員長?)


委員長「好きな人とかいないの?」

男「へ?」

幼馴染(!!)

男「な、なに?急に」

委員長「少し気になったものだから」

男「好きな人も何も・・・俺は幼馴染と付き合ってるわけだし」

委員長「けれど他に好きな人ができることだってないとは言えないでしょ?」

男「そいつは・・・その人個人次第じゃないか?俺はそこまで器用じゃないし・・・」

委員長「人間関係においてはドライと親密とを使い分けてるようにも見受けられるのだけど?」

男「気のせいじゃないか?そこまで露骨かなぁ俺」



450 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/02(木) 00:33:29 10rI05/.
委員長「もう本当のことを話したら?二人は恋人ではないのでしょ?」

男「それは考えすぎだって、大体幼馴染が俺とそんな関係を続けるのになんのメリットがあるんだよ?」

委員長「男子避けという意味ではあなたほど適任者もいないのでは?」

男「そうだとしても、本当に好きな人ができた場合はどう言い訳するんだ?」

委員長「だからこそ、その関係をやめるべきなんじゃないかと思うのよ」

男「やめるもなにも・・・そんな関係もないしなぁ」

男「委員長、考えすぎだよ。あいつは俺にとって大切な存在だし大切な幼馴染みなんだ」

委員長「それを彼女に言ったことはある?」

男「っ!」

委員長「ちゃんと彼女に伝えたことはあるの?」


男「それは・・・・」


451 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/02(木) 00:38:42 10rI05/.
男2「委員長やめろよ」

委員長「っ!男2くん」

男「・・・」(タイミング良いな・・・主人公)

男2「男の言ってることが本当だったら、どうするつもりなんだ?」

委員長「そ、それは・・・」

男2「謝って済まされる問題じゃなくなるぞ。他人のプラベートな部分に土足で踏み込もうとしてるんだからな」

男「あのな、それは・・・」委員長「ごめんなさい、少し踏み込み過ぎたわ。失礼します」トコトコ

男「お、おい!委員長!?」


452 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/02(木) 00:55:17 10rI05/.
男2「あんたも平気で嘘つくのやめたほうがいいんじゃないか?」

男「土足で踏み込んでるのはお前のほうだがな」

男2「それが間違ってるからだ。どんな形にしろそんなごっこ遊びの馴れ合いにまともな感情なんか生まれない」

男「放っておくほうが利口だと思うけど」

男2「俺は間違いを正そうとしてるだけだ。例えどんな謂れを受けようともな」

男「謂れが怖くてやってんだったらぶん殴ってるよ。お前もそれ相応の覚悟をしてやるんだろ」

男2「あんたに覚悟をどうこう言われる覚えはないな。女一人受け止められない臆病者が何を偉そうに」

男「万年面倒くさがりで達観していた高二病が今度は熱血漢気取りか?」

男「自分の理想や考えを語るのは別に構わない。けどそいつを他人に享受させようとするのはただのエゴイストだぞ」




454 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/02(木) 15:25:08 10rI05/.
男2「自分達の関係を棚にあげてよく言うな」

男「なんでそこまで俺たちに絡んでくるんだ?幼馴染が以前絡んできたにしても、単に俺たちの関係に突っかかるにしても、動機が曖昧すぎる 」

男「なんでそこまで絡む?言ってみろ」

男2「それをお前に言う必要は・・・」

男「ないなんて言い分が通用すると思うなよ」

男2「・・・・」

男(ここまで言えば、さすがに引くだろ・・・。逆にこれで
引かなければただの異常者かもしくは・・・)

男2「幼馴染に間違わせるわけにはいかないだろ」

男「・・・」(やはりこいつの狙いは幼馴染か)

男「幼馴染に気があるのか?」


455 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/02(木) 16:41:29 10rI05/.
男2「だったらなんだ?」

男「他人の女に手を出すにまで成り下がったのか?」

男2「気持ち悪い関係にずるずると巻き込んだお前に言われたくないね」

男「だから言ってるだろ?あいつが望んでるんだって、まだわかんないかな?お前がいくらモテようがハーレムを作ろうがあいつは靡かない。媚びない。」

男「俺のものだからな」

男2「確かに今はな。だが・・・いつか後悔する日が来るぞ。覚悟しておけ」
トコトコ



458 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/02(木) 23:42:22 10rI05/.
男(とは言っても・・・幼馴染が靡かないなんて100%ありえないとは言えない)

男(虚勢でなんとか誤魔化したが、確実に取られないと誰に言えるんだよ・・・。バカか俺は)

男(けど・・・幼馴染があいつに惹かれるのを黙ってみてるような情けない人間になるつもりはない)

男(なんとかして、感覚を早く取り戻さないとな・・・)

男「俺は簡単にやられるような雑魚キャラじゃないぞ」
トコトコ




コソコソ
幼馴染「・・・」(男くん・・)


459 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/02(木) 23:55:28 10rI05/.
ーーーーー
サラサラ

友「よいっしょっと・・・これで片付けは終わったな」

男「だな、あとは・・・」


女「ご苦労様、お二人さん」

男「お、女さん!?な、なんで水着に!?!?」

女「だって川があるって聞いてたからさー」

友「俺たちは今日来て知ったんだぞ」

女「女子はみんな持ってきてるんじゃない?」

幼友「水着なんてあまり着ないけど・・・恥ずかしいなぁ」

友妹(むー・・・幼友さん 大きいなぁ・・・)


460 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/03(金) 00:01:39 MyI3pIFY

男「こりゃ随分と目の肥やしに・・・」
ドドドドドッ

三人とも可愛いね!!
俺らと遊ばない!?

ねぇねぇ!!

友「てめぇらは引っ込んでろ」

男「ま、まぁまぁ」

イケメン「こっちのほうは流れも弱いし、浅瀬だから水浴びくらいはできるよー」

女「はいはーい」


男「・・・」キョロキョロ

友妹「ん?男さん?どうかしました??」

男「あ、いや・・・なんでもないよっ」

友妹「幼馴染さんなら後から来ると思いますよー」ニヤニヤ


461 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/03(金) 00:05:58 MyI3pIFY
男「年上をからかわないの」

友妹「はいはいー」トコトコ

男「全く・・・・・」

男「それにしても幼馴染遅いな・・」


ーーーーーー



463 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/04(土) 00:16:37 5bBc37Ww
幼馴染「はぁ・・・みんな楽しそうだなぁ」

男2「あんたは遊ばなくていいのか?」

幼馴染「生憎、水着を買い忘れてね」

男2「残念だったなそりゃ」

幼馴染「残念だったね、私の水着姿を見れなくて」

男2「なんで俺がそんなことを?」

幼馴染「さぁ?けど私の直感がそう告げるから、てっきりそうだと思ったのだけど」

男2「アテにならない直感だな」

幼馴染「あなたこそ遊んでこなくて良いの?ご自慢のハーレムが待ってるわよ」

男2「そういう言い方は気に入らないな。別に好きで出来たハーレムじゃないし」

幼馴染「はぁ・・・・なにも変わってないのね。ハッキリ言ってあげれば?」

男2「拒絶はしてないが、意思表示はしてる。だからこうしてあんたの近くに俺から寄ってるんじゃないか」

幼馴染「私に寄ることが意思表示なの?」


464 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/04(土) 00:21:45 5bBc37Ww
男2「そうだな」

幼馴染「・・・・」

男2「幼馴染こそ、男に意思表示しなくていいのか?」

幼馴染「どういう意味かしら?」(名前で呼び捨てですか・・・)

男2「男はかなり焦ってるみたいだぞ」

幼馴染「焦る?なんのために??」

男2「あんただって本当はわかってるんだろ?男がこっち側の人間になりかけてることを」

幼馴染「っ・・・!」

男2「男にも人を惹き付けるものがある。最近委員長も男に近づいてるしな」

幼馴染「委員長・・・が?」


465 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/04(土) 00:26:40 5bBc37Ww
男2「元々、友妹、女も近くにいる。幼友も怪しいものだな」

幼馴染「彼とあなたを一色単にしないで!!男くんは!!」

男2「なんで言い切れるんだよ?あんただけをあいつが見続けるなんて誰に言えるんだ?」

男2「そこまであんたは自信を持ってるのか?もしそう思ってるのなら・・・・それは大きな間違いだ」


466 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/04(土) 00:34:17 5bBc37Ww
男2「男なら大丈夫、私だけしか見ていない。そんな幻想にすがってるのは本当はあんたの方なんじゃないか?」

幼馴染「・・・・」

男2「自分の殻にだけこもってないで周りをよく見回してみろよ?自分にとって相性の良い奴なんてたくさんいると思うぞ?」

男2「一筋でいくのも結構だ。だけど世界を知ることも大切だ。それをよく考えてからでも良いんじゃないか?」

幼馴染「・・・・」

男2「もっと自分の視野を広げろよ。あんたは可能性の塊みたいな人なんだからさ」


幼馴染「・・・・・・・」


ーーーーーーー



471 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/04(土) 23:42:46 5bBc37Ww
ーーーーーー

男「幼馴染ー?幼馴染ー?」

幼馴染「ふぇ?男くん?」

男「大丈夫か?ボーッとしてたから」

幼馴染「あ、ううん!なんでもないぞっ。いつもの元気な幼馴染ちゃんだぞ」

男「そうかい」(無理してるように見えるけどな・・・)

男(あまり聞きすぎるのもかえって良くなさそうだな。少し様子を見るか)

幼馴染「あははは、ごめんねぇ、水着持ってきてなくてさ」

男「気にするなって、むしろ他の男に幼馴染の肌を見せずに済む」

幼馴染「うわー・・・ちょっと引くわー」

男「幼馴染の肌は俺のものじゃぐっへへへへ」

幼馴染「ひぃぃ」


472 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/07/05(日) 06:35:35 DzbJcBFg
乙!


473 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/05(日) 23:56:19 cVev1PB2
幼馴染「わっ!とととっ」

男「幼!!」ドサッ

幼馴染「きゃっ・・・」

男「大丈夫か?」

幼馴染「う、うん。ありがと・・・」

男「・・・・」

幼馴染「・・・・」

男(幼・・・簡単にやられるほど俺は落ちぶれちゃいない。せめてお前の頭の片隅に残るくらいの印象はつける)

男(お前の隣にいるのは俺じゃないかもしれないけど・・足掻くだけ足掻いてみるよ)

幼馴染(また・・・・あのときと同じ顔してる・・・)

幼馴染(私の知らないところで・・・どうして歩いていっちゃうの?君の隣で歩きたいよ・・・)

幼馴染「男くん・・・」

男「幼・・・」


474 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/06(月) 00:14:05 n3uTW41k
女「あのー・・・イチャイチャ最中失礼なのですが」

男・幼馴染「!?」

女「もうすぐ帰るよー」

男「あ、ああ、わかったよ!準備しなきゃな」

幼馴染「そ、そだねっ。あ、はははは」

女「あ、いや、そんな慌てなくていいからっ。二人はゆっくりしてて」


そろそろ帰りますよー

男・幼馴染・女「・・・・・」

女(あー・・・ほんとごめん)


475 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/06(月) 00:28:02 n3uTW41k
ーーーーーー

友「ぁぁああああ!!終わらねぇ!!テスト範囲広すぎんだろおおお」

女「我慢しなさいよ・・・あたしだって必死なのよ」

友「ていうか・・・男のやつ最近妙に一人でいることが多いよな」

女「そ、そうね・・」


委員長「じゃあこれをお願いできるかしら」

幼馴染「はいはいー」

男2「手伝ってもらって悪いな」

幼馴染「いえいえー」


友「幼馴染さんは委員長と絡んでるから、男2との接触も多いし」



478 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/07(火) 14:42:26 OIb7YrkQ
男「ありがとな、というかこないだはついてなかったな」

オタク「補習でバーベキューにいけなかったっすからね・・」

男「まぁ、でも幼馴染は水着になってなかったし、そんな大したイベントでもなかったよ」

オタク「そうなんですか・・?」

男「まじだ、まじ。また海とか行くときは俺らの身内だけで行こうぜ」

オタク「う、うっす。ぜひ誘ってください」

男「ああ、約束だ」

女「こんなところにいたのね」


479 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/07/07(火) 16:36:15 V9Fe/QyI
続き来た!


480 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/08(水) 00:47:25 7EVBOsAY
オタク「あ、お、女さん」

女「さん付け禁止。同級生なんだから普通に呼んでよ」

男「どうしたの?」

女「どうしたのー?じゃなくて幼っちが男2くんと最近よく絡んでるじゃないの」

男「うん?そうなのか?」

女「あのねぇ・・・あんたの彼女でしょうが、幼っちまでハーレム入りしちゃったらどうすんのさ」

男「幼馴染が嫌がってないなら俺がとやかく言えないじゃんか。束縛男とか思われたくないし」

女「危機感くらいは持つべきでしょー。幼っちだって、本当は俺の幼に手を出すなーとか言われたいのかもよ」

男「そこまで頭お花畑じゃないだろ・・・」


481 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/08(水) 00:55:06 7EVBOsAY
女「そこまではいかないにしてもさ・・・構ってあげるくらいしてあげても」

男「そこら辺はわかってるよ。あまり干渉しすぎるのはかえってお互いの関係を悪くするしさ」

男「けど譲らないときは退かないよ。そこんところはわかってる」

女「女ってのはみんな構ってちゃんなのよ。口にしなくても、好きな男の子には見てほしいって願望を誰でも持ってるんだからね」

男「肝に命じておきますとも♪」

女(心配だけど・・・二人の問題にあまり首を突っ込みすぎるのも良くないわね)


482 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/08(水) 01:05:30 7EVBOsAY
ーーーーー

委員長「幼馴染さんちょっといい?」

幼馴染「うん?なにー?」

委員長「今度男2くんと他に数人で勉強会でもしようかと思うのだけど、あなたも来てほしいの」

幼馴染「勉強会・・・」

委員長「あ、なんなら男くんも一緒・・・」
幼馴染「いいよ、私一人で」

委員長「え?そう?でも大丈夫なの?」

幼馴染「大丈夫もなにも単なる勉強会でしょ?心配する要素がないじゃない」

委員長「まぁ・・・確かにそうね・・・」


483 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/08(水) 01:16:57 7EVBOsAY
幼馴染「それでいつするのー?」

委員長「明後日の放課後、図書館で」

幼馴染「はいはいー、現地集合ってことにしとく」

委員長「ええ。少しだけ委員会があるから先に行っててくれると助かるわ」

幼馴染「んじゃそういうことにしとこうかー」




487 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/08(水) 14:45:52 7EVBOsAY
下校時間

男「オタクー一緒に帰ろーぜ」

オタク「あ、男さん。幼馴染さんと帰らなくていいんすか?」

男「今日はまぁ・・・約束があるみたいでね。フラれちまったよ」

オタク「そうですか・・」

男「うまいラーメン屋があんだけどさそこよってこうぜ」

オタク「いいっすね」

友「なんだ?男まみれの面子でラーメン食いにいくのか?」

男「おお、お前も行くか」

友「たまには悪くないだろ?」

オタク「ラーメンの味はどんなやつなんすか?」

男「それが・・・」
ヴーンヴーン

男「電話?はいもしもし」


488 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/08(水) 15:39:12 5b0bd/wU
ーーーーー

図書館

幼馴染「今日は男くんを振っちゃったなぁ」

幼馴染(ちょっといじわるしちゃったかな・・・)

幼馴染「いやいや、これくらいしないとあの子ははっぷん」


489 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/08(水) 17:22:01 QzY42dNg
ーーーーー

図書館

幼馴染「今日は男くんを振っちゃったなぁ」

幼馴染(ちょっといじわるしちゃったかな・・・)

幼馴染「男くんは待っててって言ってたから、発奮かけるお膳立てのつもりなんだけど」

幼馴染「男くんはそうやって受け取ってくれてるか心配・・・」

幼馴染「男くーん、幼馴染はあなたのお迎えを待ってますよー」

幼馴染「なーんてね・・・ん?」


タッタッタ
男「はぁはぁ!」


490 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/08(水) 17:26:50 7EVBOsAY

幼馴染(男くん・・・?というかすごい青ざめた顔してたけど・・・なにかあったのかな)

委員長「幼馴染さーん」

幼馴染「・・・・」

委員長「幼馴染さん?」

幼馴染「あ、委員長。みんなも来たんだ」

それでさー
男2くーん
男2「・・・?」(幼馴染の様子が変だな)


491 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/09(木) 01:44:24 sSyg7W0c
タッタッタッ

男「はぁはぁ!」

医師「ああ、男くん」

男「先生!母は!?母の具合は大丈夫なんですか!?」

医師「今のところは・・・と言ったところか」

医師「はっきりいうとかなり危険な段階だ。こちらも最善は尽くすが、お母様の体力がもつかどうか・・・」

男「・・・そうですか・・・」

医師「・・・私もできる限りのことはする。約束・・・は出来ないが、お母さんの命をみすみす見殺しにはしない」

男「・・・母を・・お願いします」




トコトコ

男「・・・・母ちゃん」

男(まだ・・・もう少しだけでいい。まだ逝かないでくれ・・まだここにいてくれ・・・母ちゃん・・)


492 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/09(木) 01:50:05 sSyg7W0c
図書館

それでー

ここがこうでー


幼馴染「・・・・」カキカキカキ

ねぇー男2くん
ここってこの公式で良いのよね?

男2「ああ、そこはそれでいいだろ」

幼馴染(・・・男くんがあんな青ざめた表情してるの初めて見た・・・一体何があったの・・・?)カキカキカキ

幼馴染(そういえば気になってたけど男くん・・・おじさまとおばさまはどうしてるのか聞いてない・・・)カキカキカキ

幼馴染(もしかして・・・お二人に何かあったとか・・・?)カキカキカキ

委員長「幼馴染さん?」




494 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/09(木) 13:25:40 sSyg7W0c
幼馴染「え?あ、なに?」

委員長「そこの穴埋め間違ってたから・・・」

幼馴染「え?うそ?」

委員長「大丈夫?やっぱりみんなで集まったから身に入らない?」

幼馴染「や、違うよっ。今日の夕食どうしようか考えてて・・・あははは」


へぇなんか意外ー
幼馴染さんって痩せてるイメージあったけど
今から夕食のこととか
どんだけ腹減ってるのよw

手足は細いけど胴回りは
かなり太ってるとかー?

そうだよねー
その細さで だけでかいってのもなんか不自然だし


495 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/09(木) 13:35:10 5e4QgC9A
男2「・・・」

委員長「ちょっとあなたたち」
幼馴染「あはははは、そうなのよー。食い意地だけはすごくてさー」

幼馴染「だから、服装で誤魔化してさ、この前もバーベキューのとき水着姿に自信なくてさぁー。第二次成長期がまだこないのよねー」

幼馴染「あ、でも第二次成長期がきたら胸はこのままで胴回りは痩せるってことだよね?そうなったら水着にも自信が持てるかなー」

へ、へぇ・・・そうなんだー・・・

男2(なるほど・・・自信が持てない女ほど他人に矛先をむけるのを上手いこと利用したな)


ーーーーー


496 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/10(金) 01:06:19 oDhnbrTY
ーーーーー

男2くん
一緒に帰ろー

送ってってよー

男2「わかったわかったから」

委員長(幼馴染さんは・・・?)



幼馴染「・・・」ピッ

幼馴染(lineの返事来てない・・・男くん・・・何かあったの?)

幼馴染(電話で確認・・・いや、既読になってないところをみるとケータイすら見れてない)

幼馴染(・・・・)

委員長「幼馴染さん?一緒に帰らない?」

幼馴染「あ、ううん。みんなで帰ってて私は寄るところがあるから」


497 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/10(金) 01:11:28 oDhnbrTY
男2「なんならそこまで送ってくぞ?」

幼馴染「人と会う約束だから、そこまでしてくれなくていい」


男2くんいいじゃん
本人がああいってるんだから

そそ
帰ろー

委員長「・・・ほんとにいいの?」

幼馴染「うん、ありがと委員長。みんなと帰って、そこまでしてもらうのも悪いし」

幼馴染「それにそんなに遅い時間じゃないからさ」

委員長「・・・そう、あなたがそう言うのなら」

幼馴染「今日は誘ってくれてありがとね♪」


男2「・・・・」

ーーーーーー


498 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/10(金) 01:17:07 oDhnbrTY
ーーーーーー
帰り道


幼馴染「・・・・結局返事こなかったなぁ」

幼馴染(電話・・・・したい)

幼馴染「・・・・」


男2「なにが人と会うだ」

幼馴染「!!」

幼馴染「なに?ストーカー?」

男2「自分から声かけるストーカーがどこにいるんだよ」

幼馴染「送り迎え頼んでないんだけど」

男2「気になったんだよ」

幼馴染「ま、お礼だけは言っておくわ」(勝手についてきただけなのにね)

トコトコ


499 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/10(金) 01:22:51 oDhnbrTY
男2「で?男とは連絡取れたのか?」

幼馴染「なにそれ?」

男2「惚けるなよ。あるだけ気にする相手なんて男以外いるのか?」

幼馴染「さぁねぇー」

男2「ま、なんにしても・・・それだけしきりに連絡しても返事がないのはよっぽどのことなんだろうな」

幼馴染「単にケータイ見てないだけじゃない?」

男2「それはそれでひどいな?彼女からの連絡を見てないとは」

幼馴染「単に用があって見れないという可能性には触れないのね」

男2「不安にならないのか?」

幼馴染「不安?」


500 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/10(金) 01:31:23 oDhnbrTY
男2「そこまで連絡がないのは異常だぞ」

幼馴染「嫌につっこんでくるのね?」

男2「深い意味はないけど問題だろ」

幼馴染「それは・・・・ん?」




男「・・・・」トコトコ


501 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/10(金) 01:36:52 oDhnbrTY
幼馴染「男っ・・・」

幼馴染「くん・・・?」

男2「・・・・」

幼馴染(様子が・・・おかしい??)

男「・・・・ん?あ、幼馴染。それに・・・」

幼馴染「よっす、line見てくれなかったのー?」

男「line?え、まさか送ってた?」

幼馴染「こやつ、全然見てなかったのか」

男「あ、えっと・・・悪いな、実は昔の友達と偶然会ってさそいつとずっとゲーセンで遊んでたんだよ」

幼馴染「げ、ゲーセンかい・・」

男「それで出られなく・・・」
ガシッ
男2「お前・・・!幼馴染がどれだけ心配してたかわかってんのか!?」



508 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/10(金) 13:52:29 oDhnbrTY
男「おいおいおい、落ち着けっての、大体なんでお前がキレるんだよ」

男2「お前がムカツクからだよ、こいつはしきりにお前への連絡を見て・・」
幼馴染「あー、ありがとね男2くん。わざわざ家の近くまで送ってくれて」

幼馴染「あとは男くんが送ってくれるから!それじゃ」
ぐいぐい

男「幼っ!?」


男2「おい!」

タッタッタ


509 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/10(金) 20:46:51 oDhnbrTY
男「お、幼馴染!」

幼馴染「ととっ・・・あははは、ごめんね急に引っ張ったりして」

幼馴染「あー、男2くんが言ったことは気にしないでねっ」

男「ごめん・・・なんか心配させたみたいで。というかそんな心配かけるようなことした?」

幼馴染「あーいや、そうじゃないよ。というよりも・・・むしろ私のこと心配してないのかなーって」

男「今日の勉強会か?」

幼馴染「ハーレムの一員にされるんじゃないかなーって心配してないかなと」ジトー

男「ビンタした相手のことを好きになるって?」

幼馴染「ビンタから始まる恋とか?」

男「そこから好感度が上がるとしたすげぇ努力がいりそうだな」

幼馴染「お互いマイナスからのスタートだもんねー」



512 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/11(土) 00:16:08 Ek0EwEGg
幼馴染「それで?」

男「うん?」

幼馴染「それで、本当はなにがあったの?」

男「本当もなにも・・・」
ドンッ

幼馴染「本当のこと・・ちゃんと話して」

男「あ、いや・・・・」

男「・・・・」

幼馴染「・・・・私にも言いたくない・・?」

男「・・・・幼馴染だから」

男「尚更言いたくない・・・かな」


513 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/11(土) 00:20:55 Ek0EwEGg
幼馴染「・・・そんなに信用ないんだ・・・私」

男「違う!!そうじゃない」

幼馴染「・・・?」

男「・・・・」

男「お前の前でくらい・・・格好つけたかったんだ」

男「はぁ・・・だめだな」

男「実はさ・・・母ちゃん今入院してるんだ」

幼馴染「え?」


514 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/11(土) 00:27:40 Ek0EwEGg
男「心臓が悪いらしい・・・助かる見込みも難しい」

幼馴染「心臓・・・・」

男「そう、お前が幼少期から悩まされ続けてきたものと同じ」

男「だからっていうのもあったから・・・母ちゃんのことは今まで話さなかったんだ」

幼馴染「それで一人暮らしだって・・・」

男「ああ、けど」

男「幼馴染が元気な姿で帰ってきたのを見て・・・一緒に過ごしていくうちにもしかしたら、母ちゃんも元気になるんじゃないかなって」

男「幼馴染みたいにまた元気に台所でご飯つくってくれるんじゃないかって」

男「期待してたんだ」

男「けどまぁ、そんな現実は甘くないよな」


515 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/11(土) 00:32:24 Ek0EwEGg
幼馴染「男くん・・・」

男「はーーぁ・・・・話しちゃったな」

男「ごめん、黙ってて」

男「こんな弱っちいところ・・・見せたくなかったんだよ」

幼馴染「私は見れて良かったよ」

幼馴染「昔も今も・・色んな男くんを見てきたけど」

幼馴染「今ほど素直な男くん・・・はじめて見た」

男「・・・」


516 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/11(土) 00:40:06 Ek0EwEGg
男「ほんとは・・怖くて怖くてたまらないんだ」

男「母ちゃんがいなくなったらどうしようって・・・」

男「俺には誰も残らなくなって・・・ ほんとうに独りになってしまう」

男「どうすりゃいいんだろうって・・・・そんなことばかり頭の中で過って・・・」

男「・・・・」

幼馴染「男くん・・・」

幼馴染「独りなんかじゃないよ」

幼馴染「学校にはあなたのことをちゃんと待ってる人がたくさんいるんだよ?」


517 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/11(土) 00:45:55 Ek0EwEGg
幼馴染「それに・・私も」

男「え・・・」

幼馴染「私も・・君のことを待ってる一人」

幼馴染「君が私を待っていてくれたように・・・私も待ってるよ」
キュッ・・・・

男(幼馴染・・・!)

男「はは・・・ははは、だから言ったろ・・かっこ悪いから言いたくなかったんだよ・・・・」

幼馴染「カッコ悪くなんかないもん。人を大切に想う気持ちを表面に出すことのどこがカッコ悪いのさ」


518 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/11(土) 00:51:19 Ek0EwEGg
男「ははは・・・ 恥ずかしいじゃないか・・・」

幼馴染「ふふふ・・」

幼馴染「こういう可愛い男くんも良いの♪」

男「勘弁してくれよ・・・」クスッ

幼馴染「ふふふ・・・ねぇ?」

男「うん?」

幼馴染「今日泊まりにいってもいい?」

男「うぅ・・・ホントは紳士的に断りたい」

幼馴染「けど?」

男「・・・・・・・・一緒にいてほしいっす」

幼馴染「偉い偉い、よくできました♪」ナデナデ

男(幼馴染・・ )



男(ありがとう・・・)



521 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/12(日) 00:43:18 B/lIRp.6
ーーーーー
ササァー・・・・


男「・・・・」

幼馴染「・・・・・」

男「幼馴染?」

幼馴染「・・・・・・」

男「寝たかな」

幼馴染「起きてる・・・」

男「なんか二人で並んで寝るのも当たり前みたいになってきたな」

幼馴染「倦怠期?」

男「まさか、こんなシチュエーション飽きないよ」

幼馴染「私はちょっと退屈」

男「え・・・そうなの?」

幼馴染「次のステップを想像してます」

男「次のステップ?」


522 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/12(日) 00:51:31 B/lIRp.6
幼馴染「男女が一緒に寝てるんだよ?」

男「次か・・・手を繋ぐとか?」

幼馴染「小学生かっ」

男「レッツ●●りタイム!」

幼馴染「最終段階やないかい」

幼馴染「ていうか・・・出きるのー?」ジトー

男「すみません、出来ません。まだブレイブポイントが足りなくて・・・」

幼馴染「私だってちゃんと段階踏んでほしいもん」

男「大体・・・付き合ってもない女の子とできるわけないだろ」

幼馴染「偽恋という名のもとにやっちゃう人はいそう」

男「そこまで底辺じゃないよ」

幼馴染「わかってるよー」(相思相愛なら・・・いいんじゃないかな)

幼馴染「じゃあさ・・・ちょっと次のステップの練習していい?」

男「練習?」


523 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/12(日) 01:00:48 B/lIRp.6
幼馴染「そそ」

そそっ

男「お、幼馴染?」

幼馴染「練習だからさ、大丈夫だよ♪」

男「ナニが大丈夫なのかな」

幼馴染「ナニがかなー?」

男「卑 ですー」

幼馴染「女子高生だもん」

キュッ

男「スカートも短いです」(ううっ・・・)

幼馴染「自慢ではないけど もかなりボリューミーですね」
クグッ

男「押し当てるのは反則金が発生します」

幼馴染「ふーん?ど・ん・な反則金が発生するのかな?」

男(えっと・・・金的みたいな?・・・・なんて言えるわけねぇ)

幼馴染「ふふふ・・・緊張してるの?男?体が固いよ・・・?」


524 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/12(日) 01:05:24 B/lIRp.6
男「筋肉が硬直してるのかなぁ・・?」(やべぇ・・・我慢できなくなってきた)

幼馴染「ん・・もっとほぐさないとね・・・・力を抜いて、高ぶりを少しだけ抑えてね」

幼馴染「大丈夫だよ・・・優しくしてあげるから」

幼馴染「男くん・・・」

男「お、幼・・・」


525 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/12(日) 08:07:30 AOXCtWZk
幼馴染「っと・・・練習はここまで♪」

男「っ・・・・」

幼馴染「次のステップはこんな感じかな?まぁ私のイメージだけどね」

男「この次はどうなるんだ?」(もっとすごいのか・・・)

幼馴染「うーん?どうかな。実はあんまり考えてないんだ」

男「続きを体験できる奴が羨ましくなるな」

幼馴染「おっ、それは嬉しいねっ♪誉めてくれてるのかな?」

男「  いよーって注意してるのー」

幼馴染「●●●なのが好きなくせに♪」

男「ぐっ」(否定できねぇ・・・)


526 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/12(日) 08:13:14 B/lIRp.6
男「もう寝るぞ!」

キュッ
幼馴染「・・・・すぅ」

男「え?寝てる?」

幼馴染「んっ・・・男くぅん・・ ・とんかつぅ・・」

男「・・・どんな夢を見てんだ」クスッ

男「・・・・ 幼、色々と落ち着くまで待ってて」

男「迎えに行くからそれまで待っててほしい」

男「・・・幼」


幼馴染「・・・・・・」






幼馴染「待ってるよ・・・・」


527 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/07/12(日) 10:55:47 5s1WVnP.
なにこの両思いカップル
さっさとくっついて安心してイチャイチャ見せろやー


528 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/12(日) 11:20:03 nCzeR326
ーーーー


幼馴染「夏祭り?」

女「夏休み頭にあるからさーどうかなー?」

友「なんだ?作戦会議?」

女「夏祭りどうするって会議よ。あんたは幼友ちゃん誘うの?」

友「へへん、まぁねー」

女「幼っちは男くんだとして」

幼馴染「お決まりになっちゃってるね」

女「最近よく話オタクっち誘おっかなぁ」

幼馴染「あら、いい感じなのー?」

女「あはははどうかなー」


529 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/07/12(日) 15:02:26 zl8GnO/6
乙!


530 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/13(月) 00:30:38 F/jzsL5U
委員長「あら、みんな。なにか相談でも?」

幼馴染「あ、委員長ー実は夏祭りの予定をたてるとこなのよー」

委員長「ああ、確か花火大会も同時にあるという」

女「そそ、みんなで当日は合流してワイワイやろっかなって」

委員長「面白そうね」

幼馴染「委員長も一緒にどうー?」

委員長「ごめんなさい先約があって・・・」

男2「なんの相談だ?」

友(うげぇ・・・・一番絡んでほしくないやつがきちまったよ)


531 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/13(月) 00:35:02 F/jzsL5U
幼馴染「夏祭りの相談してただけだよー」

男2「相談?」

委員長「ええ・・・当日合流して楽しみましょうってい相談だったのだけど・・」

男2「ほぅ」

何々ー?なんの相談?

夏祭り一緒に楽しむのー?

男2くんが行くならいきたいー
一緒にいこうよー

男2「おいおい・・・って落ち着けよ」


女(委員長を誘ったのになんでこの人がナチュラルに入り込もうとしてるのかしら・・・)


532 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/13(月) 00:39:13 F/jzsL5U
男2「とりあえず騒ぐなって・・・みんなで行こうぜ。その方が楽しいじゃんか」

まぁ
男2くんが言うならねー
仕方ないねー

男2「委員長もその方が良いだろ?」

委員長「え・・あ、うん。そうね」

幼馴染(もしかして委員長の先約相手って・・・・)

男2「というわけだからさ、よろしくな」

女「あ、ははは」(何がどういうわけなのかさっぱりだわ)

委員長「・・・・・」


533 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/13(月) 00:51:05 F/jzsL5U
ーーーーー

男「はぁはぁ・・・す、すみません。遅刻しました・・・」

先生「まぁ・・・連絡は貰ってたし、ご両親のことだろう。仕方がない」

先生「具合はどうなんだ?」

男「まぁ、話は出来てますし、相変わらず憎まれ口は叩いてますよ」

先生「そうか、だが予断を許さないような状況なのだろう?」

男「遅かれ早かれこうなることはわかってましたし。だから今はできることをやってくだけですよ」

先生「とにかく今は一緒にいられる時間をつくることだな。テストも近いが・・・ご両親のことを第一人に考えなさい」

男「すみません。先生にまで心配かけてしまって」

先生「私ら教師はこういうとき何もしてやれないからな・・・助言をするくらいしか出来ん」

男「言ってもらえるだけでも俺は恵まれてますよ」

先生「教師としてできる最低のことだがな」


534 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/13(月) 00:56:01 F/jzsL5U
先生「そういえば、幼馴染とは最近どうなんだ?」

男「へ?ど、どうなんだとは??」

先生「向かい同士で幼馴染みなのだろ?最近どうも幼馴染の元気がないというか」

先生「前ほど生き生きとしていないというか」

男「え、どういうことですか?」


535 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/07/13(月) 20:18:19 JajMm42U
そうか、ゾンビ化しちゃったか


536 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/14(火) 00:04:57 p0OHCs12
先生「心当たりはないか?」

男「心当たり・・・」

先生「そういえば最近委員長グループとよく交流しているそうだな」

男「委員長は幼馴染のいい友人ですよ」

先生「問題はその取り巻きだな」

男「とりまき・・・ですか」

先生「男2か・・」

男「・・・・・」


537 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/14(火) 00:08:55 p0OHCs12
先生「生気がないというよりも・・・不安に感じている」

先生「そんな気がする」

男「たしかに女にモテる男2ですけど奴が問題みたいな言い方は教師としてまずくないですか?」

先生「・・・・少し昔話をしていいか?」

男「?」

先生「昔な・・・ある男子高校生がこの学園に通っていたんだ」


538 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/16(木) 00:28:26 mXl3PHGQ
先生「男子高校生は成績、容姿、運動神経ともに並みよりも上と言った本当にごく普通の男子だった」

先生「しかしその男子は異常に女にモテてな、助けた、もしくは優しくしたといった単純なもので惚れられていたらしい」

男「・・・・」

先生「やがてその男子を取り巻く環境が大きく変化し、取り巻きの女子との距離が縮む」

先生「多感な年頃の男女間が密接な関係になれば当然その間に生じる出来事も起こる」

男(  関係・・・か)


539 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/16(木) 00:38:33 zi2LV7o2
先生「まぁ・・・男女間での交際に教師が口を挟む余地などないし、実際にどういったことが起きたのかなんて当事者にしかわからない」

先生「けど、その男子はあろうことか・・・取り巻きの女子全員と関係を持っていた」

男「・・・・嘘だろ・・・」

先生「現実だ。確かにその男子は贔屓目で見ることもなく、誰にでも分け隔てなく優しいという噂は聞いていた」

先生「だがそれは裏を返せば優柔不断ということだった」

男「そいつの・・・誰か一人を選べないということが・・・全員と関係を持つことに至ったと」

先生「一度や二度ではない。何度もあったそうだ」

男「なんで・・・そこまでして」

先生「女子たちがそれでもその男子を望んでいたから・・・か」

先生「しかし、決定的な亀裂を生んだのは女子の一人が懐妊したことだった」

男「なっ・・なに・・!?」


540 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/16(木) 00:49:20 zi2LV7o2
先生「あとから聞いた話だが、男子は女子との行為の際避妊もしなかったそうだ」

男「バカな・・・それくらいこと・・・考えられる歳だろうに」

先生「それを知った男子はあろうことかその現実から逃げ出し、●んだ女子は取り巻き女子からの集団いじめに遭い自殺した」

男「・・・・・」

先生「その後その事件はまるでなかったことにされ、卒業後も進学した大学でサークル内で取り巻き女子を形成していたらしい」

男「・・・・」

先生「どこからかの話でその男子は今海外に渡ったそうだ。取り巻きだった女子たちは全員その男子の子供を身籠ったとかなんとか」

男「・・・男子はどうなったんですか?」

先生「さぁな、病気で他界したとも聞いたことはあるが真相は定かではない」


541 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/07/16(木) 11:13:10 JX7RCHvQ
その男が逃げずに責任持てば完璧だったろうに


542 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/16(木) 13:38:39 xEaUZNfg
先生「自分自身で取捨選択ができず、流されることしかできない人間の末路は破滅しかない」

先生「男が女に対して責任を持つということはその人を守り抜くことだ」

先生「複数の女と関係をもって妊娠させている時点で相手のことなど考えていないようなものだ」

先生「リアルでハーレムなんて破滅でしかない」

男「けど・・・そんな大事なら在学中になんで問題にされなかったんですか!?」

先生「自殺は問題になったがその子が妊娠していたのは全員が卒業してから発覚したんだ」

男「・・・・ひどい話ですね」

先生「結末はともかくとして似てるだろ?」

男「男2にですか?」

先生「うむ・・・私もあいつを第二のあの男子にしたくはない」

先生「奴が腹では何を考えているかは知らんが、場に流されやすいあの性格は危険だ」


543 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/17(金) 00:21:42 k7Lo0MyI
か男「そこまで奴がなるとは・・・・」

先生「お前も決断を迫られるときにちゃんと選ぶことができるかな」

男「決断はともかくとして、俺には複数の女の子を好きになれるほどの器量はありませんよ」

先生「そうか・・・」

先生(幼馴染が影響を受けなければ良いが・・・)

ーーーーーー


544 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/17(金) 00:29:52 k7Lo0MyI
ーーーーー

幼馴染「というわけなのさ」

男「なるほどねぇ」

幼馴染「で?男くんは一緒に夏祭りに行けそうかい?」

男「あー・・・それが」

幼馴染「お、幼馴染ちゃんの頼みを断るというのか!!」

男「俺だって断りたくねぇよぅ・・・その町内会役員だからさ・・・夏祭りの手伝いと出店の手伝いを任されて・・・」

幼馴染「ばつが悪いことで・・・」

男「すまない、悪かったよ」

幼馴染「こればかりはどうしようもないよね」

男「埋め合わせはちゃんとするよ」

幼馴染「出店の食べ物奢ってくれるなら♪」

男「出店のおっちゃんに話つけるよ」クスッ


545 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/17(金) 00:32:37 k7Lo0MyI
幼馴染「それも良いけどさ、おば様はどうなの?」

男「今は平気だよこの前も普通に話せたし」


546 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/17(金) 00:37:59 k7Lo0MyI
幼馴染「それも良いけどさ、おば様はどうなの?」

男「今は平気だよこの前も普通に話せたし、面会もできるからさ」

幼馴染「そかそか」

男「あー、そういえば幼馴染に会いたがってたな」

幼馴染「へ?私に??」

男「学校のこととか、交流関係とか話してたらさ、幼馴染とも話がしたいって」

幼馴染「男くんの取説でも頂けるのかな」

男「俺は人工知能で動いてるのか?」

幼馴染「人工知能の方が学習力高そうー」

男「俺の脳みそはチンパンジー並かよ」


547 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/17(金) 00:42:30 k7Lo0MyI
男「今度二人で見舞いにもで行くか」

幼馴染「いいの?」

男「大丈夫だよ。会えるなら会った方がいいしさ」

男「それに・・・会えるうちに会っておいた方がいい」

幼馴染「・・・・・」

幼馴染「そうだね」

ーーーーーー




549 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/17(金) 23:43:34 hk/5rAq2
ーーーーー
病院

幼馴染「おば様と会うのひさしぶりだなぁ」

男「昔と変わらないけどな。ファンキーでただのヤンキー上がりだけど」

幼馴染「美人だった覚えはあるね。あと男くんをグーでぶっ飛ばしてた記憶も」

男「今じゃ虐待だとか騒ぐ輩がいるだろうけど、母ちゃんが手をあげるなんて滅多になかったよ」

幼馴染「しょっちゅう殴ってたらそれこそ虐待だしね」

ガチャ


550 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/18(土) 00:21:57 ZuKRshOw
ーーーーー

幼馴染「・・・・っ」

母「久しぶりねー幼ちゃん。いい女になったわね」

男「いきなりそれかよ。女同士なんだからもっと華々しくだな」

母「うっさいな。ほらほら女同士華々しく話すからあんたは水かえでもしてきな」

男「ひでぇ母ちゃんだ」トボトボ

ガチャ


幼馴染「・・・・」

母「久しぶりだね。ビックリしたでしょう。あたしの姿見て」


551 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/18(土) 00:27:15 ZuKRshOw
幼馴染「お久しぶりです」

母「長く一緒にいる人ほど変化に気づかないものよ」

母「ほんと元気になって・・・・良かったね」

幼馴染「おば様・・・」

母「なんだかそれババァみたいで嫌ね」

幼馴染「あ、ごめんなさい」クスッ

母「向こうでの話とか色々聞かせてくれる?」



555 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/18(土) 09:35:47 4JO.iG4Y
ーーーーー

幼馴染「ーーーーー」

母「ーーー?」

幼馴染「ーーーーー」

母「!!」


母「・・・そうだったのそんなことが」

幼馴染「今じゃ普通に生活もしてますよ」

母「そういえば風の噂で良くないことを聞いたのだけど」

幼馴染「ああ・・・ある男子生徒のことですか?」

母「名前なんていうの?」

幼馴染「男2って名前ですが」

母「!!!!」


556 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/18(土) 09:42:07 4JO.iG4Y
母「今・・・なんて?」

幼馴染「男2っていう名前・・・」

母「そう・・・・そういうこと」

幼馴染「どうしたんですか?何か知ってるんですか!?」

母「気にしなくていいのよ」

母「幼ちゃん。うちのお馬鹿のこと信じてあげてくれる?」

母「何があっても」

幼馴染「お、おば様?」

母「あんな男になんか・・・」

母「・・・・」


ガラガラ
男「水変えてきたよー」


557 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/18(土) 09:45:42 4JO.iG4Y
幼馴染・母「・・・・ 」


男「え、なんでそんな嫌そうな顔してんのよ」

母「空気の読めない坊主・・・」

幼馴染「エアコン以下・・」

男「泣きわめいていいかな」


ーーーーーー


558 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/18(土) 09:51:27 4JO.iG4Y
男「んじゃ、また来るよ」

母「あいよ、次は結婚報告のときにでも来な」

男「だから飛躍しすぎたっての」

幼馴染「その次は赤ちゃん報告だね♪」

男「幼馴染も乗っかるなよっ」

ガシッ

母「男」

男「な、なんだよ母ちゃん」


559 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/18(土) 09:54:06 4JO.iG4Y

母「幼ちゃんの手ちゃんと握ってあげなさい」

男「小学生じゃないんだから!」

母「いいから」



男「・・・・」ポリポリ

キュッ

幼馴染「・・・・」モジモジ

母「絶対離すんじゃないよ」

男「母ちゃん?」

母「何があっても・・・守り抜きなさい」

男「・・・・」

それ以上なにも言えず
俺と幼馴染が偽物の恋人関係だとも打ち明けられず
帰路についた。

きっと母ちゃんは何もかもをわかっていたのだと思う




563 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/18(土) 19:45:45 7i6C8lbs
ーーーーー

友「いぃぃよっしゃー!!終わったぜー!!」

女「部活じゃあぁー」

幼馴染「デーートーーー」

男「アライブ?」

幼馴染「そういうボケいらん!デートすっぞ!」

男「今日先生に呼び出し食らってるんだろ?いいのか?」

幼馴染「男くんは待っててくれるもんねー♪」

男「ですよねー待つの前提だよねー」

幼馴染「可愛い幼馴染みのお願いだぞっ」

男「あんまり待たせるなよっ♪」

友「お前らもデートか」

男「お前もか」

友「幼友ちゃんを待たせてるからな」

男「うまくいってるのか?」


564 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/19(日) 01:31:25 VdUULJoI
友「どうかな・・・俺としては結構本気で向き合いたいって思えたはじめての女の子だな」

男「可愛い子には目がないお前が珍しいな」

友「そりゃイケメンさんに比べたらナメクジみたいなもんだけどさ」

友「けど俺は本気だ。出し惜しみするつもりもないし、全力でぶつかる」

男「あまり飛ばしすぎて息切れすんなよ?」

友「お互い様だろ?」

男「ちがいねぇ」クスッ

友「ああ、それとイケメンさんから聞いたはなしなんだけどな」

男「うん?」


565 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/19(日) 01:35:36 VdUULJoI
ーーーーー
幼馴染「失礼しましたー」

幼馴染「ん?あれは」




委員長「・・・・」

幼馴染「委員長ー」

委員長「あ、幼馴染さん・・・職員室に何か用があったの?」

幼馴染「進路のことで少しね♪委員長は?なにか用事があるの??」

委員長「私は・・・あ、えっと・・・私は」

幼馴染「委員長?」

委員長「ごめんなさい・・・なんの用があったのか忘れてしまって・・」

幼馴染「???大丈夫ー??ボケるにはまだ早いよー」

委員長「そうね・・・じゃあまた明日ね」トコトコ

幼馴染「あ」


566 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/19(日) 01:44:15 VdUULJoI
幼馴染「・・・・」(やっぱり委員長・・ 様子がおかしい)

幼馴染(絶対何かあったに違いない・・・・けど何が・・・?)

ーーーーーー


正門

友「幼友ちゃんは・・・っと」

友「ん?」



幼友「そうなんですか・・・」

男2「そうそう、あと・・」

友「おい・・・・なにしてんだ?」

幼友「友くんっ」

男2「?何って会話だけど?」

友「悪いな彼女は俺が先約入れてるんでな。女口説くなら他をあたりな」


567 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/19(日) 01:47:32 VdUULJoI
男2「ったく・・・ただ会話していただけだってのに・・・あいつの知り合いは変なやつが多いな」

友「個性が何分強いんでねぇ。無個性無気力よりはよっぽど活力ありそうだけどね」

男2「聞かなかったことにしとくよ。じゃあな」
トコトコ



友「大丈夫だった?」

幼友「私は平気だよ友くん」

友「やつとなに話してたの??」

幼友「話というよりも一方的な質問ばかりだったよ」

友「質問?」

幼友「そうそう、どの辺に住んでいるの?とか、友達はいるの?とか」

友「そっか・・・」(なに考えてんだあいつは・・・)



570 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/20(月) 00:27:39 DD4U1BV2
ーーーーー
幼馴染「うーん・・・」

男「どうしたんだよ幼馴染。せっかくのデートで考え事かー?」

幼馴染「あ、うん。実は委員長のことなんだけどね」

男「委員長??」

幼馴染「なんか上の空っていうか心あらずっていうか」

幼馴染「すごくボーッとしてるときがあるんだよね」

男「委員長が??何か心当たりはないのか?」

幼馴染「心当たりっていったらもう・・・ひとつしかないでしょ?」

男「またあいつか・・・」

幼馴染「なんかね、最近幼友っちにまで声かけるようになったみたいなんだって」

男「幼馴染が狙いじゃなかったのか?」

幼馴染「知らないー。ホントに何が目的なのかわからないのよ」

男(俺と幼馴染の関係を壊すと言ってたが・・・交遊関係から潰す手に出たのか・・・?)


571 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/20(月) 00:37:18 B6Fq2lnw
幼馴染「もしかしたら、私を救いだそうとかしてるのかね」

男「俺の魔の手からか?」

幼馴染「らしいよー?別に私たちの関係なんだからそっとしておけばいいのにね」

男(主人公としてはほっておけないって感じなんだろ・・・。学園一の美少女が奴に対してとはいえあんなゲスなこと言ってる俺の毒牙にかかるのが)

男(まぁそれは口実で実際には幼馴染に惚れてるからなんだろうけどな)

幼馴染「最近は男くんといたり、委員長たちといたりするからナンパとかそういう絡みないから良いけどさ」

男「幼馴染の場合ナンパ相手に殴りかかりそうだしね」

幼馴染「そこまでアウトローじゃないわよ」


572 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/20(月) 00:45:01 B6Fq2lnw
男「そうか、まぁ奴の動きに気を付けないとな。隙あらば幼馴染を・・・って感じになるかもしれんし」

幼馴染「そうなったら焦らすだけ焦らして、そのあと全力で抵抗して、社会的にも男的にも抹殺してやる」

幼馴染「女が誰でも靡くと思ったら大間違いだ」

男「どうしたんだ?やけにムキになるんだな」(あのときちゃんと理性が勝ってホントに良かった・・・・)

幼馴染「なんとなく・・・・ムカつく」

男「幼馴染?」

幼馴染「・・・・」



576 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/20(月) 21:10:25 DD4U1BV2
幼馴染「じゃっ男くん今日は家に帰るね」

男「つっても目の前だけどな。めずらしいな」

幼馴染「うんっ。ちょっと・・・ね」

男「ほぅ・・ 」

幼馴染「気になっちゃう?」

男「どうして?」

幼馴染「偽物とはいえ恋人が隠し事してるし」

男「秘密なら誰にだってあるから仕方ない」

幼馴染「あ、気にならないんだ?」

男「けど気になっちゃうと素直に言っちゃうのが男くん」

幼馴染「へへへ、もう少しだけ待っててくれる?」

男「俺も待たせてるのにか?」クスッ

幼馴染「ほんとだよ、ばーか」


577 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/20(月) 23:00:50 DD4U1BV2
キュッ

幼馴染「ねぇ・・・男くん」

男「うん?」

幼馴染「内緒にしてることがさ、解決したらなんだけどね」

男「・・・・・幼馴染、俺も伝えたいことがあるんだ」

幼馴染「え?」

男「それが解決したらさ、幼馴染に話したいことがある」

幼馴染「私も・・・・」

幼馴染「それまでは・・・待っててくれる?」

男「おう、待ってるよ」

幼馴染「うん、ありがとう・・・」

ギュッ


578 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/21(火) 00:10:18 rpkudWYI
ーーーーー
幼友「ありがとー、ここまででいいよー友くん」

友「ホントに大丈夫?最近不審者の噂も聞くし」

幼友「大丈夫ー。いざとなったら叫ぶからさ。以外と声出るんだよ?」

友「そっか、気を付けてね」

幼友「あ、それからね。夏祭り合流したあと話したいことがあるんだ」

友「話したいこと?」

幼友「楽しみにしててね。それじゃばいばい」
タッタッタ

友「あ・・・」

友「楽しみにしててね?もしかしてもしかしなくてももしかするかも!?」

友「いっやっほぉーい」



・・・・・・・


579 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/07/21(火) 00:32:12 VC8Okyo.
まずは幼友がやられるわけですか


580 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/21(火) 00:38:41 mWgc4F4A
ーーーーーー
友妹「はぁ・・・イケメンさんとデート・・・」

友妹「元ヤンのあたしなんか相手にもされないと思ってたけど・・・」

友妹「いやぁ、食らいつきにいけばなんとかなるもんね。あっはははは」

友妹「とまぁ・・・一緒にいると緊張しぱなしなんだけど・・・」

友妹「ん?あれは・・・幼馴染さん??」



584 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/23(木) 23:33:44 52vqvSRA

幼馴染「・・・」
トコトコ

友妹「幼馴・・・っ!!」ササッ

男2「ーーーー」

幼馴染「ーーーー」


友妹(どういうこと!?男2と幼馴染さんがなんで?)

友妹(密会?それとも・・・・)

友妹「あ、どっか行っちゃった」

友妹(楽しげに話してたけど・・・まさか・・・)


585 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/23(木) 23:38:30 52vqvSRA
当日

男「町内会での手伝いっつっても・・・しんどいな」

男くん今度はこっちをお願いできるかね

男「あ、はいはーい」


友「よう、やってるな」

男「なんだ?邪魔しにきたのかー?」

友妹「そんなこと言っていいのー?差し入れもってきたのにー」

男「友妹ちゃん、マジエンジェル」

友「お前の女神は幼馴染さんだろ」

男「そうでした」

友妹「!・・・あ、あのさ、そのことなんだけど」

幼馴染「やっほーん」


586 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/23(木) 23:46:59 52vqvSRA
男「もうきたのか?まだ準備してる最中だぞ」

幼馴染「いーのいーの、どうせ一人でも暇だし。委員長たちと合流はまだまだ先だもん」

友「幼友ちゃんも始まってからじゃないと合流できないって言ってたし」

幼馴染「あ、そうだ!友妹ちゃんもイケメンさんと合流するんだよね?」

友妹「・・・・」

幼馴染「友妹・・ちゃん?」

友妹「あ、え、ええ。そうです」

幼馴染「じゃあ、みんなで行動しようよ。合流してから少し経ったら個別行動もできるしね」

友妹「そうですね・・・イケメンさんと相談しますね」

幼馴染「そうだねぇ、イケメンさんの意見もあるしね」

友妹(どういうことだろ・・・昨日のアレは一体?というか男兄ぃと合流するってことは昨日のはあたしの見間違いかな・・・)

ーーーーー


587 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/23(木) 23:54:17 52vqvSRA
幼友「遅れてごめんねー」

女「やっほー、待ったー?」

オタク「こんばんはっす・・」

幼馴染「遅かったねー先に焼鳥買っちゃったよー」

友「おおー!浴衣まで来てくれたんすか!!」

友妹「兄ぃ・・・・」

サッ
友妹「っ!?!?」

イケメン「だーれだ・・?」
バキィィ

イケメン「ゴフォッ!!」

友妹「へ!?イケメンさん!?ご、ごごめんなさい!!」

幼友「に、兄さん!?大丈夫!?」


588 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/24(金) 00:00:39 C2WDUcMk
友(背後からだーれだ?ってやりたかったんだろうけど・・・妹は背後から迫られると反射的にボディに肘打ち、もしくはブローをいれちまうからな)

イケメン「ガフッごふっ・・・いや、ふ、普通の反応だよ・・俺の方こそごめんね・・・・」

友妹「うぅぅ・・・ごめんなさいぃ・・・・」

ワイワイ


男(みんな楽しそうだなぁ)

男くーん焼きそばもっと焼いてくれー!!

男「はいはいー!ただいまー!」




590 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/24(金) 00:12:10 C2WDUcMk

男2「ったくあんまり祭りだからってはしゃぐなよ」

女「あら、随分遅かったわねー」

友(主役は遅れてくる・・ってか)
イケメン「彼とも行動するのかな?」

友妹「そうしようかなって相談してたんですよ。無理にとは言いませよ」

イケメン「いや、折角だし俺は大丈夫だよ」

幼友「わたしたちも一緒に行動する予定だったしね」

オタク「昨日突然女さんに誘われて・・何がなんやらてんわやんわですよ」

幼馴染「まぁまぁ、せっかくの祭りだし楽しもうよ」

男2「幼馴染の言う通りだな揃い次第出店回ろうぜ」

友妹「・・・・・」

友妹(この人と幼馴染さんはどういう繋がりで・・・)

委員長「こんばんは」


591 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/24(金) 00:24:16 DKlysJcE
幼馴染「おおー!委員長!浴衣姿可愛いー!!」

友「ほう委員長も浴衣か」

友幼「綺麗だね・・・落ち着いた感じですごくいい」

幼馴染「男2くーん委員長もきたよー!浴衣着てるよー!」

男2「わかったから、ほら幼馴染が呼んでるから」

ええーいいじゃんー二人でいこうよー

あたしもいきたいー

幼馴染「ほらほら浴衣着てるんだよ?」

委員長「ちょっと・・・幼馴染さんっ」

男2「ん?ああ、そうだな。っつうわけで揃ったし行くか」


592 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/24(金) 00:25:37 DKlysJcE
幼馴染「え?それだけ??」

男2「ん?いやみんな揃ったんなら行こうぜ」

ほらーいこうよーいこうよー

へへん、男2くんの左腕どくせーん

あーずるいー!あたしは右腕ー

男2「わかったからやめろっての」

友妹「・・・」(なんなのアレ・・・)

幼馴染「あー・・まぁ気を取り直していこいこっ!」

女「そ、そうね!あっちで金魚すくいやってるし行こーよ」

幼馴染「委員長もいこいこっ!」

委員長「え、ええ・・・」



596 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/24(金) 08:36:42 C2WDUcMk
幼馴染「最近はすごいねー、ポテトとか、ハンバーガーまでやってるなんて」

友「ファーストフード店で食えるもんまで出てきだすのは滑稽だな」

委員長「栄養が偏りそうね」

女「祭りの食べ物に栄養なんて求めちゃだめよ」

友妹「というか・・・・」


男2「ーーー」

わいわい
ガヤガヤ

幼友「あ、ははは、ま、まぁ彼らには彼らのペースがあるし」

イケメン「自己が強いというか・・・」

友妹・オタク「自己中ですね」

幼友「ふ、二人とも」

女「向こうから提案してきてアレだもん」



598 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/24(金) 08:55:18 .xVN90AE
男2「ーーーー」
やーやー


幼馴染「・・・・」

友妹「幼馴染さん、どうかしました?」

幼馴染「うん?別になんでもないよ?」

友妹「・・・そうですか」

女「ありゃあ、もう一緒に回る気なさそうだね。みんな各々で行動しよっか」

賛成ー

ガヤガヤ


599 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/24(金) 08:56:11 .xVN90AE
幼馴染「委員長ー」

委員長「うん?」

幼馴染「一緒にまわろー?」

委員長「いいけれど」

幼馴染「じゃあいこいこっ」



男2「ったく、引っ張るなよ・・・・って」

男2「あれ?あいつらは?」

しらなーい
どっかいったんじゃないー?

男2「ちっ・・・勝手な行動しやがって、一緒に回るって言っただろうが。ちょっと先にいっててた」タッタッタ

あ、男2くーん!!


600 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/24(金) 09:02:55 C2WDUcMk
ピロリン

幼馴染「ん?ふむふむ」

委員長「男2くんから?」

幼馴染「うんにゃ、男くんからだよ」

委員長「そう・・・今ごろ彼らどうしてるかしら」

幼馴染「さぁね。どう?踏ん切りつけそう?」

委員長「どうかしら・・・何て言えばいいのか・・・言い表せない」

幼馴染「気持ちを押さえ込んでも辛いだけだよ」

委員長「方向が違ったらどうしようもないわよ」

幼馴染「・・・・」

ガヤガヤ

幼馴染「!!」

委員長「どうしたの?」

幼馴染「委員長!ついてきて」タッタッタ

委員長「わわっ!ちょっと!」


603 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/24(金) 20:06:33 KWeBtYbI
ガヤガヤ
ザワザワ

男2「っと・・・どこだよ」

男2「ん?あれは」


幼馴染「ーーー」

委員長「ーーーー」

男2「っ!」タッタッタ


ガシッ

タッタッタッタッ

わっ!ちょっと!!


604 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/24(金) 20:41:11 C2WDUcMk
ーーーー

タッタッタ


男2「ったくほんとに世話のやけるやつだな」

男2「あんな人混みにいたら目立って変なやつにナンパされるだろ?」

男2「ただでさえお前の見た目は目を惹くってのに・・・」

「私の見た目が・・・?」


605 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/24(金) 21:21:10 C2WDUcMk
ガヤガヤ

タッタッタ

男「おかしいなぁ、ここで合流しようって連絡したのに幼馴染いないなぁ」

男「lineしても既読にならない・・・」

友妹「男兄ぃ!!」

男「友妹ちゃん、どうした?イケメンさんと一緒だったんじゃ」

友妹「幼馴染さんは!?」

男「それが連絡してるんだけど繋がらなくて」

友妹「もしかしたらあの人と・・・」

男「男2のことか?」

友妹「男兄ぃ、あたしの勘違いかもしれないけどもしかしたら幼馴染さんは男2と関係があるかも」

男「・・・どういうことだ?」


606 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/24(金) 21:22:35 C2WDUcMk

友妹「じつは・・・・前に公園で二人が会ってるのを見たの。そのときの雰囲気が楽しげだったから」

男「・・・・そうか、ありがとうよく話してくれたね」

友妹「ごめん・・・本当はどうしていいかわからなくて、でもあたしの勘違いかもしれないし、どっちなのかわからない」

男「そいつは俺が直接確かめる。とにかく俺は幼馴染を探すよ!」

友妹「あたしもみんなに呼び掛けるよ!」

男「いや、俺一人でいいよ。大事にするわけにもいかないだろ」

男「まぁ、只では終わるとは思ってないよ」

タッタッタ

友妹「男兄ぃ・・・」



613 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/25(土) 00:45:59 yBvaG.HE
ツカツカ


男「ん?あの浴衣は・・・委員長?」

タッタッタ

男「おーい!委員・・・」


人混みのなかで近づいていく
内にあの後ろ姿に見覚えがあった

何度も見た後ろ姿だから
それが委員長でないとすぐにわかった

それは・・・


男「幼・・・?」

幼馴染「っ・・・」


幼馴染「・・・・」

男「・・・・・」


614 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/25(土) 00:54:41 FmmTNpzA
幼馴染「・・すごいね。さすが男くん」

男「幼・・・・?」

幼馴染「ちゃんと私だってわかるなんて・・・」

男「忘れられないからな。お前の後ろ姿は」

男(俺の・・・幼馴染との最後の思い出で、一番の・・・トラウマ)

男(小学生のころ、最後にみた幼馴染の姿で、それ以来二度と会えないと思ってたからな・・・)

男(でも・・)

幼馴染「男くん?」

男「俺が幼を忘れないでいた証しだ」

ギュッ

幼馴染「わっ・・・ちょっ・・・男くんっ!は、恥ずかしいよ・・・み、みんな見てるよ」

男「幼・・・」

幼馴染「・・・男くん」
ギュッ


615 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/25(土) 00:57:10 FmmTNpzA
ーーーーー


男2「なんで・・・」

委員長「驚いた・・・わよね」

男2「なんで委員長が幼馴染の服を着てるんだよ」

委員長「さっきのはぐれた間に幼馴染さんの機転でね」

男2「なんのためにだ?」

委員長「全部話したわ、彼女に、ことの次第とあなたと関係を持ったことも」

男2「っ!!なんでそんなこと話したんだよ」

委員長「・・・・最初は彼女に相談しただけだった」


616 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/25(土) 01:04:17 FmmTNpzA
ーーーー

幼馴染「男くん!委員長を探さないと!!」

男「委員長を?」

幼馴染「さっき男2が私と間違えて委員長を連れていったのよ」

幼馴染「服を入れ換えてるからわからなかったんだろうけど」

男「あ、そうだ、なんでお互いの服を換えたんだ!?」

幼馴染「説明はあとでするから!とにかく委員長を見つけなきゃ!!もしかしたら決着をつける気よ」

男「決着??な、なんのことかわからんがとにかく委員長だな!」

幼馴染「この人混みだし、お互い別々に探しましょ!」

男「っ!だめだ!一緒に探すぞ!」

幼馴染「男くん!?」


617 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/25(土) 01:15:31 FmmTNpzA
男「男2は本来お前を狙ってたんだろ!?だったら一緒に」

幼馴染「はぁ・・・『あいつは俺のものだからな』って言ってたのに誰かに取られるのが心配?」

男「なっ!き、聞いてたのかよあれを」

幼馴染「ぜーんぶね♪」

男「あ、いや、そのあれは・・・」

幼馴染「あれだけのこといっておいて誤魔化すんだ?」

男「~~~っ!だーっもう!!わかった!全部終わったらお前に伝えることがある!!」

男「約束だ。」


618 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/25(土) 01:19:34 sHHY3qGc
男「約束だ。」

幼馴染「・・・」クスッ

幼馴染「ゆーびきりげんま、うそついたら・・・」

幼馴染「去勢?」

男「えぇ!?」

幼馴染「約束ねっ。これで信用してくれる?

男「最初からずっとアテにしぱなっしだよ」

幼馴染「そこは信頼っていいなさいよ」

男「探すぞ!!」タッタッタ

幼馴染「全く・・・」

幼馴染「ありがとう・・・男くん。大好きだよ・・・。待っててね委員長」

タッタッタ


619 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/25(土) 01:26:33 sHHY3qGc
ーーーーー
委員長「そう最初はただの相談だった」

彼が
男2くんが変わったのは
幼馴染さんと関わってからだった

委員会の件以降私は幼馴染さんと頻繁に話すようなっていた

気さくで前向きで、
それでいて成績も良かった
更に彼女は学園で類を見ないほど綺麗な人だった
妬ましいとさえ思うほどに

けれど私はそんな彼女の内面に惹かれた
何事にも怖じけず、まっすぐと見据えた強い目
何かに向かって突き進むことの出来る精神力に

自分とシンパシーを感じ
そのまっすぐさに私も惹かれてしまった

そして彼も


620 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/25(土) 01:31:44 sHHY3qGc

多くの男子が彼女の見た目に惹かれ、アイドルのような存在になっていたけど

彼は自分に寄ってくる女性にはないものを彼女に感じ
惹かれていたのだと思う

多くの女子が振り向かせようとし、お互いを下らない陰湿な行為で貶し合う。そんな女子たちが振り向かせようとした彼を

転校してきてわずか数ヵ月
幼馴染さんにすべてを持っていかれたのだから



627 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/25(土) 19:13:46 FmmTNpzA
それを女子が面白いと思うわけがない

けれど
私はむしろ…
彼女が相手なら納得もできた

でもある日彼は私を求めてきた

切羽詰った表情で、今まで見たこともないような
弱弱しさを見せて…


委員長「それに押されてしまった私にも責任がある…」

委員長「だからよ」


628 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/25(土) 19:24:06 FmmTNpzA
男2「委員長。お前とは確かに他の女子とは関わりも深かった」

男2「だから信用していたんだよ」

委員長「そう…ね」

幼馴染「利用していただけの間違いじゃないの?」

男2「幼馴染っ!お前」

幼馴染「私はあなたに呼び捨てされる覚えも、ましてや名前で呼ばれるような関係にもなった覚えはないのだけど」

男2「ここ最近好意的に接してきたのも俺を嵌めるためか…」

幼馴染「最初に委員長を利用したのはあなたでしょ…」

幼馴染「委員長と私が友人関係になったのを良いことに、私に近づくために委員長との交流増やしていった」

幼馴染「今まで女の子に追いかけられてた自分が、今度は女の尻を追いかけるようなことをする」

幼馴染「けどそれまでやってきた癖なのかあなた自身の性格なのか」

幼馴染「かったるそうな言動や自分は達観していてるような態度を見せられてもねぇ」


629 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/25(土) 19:35:28 FmmTNpzA
男2「お前に俺のことをどうこう言われる覚えも…」
幼馴染「それでも委員長はあなたのこと信じてたのよ」

男2「何…?」

幼馴染「委員長は私に全てを打ち明けても、あなたのことを想ってた」

委員長「…」

幼馴染「私に出来ることもしたけど…結局あなたは私を追いかけてきた」

男2「人の好意の向きなんて誰かにとやかく言う覚えなんてないだろ」

男2「誰を好きになろうと…そいつを想う気持ちを貶すようなこと言われる覚えはない!」

幼馴染「あなたに委員長の気持ちを利用する権利なんてものもないわよ」

男2「俺はそんなつもりはない。受け取り手による誤解から生じた結果でしかない」

幼馴染「誤解で済まされるような…自分のしたこと分かってて言ってるの!?」


630 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/25(土) 19:40:14 FmmTNpzA
男2「結果論を持ち込むなって言ってんだよ」

幼馴染「そもそもの問題がなんなのか理解できてないのに何言ってるの?」

男2「全ての原因はお前たちの偽物ごっこだろうが!!!」



幼馴染「偽物なんかじゃない!!!!」



632 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/25(土) 19:48:29 FmmTNpzA

委員長「!!」

男2「!!」



幼馴染「…確かに私たちの関係はあなたから見れば偽物の恋人かもしれない」

幼馴染「でも私の気持ちや……『彼』と過ごした時間は偽物なんかじゃない!!」

幼馴染「私の身体と記憶と心に刻まれた本物の気持ちだ!!」

幼馴染「人の気持ちを貶すような真似?やっているのはあなただ」

幼馴染「委員長の気持ちも男くんの気持ちもあなたには否定できない!!」

男2「本物・・・?そんなもの誰にいえるんだよ?誰に決められるんだよ?」
グワッ

委員長「っ!!幼馴染さん!!」

幼馴染「っ!!」


友妹「当事者にしかできないよ」
バキィィ!!!

男2「っぅう!!!」ドサッ


633 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/25(土) 19:57:08 FmmTNpzA
幼馴染「っ…友妹ちゃん…」

友妹「女の子相手にムキになるのはいいけど…力で押さえつけようとするのは男としてどうよ…」

友妹「なんでこんなのがモテるのかさっぱりピーマンだわ」

友妹「ダブル兄ぃの足元にも及ばんわ」

幼馴染「あははは…」(すごい吹っ飛んだけど…まぁ男くん曰く主人公補正?があるみたいだし大丈夫か)

友妹「ごめんなさい幼馴染さん…あたし幼馴染さんがこの人と関係があるんじゃないかって」

幼馴染「うん?あー…まぁないと言えば嘘になってたけど、周りから二股かけてんじゃないかって噂は元々言われてたしね」

幼馴染「今更何言われても平気よ」

友妹「幼馴染さん…」

委員長「…」

幼馴染「委員長…ごめんね」

委員長「いいのよ。私の気持ちも本物だった、それが確認できただけで良かったわ」

幼馴染「委員長…」


友「おーい」タッタッタ


634 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/25(土) 23:12:40 FmmTNpzA

男「はぁはぁ・・・」タッタッタ

友「よう、主人公。遅れすぎだな」

幼馴染「友妹ちゃんの方が主人公っぽかったよー」

友妹「タイミングが良かっただけですよ」

幼友「いいんちょさんも幼馴染も無事で良かったよ」

イケメン「友妹ちゃんの勇姿俺も見たかったなぁ」

友妹「やめてくださいよぅ・・・」

男「そっか、良かった」

男(決着もついたのかな・・・?)

女「みーんなー花火買ってきたぞー」

オタク「みんなでやるっすよー」


635 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/25(土) 23:18:27 FmmTNpzA
ーーーーー

バチバチー

友「ツインファイヤーフラワー」

友妹「絶対やると思ったわ」

女「蛇花火って割りと面白いよね、ていっ」
バチバチッ

ぎゃーぁーー


委員長「ふぅ・・・私まで良かったのかしら」

幼友「いいんじゃないでしょうか?」

委員長「幼馴染さんのお友だちの・・」

幼友「幼友です。私も幼馴染も出会いは良いものじゃなかったですよ」

委員長「そうなの?」

幼友「お互い入院患者でしたから」

委員長「入院!?ふ、二人が!?」


636 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/25(土) 23:32:24 FmmTNpzA
幼友「私は大したことじゃなかったんだけどね。幼馴染は少し重い病だったの」

委員長「そうだったの・・・」

幼友「でも幼馴染はいつも元気になることを前提に色んな話をしてたよ。何が食べたいとか、どこにいきたいとか」

幼友「そして一番したいことは、大切な人との大切な約束を果たすこと」

幼友「元気になって、その人と再会することだって」

委員長「・・・」

幼友「でも幼馴染が今も元気でいるのはそれだけが理由じゃないんだよ」

委員長「それだけが?」

幼友「幼馴染は・・・もう一人の分まで生きようとしてるの」


637 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/25(土) 23:41:05 FmmTNpzA
委員長「もう一人・・・ってどういうこと?」

幼友「私たちの他にもうひとり女の子がいたの、その子は元々幼い頃事故で脳にダメージを負っていたの」

幼友「言語に少し影響はあったものの特に生活に支障はなかったのだけどね」

幼友「成長してから、少しずつ体が動かなくなっていって、私たちと同じ病室で入院することになった」


638 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/25(土) 23:49:40 HN8DU0iA
年も近いということがあって
私たちはすぐに打ち解けあってた

自分達の悩みや趣味、好きなこと、やりたいこと

たくさん話し合った

お互いにお互いが弱っていくのも日に日に目に見えてきながらも

生きようとしていた


でもそんな中
その女の子がある日から目を覚まさなくなった

最初はただ寝てるだけなのかなって
私たちにはそれがどういうことなのかわからず、大人たちの間で交わされる言葉の端々に深刻さかわ伝わってきた

その頃幼馴染もよく発作を起こすようになっていて
幼馴染も別の病室に移されてしまっていた。


639 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/25(土) 23:56:38 HN8DU0iA
それから月日が流れて

私は程なくして退院した


退院前に
女の子のお母さんから
今まで仲良くしてくれてありがとう。元気でいてね

って言われ、そのときは退院を一緒に喜んでくれていたのかなとしかわからなかった

それから数ヵ月して幼馴染も退院していた。見違えるように元気で、動くとすぐに息切れを起こすような子が元気に走り回れるようにまでなっていた。

まるで別人のように・・・


640 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/25(土) 23:59:50 HN8DU0iA
委員長「それって・・まさか」

幼友「あははちょっと話しすぎちゃったかな」

幼友「そういうことがあったから私たちはお互いに生きようとしてるのかな」

幼友「幼馴染もその生きようとするところがどこからきてるのか・・・ちゃんと自分の人生を歩んでほしいんだ」

委員長「・・・・」


ーーーーー


641 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/26(日) 00:03:30 cH8VhQiU
じゃーねー
またなー

男「はぁー、楽しかったなぁ」

幼馴染「そうだねぇー」

幼馴染「いやぁ、今日一日が無事に過ぎてよかったよかったー!」

男「なぁ、幼馴染。少しいいか?」

幼馴染「私も男くんに用があるから」

男「おう・・・」


トコトコ


642 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/26(日) 00:05:34 9Wb64uJU

リリリリ・・・

幼馴染「夜になるとこの辺いいねぇ」

男「」


643 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/26(日) 00:11:29 9Wb64uJU

リリリリ・・・

幼馴染「夜になるとこの辺いいねぇ」

男「月の光で結構明るいな」

幼馴染「虫の鳴き声も静かで心地良いね」

男「幼馴染・・・・」

幼馴染「男くん。私が以前入院して、離れなきゃいけなかったって話したよさね?」

男「ああそうだな」

幼馴染「そこで幼友ちゃんともうひとりの女の子と出会ったんだ」

幼馴染「期間は短かったけど、すごく楽しかった。男くんの話もしたんだよ」

男「女子三人に話のネタにされるなんて夢のようだな」

幼馴染「私の心臓が悪かったのは男くんも知ってたよね」

男「ああ、」


644 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/26(日) 00:20:41 1f2gtVjY
幼馴染「ほんとはね私は助かるはずじゃなかったんだ」

男「え?」

幼馴染「発作が酷くなって、一度死にかけたの」

幼馴染「それでも生きたい、死にたくない、男くんとまた会いたいって強く頭のなかでそればかりが駆け巡ってた」

幼馴染「気がつくとたくさん管が巻かれていて、色んな人が駆けつけてくれてた」

幼馴染「幼友も退院して駆けつけてくれた」

幼馴染「元気になってもうひとりの女の子に会いに行こうって、そう思いながら」

幼馴染「歩けるようになってから彼女のいた病室を訪れたけど」

幼馴染「そこに彼女はいなかった。彼女のいたベッドに別の患者さんがいた」

幼馴染「どういうことなのか全くわからず、先生に聞き回ると一通の封筒を渡してくれたわ」


645 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/26(日) 00:29:35 9Wb64uJU
男「・・・」

幼馴染「彼女からの手紙だった。私たちとの思い出私たちと学校に行くこと。元気になってからしたいこと」

幼馴染「たくさん書かれていたよ」


幼馴染「最後の一文に」

幼馴染「『私が眠ったら、幼馴染に生きる希望をあげてください』」

幼馴染「・・・・」

男「・・・まさか」

幼馴染「そう、私は今ここに立っていられるのは彼女が私に生きる力を残してくれたから」

幼馴染「自分が目を覚まさなくなることも、私が危険な状態だったことも全部わかってて」

幼馴染「私に望みを残してくれた」

幼馴染「だからかな?私がこんなに生きようと出来たのは」

幼馴染「彼女の心もあるから・・なのかな」

男「・・・・・」

幼馴染「ありがとう、黙って聞いていてくれて・・・」


646 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/26(日) 00:38:17 SYP2.LPE
男「幼」

幼馴染「うん・・・・?」

男「確かに幼は結果的に彼女から生きる力を与えてもらった」

男「だから心も彼女かと言われたら、そうじゃない」

男「今お前が生きているのは誰かの代わりでもなければ」

男「偽物なんかじゃない」

男「幼が生きているのは幼の人生だ。彼女じゃない」

男「彼女が残したものは生きる力だけでなく、自分がいきられなかった分まで幼自身の人生を生きてほしいとい願いだよ」

男「その命も、生き方も幼なんだよ。幼はお前一人だけなんだ」

幼馴染「男くん・・・・」

男「だから俺も自分の人生を・・・生きようと思ったよ」


647 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/26(日) 00:46:18 SYP2.LPE
男「誰かの当て駒じゃない」

男「幼を誰かに取られるのをただみてるだけの傍観者じゃない」

男「そんなのまっぴら御免だ」

幼馴染「・・・・」

男「ふさわしい男じゃないから、俺といても幸せになれないとかそんな言い訳じみたことで身を引くんじゃなくて」

男「自分からお前の隣に並べる男になる」

男「誰かに任せるなんてそんなの嫌だ」

幼馴染「・・っ・・」

男「俺は幼の・・・・お前の隣にいたい・・!」


648 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/26(日) 00:49:23 SYP2.LPE
男「幼の本物になりたいんだ・・・・!!」


幼馴染「あ、・・男・・・くん・・」ポロポロ




男「お前が好きだ!!」
幼馴染「私もあなたの本物になりたぃ・・・!!」

ギュッ

幼馴染「大好きぃ・・・おどごぐん・・・・大好きなの・・・」


649 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/26(日) 00:55:47 SYP2.LPE
男「な、なんだよ・・・・お互い・・・大泣きしてんじゃ・・ないか」

幼馴染「だっでぇ・・・だってぇ・・・」

男「幼・・・俺の恋人になってください・・・」

幼馴染「・・・」グスッ

幼馴染「はい・・・喜んでぇ・・・」

キラキラキラ・・・・


幼馴染「わ、わぁ・・・すごい・・ほだるがいっぱい・・・」

男「涙声になっててよくわからないぞ」

幼馴染「おどこくんも・・・人のこと言えないよぅ」クスッ

男「ほんどだな・・・」クスッ

男「ホタルなんて・・・今じゃほとんど見ないのにな・・・」


650 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/26(日) 01:03:15 SYP2.LPE
幼馴染「えへへ、ほんどだね・・・わわっ・・・」ヨロヨロ

男「ととっ!大丈夫かよ」

幼馴染「えへへ、泣きすぎて・・・力抜けて」

男「よっと」

幼馴染「わぁっ・・・すごぃ」

男「伊達に鍛えてたわけじゃないからな・・・ととっ」

幼馴染「わわっ、だ、大丈夫!?」

男「ははは、ドキドキと嬉しすぎて、テンション上がって、もうなにがなんだかわからないような状態になってる・・・あははは」

幼馴染「一緒に支えながら歩こっ・・か♪」

男「肝心なときに決められないな俺は」

幼馴染「それが私の男くん・・・♪」

男「やっぱり幼は最高の女の子だ」

幼馴染「新妻には持ってこいだよ・・・?」

男「大歓迎だな♪」


ーーーーーー


651 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/26(日) 01:10:09 SYP2.LPE
幼馴染「あーあ、おうち着いちゃったね」

男「もっと一緒にいたいな」

幼馴染「・・・なんかね、いざ本当の恋人になると意識しすぎて・・その」モジモジ

男「うん、わかるよ。俺も気軽に寄ってく?なんてね。言えない」

幼馴染「恋ってすごいね」

男「ああ、恐ろしいな」

幼馴染「・・・」ギュッ

男「・・・」にぎにぎ

幼馴染「・・・・」にぎにぎにぎ

男「・・・」にぎにぎにぎにぎ

幼馴染「手繋いだまま、いつまでにぎにぎするの」

男「いや、まぁその」

幼馴染「ほら、はい」

男「なにそのポーズ」

幼馴染「ハグアピール」



654 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/26(日) 08:49:31 9Wb64uJU
男「抱いてほしいのか」

幼馴染「・・・抱いてくれるの?」

男「そんないきなりすぎること出来るか」

幼馴染「だよねー」

男「・・・・どうする?」

幼馴染「何がさー」

男「うち・・・・・くる?」

幼馴染「・・・来て欲しい?」

男「・・・言わせんなバカ」

幼馴染「へへんっ、一緒にいてあげる」

男「一緒にいたいくせに」

幼馴染「悪いかばーか」ギュッ

ーーーーーー


655 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/26(日) 09:41:41 9Wb64uJU
ーーーー

男「ふぅー・・・夏はあついから汗がすごいなぁ」

男「汗だくで幼を抱き締めたのはちょっといただけないな・・・」

幼馴染「男くーん、シャンプーの換えあるかなーー」

男「あー、もうなかったかな」トコトコ


男「幼ー新しいやつもってきたぞー」

男「あれ?幼ー?」

ギュゥッ

幼馴染「えへへ・・捕まえた♪」


656 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/26(日) 09:44:50 wrCEUVkI

男「な、なにしてんのよ」

幼馴染「うんー?一緒に入ろうかなって誘い込んだの」

男「ってお前今服着てないだろ・・・」

幼馴染「男くんの逃げ道全部奪うためかな・・・?」

男「馬鹿・・・」

幼馴染「こうでもしないと入ってくれないじゃん・・・」

男「それは・・・・お前を襲っちまいそうになる自分が怖いから・・・」

幼馴染「いいよ・・・男くんになら・・・・何されても」

男「幼・・・」


657 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/26(日) 09:56:37 wrCEUVkI
ーーーーー
ちゃぷ・・・

男「・・・」

幼馴染「もう・・・なんで黙りこむのさ」

男「いや・・・その、幼さんを直視できないというか」

幼馴染「真っ直ぐ見る」

男「は、はい」

幼馴染「君が好きな女の子の全部を見て」

男「・・・・・」

ちゃぷ

幼馴染「ふぁ・・・ん・・・」

幼馴染「抱き寄せることもできるのに、何が恥ずかしいのさ」

男(本当綺麗だな・・幼は・・・ん?)

男「ここ・・・」


658 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/26(日) 09:58:31 wrCEUVkI
幼馴染「そう・・・これが私が生きた証し。今も私の胸のなかで脈打ってくれてる」

幼馴染「普段は 間で目立たないけどね」

男「 間っておいおい」

幼馴染「 間ができるほどのモノですよ」

男「ばか・・・。そうか、これが幼の生きた証しか」

幼馴染「これを他の誰かに見られたくなかったから、水着着なかったんだ」

男「それで、バーベキューのとき」

幼馴染「君に最初に見せたかったからかな?」

男「なんでも初めて尽くしで頭が上がりません」

幼馴染「キスは初めてじゃないよね」

男「え!?そうなの?」

幼馴染「だってちっちゃい頃に二人でしたもん」


659 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/26(日) 10:04:00 wrCEUVkI
男「あれ、カウントしちゃうのか」

幼馴染「そりゃあ・・・ねぇ」

幼馴染「でも、大人のキスはまだだよね・・・?」

男「幼以外に相手なんて俺にいると思うか?」

幼馴染「私も ・・・♪」

ちゃぷ・・・




幼馴染「んっ・・・あっ・ ・・んぅんっ」

幼馴染「んんぁ・・」

幼馴染「はぁ・・はぁ・・」

男「幼・・・」

幼馴染「ふふふ・・・男くん・・・」

バチャッ・・・




661 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/26(日) 13:48:24 hLVKcCrM
ーーーーーー
男部屋
男「・・・なぁ幼」

幼馴染「どうしたのー?」

男「その・・結果的に委員長の件はどうだったんだ?」

幼馴染「あ、男くんは全然知らなかったよね」

幼馴染「うーん・・・話すとながくなるんだけどね」

幼馴染「結果から言うと、委員長の件はかたついたよ」

幼馴染「きっかけは私のお節介が引き金だったのかな」

男「幼の?」

幼馴染「そもそもあの人が私に好意をもったのがどの段階からなのかわからなかったし」

幼馴染「私自身は異性として言動したつもりは全くなかったのだけどね」

男「まぁ・・・たしかに終始見てたら、好意的というか、仲良さげに絡もうとしたところはほとんどみたことなかったな」

幼馴染「他の女の子から突き放されるようなことを言われたことがなかったからなのか・・・それとも単に私に一矢報いたかったのか」

幼馴染「今となっては正直どうでもいいかな」




664 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/26(日) 19:16:19 6DgLUJH.
男「幼がやつにベタ惚れしだしたらまたどうなってたのかわからんもんだな」

幼馴染「それはないよ。同時に二人を好きになるほど器用じゃないし」


665 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/26(日) 20:24:56 9Wb64uJU
幼馴染「けどはっきりいって性格も容姿も全然好みじゃないから那由多の彼方も可能性ないじゃないかな?」

男「まるで物質と反物質だな」

幼馴染「相性は最悪だからね。男くんと大違い」

男「俺はやつほどモテないからな」クスッ

幼馴染「男くんはなにかに向かってひた走れるもん」

幼馴染「決めたらとことん突っ走る、そんな真っ直ぐさで私を堕とすくらいだし」

男「誉められてるのかそれ」

幼馴染「大絶賛♪」


666 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/26(日) 20:32:51 9Wb64uJU
幼馴染「それともなにー?女の子にモテモテのハーレムがよかったのー?」ジトー

男「ハーレムでなくても、女の子から言い寄られるシチュエーションは想像しちゃうかな」

幼馴染「ふーん」

男「それが好きな子なら尚更。たった一人大好きな女の子から言い寄られる、それで満足だ」

幼馴染「その大好きな女の子が言い寄ったら、興奮しちゃう?」

男「歯止めが効かなくなるな」

幼馴染「ふふふ・・・歯止めがきかなくなった男くんを見てみたいなー?」ススッ

男「誘惑したがりだな」クスッ

幼馴染「今度は嫌がらないんだね」

男「あのときは恋人同士じゃなかったからな。責任とれないのになし崩しなんて御免だね」

幼馴染「ふふふ、ほんと馬鹿真面目」

幼馴染「でも・・そんな男くんなら大切にしてくれるからいろんなことしてあげたい・・・」


667 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/27(月) 00:11:10 YcIAl5yI
男「幼・・・」キュゥ

幼馴染「・・・そういえばずっと幼って呼んでくれてるよね・・・」

男「ずっと呼びたかったからさ・・」

幼馴染「なんかね・・・そうやって呼ばれると昔を思い出してね」

幼馴染「そういう愛称ってすごく特別な感じがして・・きゅんきゅんするの・・・」

男「俺にとっても幼は特別だ」

幼馴染「私もだよ・・・」

男「幼・・・」

幼馴染「男くん・・」

幼馴染「ん・・・・・」


抱き合うようにお互いの温もりを感じながら
幼とずっとキスをしていた・・・

翌朝まで・・・・



672 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/28(火) 00:54:01 tj4lvDRA
時は戻って
花火解散後


友「結局幼馴染さんは男を選んだってわけか」

幼友「選んだと言うよりも、最初から決めてたんじゃないかな?」

友「元々二人は恋人同士だったしな」

幼友「それなんだけどね」

友「うん?」

幼友「あれ、偽物だったみたいだよ?」

友「はい?」

ーーーーー


673 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/28(火) 00:59:09 tj4lvDRA
友「ということは、不良に絡まれてるところを助け、そのときのデマカセから来たと」

幼友「概ねその通りだね」

友「ったく、俺にも伝えてくれりゃ融通利かせて助けられた場面だってあったろうに」

幼友「あはははけど私もさっき知ったんだよ」

友「え?そうなの?」

幼友「それまで誰一人として話してなかったんだってさ」

友「幼友ちゃんにまで話さなかったなんてよっぽどだな」

幼友「大事にしたくなかったってのもあるんじゃないかな?それに幼馴染も男子からの絡みがなくなって良かったって言ってたしね」

友「あいつは男避けかい」


674 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/28(火) 01:03:13 tj4lvDRA
幼友「あと、私の予想なんだけどね」

幼友「二人だけの秘密にしたかったんじゃないかな」

友「秘密?」

幼友「二人だけが唯一共有できる。二人だけの秘密、いわば二人にしか入れない領域」

幼友「ある意味恋人よりも深い関係だったのかもしれないね」

友「二人だけの・・・か」

友(そうだな・・・あいつ、幼馴染さんのために頑張ってたもんな)

友(たった一人の大切な人のために)


675 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/29(水) 00:15:41 4gOm6rNU
ーーーーー

ーーーーー

幼馴染「今日は久々の登校日だねー」

男「そうだな」

男(よく考えたら恋人になって初めての学校か)

幼馴染「男くん、恋人同士ですることといえば」

男「え?なにいきなり」

幼馴染「いいから答えてー」

男「なんだろうデート?」

幼馴染「それは恋人じゃなくてもできるよー」

男「 交渉?」

幼馴染「朝からネジ緩みすぎだぞ。大体●●●のエの字もできなかったくせに」

男「う、うるちゃい!」

男「き、キスとか・・・?」


676 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/29(水) 00:16:41 4gOm6rNU
幼馴染「うーん・・・したいけど、そうじゃないよ」

男「したいのか・・・じゃあ、手を繋ぐ・・・とか?」

幼馴染「正解♪」

男「手を繋いで登校か、小学校以来だな」

幼馴染「関係性は恋人だけどね」
にぎっ

男「そうだなっ」
にぎっ

幼馴染「えへへ」

男(幼の隣で歩く・・・か。ほんと夢のようだな)

幼馴染「ふふんっ♪良いねっ、こうやってるとなんというか純愛というか、甘酸っぱいというか」

男「初々しいバカップルだな」

幼馴染「バカじゃないやいー」


677 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/29(水) 00:19:56 4gOm6rNU
ーーーーー
ひそひそ

ガヤガヤ


男「うん?なんだあの人だかり」

幼馴染「なんだろ?」

男「おーい、なんかあった・・」
友「こっちこい!」

男「ぬおっ!?」
幼馴染「わわっ!?」


ーーーーーー


678 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/29(水) 00:29:02 4gOm6rNU
校舎裏

男「なんだよ一体」

幼馴染「なんかあったの??」

友「なんかあったじゃないぞ。なぜかわからないが、校内でこんなものが出回ってやがる」
ピラッ

男「なんだこれ・・・」

幼馴染「え?なにこれ」

友「よくはわからんがお前らの件が外部に漏れてどうやら二人で男2を陥れたってことになってやがる」

男「陥れるって・・・なんでそんなことに」

幼馴染「大体あの件はもう終わったはずでしょ?なんで今更蒸し返すのよ」

友「俺も詳しいことはわからねぇんだよ。ただ男と幼馴染さんが悪党に書かれてるところ見ると、男2本人か、取り巻き女子が広げたのか、または別の第三者か」

男「馬鹿馬鹿しい・・・たかが、失恋の話だろ。なんでこんな誇張されてんだよ」


679 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/29(水) 00:37:30 4gOm6rNU
友「とにかく、男もそうだが、幼馴染さんが一番危険だ。男2の好意を抱いてた女子全員敵に回ってるとみていい」

幼馴染「敵って・・・」

男「必然的に俺も標的か」

友「学園のアイドルを堕して洗脳した男ってことになってるらしい」

男「洗脳って俺はサイキック能力でもあるのか・・・」

友「幼馴染さんも振られた男共が恨みを持ってるのもある。とにかくお前らは今日は帰れ、学校にいたらどうなるかわからん」

男「いくらなんでも、先生たちが止めるだろ・・・」

友「はぁ・・学校でいじめがなくならない理由がどうしてかわかるか?」

男「うん?なんだ急に?」

幼馴染「・・・そういうことね。いつでも教師がみてるとは限らない」


680 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/29(水) 00:47:41 4gOm6rNU
友「そういうことだ、見つかってない今なら学校を抜け出して逃げるのも容易だ」

男「見られた状態じゃ、尾られて追い詰められる・・・か」

友「裏手も表ももうだめだ。地下から出るしかない」

男「地下?どうやって出るんだよ」

友「地下一階の脇道通路つかってくと部室の近くに出られるショートカットがあるらしい」

男「部室ってまずくないか」

友「大丈夫女子の更衣室だからな、あそこは女にみんな頭が上がらない連中ばかりだ」

幼馴染「そこからは?」

友「駐車場に行きつく。そこからはこいつを使え」

男「おっと」パシッ

男「お前のバイクか」

友「一緒に免許取りに行っても乗らなきゃペーパーになるぞ」

男「ご親切にどうも。使わないことを祈るよ」

幼馴染「なんだかスパイ大作戦みたいだね」


681 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/29(水) 00:59:33 0x9koeVE
ピロリン

男「ん?なんだ?こんなときに」

男「はい?もしもし」

先生「私だ」

男「誰だ?」

先生「・・・・お前の担任だ」

男「いや、わかってました」

先生「ふざけてる場合か、今どこにいる?」

男「えっとそれは・・・」

友(相手が誰でもやめとけ)ブンブン

先生「友と幼馴染もいるだろう」

男「だめだバレてる」

友「あらら、相手は?」

男「先生だよ」

男「どうすりゃいいですか?」


682 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/29(水) 01:02:45 0x9koeVE


先生「とりあえず玄関に来い。私たちも付いてるから、安心しろ。一部生徒が騒いでただけで他の生徒は興味がある程度のものだったらしい」

男「そんな大きな騒ぎでもないってことですか?」

先生「さほどな」

男「わかりました二人でいきます」ピッ

男「大きな騒ぎでもないらしいぞ」

幼馴染「そうなの?」

友「そうなのか?俺は周りが騒いでたからてっきり」

男「とにかく、事態を収めるために行くぜ」


683 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/29(水) 10:00:59 4gOm6rNU
ガラガラ

男・幼馴染・友「失礼しまーす」

先生「こっちだ」

男「たしかにそんなに話題にはなってないみたいっすね」

先生「大分沈静化させたからな、うちのクラスも相当あれるかと思ったが」

幼馴染「荒れてないんですか?」

先生「いや実は女子の半数以上が欠席してるんだ」

友「なんすかそれ、ボイコットですか?」

男「俺たちのアレがばら撒かれたのが原因で?」

先生「それはない。大体このことは学校に来た連中しか知らん」

男(どういうことだ??女子が半数以上が休み??集団的に流行り病か食中毒とか?)

幼馴染「委員長は来ていますか?」

先生「出席してるぞ、あのビラを率先して撤去していたのも彼女だ」

幼馴染「そうですか」




687 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/29(水) 20:49:53 4gOm6rNU
先生「まぁなんにせよ、問題になった以上お前たちにもなんらかの処分が与えられることにもなりうる」

友「けど、問題なのは男2の方が」

先生「私も現場を見ていない以上どちらかも擁護できない」

先生「教師ってのはいろんな意味で融通の利かない職業なものでな」

男「まぁ・・・俺らの噂自体あまり良いものじゃないみたいですしね」

先生「少なくとも直接関わってる時点ではお前も幼馴染も悪い生徒という認識はない」

幼馴染「世間の目は割と盲目なのは今に始まったことじゃないですし、ね?」

男「俺たちは大丈夫ですよ」

先生「すまないな」


688 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/30(木) 00:14:25 nipvDNa2
友「しかし気に入らねぇ」

男「仕方ねぇって、先生も寛大な措置をとってくれたと思うよ」

幼馴染「良い悪いはどっちにしろ原因の一つである私たちにも責任はあるしね」

友「ていうか奴は今日出てきてるのか」

男「さぁ?出てきてたらさすがに確信犯とされるだろうし、いないんじゃないか?」

友「だよなぁ・・・」

幼馴染「まぁまぁ、これ以上私たちからは首を突っ込まないようにしようー」

幼馴染「なんていうか興味も沸かないし、私の人生とあの人の人生が交わることもないだろうし」

男「結構すごいこと言うね」

友「気を付けて帰れよ、闇討ちなんてシャレにもならねぇからな」

幼馴染「返り討ちにしてやんよ」

男「そいつは頼もしい」

幼馴染「男くんが♪」

男「俺かよ」


689 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/30(木) 00:18:32 Q8OaHDFo
ガラガラ

友「ちーっす」

ざわざわ
ガヤガヤ

委員長「おはよう友くん」

友「おう、委員長!」

委員長「ちょっといいかしら?」

友「え?お、おう」

トコトコ

ーーーーー


690 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/30(木) 00:25:40 Q8OaHDFo
委員長「そう・・・やっぱり二人は・・・」

友「二人は納得してたみたいだが俺はどうにも煮え切らねぇ」

委員長「男2・・・くんはとりあえず今日は見ていないけど、彼の仕業でもないと考えにくいわね」

友「どうやってあのビラを張り回したかってとこか」

委員長「それと気になってるのが、今日の欠席者なんだけど」

友「おう、それだよ一番気になってたのは」

委員長「やはり、男2くんと特に仲が良かった女の子たちが休んでるみたいよ。今出席してる子でも男2くんと仲が良かったけど、今は関わりが少ない子たちばかりね」

友「主人公マジックが解けかかってきたか」

委員長「嫌にしっくりとくる言い方ね・・・」


691 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/30(木) 00:34:01 Q8OaHDFo
委員長「けどその通りで実際に男2くんとなにかしらトラブルがあったか、彼の言動に疑問を抱きはじめた子達が離れてるのは事実ね」

友「今まで散々、女子の気持ちを手玉にとるような言動をしてきたツケが回ってきたんだよ」

委員長「そうね、私も客観的に見るようになってから彼の言動に違和感があるように思えてきたもの」

委員長「なんていうのかしらね、自分を達観してるというか」

友「乱暴な言い方をすると自分は別の場所にいて、相手との土俵にいない。軽く見下したような態度してるだよ」

委員長「今まで女の子に言い寄られた結果かもしれないわね」

友「とにかく、そっちの欠席者のほうをしらみつぶしに調べよう」

委員長「それなら女さんがすでに動いてくれてるわ」

友「さすが・・野次馬魂全開女」

ーーーーー


692 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/30(木) 00:39:24 Q8OaHDFo
ーーーーー
男「こんな昼間っからいいのかねぇ」

幼馴染「良いの良いの、制服デートってのもオツじゃない?」

男「してみたかったけどさ」

男「・・・」

幼馴染「ほらほら、あそこのファミレスでお昼にしよっ」

男「わっととと、幼ーーー」




「・・・・・」


693 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/30(木) 00:47:12 Q8OaHDFo
いらっしゃいませー
お客さま二名様でしょうか?

幼馴染「はいっ、あと禁煙席で御願いしますー」

かしこまりましたー
ご案内いたします


男「俺ら高校生なのに喫煙席ってのはないだろ」クスッ

幼馴染「だからこそちゃんと言っておかないとさ。だって高校生相手だと分かってても聞かなきゃいけないんでしょ?」

男「私服なら確かに聞かれるけど、制服で入ったのは初めてだからなぁ」

幼馴染「ふふふ、じゃあ私と初めての経験だね♪」

男「たしかに初体験だな」ヒソヒソ

幼馴染「この会話だと声のトーン下げないと節操ないカップルに思われるもんね」ヒソヒソ

幼馴染「でもここに帰ってきて男くんと経験したことほとんどが初体験だよ?」

男「そんなにあったかな?」


694 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/30(木) 00:58:07 Q8OaHDFo
幼馴染「偽物の恋人から始まって、デートとかバーベキューとか、カラオケのデュエットも♪」

男「病院生活が長かったもんな」

男(そうだよな・・・一度は生死をさまよって、友達に救われて)

男(こっちに戻ってきてもトラブル続きで・・・)

幼馴染「でも一番、私にとって大切な経験は男くんと恋人になれたこと」

男「幼・・」

幼馴染「偽物から始まった関係だから、結ばれることはないのかなって」

幼馴染「本当のところ言うとねそう思ってたんだ」

幼馴染「小さい頃からの想いは・・・そのままだから、美しい思い出のままだから良いものだって」

幼馴染「そう言う人もいるけどね」

幼馴染「私はどんなに泥臭くなっても、その想いを思い出だけにできるほどおしとやかじゃないからさ・・・」

男「いや、それが人間だよ。ちゃんと生きてる証拠だ」




696 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/30(木) 01:07:37 Q8OaHDFo
男「俺だって同じだったよ。男は過去にすがって、女は未来を生きるって」

男「誰かに言われたことがあってさ、幼と再会したとき訳がわからないくらい嬉しくて」

幼馴染「そんなに嬉しかったの??」

男「当たり前だろ?だってもう二度と会えないものだと思ってたから」

男「美人になったとか、元気になったとかじゃなくて、幼と再会できた。変わらない面影というか、幼だって一発でわかったことが嬉しくて」

男「それと同時に、幼も俺と同じ思いだったのかと不安が込み上げていたんだ」

幼馴染「そのときはお互いがどう思ってるのかなんて知り得ないもんね」

幼馴染「でもね、私は男くんと再会するためにここに戻ってきたんだよ」

男「ああ、たがら前に聞いたときは本当に驚いた」

幼馴染「過去にも拘ってたから?」

男「とくに幼は前へ前へと突き進むタイプになってたからさ」



698 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/30(木) 01:20:37 nipvDNa2
幼馴染「ふふふ・・・私ほど未練がましい女なんていないよ」

男「けど俺はその幼に救われた」

男「幼が戻ってこなければ多分誰とも付き合うなんてことなかったと思う」

幼馴染「どうしてそこまで私のことを想ってくれたの?」

男「俺がそうしたかったからさ」

男「多分そういう男なんだろうな・・・俺は」

幼馴染「お馬鹿さんだねぇ・・幸薄女って馬鹿にされてた女を好きになるなんて」

男「今ごろそうやっていってたやつらは後悔してるさ。今や学園のアイドルだからな」

幼馴染「そんな肩書き要らないよ。男くんだけのアイドルだから♪」


699 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/30(木) 01:23:09 6SFK0y0.
幼馴染「ふふふ・・・私ほど未練がましい女なんていないよ」

男「けど俺はその幼に救われた」

男「幼が戻ってこなければ多分誰とも付き合うなんてことなかったと思う」

幼馴染「どうしてそこまで私のことを想ってくれたの?」

男「俺がそうしたかったからさ」

男「多分そういう男なんだろうな・・・俺は」

幼馴染「お馬鹿さんだねぇ・・幸薄女って馬鹿にされてた女を好きになるなんて」

男「今ごろそうやっていってたやつらは後悔してるさ。今や学園のアイドルだからな」

幼馴染「そんな肩書き要らないよ。男くんだけのアイドルだから♪」


700 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/30(木) 01:30:03 6SFK0y0.
ーーーーー

幼馴染「えへへーお腹いっぱいー」

男「男さんのお財布は空腹だよー」

幼馴染「もう、割り勘にしようって言ったのに」

男「ちょっとくらい格好つけたかったんだよぅ・・・」

幼馴染「ファミレスで見栄を張るのも可愛いけどね」

男「学生なもんで」

幼馴染「まぁまぁ、今度は私が奢るよ。いくら恋人になっても男くんに甘えすぎるのは良くない」

男「甘えていいのに」

幼馴染「甘えない、」


701 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/30(木) 01:31:38 6SFK0y0.
ーーーーー

幼馴染「えへへーお腹いっぱいー」

男「男さんのお財布は空腹だよー」

幼馴染「もう、割り勘にしようって言ったのに」

男「ちょっとくらい格好つけたかったんだよぅ・・・」

幼馴染「ファミレスで見栄を張るのも可愛いけどね」

男「学生なもんで」

幼馴染「まぁまぁ、今度は私が奢るよ。いくら恋人になっても男くんに甘えすぎるのは良くない」

男「甘えていいのに」

幼馴染「そのかわり、別の意味では甘えん坊になっちゃうから♪」

ギュッ

男「う、腕組!?」


702 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/30(木) 01:40:49 6SFK0y0.
幼馴染「えへへ、こうすれば男くんと密着できるし」

男「ご、ご、ご自慢の巨 も当てられますね」

幼馴染「柔らかいからクッションみたいになるよ?」

男「夏祭り後はたくさん触らせていただきお世話になりました」

幼馴染「全部男くんのものなんだよ?」

幼馴染「私の唇も・・・髪も・・・胸も・・・お尻も・・・」

幼馴染「それから・・・私の」
男「お、幼っ・・・我慢できなくなるから、か、勘弁してくれ」

男「理性と全面戦争で・・・必死なんだよ・・」

幼馴染「ふふふ、少しは焚き付けられたかな?」

男「家についてからならバッチコイ、いつでも襲ってやる」

幼馴染「できるかなー??」ニヤニヤ


714 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/31(金) 00:51:20 m5eBr4w.
男「あんまり俺をバカにするなよ、俺だってその気になれば」ピピッ


ピロリン
幼馴染「あ、ごめんね、lineだ誰からだろ」

line
男『話を合わせながら聞いてくれ、何人かに尾けられてる』

男『複数の男だ。たぶん男2ではない。別の男子たちだな』

幼馴染「馬鹿にはしてないよー?ただ私を抱けるほどの勇気があるのかなって」

ピピッ

line
幼馴染『男子が複数ってことは・・・私が振った相手かな』

男『俺に恨みをもってるやつか』

男『どっちにしろ、このままだと人気が少なくなったところを不意打ちされかねん』

幼馴染『撒こうか』

男『上手いこと切り出してみる』

ピピッ


715 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/31(金) 00:57:57 m5eBr4w.
男「勇気は持ってるが、敢えて使わなかったんだよ」

幼馴染「ほうー?なんで??」

男「お前の気持ちを知るためだよ、そしてお前を焦らすため」ジリジリ

幼馴染「こんな人通りの良いところで、迫ってくるの?」

男「場所なんてどうでもいいさ、ようは俺の気持ち次第なんだよ」ジリジリ

幼馴染「私の気持ちは無視?」

男「恥辱で悶えるお前も見てみたい」


幼馴染「私はそこまで変 じゃないよ」

ジリジリ

男「俺が変 にしてやるよ」

幼馴染「そんなの無理」

男「あんま俺を侮るなよ?俺はやるといったらやる男なんだよ」ジリジリ

スッ


「!!追え!!」
タッタッタ



717 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/31(金) 08:27:33 m5eBr4w.
「!!っくそっ!どこにいきやがった!!」

「ちぃ!!」
タッタッタ


ーーーーーー

男「な、なんとうまいこと機転利かしたな」

幼馴染「あそこカーブは逃げ道とパターンが半端ないもんね」

男「これで連中も追ってこれないだろう」

男(けど二度も同じ手は通用しないだろうし、俺らの自宅もいつかはバレそうだな)

幼馴染「まぁ、家まで乗り込んでくるってことはさすがにないだろうし、私たちがヒッキーになれば良いだけかな?」

男(なんで俺たちがこそこそしなきゃならないんだろうな・・・・)

幼馴染「♪~」

男(やっと幼と恋人になれたのに・・・)


718 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/31(金) 08:39:13 m5eBr4w.
幼馴染「いやーいい湯だったー」ホワホワ

男(なんとかして幼馴染のことだけは守り通さないとな・・・)

幼馴染「むふふー」ギュッ

幼馴染「どうしたのー?怖い顔して?」

男「ちょっと考える人になってたんだよ」クスッ

幼馴染「明日は幼友たちと海じゃんか。大丈夫だよ」

幼馴染「ほっておけば向こうだって飽きるだろうし」

男「幼に振られたことを引きずってる、または俺に恨みを覚えてるような連中だぞ?」

男「今の今まで引きずる奴らが簡単に飽きるとは思えないんだ」

幼馴染「そしたらまた逃げ通せばいいよー。逃げるのは幼ちゃんの十八番よ」

男「むしろ戦うのはだろ?男2と対峙したときだって真っ向から挑んでたし」

幼馴染「そんなに強くないのに、強がっちゃうのは性格かな」

男「むしろその姿勢は大事にしてほしいよ。けど、無茶だけはしないでくれよ」

男「お前にもしものことなんてあったら・・・」


719 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/31(金) 08:48:00 m5eBr4w.
幼馴染「いっそ今●●を奪っちゃう?」ニヤニヤ

男「そうしたいもんだな」クスッ
ポンポン

幼馴染「しないくせに」クスッ

男「なんか後悔しそうで怖いな」

幼馴染「そのためにも頑張って死守してますー」

幼馴染(早く捧げたいけど・・・今はそれ以外にもおば様のこともあるものね)

幼馴染(きっと大切に想うが故のジレンマがそうさせないのかな)

幼馴染「・・・・ねぇ、おば様のお見舞いまた行こうね」

男「うん?ああ、そうだな。そういえば、まだ付き合ったこと報告してないもんな」

幼馴染「そんなことよりも孫見せろとか言われちゃいそうだねっ」

男「はははさすがに早すぎるわ」

幼馴染(・・・・・)


720 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/31(金) 08:56:12 m5eBr4w.
ーーーーー

母「そうか・・・やっぱりあの男から逃れられないのかね」

幼馴染「え・・?」

母「男には話したことないけどね、私は旦那と付き合う前は誰かから必要とされたことがなかったのよ」

母「弟を抱えながら生きることで必死だった」

母「けどある日旦那と知り合って、自分の境遇も理解してもらって助けてもらった」

母「後にも先にもそんなことしてくれたのは旦那だけだったわ」

幼馴染「すごく良い人だったんですね」

母「初めてだったわね・・・人を好きになったのは」

母「けど丁度そのころ、学園である男のことが問題になってた」

母「なんの取り柄もなく優柔不断で、けど女子にモテる」

母「いろんな女子とついには関係を持つようになってたそうよ」

母「そしてその男は・・・」


721 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/31(金) 09:04:47 m5eBr4w.
母「いろんな女子を抱くことで快感を覚えていったそうよ」

母「とにかく良い女を抱きたいとね・・・」

幼馴染「・・・・良い女・・ですか」

母「これでも昔はあたしはモデル体系だけど出るとこ出ててたのよ」

幼馴染「ちっちゃい頃から変わりませんもんね」クスッ

母「まぁ・・・自分の身体をよく見せたいって思うようになったのも旦那と付き合うようになってからなんだけどね」

母「それまでは、どうでもいいって思ってたからねぇ・・・けどそれがかえって良くなかったのかな」

母「奴はあたしに目をつけてたらしくてね、あたしは旦那以外眼中になかったから、そっけない態度をとってたわ」

母「絡みがエスカレートするようになってから旦那と一緒にいる時間を増やして守ってもらう形になったかな」

母「そのことをあーだこーだ他の連中に言われて、ついムキになってさ」

母「旦那に負担をかけたくないって思うところもあったから一時期旦那から離れたのよ」

母「それがあたしの人生最大の後悔になるとも知らないでね」


722 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/31(金) 09:12:22 m5eBr4w.
母「幼ちゃん」

幼馴染「はい・・?」

母「あんたまだ、男に抱いてもらったことないでしょ?」

幼馴染「えっ!?あ、いやその・・・・」

母「そんな反応になるってことはまだね?」

幼馴染「・・・」コクッ

母「あのヘタレのことだからね、あんたのこと想いすぎるが故に手を出せないってこともありうる」

母「あたしのことを気遣ってってのだったらとんだ大馬鹿だよ」

母「後悔だけはしないようにしなさい」

幼馴染「・・・・」

母「相手を想うが故のことなんてのは、自分と一緒にいるのだから。自分と同じ気持ちなのよ」

母「ちゃんと言葉を介して伝えなさい」

母「自分と男との想いの壁をぶち壊しなさい」

幼馴染「・・・・・はいっ」


723 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/31(金) 09:20:22 m5eBr4w.
幼馴染「けどさっきあの男から逃れられないって・・」

母「・・・・あの男が最初に妊娠させた女の子があたしの親友でね」

母「あたしと同様よ」

幼馴染「そんな・・無理矢理・・?」

母「親友は子供を生んで他界したわ」

母「その子供は一時期施設で育てられ、その後学園で面倒を見てもらうことで生活してるそうよ」

幼馴染「まさか・・・その子供って・・・」

母「ここまでいえばもう誰かわかるわよね・・・」

母「幼ちゃんにはあたしと同じ轍を踏んで欲しくない」

母「自分の気持ちを・・思いっきりぶつけなさい」



ーーーーーー


724 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/31(金) 09:28:42 m5eBr4w.
ーーーー
幼馴染「・・・・」

男「幼?大丈夫か?」

幼馴染「あ、ううん!大丈夫大丈夫」

男「海が楽しみすぎてワクワクしてたとか?」

幼馴染「私は小学生か」

男「冗談だよ。それとも・・・」

男「なにか不安か・・・?」

幼馴染「ううん、平気だよ。いろいろ思い出しながら考え事をしてたんだ」

男「考え事?」

幼馴染「うん。でももう決めたよ」

男「なにか決断したのか?」

幼馴染「うんっ。男くんの隣にいるって」

幼馴染「いようって決めた」


725 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/31(金) 09:29:42 m5eBr4w.
男「それは告白したときに決めたんじゃなかったのか?」

幼馴染「そうだけどー、違う意味でもとなりにいようって決めたのー」

男「違う意味で??」

幼馴染「そう♪」

幼馴染(そう・・なにがあっても・・・)


ーーーーー



727 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/31(金) 12:45:23 m5eBr4w.
ファミレス

幼友「そっか・・・じゃあやっぱり二人は」

友「一応形だけの処分だけど、まぁ反省文だけで済んだのは先生が善処してくれたんだと思う」

幼友「でも、変だね」

友「ああ、あんな信憑性のない張り紙なんてなんの効果も・・・」

幼友「それもそうだけど、そんなもの流したら逆に男2くんの周囲の見方が変わっちゃうじゃない?」

友「変わる?」

幼友「確かに振られたのは彼だけど、それって男2くんから告白したって意味でしょ?」

幼友「幼馴染が二股かけてた疑惑が回りに浸透していたとしても、幼馴染が男2くんに絡んでいた場面っていうのは学校じゃなかったわけだし」

幼友「どう考えても男2くんの自虐にしか見えないと思うんだよね」

友「本人じゃないってこと?」

幼友「むしろ彼に強い恨みをもちつつ、男くんと幼馴染の付き合いに好意的ではない人物な気もする」

幼友「あんな達観して、めんどくさがってた人がそんな遠回りなことするとも思えない」

友「確かに・・・女子からの同情を買うにしても、同時に全校男子もしくは気にしていない女子たちにも知られるし、マイナス要素のほうが計り知れないな」


728 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/31(金) 12:53:36 m5eBr4w.
友妹「あ、いたいた」

イケメン「やぁ、二人でなんの相談?」

女「もしかして今日のこと?」

オタク「あれっすか?幼馴染さんと男さんの・・・」


友「よう、みんな。そんなところだな」

幼友「張り紙の話をしてたところだよ」

女「あー、あれね。うちの部員に調べさせたところ、男2の取り巻きの一人が流したみたいよ」

友「え!?そうなのか?」

女「ええ、しかも頼まれてだってさ」

友妹「それってまさか、男2の?」

女「それがね、取り巻きとは関係ない女の子から封筒で渡されたんだって」

イケメン「無関係の女生徒から?なんでそんな子が??」


729 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/31(金) 13:04:45 m5eBr4w.
オタク「その子実は、うちのオタク仲間からそれを渡されたって言ってたんですよ」

友「え、じゃあ、幼馴染さんのファンが犯人??」

オタク「オタク仲間を絞り上げたら吐きましたよ、男2の取り巻きの一人から頼まれたって」

友「結局取り巻きが元凶だったのか」

女「でもその女子は、休みだったのよ」

友妹「え、じゃあどうやって、その封筒を渡したんですか?」

オタク「実は・・ゲーセン帰りに頼まれて、色仕掛けにやられたと」

イケメン「あらら・・・」

友妹「うわぁ・・・」

オタク「や、じ、自分はそんなことしないっすよ!!」

女「そんなわけでさ、その女子が犯人かどうかはともかくとして、ここまで影響を与えた男2をどうするかっていうことが教職員たちの間で持ち上がったそうよ」

友「やっとか」


730 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/31(金) 13:12:43 m5eBr4w.
幼友「本人の周りの人たちが起こしたとはいえ、渦中の人物だからね・・」

友「謹慎程度で済まされそうな感じでもありそうだな」

女「そうねぇ、ゴシップ並みの内容の張り紙をただ張り回しただけだしね」

女「これが複数の女の子と関係を持ってたとかが明るみになったんなら退学くらいまでいきそうだけど」

イケメン「その渦中の人物は今は?」

女「さぁ?休みだったからね、幼っちに振られてよっぽどショックだったのかしら?人生初の失恋で失意の底なんじゃないかな」

友「今までちやほやされてたツケが回ってきたんだよ」


731 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/31(金) 13:21:18 m5eBr4w.
友妹「でもなんであそこまで幼馴染さんに拘ったんでしょうか?」

女「まぁ・・・あの子この辺じゃ敵無しなくらいの容姿だしね。タメはれるのなんて幼友っちくらいか」

幼友「いや・・・私はあんなに元気で明るく振る舞えないよ」

友(そういうおとなしいところに惚れたんですけどね)

友妹「たしかに見た目はそうですけど、それだけであそこまで執拗になれるもん?」

イケメン「俺はあんまり共感できないかな」

友「俺は第一印象はそこから入るけど、それだけだったら今ごろここにはいない」

友妹「性格もとても一致していたとも思えないし」

オタク「・・・・あ、憧れ・・・とか」

一同「へ?」


732 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/31(金) 13:23:47 m5eBr4w.
オタク「え、あ、いや、ほら眩しいものを見るとそれに惹かれるというか」

オタク「主人公みたいになりたいとかそういう風に思ったりするとか・・」

一同「・・・」

オタク「あ、その・・・」

イケメン「いや、案外的を得てるかもね」

女「あー・・・うん、なんとなくわからないでもないよ、それ」


733 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/31(金) 13:34:11 m5eBr4w.
ーーーーー

友「主人公みたいになりたいか・・・」

幼友「うん?どうしたの??」

友「いや、オタクの言ったことがガキの頃の俺みたいだなって」

幼友「オタクくんのこと馬鹿にしてる?」

友「あはは、ちがうよそうじゃないよ」

友「いや、いつから俺は自分が脇役だって思うようにひねくれたのかなって」

友「昔は主人公に憧れてたのにな・・・」

幼友「それはもう主人公になったからじゃないかな?」

友「主人公?俺が??」

幼友「だって君はもう私の主人公だもの」

友「え?」

幼友「いつもデートに誘ってくれるときも、みんなで遊びにいくときも」

幼友「まずは私たちのことを考えて動いてくれてたよね?」

友「あれは・・・俺がそうしたかったし自分から動かなきゃ・・・」


734 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/31(金) 13:37:53 m5eBr4w.
友「君に振り向いてもらえなかったし・・・」

幼友「それが大事なんだよ」

友「それ?」

幼友「自分からまずなにかをしようと、能動的になれるようになったから」

幼友「想うだけじゃ伝わらない・・・誰かのためでも自分のためでも、動き出すことができた瞬間」

幼友「君は脇役なんかじゃないよ」

幼友「だから・・・ね」

幼友「えっと・・・・」

友「幼友ちゃん・・?」


735 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/31(金) 13:40:16 m5eBr4w.
幼友「私が友くんの・・ヒロインじゃだめ・・・かな?」

友「・・・・ 」

幼友「・・・・」


友「なに言ってるんだよ

友「俺が主人公になる前から君はヒロインだよ」


739 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/31(金) 23:22:02 m5eBr4w.
ーーーー
そして海へ・・・・


一同「う・みだーー!!!!!」

ザパーン

友「しかし暑い・・・」

イケメン「砂浜も・・・熱っ!」バタバタ

オタク「そして・・・」

男「女子の水着も熱い!!!」


・・・・・・


友「誰もいやしねぇぇ!!なんでだよ!?」

イケメン「まぁ・・・着替えるのに時間掛かっちゃうからね」

オタク「海洋生物も熱いっすから気を付けてくださいね。貝に刺されて死ぬなんて笑い話にもならないっすから」

男「食いもんとして食ってる貝に殺されるとか冗談じゃないな・・・・」

イケメン「岩場あたりは要注意しなきゃね」


740 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/31(金) 23:48:46 m5eBr4w.
男「まぁ、ヴィーナスたちが来る前にビニールシートひいてパラソル建てるか」

友「クーラーボックスのドリンク足りるかな?」

イケメン「足りなさそうなら買ってくるよ」

男「水分塩分適度に取らないとこりゃ死ぬな」


741 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/31(金) 23:57:00 m5eBr4w.
おお、やってるやってる
男共ー

男「おお、女さん。なかなか早いね」

女「やっほー、しかし暑いね」

友「さすが、期待通りの普通具合」

女「悪かったなゴルァ。普通なのがかえって妙にリアルなんだよ」

オタク「暑いから、こっちのパラソルに入ってください」

女「優しいのはオタクっちだけよ」


742 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/07/31(金) 23:57:49 m5eBr4w.
友妹「やっほー」

友「帰れ!!」

友妹「張った押すぞ」

友「妹の水着姿なんかみてもなんも感じないし」

友妹「別におめぇに見せるためにきてるわけちゃうわ!」

男「ほぅ、また成長したね」

友妹「ちょっとだけね♪」

男「よく似合うよ、ビキニを着こなせるようになったね」

友妹「同じ兄ぃでも男兄ぃは違うねぇー」

男「俺よりもイケメンさんに誉めてもらうといいよ」

友妹「イケメンさんは?」

オタク「ドリンクの追加買い出しに行ってるっすよ」


743 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/01(土) 00:03:23 lXCa5MmI
幼友「あんまり妹ちゃんいじめちゃだめだよ」

友「っ!!!!」

男「ほぅ・・これは」

オタク「グラビアモデルっすか・・・」

友妹「や、まー・・・どうやっても勝てないでしょこんなの」

幼友「む、昔は全然だったよ?元々病気してたから、ガリガリだったし」

男「今は程よい肉付きに、立派なものを持ってるね」

友「お前に評価されるとなんか腹立つ」

男「悪かったよ」

幼友「あははは」

友「そんなことより、パラソルの下においでって!熱中症になるから」

幼友「あははは、大丈夫だよー」

男(あとは幼だけか・・・)


744 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/01(土) 00:09:20 lXCa5MmI
イケメン「お、揃い始めたね。みんな綺麗だね」

女「そこはまとめちゃだめですよー」

幼友「そんなことよりも友妹ちゃんをみてあげてよ」

友妹「や、あ、あたしは・・・」

女「見せるって言ってたじゃない、ホラホラ」

友妹「っーーー!・・・・」

イケメン「綺麗で、友妹ちゃんの恥ずかしがる仕草も可愛いよ」

友妹「あ、うぅ・・・ありがとぅ・・・ございます」

オタク「リア充っすね・・・」


友「男、幼馴染さんは?」

男「うん?そうだな、少し遅いな様子を見てくるよ」

友「覗くなよ?」

男「馬鹿言うなっての」
タッタッタ


745 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/01(土) 00:18:36 N752XPJw
男(まぁ、ここまであいつらが追ってくるなんてこともないだろうし)

男(ましてや男2が来るなんてこともないだろうし)

男「あれは・・・」


ササァ

幼馴染「・・・ふぅ・・・ちょっと落ち着いたかな」

男「なにが落ち着いたんだ?」

幼馴染「お、男くん!?」

男「水着の女の子がこんなところでノロノロ歩いてたらナンパされるぞ」

幼馴染「ふふふ・・・もうすでにナンパされちゃってるね?」

男「このまま、次のランデブーを二人っきりで相談するかい?」

幼馴染「それは名案。だけどみんなを待たせちゃ悪いからいこっか♪」

男「おうよっ」


746 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/01(土) 00:22:46 N752XPJw
男「それがこの前いってた水着?」

幼馴染「そうそう、真っ先に男くんに見せられてよかった♪」

男「誘惑に負けた」クスッ

幼馴染「心配してくれたんでしょ?」

男「ちょっとせっかちだったかな。ごめんな」

幼馴染「そのせっかちのお陰で男くんに先に見せられたから結果オーライだよ」


747 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/01(土) 00:25:57 N752XPJw
男「ははは、そいつはついてたな」

男「ははは・・・・」

男「・・・・・・」

ピタッ

幼馴染「ん・・っ」

男「よく似合ってる・・・綺麗だよ幼」

幼馴染「ありがと・・・君に誉めてもらうのが一番嬉しい・・・・」

ヨロヨロ

幼馴染「わ、っとと・・」

男「大丈夫か?」


748 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/01(土) 00:29:43 N752XPJw
幼馴染「へーきへーき、だいじょーぶだよ」

男「夏祭りのときも、同じ感じだったよな」

男「もしかして体が・・・」

幼馴染「大丈夫だよー、夏祭りのときは緊張と嬉しさもあってのことだよ」

男「今は暑さか?」

幼馴染「そういうことだよ」

男「・・・・」

男「幼、俺に話してないことがあるだろ」

男「幼」


749 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/01(土) 06:38:49 lXCa5MmI
幼馴染「大丈夫だよ。ちょっと感情の起伏というか、落ち込んだときと嬉しいときに調子が左右されやすいだけ」

幼馴染「まだ体が出来上がってないからさ、心臓もそれに合わせてくれようと今頑張ってるんだと思うから」

男「気持ちの持ち次第ってことか?」

幼馴染「うん」

幼馴染「だからね調子を維持するためにも、マイナスなことをは考えないようにしてきたの」

幼馴染「けど男くんと再会して、生活してってるだけで良いこと尽くしなんだけどね♪」

男「そう言われると本気で照れるな」ポリポリ

幼馴染「私の生きる原動力だからねー」


750 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/01(土) 06:44:16 lXCa5MmI
幼馴染「心臓も今は不安定だけど、維持できないことはないから」

幼馴染「ね?」

男「わかった。ありがとうな話してくれて」

幼馴染「ふふん、幼ちゃんの秘密をまた知れたね?」

男「知って損はない秘密だな」

幼馴染「あ、そそ、心臓でおもいだしたけど、実はまた胸が大きくなってたみたいで水着結構ギリギリなんだよね」

男「なんて繋げ方してんだ」

幼馴染「夜とか男くんに    かれてるからかな・・・」

男「そ、そんなしょっちゅうしてないよーーー」


ーーーーー


751 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/01(土) 06:50:23 lXCa5MmI
ーーーーー

夕方

オタク「魚市場いきましょーよ」

イケメン「おみやげも買っていきたいしね」




女「ねぇねぇ、これとか可愛くない?」

幼友「あははは、ナニコレー」

友(女はともかく、幼友ちゃんもゲテモノ好きなのか・・・・)


こうして楽しく時間だけが過ぎていき・・・・



友妹「花火っ花火っ」


752 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/01(土) 06:55:18 lXCa5MmI
男「打ち上げ花火をみんなでみるのもいいけど、こうやってやるのが一番楽しいな」
ジュー

幼馴染「あ、男くん、火頂戴ー」

ザザー
パチパチ

友「夏祭りのときもやったし、今年二回目のツインファイヤーフラワー!!」

幼友「おお、蛇花火可愛い~」



幼馴染「ねぇ?男くん」

男「どうした?幼」


753 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/01(土) 07:05:24 lXCa5MmI
幼馴染「言葉で伝えるって、いつから難しいことになっちゃったのかな」

男「急にどうしたんだよ?」

幼馴染「いろんな動物はさ、意思疏通をどうやってやってるかわからないけど、触れあったり、特殊なリズムだったり」

幼馴染「人ってそれもできるけど、言葉っていうコミュニケーションツールを産み出したよね」

幼馴染「これってすごいことだと思うんだ」

幼馴染「人はどこまでいっても、人のままだから。言葉で伝えるってすごく大事なことなんだよ」

幼馴染「相手の気持ちを理解したり、空気を読んで動いたり、そんな先読みの行動をどうしてもしがちだけど」

幼馴染「本当に大切なことは、自分の意志と、相手の意志をお互い伝え合うことなんだよね」

男「幼・・・・」


754 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/01(土) 07:16:22 lXCa5MmI
幼馴染「私ね、男くんと過ごしてて、男くんの好意に気づいてたよ」

幼馴染「仕草や動き方、目線とか。でもそれは私の主観でしかないし、男くんも意識をしていたのかもしれないけど」

幼馴染「意志を伝えないと、それは理解にまでは発展しない」

男「・・・・そうだな」

幼馴染「だから、男くんの言葉で気持ちを伝えてもらったときは本当に・・嬉しかった」

幼馴染「私は馬鹿だから言葉をそのままの意味で受け取っちゃうから、深読みしたりとかそういうことは出来ないんだ」

男「俺は相手の動向を探れるのかと思ってたよ」クスッ

幼馴染「そんなエスパーじゃないよー」クスッ

幼馴染「だからさ・・ ・誤解なく理解する力が本当に必要なんじゃなくて」

幼馴染「誤解させることなく意志を伝える力の方が人にとって一番大切なことなんじゃないかな?」




756 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/01(土) 07:30:23 9XbSbxWc
幼馴染「伝えることの難しさに比べたら理解することはすごく簡単なことだよ」

男「伝えること・・・か」

幼のその言葉は今でも忘れることがない

人が手に入れた、他の生き物にはない力

それはきっと人が持ってる本質なのかもしれない

伝えることが難しい、思っていても伝えられないジレンマと戦いながら人は生きているのだから

しかし・・・

それでも
伝えることができる人はいる


本当に純粋に「人」であろうとしていたからこそ自分の意志を伝えることができるのだと・・・・



760 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/08/01(土) 22:56:50 lXCa5MmI
チュンチュン

幼馴染「ん…むにゃむにゃ…思いのほか快適に寝れたなぁ…」

ドンドン!!

幼馴染「んー?もう朝からテンション高いなぁ、誰だろ」

ガチャ
幼馴染「あら、女っち、どしたの??」

女「大変なのよ!!」

幼馴染「落ち着いてって、何が大変なのよ」

女「お、男くんがいないのよ!!」

幼馴染「いない??散歩とかじゃなくて?」

女「荷物も全部なくなってて、朝呼びに行ったら夜中にチェックアウトしたって…」

幼馴染「え…?」

それから
程なくして男くんからのメッセージきたのだけど…
それは彼にとって一番辛い内容だった…



762 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/01(土) 23:11:43 lXCa5MmI
―――――
タッタッタ

幼馴染「はぁはぁ!!」

ゾロゾロ…

男「~~~」

「~~~~~」




幼馴染「…」

―――――


763 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/01(土) 23:18:39 lXCa5MmI
――――

男「…」


幼馴染「…」(男くん…)


男「お疲れ…母ちゃん」

男「後のことは何にも心配しなくていいから」

男「だからゆっくり休んでくれ」

男「……」トコトコ

男「っ!!」

幼馴染「男くん…」


764 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/01(土) 23:26:20 lXCa5MmI
男「戻ってきちまったか」

幼馴染「その…なんというか」

男「大丈夫だよ幼。気を使ってくれなくても」

男「明日は葬儀だし俺は準備があるから。幼も母ちゃんに会ってやってくれないか?」

幼馴染「うん…」


―――――


765 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/01(土) 23:44:35 lXCa5MmI
――――

それから時間が経ち…


幼馴染「よいしょっと…こんな感じでいいのかな」

男「どういうことですか?」

幼馴染「うん?男くん?」

男「この家を売り払えと!?」

『君も一人で生活していくのは難しいだろ』

『それに相続してもそんな大金を学生の君が一人で管理していくのはあまりに無防備すぎる』

男「お言葉ですが、母が入院生活をしている間あなた方は見舞いどころか…」

男「連絡の一本もよこさなかったでしょう!?」

『私たちは仕事をしている身だ、社会人なんだよ』

『学生の身分で甘えている君にとやかく言われる覚えなんて…』
ブチッ

男「おとといきやがれ」


766 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/02(日) 00:13:16 VQaqPn9U
幼馴染「もしかして・・親戚の?」

男「ああ、全く。金ほしさにこの家売ってこっちで暮らせとさ」

幼馴染「はぁ・・・どこの世界にもいるのね。そういう人って」

男「親族とは思いたくないわ」

幼馴染「これからどうするの?」

男「今まで通りだよ。母ちゃんがいない間から一人だったんだ」

男「今さらどうってことないよ」


幼馴染「・・・・」

男「ん?どうした?幼」

幼馴染「ねぇ、男くん・・・」

ーーーーー


767 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/02(日) 08:13:35 gSinblk6
それから
月日が流れた

学校

友「男ー一緒にゲーセン寄っていかねぇか?」

男「悪いな友!今日もバイトなんだ。また遊ぼうぜ」
タッタッタ

友「またか・・・まぁお袋さんがいなくなってから妙にやる気というか」

女「清掃活動にもこの前は参加してたわよ」

友「それにしてもあのバイトのやりようは異常だよな」

女「そうねぇ・・体壊さなきゃいいけど・・・」

幼馴染「大丈夫大丈夫。無理なんかしたら絶交だよって言ってあるからそれはないよ」

友「うん。幼馴染さんに言われるとすごい説得力を感じる」

女「そりゃ無理なんかできないわね」

委員長「幼馴染さん、先生が呼んでるわ」

幼馴染「うん?はいはーい」


768 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/02(日) 08:25:30 gSinblk6
先生「これが例の資料だ」

幼馴染「ありがとうございます!どうでしたか?」

先生「まぁな、手頃なところを割りと探したつもりだ」

先生「そっちはどうなんだ?」

幼馴染「男くんはすごく頑張ってますよ。無理のない程度にですけどね♪」

先生「このこと・・・あいつらには言わなくても良いのか?」

幼馴染「受験シーズンですし・・・今言って困惑させるわけにもいきませんから」

幼馴染「シーズンが終わったら話すつもりです」

先生「そうか・・・」



770 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/04(火) 00:27:09 8M/ztkSU
ーーーーー

幼友「じゃあ、またあとでね兄さん」

イケメン「分かったよ。あまり一緒にいると友くんに悪いしね」

幼友「友くんはそんなこと気にしないよー」


トコトコ
幼友「ん?あれは・・・」


男「ありがとうございましたー。いらっしゃいませー」


幼友(男くん頑張ってるなぁ。元気をなくして、落ち込んじゃうくらいなのにそれにもへこたれたいなんて・・)

幼友(なにかあるのかな・・・)

幼友「・・・っ!?」

幼友「え、あれって・・」



773 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/04(火) 08:01:16 wJ63GSpk
ねぇー
男2くーん

えへへ
また抱いてね・・・・


なんでこんなことになっちまったんだろ・・・
俺は今自分が何をしているのかもわからない

好きな女を抱くこともなく・・・

男2「・・・くだらない」

そもそも俺の出生自体ろくなものでもなかった

父親はロクデナシ
母親は俺を産んだあと蒸発

施設で育てられた俺は愛情もなにもなく育った

俺には帰るところも守りたいものもない


いや守りたいと思った人はいたんだ・・・・


774 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/04(火) 08:10:45 wJ63GSpk
男2「・・・ん、あれは」



男「いらっしゃいませー、あ、おばちゃん、また来てくれたのー?」

「ここのお惣菜おいしいからねー」

男「今はね・・・こっちの唐揚げとチキンカツが出来たてだよー」

幼馴染「ほうほう、じゃあこっちの天ぷらはー?」

男「・・・なにしてんのよ」

幼馴染「彼女が買い物に来たんだぞー」

男「いか唐ならまだそんなに時間経ってないぞ」

幼馴染「ほうほう」

男「おばちゃーんあとはこっちのがおすすめだよー」

「あらあら、わざわざありがとうねー」

幼馴染「むぅー、こっちもお客様だぞー」


775 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/04(火) 08:14:26 wJ63GSpk
あははははは



男2「・・・・」

お前は幼馴染がいるから
そういられるんだろ

本当ならあいつの隣にいるのは・・・・

俺とは違う、不幸のもとで生まれたわけでもないのに・・・・

自分が恵まれた場所にいたことに気づいてすらいない

なんであんなやつに・・幼馴染は・・・・



男2「・・・・・帰るか・・・」


776 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/04(火) 08:35:57 wJ63GSpk
ーーーーー
学校にて


男「やつが?また??」

友「ああ、そうだ。幼友ちゃんがお前たちが一緒にいるのを恨めしそうに見てるところを・・・な」

男「けどあいつは今クラスの女子どころか、街中の女の子も手当たり次第に手を出して停学中なんだろ?」

友「たまたまお前らを見かけたんだろ。注意だけはしろよ?まだ幼馴染さんのことを・・・」

男「わかってるよ。だからお前に毎日トレーニング付き合って貰ってるんだろ?」

友「鍛えるよりも、立ち回り方の方が大事なんじゃないか?」

男「いいや、奴に小細工しようと思ってもなぜだか看破されてるしな」

友「それでいても、あいつにお前を倒せるなんてとても想像できないぞ」

男「主人公補正があるらしくてね。ただ立ち回り方が下手らしいが」

友「もし、なんかあったら絶対呼べよ」

男「わかってるよ。立ち回りの下手さだけはどっこいどっこいらしいからな」

友「そのための俺たちなんだろ?」

男「アテってわけじゃないが、助かるよ」


777 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/04(火) 09:47:21 8M/ztkSU
昼休み
幼馴染「ほぇー・・・じゃあまだあの人に狙われてるってこと?」

男「どうだろうな、あいつを擁護するやつは今でこそ少なくなったが休んでる女子のほとんどはあいつを心酔してるようだし」

幼馴染「ていうかさ・・・なんでそこまで拘るのか意味がわからない」

幼馴染「だったら、素直に好意的に接してくればいいだけの話じゃない」

男「さぁな・・好きな相手に素直になれないってやつとか??」

幼馴染「や、まだ、素直になれないっていうならわかるけど悪態つくのは違うでしょ」

幼馴染「まぁ、興味も微塵もないからいいんだけどさ」

男「気を付けろよってことを友に忠告されたからさ。一応警戒だけはしておこう」

幼馴染「そうだねぇ・・頭の彼方にでも置いておくかな?」


778 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/04(火) 09:53:15 NGGG2wpw
男「絶対忘れるよな、それ」

幼馴染「そんなことよりもお楽しみタイムを心待ちしてるんじゃないのー?」ジトー

男「それじゃあお楽しみタイムといきますか」

幼馴染「お弁当?」ニヤニヤ

男「それが一番のお楽しみです」

幼馴染「えへへ、今日はねー。色々詰め込んだんだー」

男「なかなか旨そうじゃないか」

幼馴染「ほらほら、あーんして♪」

男「あーん」
パクっ

幼馴染「えへへへー、こんないい女捕まえて、男くんは幸福者だなー」

男「違いないな」クスッ


779 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/04(火) 09:59:02 NGGG2wpw
幼馴染「毎日可愛い彼女の愛妻弁当を食べられて、二人っきりで過ごす」

男「家に帰れば手料理だもんな」

幼馴染「至れり尽くせりね」

男「頭が上がりませんよ」

幼馴染「上下関係なんてないもん、お互いに尊重しあえる関係が私は好きなの」

男「俺に尊敬できるような要素なんかあるかー?」

幼馴染「じゃなきゃ、ここまでしてないよ」

幼馴染「だから、たまにお風呂サービスまでしてるじゃんか」

男「湯船で抱き合うと二人とも逆上せるのは危ないんだけどな」

幼馴染「そんなの関係なく好きあってるってことかな?」

男「俺はそうだと思ってるよ?」ピタッ

幼馴染「ふふふ、私も♪」



781 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/04(火) 10:07:04 NGGG2wpw
男「ん・・・」

幼馴染「んっ・・・」


幼馴染「はぁ・・・はぁ・・・男くん・・・」

幼馴染「キスだけで・・・いいの・・・?」

男「十分だよ・・今の俺には・・・それで」

男「幼は満足してるか・・?足りないならいつでも言ってくれて・・」

幼馴染「裏校舎だから声だしても誰にもバレないね♪」

幼馴染「でも、私は大丈夫だよ?男くんのこと待ってるから」

男「幼・・・・」

幼馴染「それに男くんに待たされるのは慣れっこだからねっ」

男「ははは、面目ない」

男「もう少しだけ・・・待っててくれ」
ギュッ

幼馴染「うん・・・待ってるね」ギュッ



790 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/05(水) 11:14:36 8HGg0Tto
ーーーー

男「♪~」

おい、まじでやるのかよ

男「?」

じゃなきゃ
納得できねぇだろ?
この辺のヤンキーで男2に恨みもってるやつはわりといるんだよ

けど、待ち伏せしてリンチって・・・
さすがにやりすぎだろ

あと
男も気に入られねぇ、幼馴染をものにして調子に乗ってるのも

別にいいじゃねぇか・・・
それは流石に逆恨みもいいとこだろ

幼馴染狙ってたやつは腐るほどいたんだよ
それを幼馴染みってだけで
アドバンテージつけられて納得できねぇだろ

って言われても・・・


791 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/05(水) 12:27:13 8HGg0Tto
男(まずいな・・・こりゃ、男2の件よりも厄介だし、なによりあいつもいろんなやつから恨み買いすぎだろ・・・)

あわよくば
幼馴染拉致るでもいいしな

おいおい・・・
女の子拉致って
かなりやばい部類の犯罪じゃねぇかよ

てめぇだって幼馴染狙ってたんだろ?
協力すりゃ全員で輪わすからよ


そこまでしたくねぇよ・・・
やめとけって

もう何人かはやる気だからおせぇよ


男「・・・こりゃ笑い話じゃ済みそうになさそうだな」


792 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/08/05(水) 14:17:39 q79NC20o
世紀末過ぎるだろ


793 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/05(水) 15:31:46 4.Mohl2M
幼馴染「♪~」

チラチラ

幼馴染「♪~~」(今日はやけに見られるなぁ)

幼馴染(偽物以来、校内で誘われることはなくなったし、ちら見されることもなかったのに)

幼馴染(何かあるなこりゃ)



トコトコ



友「よう、幼馴染さんちょっといいかな?」グイッ

幼馴染「うぇ!?と、友くん!?」


794 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/05(水) 15:37:48 4.Mohl2M
友「よし、なんともなさそうだな」

幼馴染「友くんもきづいてたの??」

友「実は、幼馴染さんのことを気に入らない女子連中が幼馴染さんを狙ってる男子どもに輪わさせるってのを聞いてな」

幼馴染「私がくるくる回ってなにが楽しいのさ」

友「や、そういう意味じゃ」

幼馴染「わかってるよ、まだそんなこと考えるやつがいるとは思ってたけど呆れるわね」

幼馴染「以前にも男くんとデート中に似たようなことがあってさ」

友「まじかよ・・男にも連絡いれたからさ、合流したら俺のバイクで逃げてくれ」

幼馴染「・・・その前に逃げ切れないとね」

よう、友どこにいくつもりだよ

その女渡せばいじめてやらねぇよ


795 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/05(水) 15:40:45 4.Mohl2M
友「いじめか・・・痛いのはいやざんす」

幼馴染「私が素直に引き渡されようか?」ヒソヒソ

友「ははは、そいつは迷案だな」

友「そんなことしたら男に会わす顔がないよ」

友「走って逃げて」

幼馴染「大丈夫??」

友「平気ではないけど問題はないよ」

友「走れ!!」

幼馴染「っ!」
タッタッタ


ーーーーーーー


796 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/05(水) 15:46:52 4.Mohl2M
男「とと」タッタッ・・・

男「・・・・校外へ行くのも時間がかかりそうだな・・」

男「たしか裏に入って・・部室裏だったな」

男「おっとと!」

いたか?
だめだいやしねぇ

あいつのバイクの隠し場所も張ったから逃げられねぇだろうけどな

男「おいおい、バレてんじゃねぇかよ・・・」ピッ

男「幼から連絡来ねぇな。電話しても繋がらんし」

男(大丈夫かな・・・)




800 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/05(水) 18:26:32 kiaafFsM
ーーー

幼馴染「・・・・」

幼馴染「え、普通に正門堂々と通って逃げられたんだけど・・」

幼馴染(わざと?それともほんとにマークがゆるゆるなだけとか?)

幼馴染(まぁ元々DQN自体少ない学校だし)

幼馴染「とりあえずこの辺の草木にに隠れて男くんでも待つかな」ピッ

どこだ!?
大丈夫か!?

幼馴染「ふふん、心配しちょるな」

ピッ

正門を堂々と凱旋中


ピロリン

え、どゆこと?

幼馴染「こっちが聞きたいよ」
ピッ


801 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/05(水) 18:33:39 kiaafFsM
友「・・・・」

うっせぇ!!

ただ殴りあってただけだろうが!!

先生「言い訳はあとで聞いてやるから、とりあえずおまえたちは指導室行きだ」

友「サンドバックを甘んじて受けた俺はどうなります?」

先生「話だけ聞いてあとは帰っていいぞ」

友「あざっす」

先生「元々乗り気だったやつがこいつら二人と、あとリーダー格一人だけらしいな」

先生「あとの連中は追いかける気も起こらなかったらしい」

友「けど男の方で二人くらい待ち伏せしてたってのlineできたんすけど」

先生「?そいつは初耳だな。他の連中から聞いてたが三人以外は何もやるつもりもないと言ってたが」

友「どういうことだ??」


802 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/05(水) 18:54:32 TgBWOkHc



男「正門付近だって言ってたな・・・」タッタッタ

男「早いとこ見つけてやらないと・・・・」


男2「はぁ・・・はぁ」タッタッタ

男「お前・・・」

男2「どういうことだ、幼馴染が狙われてるってどういうことなんだ!?」グイッ

男「俺も知らん、恨みを持った連中が勝手にやったらしいが・・・」

男2「勝手にやったってどういうことだよ!?女子から聞いたぞ!」

男2「お前にはあいつを守ろうとする気もないのか!?」

男「落ち着け、幼馴染は何ともない」

男2「会って確認したのか?お前の目で確かめたのか」

男「連絡がちゃんと取れてる、むしろ慌てればかえって冷静に行動できなくなるって」

男2「好きな女が危ないのによく平気でいられるな!?」


803 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/05(水) 18:59:15 TgBWOkHc
男「だからこそ落ち着かないと、とりかえしがつかなくなるだろ!」

男2「くっ・・・・そこまで冷徹になれる気がしれねぇよ」

男2「俺が先にみつけてやる」タッタッタ


男「・・・」

男(そこまで好きならなんで素直に気持ちを伝えないのか)

男(俺はそっちの方がよっぽど理解できねぇよ)
タッタッタ


804 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/05(水) 19:05:16 TgBWOkHc
正門付近

幼馴染「あー・・・ははは」

散々逃げ回ってくれたな

中々良さげな女じゃねぇか
俺に最初にやらせろよ

待ってくださいって先輩まずはあいつを誘い込まないと
それに場所も場所ですし


幼馴染「たった二人でどうするですかー?」

女押さえ込むのなんざ
男一人で十分なんだよ

幼馴染「あははは・・かっこつけられるような台詞じゃないですけどね・・・」(男くーん!!!ちょっとピンチですよー!!)ピッピッ


男2「くだらねぇことやってんじゃねぇよ」


805 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/05(水) 19:10:14 TgBWOkHc
幼馴染(うげっ、出た。というかなんでこの人いるの??)

男2「女一人相手に男二人で囲んで・・外道かてめぇら」

なんだ?てめぇ俺に向かっていってんのか?


男2「そうだよ、デカブツ。そいつの男に恨みをもってんだろうが、そいつは関係ねぇだろ!!」

おいこいつぶっ殺すぞ
いいか?

まぁまぁ、先輩
こいつが目的の奴っすよ

んあ?こいつが?

幼馴染(??男くんが目的じゃないの??)

男2「・・・どういことだ?」


806 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/05(水) 19:19:23 kiaafFsM
どういことだ?
じゃねぇよ
俺らが幼馴染を襲おうとしたのはてめぇを誘い込むためなんだよ

男2「俺を・・・?」

てめぇが幼馴染にベタ惚れなのはみんな知ってたからな
襲う計画のことをほのめかせば絶対くると見越してたんだよ

男2「ちょっとまて、なんで俺を・・・」


ふざけんじゃねぇよ!!!
てめぇとてめぇの親父が仕出かしたこと忘れたなんて言わせねぇぞ!!

男2「俺の親父・・・?」

幼馴染(まさか・・・・)

てめぇの親父は20年前
俺のお袋とその妹をヤリ捨てしやがったんだよ!!
その妹は、叔母は校内でいじめられて自殺した!!

男2「っ!!」

お袋は精神的にもボロボロにされたが、俺らが生まれた後でも献身的につくしてくれた
お前があの男ガキだと知って、女を囲んでる姿を見たときはどれだけ殺してやりたいと思ったことか


807 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/05(水) 19:31:36 kiaafFsM
男2「親父がどんな人間だったかなんて俺が知ったことじゃない。ロクデナシでも俺は違う!」

違うだと!?
同じ穴の狢がぁ!!!
てめぇは幼馴染に振られたあと女を片っ端から食いあさって、俺の妹にまで手を出しやがっただろうが!!


男2「・・・・っ!」

幼馴染(・・・・・)

てめぇのやったことの後始末もできねぇやつが女をどうこういう権利なんかあると思うんじゃねぇぞ!!

俺がこいつに協力する気になったのはてめぇにケジメを取らせるつもりだったんだよ

男2「・・・・・」

幼馴染「それで私を」


関係ないあんたと男には悪かった。だがあんたらにも片棒担がせるのも嫌だったんでな


さてと、どうやってこいつにケジメを取らせるか


808 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/05(水) 19:35:02 kiaafFsM

男2「・・・・・」



幼馴染「・・・・なんで私に助けを求めるような目でみるの?あなたが撒いた種でしょ?」

幼馴染「私には彼らを止めることも義理もない」

男2「っ・・・・」


スッ
幼馴染「っ!」


・・・・・・・
どけよ、お前と幼馴染には関係ないだろ


男「ケジメをつける前に、俺もこいつとケジメをつけたいですよ」

男「お願いします」

・・・・・・


809 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/05(水) 20:09:44 kiaafFsM
男2「・・・なんのつもりだ」

男「なにもこうもないだろ、お前が幼を守れるのか?って聞いてきたんだろ」

男2「だからなんだよ・・・」


男「それの疑問に対する答えだよ」

男2「・・・・・」スクッ

幼馴染「男くん・・・」


810 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/05(水) 20:11:42 kiaafFsM
男「・・・・」

男2「主人公気取りか・・・」

男「俺は主人公の器じゃないし、お前も見てたろ?俺が要領悪いのも」

男「主人公補正だっておまえにあるんだろ?」

男2(黙れよ・・・そのヘラついた態度がむかつんだよ!!!)

バキィ!!


811 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/05(水) 20:36:30 kiaafFsM
男2「はぁ・・・はぁ」

男「はぁー・・・はぁ、どうした?本気で殴りあったのなんて初めてか?」

男2(くそっ・・・煽ってんじゃねぇよ・・・)

男「好きな女の前で格好つけるんじゃなかったのか?」

男2「だまれぇえ!!てめぇが余裕こいてられるのも幼馴染がいるからだろうが!!!」
バキィガキっ

男2「主人公気取りだぁ?気取ってんのはてめぇのほうだろうが!!」
ボコッバキッ

男2「てめぇが恵まれた環境にいることも自覚できねぇやつが!!不幸のもとで生まれてきた俺の何がわかんだよ!!!」

男「つぁあ!!」バキィイッ!!

男2「ぐっふっ!!」
ドサッ

男「はぁ・・・・はぁ・・・」
ガシッ

男「立てよまだ、終わってねぇだろ」

幼馴染「男くん・・・!そ、それ以上は・・・」

男「てめぇの環境に甘えてあぐらかけるほど俺は人間出来てねぇんだよ・・・」


812 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/05(水) 20:46:28 kiaafFsM
男「お前みたいに全員と関係もつなんて優しいこともできないしな?」

男2「それとこれとは関係ねぇだろ・・・!」

男「今さらかっこつけんなよ・・・。もうどう取り繕っても幼馴染は全部聞いてんだよ」

幼馴染「・・・・」

男2「・・・っ」

男2「俺がお前の立場たったら・・・・俺だって・・・俺だって幼馴染と」

男「そんなもんは関係ねぇんだよ・・・」

男2「ぁあ!?」

男「一緒にいた時間なんて関係ねぇ・・・幼は自分の本質を見る奴だ」

男「一緒にいたから、約束したから、思い出だから」

男「けどな、それが生まれるのはそいつ自身のもつ本質が表面化したからなんだよ」

男「俺は照れ隠しだってするし、素直に伝えられないときだってある。けど伝えなきゃ我慢ならないんだよ」


813 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/05(水) 21:07:15 kiaafFsM
男「自分で全力でぶつからないと、バカみたいに本気にならないと気が済まない人間なんだよ」

男「学校ではバカにされて、なじられても、そんなの関係ない。我慢するくらいならバカにされたほうがマシだ」

男2「本気だと・・・?」

男「そうだろ?本気でぶつかってこない人間を誰が相手するだよ?ましてや恋心を抱く相手がなんで相手してくれるんだよ」

男「自分は達観してるから、ほかのやつとは違う。だれも俺を認められない」

男「当たり前だ、お前がみんなのところにいようとしてないんだから」

男「世界がお前を中心に回っているわけじゃない。なにもかもがうまくいくわけなんてないんだよ」

男2「・・・・・」

男「俺らみたいなガキが力抜いて悟ったみたいなことしちゃだめなんだよ」

男2「・・・・・・」


814 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/05(水) 21:15:02 kiaafFsM
男「もう、気取らずに自分のままに生きろよ」

男「今ならまだ取り戻せる」

男2「・・・俺のままに?」

男「素直に生きることはカッコ悪くなんかないんだよ・・・・・・」



男「・・・兄貴・・・」




817 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/05(水) 21:31:10 kiaafFsM
っ!?

男2「・・・!」

どういうことだ・・・?
兄貴って・・・


幼馴染「男くん・・・知ってたの・・・?」

男「親父が死ぬ前に母ちゃんと話してるところをな・・・」

男2「」


818 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/05(水) 21:50:09 kiaafFsM
男「そうだよ、お前のいうロクデナシの血を俺も引いてるんだよ」

男2「・・・・お前っ・・・じゃあ・・・」

男「・・・・そういうことだよ」

男「・・・ヤンキーさん、俺もこいつと同じ、あなたたちの家庭をぶち壊した元凶のガキです」

男「ケジメなら俺たち二人でつけます」

・・・・・


ーーーーーーー




820 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/05(水) 22:14:59 kiaafFsM
ーーーーー

幼馴染「ふぅー・・・終わったね」

男「あー・・・殴られずに済んで正直助かったよ」

男「けど、幼もどうして知ってたんだ?」

幼馴染「男くんとお見舞いに行ったときに全部教えてもらったんだ」

男「そうか・・・・」

男「俺は本来は親父と母ちゃんに望まれて生まれてきたガキじゃなかったんだ」

男「母ちゃんも俺を身籠ったときは、悩みに悩んだらしい」

男「望んだ男の子供じゃない・・・けどこの命を殺すことなんて出来ないって」

男「親父も苦しかったと思う。母ちゃんを守れなかったこと、子供に罪はないこと」

男「それでも二人は俺を望んでくれた」

男「俺を自分達の子供として愛情を注いでくれた」

男「親父は俺には厳しくも優しくも男として俺に接してくれた」

男「ほんとにすごいと思ったよ・・・ここまで俺を育ててくれたのを」

幼馴染「男くん・・・」


821 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/05(水) 22:21:40 kiaafFsM
男「だから俺も、あの男の血を引く人間としてじゃなくて、親父の息子として生きていこうって」

男「俺の親父は親父だけだ。俺にいろんなことを教えてくれた親父だけだ」

男「親父が俺を信じてくれたように、今度は俺が二人には出来なかったことやってやるって」

男「そう決めたんだ」

幼馴染「男くん・・・・」

男「幼、前に言ったよな?待っててくれって」

幼馴染「うん・・・それがどうしてなのかも知ってるよ」

だってそれは・・・

男「幼、卒業したら、俺と・・」




男「結婚してくれ」


今日が男くんの18歳の
誕生日だから・・・・




824 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/05(水) 23:59:40 kiaafFsM
ーーーー
ーー



男「うぅ・・すぅーはぁ」

幼馴染「や、そんな深刻に考えなくても・・・お父さんとは何度も小さいときに会ってるのに 」

男「遊びにいくのと訳が違うってば・・・引っ越し挨拶がてらに、婚約の挨拶がメインなわけだし」

幼馴染「大手企業社長っていっても大したことないおっちゃんだよ」

男「社長ってだけで十分ハードル高いです」

男「殴られるのは覚悟しないとな・・・」

幼馴染「そんなことないってば、ささ入ろ入ろ」

ウィーン


825 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 00:08:41 DwNgawis
ガチャ
幼馴染「お父さーん、きたよー」

男「お、おいおい」

秘書「あら、お嬢様、社長はただいま席を外しております」

幼馴染「そっか、じゃあ先に待ってるね」

秘書「どうぞこちらに」

男「・・・・・」

幼馴染「よっこいしょ、男くんも座りなよー」

男「いえ、社長が戻ってくるまで待ってます・・」

幼馴染「そんな固くならなくても・・・」

トコトコ


826 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 00:09:32 DwNgawis
幼父「・・・・」

幼馴染「お父さん遅かったねー、どこいって・・・」

幼父「・・・」スッ

幼馴染「??」

幼父「久しぶりだね男くん、元気にしてたかね」

男「は、はい!えっと、幼父様もお変わりない様子で・・・」

幼父「ふむ・・・まぁかけたまえ」

男「し、しつりぇいしましゅ!!」

幼馴染(噛んだね)


827 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 00:20:50 DwNgawis
男「あ、あのこちらを・・・つまらないものですが」

幼父「ふむ、もみじまんじゅうか」

男「は、はい・・・」

幼馴染「・・・」ジトー

幼父「っ・・・・ゲフッゲフッ」

幼父「男くん、君はうちの娘をどう思っているのかね?」

男「どう・・・ですか」

幼父「知っての通り娘は心臓を患っていた。今でこそ完治したが元々体が強い体質ではない」

幼父「無理をすることだってある。そんなとき君はどんな状況に置かれても娘を支えられる自信はあるかい?」

男「・・・」

男「勿論です。例え自分の体が壊れても幼を支えていく自信はあります」

幼父「そこまでしなくてよい。君の・・・ご両親。本当の父親ではないそうだね」

男「・・・はい、事実です」


828 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 00:28:42 DwNgawis
幼父「なんでも女癖の悪い男の血を受け継いでいるとか」

幼馴染「っ・・おとうさ・・・!」
スッ

幼馴染(っ!男くん・・・・!)

男「それも事実です。たしかに俺の血縁上の父親はロクデナシと言われてます」

男「今回それが原因で、血縁上の兄の件で問題も発生しました」

男「でも、自分にとっての父親は育ててくれた親父ただ一人です」

男「今回の件で強くそう思えました。だからこそ、自分は親父のような真に強い男になろうと思い、幼馴染さんからも尊敬されるような」

男「母が愛した男のような人間になっていくために努力していくと決めました」

男「例え血の呪縛があろうとも、自分は幼馴染さんしか愛することができません」

男「これまでも、これからも・・・彼女が帰ってこなければ、自分は一生独り身でいるつもりでした」

幼馴染「・・・・」


829 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 00:33:50 DwNgawis
幼父「どうしてそこまでうちの娘を?」

男「それが自分の本質だから・・・ですね」

幼父「本質・・・か」

幼馴染「あのーちょっといいかな」

男「??」
幼父「ん?」

幼馴染「隣で聞いてる私の羞恥心はどこに向ければいいのかな?恥ずかしくてもう・・・どうにかなりそうなんだけど」


830 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 00:36:57 DwNgawis
男「あ、えっと・・・」

幼父「う、うむ」

幼馴染「あとお父さん普段そんなしゃべり方しないでしょ」

幼馴染「そとぼりでハリボテにしてもわかるから」

幼父「あ、はい」

秘書「トイレからlineで、『緊張するよーどうしよー、幼がとられるー』とか私には送るのもどうかと・・・」

幼父「や、やめてくれぇぇ」




832 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 08:13:28 GlMDUejw
幼馴染「娘のために格好つけつもりー?」ジトー

幼父「ま、まぁ一応男くんが幼と挨拶に来るというものだから」

幼父「それなりにちゃんと話し合いはしたかったからなぁ・・・」

幼父「すまないね、男くん嫌な質問してしまって」

男「ああ、いえ!心配されるのは当然ですし」

幼父「ぶっちゃけ、男くんなら全然良いんだよ」

男「ぶっちゃけちゃだめです」

幼父「卒業後はうちの会社で思う存分勉強してくれ。さほど参考になるようなこともないけどね」

男「いえいえ、なんか、そこまでしてもらって本当に良いんでしょうか」

幼父「目標に向かってる君に手助けをしたい、それだけだよ」

男「色々とありがとうございます・・・」


833 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 08:19:36 GlMDUejw
幼父「まぁ、うちのじゃじゃ馬を乗りこなせるのも男くんだけかもしれんし」

幼馴染「まだ二人とも未経験だけどねー」

男「ぶっーーー!!な、なに言い出すんだお前!」

幼父「え?まだやることやってないの?」

男「じ、自分の娘を傷物にされちゃ・・・」

幼父「そこまで義理堅く思わんでも・・・二人が相思相愛なら私は構わんよ」

幼馴染「ほらね?こう言っちゃうでしょ」

男「・・・・」


ーーーーーーーーー


834 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 08:25:54 GlMDUejw
ーーーーー
新居

男「はぁ・・・緊張が抜けて力が入らん・・」

幼馴染「大丈夫って言ったじゃんか。男くんのことは私が推しまくって報告したしねっ☆」

男「俺も母ちゃんに推しまくってたしな」クスッ

幼馴染「紆余曲折あったけど、ここまで来れたね」

男「まぁな、けど二つの目標はまだ完遂してないしそのためにまだまだ突き進むつもりだよ」

男「よしっ・・・あとは卒業まで・・・」



幼馴染「・・・・」

幼馴染「男くん・・もういいんじゃないかな?」


835 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 08:46:45 NfIAPgso
男「幼・・・?」

幼馴染「・・・・」

男「・・・そうだな、でも俺は頑張ってる訳じゃないよ?

男「俺は男として責任を果たしたい」

幼馴染「ふふふ、どこまでも似てないよね・・・」

男「うん??」

幼馴染「なんでもなーい。じゃあその責任に対して一肌脱ぎましょうかね」

男「 着姿になってくれるのー?」

幼馴染「いつも見てるくせにー」

男「 着どころじゃないよな」クスッ


ーーーーーーー


836 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 09:01:21 NfIAPgso
卒業式

ガヤガヤ

幼馴染「これでみんなと会えるのは同窓会かぁ」

女「連絡先知ってるしそれに、大学だって一緒でしょー?」

幼馴染「幼友っちと友くんも一緒だしねー」

女「そういえば、やつは?」

幼馴染「やつ??男くんのこと??」

女「違うわよ、あんたを付け狙ってた」

幼馴染「ぁー・・・彼は自主退学して、自分と見つめ直すとかなんとか」

女「それでよかったの??」

幼馴染「まぁ・・・家庭環境も壊滅的だったしね、関係を持った女の子たちに対する罪滅ぼしもあるかもしれないし」

女「けど・・・男くんはそれで納得したのかな」

幼馴染「彼自身がそうするように望んだんだって」

幼馴染(血の繋がりのせめてもの情だったのかな・・・)


837 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 09:06:22 NfIAPgso
幼馴染さーん
写真撮ろうよーー

女せんぱーい写真写真ー


女「はいはい、わかったから」

幼馴染「なんだかんだで人気者だったのかねぇ」

女「学園のアイドルもこれで見納めね」

幼馴染「大学の姫になろうかしら?」ニヤッ

女「この子末恐ろしいわ」

幼馴染「や、もう王子様いるしね」

オタク「じゃあ、写真撮るっすよー!」

女「はいはーい、って・・あの二人は??」


838 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 09:07:50 NfIAPgso
幼馴染「うん?友くんと男くん??」

女「ったく、なんで肝心なときにいないのよ」

幼馴染「さぁ・・・・ね?」


・・・・・・・

・・・・・


839 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 09:15:03 NfIAPgso
河川敷

ツカツカ


友「・・・おせぇぞ男」

男「悪いな待たせて、思ったりよも・・・」

男「人気者だったからねー!ほらほら見てみて、ボタンひとつも残ってないよーー?」

友「はっ!俺もねぇんだなこれが!!あはははは」

男「うははははは!!」



男・友「・・・・」

友「まぁんなことはいいんだよ」

男「だな・・・」


840 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 09:16:32 NfIAPgso
友「しかし男2にあそこまでやられるとは情けねぇな」

男「勘弁してくれ・・・中ボスが主人公に挑みにいくような補正差どうやって埋めろと」

友「もっとスマートに勝てよバカが」

男「要領の悪さがツケとしてまわってきたのかね」

友「ちげぇねぇな」

男「とまぁ、御託はこの辺にしとくか」

友「だな・・・」

スッ


841 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 09:19:32 NfIAPgso
男「俺にとっての最大の壁は奴じゃない」

友「それは俺も同じだ」


男「お互いが原点だからな・・・」

友「在学中に決着つけられなかったもんな・・・」


男「っ!!」

友「っ!!!」

バキィィイ!!


842 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 09:24:19 NfIAPgso


男『かあちゃーん、帰ろーぜー』

母『わかったから引っ張るなっての、服の端っこがちぎれるから!』

えっほえっほ

友『ほっほっ・・・!』タッタッタ

男『かあちゃん、あれなにー??』

母『あー、あれは戦う男だね』

男『戦う男??怪獣でも倒すの??』

母『毎日と戦ってるんだよ、自分の強さと弱さとね』

男『よくわかんねぇー』

母『もう少し成長してからだな』


843 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 09:30:58 NfIAPgso



男「・・・考えたらあれがお前との出会いの始まりだったな」

友「はな垂れ小僧がかあちゃんかあちゃん言ってたな」

男「お前は死にそうな顔で必死に走ってたな」

友「俺と殴りあってお互いがぶっ倒れたのなんて、お前以外いねぇよ」

男「お前には一度も勝てた試しもなかったし・・・」

男「幼を守っていくのに、師匠のお前を越えなきゃ意味ないって思うようになってたんだよ・・・」

友「結果どうだ?」

男「俺の方が二秒遅く倒れた」ニヤッ

友「勝った内に入るのかそれ」クスッ

男「最後までたってたやつが勝利者だ」

男「親父にはそう教えてもらった」


844 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 09:38:01 NfIAPgso
友「ははは・・・それじゃあ仕方ねぇな」

友「・・・・お前はあいつとは違う」

友「血の繋がりなんか関係ないって」

友「そう証明してくれた」

友「幼馴染さんの隣で歩くために必死で必死でもがき続けて」

男「・・・・・」

友「カッコ悪くてもいいじゃねぇか・・・・お前なりに納得した生き方ができればそれで」

友「俺は・・・・貫き通したお前の親父さんと」

友「お前を心底・・・・尊敬してるよ」

男「・・・・・」

ピロリン

男「ん?幼から?」

友「二次会かな」

男「だな」


845 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 11:38:32 NfIAPgso


幼馴染「ど、どうしたの二人とも」

幼友「なんでそんかボロボロなの?」

男「最後の」

友「大喧嘩をしてきましてね・・・」

幼馴染「・・・」

男「そういうことにしといてください」

幼馴染「・・・しょーがない」

幼馴染「そういうことにしとこっか?」

幼友「もう・・・・みんな待ってるからいこっ」

友「おう」

幼馴染「歩ける?」

男「ははは大丈夫大丈夫」


ーーーーーー


846 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 11:46:08 GlMDUejw
ーーーーーー

ーーー

ーーーーー


ーー

月日が流れて


あははー
男くん、幼馴染さんおめでとうー

女「あの二人が結婚する流れまではわかってたからいいんだけどねー」

オタク「こうして見ると感慨深いっす」

イケメン「幼馴染さん綺麗だったね」

友妹「はぁー・・いいなぁ、あたしもああいう綺麗なドレス似合えばなぁ」

イケメン「大丈夫だよ、友妹ちゃんなら」


847 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 11:51:16 .s2llAmU
ねぇねぇー
写真とろうよー!

幼馴染「はいはい、みんなで一気に撮っちゃおうー」

男「よし、じゃいくよー」

なんで男くんが撮る側なのさー
花嫁の隣にいなきゃだめだよー

男「冗談だよ冗談ー」


わーわー

友「同窓会の前にこれがあったな」

幼友「なんだかんだでみんなすぐに再会してるー」

友「幼馴染さんと俺たちは同じ大学だしな」

幼友「兄さんと妹さんは県外でなかなか会えなくなっちゃうけど」

幼友「こうやってまたみんなで会えるといいね」

友「そうだな」


848 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 12:29:36 Y14Y74Js

男宅


男「終わったな」

幼馴染「だねぇ」

男「ようやくここまできたなって感じだけど流れるように過ぎていってなんかな・・・」

幼馴染「不満?」

男「いや、むしろ逆だよ♪」

幼馴染「仕事の方はどう?」

男「てんわやんわだけど、なんとか食らいついてるよ」

男「心配しなくても大丈夫だよ。お前がそばいてくれるからうまくいってる」

幼馴染「ふふふ・・・」

幼馴染「男くん・・・」

男「うん?」

ギュッ

男「っ!!」


849 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 12:37:40 Y14Y74Js
幼馴染「よく頑張ったね、もう我慢しなくてもいいんだよ」

幼馴染「ここまで貫き通した男くんをお義父さまもお義母さまも誇りに思ってるわよ」

幼馴染「私も一人の人として、男として・・・あなたを尊敬してるわ」

男「・・・・っ」

男「幼・・・っ俺・・・」

幼馴染「ずっとそばであなたを見てきたから・・・だからもう、良いんだよ・・・?」

男「・・・・・っ」

男「うぅ・・・・うぁぁあああああ!!!幼ぁ・・・・か、母ちゃんが・・・母ちゃんがぁ・・・・っ!」

幼馴染「うん・・・うん・・・」


850 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 12:41:10 Y14Y74Js
男「ごめん・・・母ちゃん・・・俺がもっと早く生まれてこれば・・・・」

男「もっとはやく望まれてこれば・・・!!幼との結婚式も一緒にいられたのに・・・!!」

男「ごめんっ・・・うぐっ・・・ごめんよ・・・!!」

幼馴染「男くん・・・」
ナデナデ



・・・・・・・・

・・・・


851 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 12:48:12 Y14Y74Js
幼馴染「二人して一杯泣いたね・・・」

男「ごめんな・・・付き合わせて」

幼馴染「いいよ、告白の時も一杯泣いたしねっ」

男「あのときと同じだな」クスッ

幼馴染「男くん・・・」

男「待たせてごめんな・・・幼・・・」

幼馴染「ずっと待ってたよ・・・」

男「俺が君を守れるようになるまで・・・待っててほしい」

男「ほんとに時間掛かってごめんな・・・」

幼馴染「好きな人との約束だもの・・・」

男「幼っ・・・」

幼馴染「んっ・・・あっ・・・」


幼馴染「愛して・・・男くん・・・・」


ーーーーーー




853 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 21:50:25 GlMDUejw
男「ん・・・」

男「まだ夜中か・・」

幼馴染「んっ・・・あっ・・・」

幼馴染「すぅ・・・すぅ」

男「幼・・・」ナデナデ

男「寝顔も最高です」チュッ

幼馴染「ん・・・まだ起きてたの・・・?」

男「ごめん・・・起こしちゃった?」

幼馴染「ううん・・・男くんとの初めての余韻に浸ってた」

男「俺も少し眠れなくて」

幼馴染「二人で囁きながら寝よっか・・・?」

男「何を囁くんだ?」

幼馴染「ふふふ、わかってるくせに」

男「見透かされてるな」クスッ


854 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 22:15:49 GlMDUejw
幼馴染「夫婦になっても・・・幼馴染みのような関係でいたいなぁ・・」

男「プラトニック??」

幼馴染「初々しいって意味かな?」

男「初夜だしさ」

幼馴染「それでも・・・いつまでもドキドキしたいの」

男「今までさんざん一緒にいてもドギマギしぱなっしだったよ・・・」

幼馴染「ふふふ、初めての女の子はどうでした・・・?」

男「最初で最後の女だからな」

幼馴染「私も・・・最初で最後の男の子だよ・・・」


855 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 22:27:36 GlMDUejw
幼馴染「たくさんしたもんね・・・今まで溜めてた分ぶつけたみたいな」

男「辛く・・・なかったか?」

幼馴染「初めてだから、痛いのは仕方ないよ・・・」

男「やっぱり、痛いんだな・・・」

幼馴染「血も出てたしね・・・君のものにされた証しのね」

男「ものなんて言い方・・・」

男「幼は俺の大切な女の子だ。俺のものなんかじゃない・・・」

幼馴染「えへへ、そう言ってくれるとね、すごく嬉しい・・・」

男「幼・・・」

幼馴染「え、へへへ・・・ん・・男くん ・・・もう一回・・・してほしい」

男「俺も・・・また幼を抱きたい・・・」

幼馴染「好きなだけ・・・堪能して・・・」


ーーーーーー


856 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/06(木) 22:35:07 GlMDUejw
ーーーーー

幼馴染「とまぁ・・・こんな感じで・・・」

幼友「ほぇ・・・そっかぁラブラブだねぇ」

幼馴染「幼友っちは友くんとは?」

幼友「うーん、似たような感じかな?友くんすごい甘え上手で、なんか癒してあげたいって思ってね・・・」

幼馴染「それで●●●になると」

幼友「すごく優しくしてくれるよ?私の体ばかり気にしてくれて」

幼馴染「友くんの気遣いもすごいねぇ、そんだけ幼友っちにベタ惚れ状態なんだねー」

幼友「自分を好きでいてくれる男をいざ、一緒にいて、過ごしていくと」

幼友「その人のために何かしてあげたいって思っちゃうよね」

幼馴染「わかるわかる。甘えさせてくれるから余計にもっと何かしてあげたいって思うよ」


857 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/08/07(金) 01:44:16 FTIweoUQ
肝心なところがあるはずなのだが?


858 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/07(金) 08:34:39 h5x1E.HE
幼馴染「それでねー」

あ、幼馴染さーん
サークルの件考えてくれましたー?

幼馴染「あ、ごめんね、やっぱりサークルは入らないことにしたんだー」

そんなぁー
興味ある様子だったのに

幼馴染「ごめんねー」

幼友「やっぱり断るよねー」

幼馴染「サークルの姫なんかに祭り上げられた日にゃたまったもんじゃないわ」

幼馴染「まぁ、ああいう事件は高校で嫌ってほど経験したしね」

幼友「さすがに皮肉にしても笑えないかな」


859 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/07(金) 08:43:12 p9rfmRP6
幼馴染「幼友っちもあっちこっちからスカウトされてるみたいじゃん?」

幼友「私の場合はただの色物扱いだよ」

幼馴染「ふーん、そんな立派な二つの果実を持っていながら色物ねぇ」

幼友「女の子がこんな会話しちゃダメだってば」

幼馴染「友くんびっくりしたんじゃないー?普段の服装だとわからないからさ」

幼友「もう・・・やめてよー、た、たしかに友くん喜んでくれたけど・・・」

幼馴染「いいじゃんいいじゃん♪コンプレックスが好きな人のための魅力になったんだからさ」

幼友「うぅー・・・」


友「やっほーい」


860 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/07(金) 08:49:13 p9rfmRP6
幼馴染「噂をすればなんとやら」

友「うい?」

幼友「あ、ううん!なんでもないよ」

幼馴染「じゃ、二人の愛の時間を邪魔するもの嫌なのでこの辺で~」

友「あ、はははは、じゃあ男によろしくね」

幼馴染「はいはいー。幼友っちを大事にしてあげてねー」

幼友「むぅー・・・じゃあまたねー」

友「??なんかあった??」

幼友「ふぇ!?あ、ううん!だ、大丈夫大丈夫」

友「そうだ!新装開店したカフェにでもいかない?この前食べたがってたパフェもあるから・・・」

幼友「き、今日は・・・友くんの家に行きたい」

友「え!?お、俺んち?」

幼友「・・・ダメ・・・?」

友「いえ・・・そんな、是非来てください」

ーーーーー


861 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/07(金) 10:46:52 p9rfmRP6
幼馴染「ふふん、明日から新婚旅行ー」

幼馴染「うへへぇ・・・二人っきりの旅行なんて初めてだもんなぁ」

幼馴染「あつあつのビーチで冷えたジュースを飲みながら騒いで」

幼馴染「夕焼けのドライブに出掛けて、ディナー」

幼馴染「夜は二人でベッドの上で・・・」

幼馴染「でへへへ・・・」

男「全部駄々漏れですよ幼馴染さん」

幼馴染「あ、だーりん♪」

男「だーりん♪じゃなくて」

男「ほらほら、迎えにきたんだから、帰るぞ」

幼馴染「もうー・・・つれないなぁ」

男「俺がストッパーにならなきゃ二人で暴走したら止める人間がいなくなっちまうぞ」

幼馴染「二人っきりのときはいいかもね♪」

男「二人だけならな☆」

ぶるーん


862 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/07(金) 10:50:16 p9rfmRP6

幼馴染「そういえば今日挨拶に行くんだよね?」

男「ああ、そうだよー」

男「明日からはハネムーンだからな、今日の内に報告しないと」

幼馴染「えへへ、そうだね」


ーーーーーー



864 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/07(金) 10:56:26 p9rfmRP6
ーーーーー
幼馴染「じゃあ、お寺に挨拶してくるね」
トコトコ

男「おう」


男「・・・」

男「久しぶりだな親父、母ちゃん」

男「本当はもっとはやく来るつもりだったんだけど、遅くなってごめん」

男「もっとはやく来れたら良かったんだけど、意地と約束で中々うまくいかなくてさ」

男「・・・・」

男「今は幼と二人で支えあいながら、二人三脚で生活してるよ」

男「いつかは三人四脚になるのかな?もう少し先かもしれんけどな」

男「親父と母ちゃんが出来なかったことを」

男「今度は俺たちが実現して見せる」


865 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/07(金) 11:03:46 p9rfmRP6
男「色々問題もあったけどさ」

男「最後は二人想いを貫き通せたからかな・・・」

男「昔親父がいってた、愛に勝るものはないって言ってたけど」

男「ほんとその通りだったよ」クスッ

男「最後は幼の愛に救われたのかな?」

男「だから俺も幼と、いつか生まれてくる新しい命を」

男「親父と母ちゃんが俺にしてくれたように守っていくよ」


866 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/07(金) 11:09:55 p9rfmRP6


幼馴染「あ、男くーん」

男「挨拶終わったのか?」

幼馴染「うん!色々報告もしたしねー」

男「俺も報告してきたよ」

幼馴染「今度は赤ちゃんの報告かな?」

男「そうだな」クスッ

幼馴染「これで本物の家族になっちゃうかな?」

男「いや、俺たちはすでに家族だよ」

幼馴染「あははは、そうだねっ確かに」

男「どんな形でも家族に本物も偽物もない」

男 「俺たちだって、俺の家族だって」

幼馴染「うんっ!」


867 : ◆Ceh0ui2Ybg :2015/08/07(金) 11:10:41 p9rfmRP6




男・幼馴染「偽物なんかじゃない!」



fin♪