可可「ならとっとと行きマショウ」


すみれ「あら、随分聞き分けいいのね」


可可「すみれが逃げないよう、このクゥクゥがしっかり見張らナクテハ」


すみれ「あんた、私のことなんだと思ってるのよ」


可可「おやつはおいくらまでオーケーでショウカ」ｳｷｳｷ


すみれ「分かりやすいわね、というかおやつ買いにいくなんて一言も言ってないし」

可可「すみれはお菓子何好きデスか？」


すみれ「えー？」


可可「クゥクゥはチョコが良いデス！もっと言うならチョコバナナ！！！」


すみれ「学祭の屋台で出せばいいじゃない」


可可「！？」


すみれ「なに？」


可可「て、天才デス...」


すみれ「いや、冗談よ？冗談」

可可「ダメでショウカ...」


すみれ「そもそもあんた、スクールアイドルで忙しくてそれどころじゃないでしょうが」


可可「それは...頑張りマス」


すみれ「体力ないでしょ」


可可「頑張りマス！！気合いでカバー！」


すみれ「...まぁいいわ、とりあえず買い出し行きましょう」


可可「オー！」

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ﾃｸﾃｸ


可可「というか、そもそも何を買い出しに行くのデスか」


すみれ「...なんだと思う？」


可可「ぬ、クゥクゥを試しマスカ...すみれの分際で」


すみれ「ここの坂からあんたを突き落とす」


可可「半分ジョーダンデス」


すみれ「半分？はんぶんってなに？」

可可「ふむ...衣装作りの材料デショウカ」


すみれ「ぶぶー」


可可「えー」


すみれ「てかあんたが衣装作ってんだから、材料のことはあんたが一番把握してるでしょ」


可可「ソでした」


すみれ「あーそっちじゃない、こっちの道よ」


可可「ん」


すみれ「行先も分からないのになんで前をズイズイ歩くのよ」


可可「ついてこれマスカ？このクゥクゥのスピードに」ｼｭｯｼｭｯ


すみれ「バカ言ってないで行くわよ」ｽﾀｽﾀｽﾀ


可可「マッテ、マッテ」ﾄﾃﾄﾃﾄﾃ

...


可可「ここは...」


すみれ「ほら、」


可可「タダのスーパーでは...」


すみれ「...」ｽﾀｽﾀｽﾀ


可可「な、歩くの早いデス！！」ﾄﾃﾄﾃﾄﾃ


すみれ「ん、あんた籠持って」


可可「エー！」


すみれ「な、なに」


可可「普通逆では！？」


すみれ「ふつうってなによ、いいから持つの」


可可「すみれが持ってクダサイ！！」


すみれ「...」ｼﾞﾄｯ


可可「！、、...な、なんデスか」

すみれ「いいわよ、貸しなさい」


可可「え」


すみれ「貸しなさいったら、貸しなさい」ﾆｷﾞｯ


可可「うっ」


すみれ「とっとと済ませるわよ」ﾃｸﾃｸ


可可「...」ﾃｸﾃｸ

すみれ「まぁ、テキトーに大袋の詰め合わせでいいわよね」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ


可可「...す、すみれ」ﾎﾞｿｯ


すみれ「なに？」


可可「買い出しって」


すみれ「あー、答え合わせね」


可可「...」ｺｸｺｸｯ


すみれ「私たちのステージあるでしょ、今回の学祭のための」


可可「はい」

すみれ「あれ、あんたも知ってる通り、色んな子に手伝わせちゃってるでしょ？...その差し入れ、って程でもないけど」


可可「お菓子デスか！！！」


すみれ「そうね」


可可「クゥクゥ選びマス！」ﾊｲｯ


すみれ「はいはい」


可可「...あと」


すみれ「？」


ﾆｷﾞｯ

可可「カゴ、クゥクゥ持ちマス」ﾝｯ


すみれ「...」


可可「...」


すみれ「...」


可可「な、何か言って欲しいデス...」ｱｾｱｾ


すみれ「ふふっ」


可可「んなっ、なんで笑うのデスか！」


すみれ「ううん...ありがと」


可可「うっ」

すみれ「ほら、あんたが選ぶんでしょ？お菓子」


可可「ん！！任せろデス！！」


すみれ「へいへい」


可可「すみれは何か好きなものは」


すみれ「えー？私はいいわよ」


可可「遠慮せず！！」


すみれ「いや、うーん...えー...」


可可「...あ、クゥクゥこれ！これも！！あー、あと...」ｷｮﾛｷｮﾛ


すみれ「あんたのセンスに任せるわ」


可可「仕方ないデスね！」


すみれ「うん...ん？、なに仕方ないって、なに」

...


可可「ふーっ、クゥクゥセレクトのお菓子たちデス」


すみれ「どれどれ...」


可可「ふふーん！」


すみれ「...」ｼﾞﾄｯ


可可「お会計行きマショウ！」


すみれ「待ちなさい」


可可「？なんデス？？？」

すみれ「あのね、あんた1人のお菓子じゃないの、チョコばかりじゃないのよこれ」


可可「ナーニを言うデスか！これなんかポテチデス！！」


すみれ「思いっきりポテチにチョコかかってんじゃないのよ！！」


可可「クゥクゥに任せると！！」


すみれ「いや、違う違う違う、みんなが食べるの、差し入れなの、ご理解？」


可可「マトモな事を...」


すみれ「はい、これダメ、これダメ、これとこれもダメ」ｶﾞｻｯｶﾞｻｯ


可可「あーーー！！」


すみれ「これは...」ｶﾞｻｯ


可可「あーーー！！」


すみれ「うるさい！」


可可「うっ、」

すみれ「まぁ１つは許すか...買い出し頑張ったご褒美として」


可可「謝謝」ﾑｽｯ


すみれ「こっち向いて言いなさい、目を合わせなさい」


可可「ツーン」


すみれ「こっちのバラエティ詰め合わせみたいなの買っときゃいいのよ」ｶﾞｻｯｶﾞｻｯ


可可「...」ﾁﾗｯ

すみれ「これと...これ...」ｶﾞｻｯ


可可「...」ﾆｼｼ


ｶﾞｻｯ　ｶﾞｻｯ


可可「よし」ﾎﾞｿｯ


すみれ「こんなもんね、行きましょうか」


可可「♪」


すみれ「...？」

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-


可可「ただいま戻りマシター」ｶﾞｻｯ


かのん「おかえりー！」


千砂都「うぃっすー、お疲れ様！」


可可「かのん、かのんかのん！」ﾋﾟｮﾝﾋﾟｮﾝ


すみれ「まるで犬ね」


かのん「あはは、すみれちゃんもありがとうね」


すみれ「ええ、くぅくぅが暴走して大変だったけどね」

可可「虚言デス」


すみれ「はいはい」


可可「なんで流すデスか！」


千砂都「それじゃ私、みんなに差し入れしてくるね！」ｶﾞｻｯ


可可「なーー！ちょっと待つデス！！」


千砂都「？」


可可「...」ｶﾞｻｶﾞｻ


すみれ「...」


可可「あった！」ｺｺﾞｴ

かのん「どうかしたの？くぅくぅちゃん」


すみれ「ごめんなさいね、買い出しのご褒美で1つ好きな物買わせたのよ」


かのん「あーなるほど」


可可「ふふふふ...甘いデスね、すみれ」


すみれ「なによ」


可可「2つです...実はこっそりもう1つカゴにぶっ込んだのデス！！！」ｶﾞｻｶﾞｻ


千砂都「わー、悪い子だー」


かのん「くぅくぅちゃんチョコ好きだもんね」

可可「ふふふ...ふふ？...ありぇ、ありぇ...」ｶﾞｻｶﾞｻ


千砂都「どうしたの？」


可可「ない...ないデス...ありぇ」


「ふふふ」


可可「！？」ｸﾙｯ


すみれ「甘いわねぇ...くぅくぅ...チョコのように甘いわねぇ」


かのん「すみれちゃん？」


可可「す、すみれ...まさか」

すみれ「あんたが追加でこっそりカゴに入れることなんてお見通しなの...そう、悪い顔して企んでたこともバレバレなのよ！！！」


可可「んなーーーー！！！」ｶﾞｰﾝ


千砂都「やるね」


かのん「あはは...」


可可「な、なんてこと...」


すみれ「くぅくぅ...あなたの負けよ」ﾋﾞｼｯ


可可「うっ！！...」ﾊﾞﾀﾘｯ


かのん「そんな？そんなに？？？倒れるほど？？？」

千砂都「ほら、立ってくぅくぅちゃん、差し入れ渡しに行くよ」ｸﾞｲｯ


可可「あ...あぁ...あ...」ﾃｸﾃｸ


かのん「いってらっしゃーい」ﾌﾘﾌﾘ


すみれ「...」


ﾊﾞﾀﾝｯ


かのん「すみれちゃんも厳しいなぁ」


すみれ「...」ｶﾞｻｯ


かのん「？」

すみれ「これ」


かのん「...？」


すみれ「あいつが戻ってきたら渡してあげて」


かのん「...ふふっ、なーんだ、買ってあげてたんだ」


すみれ「まぁね、そこまでケチじゃないわよ」


かのん「すみれちゃんから渡してあげたら？」


すみれ「イヤよ、意地悪した手前、あげづらいし」


かのん「あはは、おバカさんだなぁ」


すみれ「うるさいわね」


かのん「すみれちゃんも、くぅくぅちゃんもね」

すみれ「まぁ、今日は一泡吹かせたから、なんでもいいわ」


かのん「きっと怒ると思うよ」


すみれ「...」ｸｽｯ


かのん「なに？」


すみれ「あの子が怒ってるところ見るの、趣味なのよ、私の」


かのん「やっぱりおバカだ」


すみれ「そうかもね」

ﾀﾞﾝﾀﾞﾝﾀﾞﾝﾀﾞﾝｯ


かのん「あ、階段駆け上がってきた...すごいお怒りだねこの感じだと」ｱﾗﾗ


すみれ「ほんと、こどもね」


かのん「そういうところが好きなくせに」ﾎﾞｿｯ


すみれ「なに？」


かのん「なんでもなーい」


ﾀﾞﾝﾀﾞﾝﾀﾞﾝﾀﾞﾝｯ!


ｶﾞﾁｬ!!


すみれ「ん、おかえり」


おわり