俺たちの馴れ初めには切っても切れない関係の女性がいるんだ。
それは、嫁の妹...まあ、今は義妹だわな。
そもそも、俺と義妹は同級生。
高校卒業してからも何かと付き合いが続いていた。

嫁姉妹は南国の島国出身なんだか、小さい頃に本州の関東近辺に引っ越してきてた。
当然島には親戚などがいるので、良く向こうにも行っていたようで島にも馴染みがあったのね。
そこで、義妹は南国の自然、植物や動物に興味を持ち動植物の勉強したいと、高校卒業後働いてお金を貯めて、オーストラリアに行く事になったんだ。
ワーキングホリデーも兼ねてだったかな?



俺は出発の日に空港まで義妹を送る事になった。
後で分かっ事だか、俺は義妹にただの腐れ縁じゃなくて意外と頼りにされていたらしいが、それはまた別の話...

嫁も当然見送りに来たワケだが、当時独り暮らししながら働いていたので職場から直行の現地合流だった。

オーストラリア行きの便は大体夜の8時以降発なので、確か空港に着いたのは夕方の5時か6時くらいだったと思う。合流してから三人で夕食しようという事になっていた。

ところで、俺と嫁はこの日が初対面だった。
当然お互いの存在は知ってたし、嫁も同じ学校だったから何処かですれ違っていたかも知れないケドね。

んで、待ち合わせの場所で………のファーストコンタクトが

パンをかじる嫁「パン食べます?」

俺「エッ?」( ゚д゚)

当時の嫁はストレートロングの黒髪で、見た目は松島菜々子。
...というより彼女が演じてた大河ドラマ「利家とまつ」の「まつ」。
見た目の第一印象は「大人のお姉さん」だったので、俺にしてみれば第一声との合わせ技でかなりの衝撃を受けた。
せっかくなのでパンは有り難く頂きましたが、これから食事するんじゃないの??
ちなみに、義妹は桜井幸子似。
世代がバレるが(汗)

そんなこんなで、三人で食事を済ませ義妹は無事出国。帰りは嫁を送る事になった。
俺としては第一印象こそインパクトあったが、嫁に対して特別な感情は持たなかったと思う。
その証拠に帰りの道中の会話は一切記憶に無い。
嫁もそうだったと思う。
ただ、出発間際

義妹「お姉ちゃんと俺くんは気が合うと思うよ」

って言い残して行ったのと、嫁は嫁で妹がお世話になっていたので何かお礼がしたいと思ったらしく、お互いの連絡先を交換した。

また、世代がバレるが当時はインターネットの黎明期Windows95か98かって時代。
メールアドレスも交換した。
それで、たどたどしいながらメールでのやり取りが始まった。
今でこそ当たり前だけど、メールって連絡手段が俺と嫁に丁度良い距離を作ってくれたんだと思う。
しばらくして「食事でもしましょうか?」って事になった。
地元では有名な某駅の待ち合わせ名所で待ち合わせ、冬場の寒い日だったから確かちゃんこ鍋かなんかだったと思う。
初めて二人きりの食事は、メールでの下地があったせいか会話も弾みかなり楽しかった。
しかし、この時も俺は特別な感情は持たず。
しかし、どうやら嫁はそうでは無かったらしく、その後のメールの会話が微妙に変化してきた。

その後の嫁からのメールはどうも歯切れが悪いし、体調が良くない様な話が多くなる。

「今日は食欲がないから夕飯は食べられませんでした」とか・・・

まあ、お互い仕事をしてて、それなりに忙しいので疲れてるんだろうぐらいに思ってたんだけど、嫁はどんどんネガティブになっていくんだよね。
そしてしばらくそんな状態が続いていたんだけど、今度は急に

嫁「俺さんとはもう連絡取らないほうがいいと思う」

なんて言いだした。

実際に連絡が途絶える事はなかったんだけど、嫁とは特別な関係でもなし、俺も対人スキルが高くもないからただ話を聞く事しか出来なかった。
でもさ、やっぱり気になるじゃん、俺を受け入れて仲良くしてくれる人が苦しんでいるのは見たくないし心が痛むわけよ。
それで少しづつでもいいからその苦しみをとる手伝いが出来ればと思って、俺なりに会話(基本メールだけど)を工夫したりしはしてたのね。

そしたら、ある日

嫁「とても具合が悪いのでしばらく連絡できないと思います」

ってメールが来て、その後週間ぐらいかな?こっちがメールしてもいっさい連絡が途絶えてしまった。

俺は嫁の体調の事もそうだが直前までの態度の変化もあったので、落ち着かない日を過ごしていた。
心配には思うものの、メールをしても返事は来ない、具合が悪いところに電話をするのも迷惑だろうと。
そもそも、俺のその時の正式な立場は嫁の妹の同級生なだけで、しつこく連絡できる理由もないのよ。

それでも気にはなる訳で、嫁と出会うかなり前にに義妹が「お姉ちゃんがもうすぐ結婚するかも知れない」って言ってた事を思い出したりしてね。
恋人がいるかとか、まして結婚の事とかなんて聞いた事もなかったから、実情は分からないし・・・「それが関係してるのか?」とかイロイロ考えちゃってね、俺も少し落ち込んでたと思う。
とにかくモヤモヤしてたな。

久しぶりに嫁から連絡が来た。
この時は電話だった。

嫁は本当に体調を崩していた。
原因不明の高熱がでて顔がパンパンに腫れ上がっていたらしい。
幸い後にも先にもそれっきりだし、後遺症のような物も無いとの事だった。
どうやら、元々仕事が忙しかった上に、先の発言にもあるように俺との関係に色々思い悩んだく挙句、食事もロクに取れなくなりストレスも相まって体調が悪化したのではないかと思われた。

そして嫁は、その間にあったこれまでの心境の変化などを説明しくれた。

「一緒に食事をした時に、俺さんは私の話を親身になって聞いてくれた。」
「その態度をみて、俺さんに好感を抱いた。」
「でも、その途中で俺さんに(女性から)電話かかって来たので、彼女かと思った。」
(※俺注学生時代のサークルの仲間と翌週スノボに行く予定でその打ち合わせだった)
「妹のことも有るし、気になるけどこれ以上近づくのはよした方が良いと思うようになった。」
(※俺注俺と義妹が付き合っていた事があると思ってた)
「いろいろ考えると食欲もなくなり、体調も悪くなった。」
「顔が腫れたとき、こんな顔じゃもう俺さんに会えないと思った。でもそれがすごく辛かった。」
「幸いにも回復した時に、また俺さんに会える、会いたいと思った。」

大体こんな感じの話だった。

さすがの俺も、ここまで言われれば嫁の気持ちがハッキリ分かるわけで・・・。

それに、俺も嫁の態度が変化した辺りから”意識する”の”意識”の質が違ってたんだろうね。
連絡が来た時は凄くホッとしたし、何よりまた嫁と話せた事が本当にが嬉しかった。
俺の方も「当たり前に」「ごく自然に」接してたつもりが、実はすごく「特別な事だった」んだと気が付いた。

でもね、対人スキルが高くない俺が嫁にかけた言葉は

俺「って事は、嫁ちゃんの具合が悪かったのは、お医者様でも草津の湯でも治らない病だったんだね?」

今思えば、スキル低い癖になんでそんな言葉だけは知ってんだヨ!なんだけど・・・。
ただこの発言のおかげで後の嫁の名言を引き出したと思っている。
少なくとも俺は・・・異論は認めない!

嫁「えっ?」(・・?

そうです、嫁はその意味を知りませんでした

俺「嫁ちゃん『お医者様でも草津の湯でも恋の病は治らない』って知らない?」

嫁「知らなかったよ。そっかぁ〜・・・。うん、その病気だったんだね。」(*´▽`*)

俺「へ〜、嫁ちゃんは俺に恋しちゃってたのね?」( ̄▽ ̄)

嫁「う〜・・・そうだよ。」(*ノωノ)

嫁「二回目に会ったときに好きになってた。ふため惚れです。」←コレ俺の中の嫁名言

俺「おお!ふため惚れって・・・」

俺的には非常に萌えましたね。
人生で初めて聞いた言葉だったし「一目惚れ」って言われるより、なんだかよほど説得力があった。
だから、心底うれしかったよ。
気持ちが通じた気がした。
前にも書いたけど俺は「嫁に受け入てもらった」って意識があったから、今思うときっとその頃はもう嫁に惚れていたんだろうな。

もっと言えば、もしかしたら俺は一目惚れしてたのかもね。
空港でパンをくれた嫁に。

だから・・・

俺「俺はこうなる前から嫁ちゃんに受け入れて貰ってると思ってるのね。そういう実感がある。
     だから、俺も嫁ちゃんを受け入れて生きて行きたいと思います。」

とか、なんとか言ったような気がする・・・・うまく言えないんだけど、お互いの懐に入りあっている様な、包みあっている様なそんな感じ。

その後、嫁とは正式に付き合う事になったが、義妹なども交えつつイロイロあったりしたけど、結婚して子供も生まれ嫁の天然にも楽しませてもらって今はとても幸せです。

ところで、書いてて思ったんだけど、義妹とのイロイロね・・・義妹との事だと少さかのぼって彼女と俺との事を書かなきゃならない

まず、「義妹」はちょっと表現がめんどくさいので、前にも書いたけど桜井幸子似なので、「幸(さち)」にする。

俺と幸は高校の同級で、なんかの研修でたまたま同じグループになった。
今思えば幸は下の子ならではの良く言えば天真爛漫、普通に言ってマイペース、悪く言えば自己中な性格だった。
・・・で、まあそのグループメンバーの相性が良かったようで、研修後も何かと仲良くしてた。
大体7、8人位だったと思う。
その中でも、特に幸とはウマが合って二人で話したり、遊んだりってのもあった。
でも、ホントに友達同士の関係で「付き合う」みたいな発想は生まれなかったな。

そんな感じのまま、卒業を迎え俺ちょっと特殊な専門学校へ、幸はちょっと離れた所の大学へ進学した。
この進路に関しては特別な要素にはならないので割愛します。

それで、お互い顔を合わせない日々が続くと・・・参ったのは俺の方で、恥ずかしながらそれまで恋愛経験など無く、学業の方でも打ちのめされていたのもあり急に幸の事が恋しくなりましたよ。あ〜そうですよ。
連絡だけはマメに取っていたので、お互いの学業の愚痴の言い合いなんかはしてたんだけど、恋愛免疫ゼロの俺の気持ちはもう止まらん訳よ。

んで、お決まりの告白タ〜イム!

結果は・・・・

「見事、玉砕!WWW」

昔より距離が離れてるんだから冷静に考えれば当然なんだが、恋は盲目だよね。
ただ、この後の状況が後の火種になったりする。
ここで、幸の天真爛漫さが発揮されて、告白の答えが

幸「恋愛関係にはなれないけど、これからも友達でいてほしい。」

だった。
ある意味模範解答かも知れないが、幸の性格からしておそらく裏表のない正直な答えだったんだと思う。
ほんとに恋愛免疫ゼロは恐ろしいもので、俺もその時はそれで納得してしまい言葉通り今まで通り元通りに!・・・など、なる訳など無く。

その時の俺は逆に不思議なくらい諦めが悪かった。
今思えばね、そこで幸と切れてたら嫁とも出会ってなかった訳だから、人の縁ってのは本当に不思議だし確かに存在すると思うよ。

幸は例のオーストラリア行きを実現するために2年で大学を休学して働き始めたりしたんだけど、それまでの間に断続的にアタックを繰り返してたよ、俺。
ただ、答えはいつも同じ「恋愛関係にはなれないけど、これからも友達でいてほしい。」これも不思議なんだけど、この件に関してはどうして幸はここまで寛容だったんだろう?

俺も2年で卒業し就職、働き始めたのも同じタイミングだったね。
ちなみに嫁は短大卒なので、俺たちの丁度2年先を進んでた。

流石に就職してからは恋愛にばかりかまけてる余裕もなく、幸の事も自然と恋愛対象として見ることもなくなった。諦めがついたのか何なのかは良く分からなかったが。
ただ、相変わらず連絡は取りあってたし、幸は地元で働いてたのでそれなりに会う機会も増えて行った。

その後は、幸も仕事先の人と人並みに付き合ってたし、俺も幸の恋愛相談に乗ったりしてた。
でも、幸の恋愛はいつもうまくいかなかった様で、その事や学業、仕事の事で親父さんと上手くいかない時期があった。
その頃には俺は完全に幸の友達兼相談役になって、俺自身もその立ち位置に何のわだかまりもなく収まっていた。

また、俺は通常ルートの就職をしたので仕事に慣れればだんだん余裕が出てくるが、幸は夢の為にお金を貯めている事情があったので自然と何かと幸の面倒を見る様にもなってた。(お金じゃないよ)

そんな関係で安定してきたころに、いよいよ幸のオーストラリア出発が決まる。そして、最初のシーンへ。

すっげ〜長くなったけど、ここまでが前提だ!

話は飛んで、俺が嫁と付き合う事になったその後・・・・

俺「幸には俺たちの事どう伝える?」

嫁「私が俺さんを好きになったんだか私から伝えるよ」

幸との連絡は基本手紙かメール。
ただ、メールはまだ環境が整ってなくて、いつもいつでもチェックできる状態じゃなかった。
特に幸の環境は結構厳しかった。

未だに嫁がどんな手段で幸にその事を伝えたかは知らないけど、しばらくして

幸「お姉ちゃんと俺君が仲良くしてるのは嬉しい」(メール)

ってメッセージが来た。

それからも、それまで通りのペースで近況報告の連絡は来ていたと思う。
俺と嫁は時には喧嘩もしつつ、順調に交際を続けていた。
俺達が付き合い始めて1年くらいたった頃だろうか、幸が一時帰国する事になった。
確か日本の季節は夏だったと思う。

帰国の日、俺と嫁で出迎えに行った。
帰り道、俺は車の運転だし姉妹の久しぶりの話の邪魔をしない方が良いかと思って、極力会話には加わらない様にしていたと思う。
二人の会話はごく普通思え、俺は何故かホッとしていた覚えがある。

それで、幸が日本にいるうちに、どこかに三人で遊びに行こうと言う事になった。

出かけたのは確か横浜だった。
中華街やみなとみらいを回った。
その日は、幸がやけにはしゃいでた。
服装も普段ボーイッシュ(?)装いが多かったのが、別荘に避暑に来たお嬢様みたいな服だった。
桜井幸子似r・・なので、良く似合っていたし、正直綺麗だった。
もちろん、松嶋菜々子似r・・・の嫁もお洒落してきているので、俺は傍から見たら両手に華だったと思う。
まさに俺の絶頂期(盛大な勘違いWWW)
気のせいか、俺達を振り返る人がいたような・・・。(一つだけ確かなのは、俺に振り返っているのではない事orz)

そんな中、珍しく

幸「プリクラ撮ろう!」

俺・嫁「えっ?」

プリクラに年齢の制限など無いのだが、俺たちも社会人でそれなりの年齢だし当時プリクラって女子高生がやるものってイメージだった。
まして、幸はそれまでプリクラなど撮らないタイプだったので、二人とも驚いた。

俺たちが撮ったプリクラは、4パターン
・俺&嫁&幸
・嫁&幸
・俺&嫁
そして
・俺&幸

この時も、幸はいつになくテンションが高く俺と腕を組んでやけに引っ付いたポーズでの撮影になった。
これにも俺は驚いた。
幸とは高校時代からつるんでいたが、こういったスキンシップ系は今までに無かったから・・・。
俺は実はちょっと戸惑いながら口では「オーストラリア流のスキンシップか?」みたいな事を言ったと思う。
(この時代には「欧米か!」のギャグはまだ無かった。あったら間違いなく使っていただろう)

その時のプリクラは、三人で分けた。
俺は一応今でも持っているが、他の二人はどうなんだろう?

まあ、そんな感じで幸のテンションは最後まで高かった。
俺と嫁も幸のテンションの高さには多少違和感を感じながらも楽しく過ごした。
でも、よく考えるとこの三人で遊ぶってのは初めてだったんだよね。
前にさんに揃っ時は、例の空港で三人の関係性は全く違っていた訳だし。

俺は「三人で遊べて楽しかったなぁ〜」って呑気に振り返っていたりした。

そうこうして、幸がオーストラリアに戻る3日前だったと思う。
嫁から急に呼び出された。
口調はかなり硬く、なにやら深刻な雰囲気だった。

待ち合わせ場所に行くと、そこには硬い表情の嫁と俯く幸がいた。
幸の目は腫れていた。
泣いていたんだろう。
俺は正直かなり不安になりながら、話を聞いた。
まずは、嫁から俺を呼びす事になった理由の説明から。
この時は俺もテンパってたので、かなり記憶が曖昧なんだ。
だから、ざっと覚えている流れで…。


嫁と幸の間で些細な事から喧嘩になった。
ちょっとした喧嘩のはずがだんだんエスカレートしてしまい、お互いを非難し合うような言い合いに。
そこで、幸「お姉ちゃんだって、私の大切な人とったじゃない!」と言い泣きだす。
泣いてばかりいて、はなしの要領を得ないがなんとか、幸の言う「大切な人」が俺の事を指している事だけは聞き出せたので、俺の話も聞こう
イマココ…な状況だった。

幸は待ち合わせの場所に着くまでにだいぶ落ち着いていたらしく、ポツポツと話し始めた。(意訳)

「お姉ちゃんに言った『大切な人』は俺くん。」
「オーストラリアに行く少し前位から俺くんを異性として意識するようになっていた。」
「オーストラリア行く事が決まっていたので、その時は気持ちをしまっておこうと思った。」
「でも、オーストラリアで一人の生活が始まってみると、俺くんへの気持ちが強くなっていった。」
「過去にいろいろあったけど日本に帰ったら俺くんに気持ちを伝えようと思っていた。」
「気持ちが決まった後に、俺くんとお姉ちゃんが付き合い始めてしまった。」
「今まで何度も俺くんの気持ちに答えられなかったから、その報いかもしれないと思った。」
「だから、俺くんの事は諦めようと思った。」
「お姉ちゃんには俺くんと幸せになって欲しいと思ってる。でも、せめて今まで通り友達でいさせてほしい。」

…と、ざっとこんな感じの話だったと思う。

俺も嫁もしばらく言葉が出なかった。

幸がオーストラリアに出発する頃、俺は自分の気持ちはともかく幸にはもう脈が無いと思っていたので幸の気持ちには全く気が付かなかった。
(モテる人は気が付かくのかもしれないね。)
嫁には例の草津の湯の時に「幸と付き合ってた」疑惑をかけられていたので、俺が一方的にアタック→玉砕を繰り返してた事は伝えてあった。
だから、やっぱり幸の気持ちの変化は分からなかったと思う。
なにより遠い異国にいる幸本人がその事を隠そうとしていたんだから…。

気づくと、嫁も泣いていた。
俺なんかよりよほど修羅場だったと思う。

俺「何がきっかけで俺への気持ちが変化したの?」

幸「働いている頃、仕事、恋人、父親とも上手くいかずどん底にいたとき、
     俺くんだけは『どんな時でも俺は幸の味方だよ』って言ってくれたの」
幸「そう言われて、本当に俺くんがいつも私の側にいて助けてくれてた事に気がついて…」

前にも書いたけど、その頃に俺は既に悟りを開いてしまっていたので幸への恋愛は無しだったの。
ただ、やっぱり大切な友達だから今まで通り誠実に付き合いたいと思って接してたから、その辺がきっかけだったのかなぁ?

さて、経緯はさておきドライな言い方だけど、今後の方針をなんとかしなければならない。

俺「幸の気持ちは嬉しいけど、俺は嫁と付き合ってるし、その気持ちには答えられない。
     ただ、友達でいたいと思ってる。」

言葉だけ捉えたら、カッコつけてるって思われるかもしれないけどこれは俺の嘘偽りない本心だった。
でも、言ってから思ったんだけど、俺がさんざん幸に言われてた事だなって。
意識して言ったワケじゃなけど、幸にとって俺の言葉は意趣返しになってしまったかも知れない。

幸「そう言われるだろうと思ってた。でも、そう言ってもらえて嬉しいよ。」
幸「俺くんにはっきり言ってもらって良かったよ。なんかスッキリした。」

幸は笑顔だった。
俺は幸は強いなと思ったよ。
そんな内心穏やかじゃないよね。
俺だって嫁だってそれぞれまともな精神状態じゃなかったと思う。
でも、幸は笑ってた。
虚勢を張ってたのかも知れない。

そんな状況のなか、嫁はじっと話を聞いていた。
幸が思っていることをいっきに話してしまったので、嫁にはあまり選択肢が残されなかったんだと思う。

どんなに考えても俺は嫁と付き合っていて、幸とは友達以上にはなれない。
これが現実でこれにを前提に答えを出すしかない。
嫁と幸の間の事にしたって、俺の立ち位置をはっきりしないといけないと思った。
逆に嫁と幸の間には入れないし、その事は二人で結論を出してもらう事しかできないもんな。

ところで、その後も少しづつ話を聞いていると、三人で出かけた時、幸は俺との「最初で最後のデート」って気持ちが多少なりともあったそうだ。
当事者でなければ「それなんてエロry・・・」ってな話だけど。
それに姉の存在は・・・?
この辺が幸の性格がいかんなく発揮されていると思って、思わず笑ってしまったが二人には睨まれたよorz

まあ、思いは吐き出した方が良いっていうけど、この時もそうだった。
いろいろ話しているうちにギクシャク雰囲気は少なくなっていった。
最後は出発の日の予定を決めて解散になった。

そして、3日後幸はまた元気にオーストラリアに旅立っていった。
その後幸とは、それまで通りと言うかハッキリ「お互い友達同志」で付き合いが続いてる。
良い友達だよ。

思い出しながらで俺と幸の事中心になったけど、一つ嫁の事を・・・

後に聞いたんだけど嫁は三人で話し合いになった時、話の展開次第では俺と別れて幸を応援しようと決めてたらしい。
幸に「大切な人をry・・・」と言われたことが堪えたみたい。
普通のカップルなら「なんでそんなすぐに結論出せるんだヨ!」とかなると思うが、実の姉妹の事だから致し方ないよね。

嫁「でも、二人を目の前にしてもハッキリ言ってくれたから嬉しかったよ。」はあと

だって。

俺はというと人生に3度モテ期があるって言うけど、こんなモテ期は二度と来てほしくないと思ったよ。
最後に言っておくけど俺は決してイケメンではないし、もてるタイプではないよ。
なぜこの二人とこんな事になったのかこっちが聞きたいくらいさ。

これが俺と嫁と幸の馴れ初め(?)です。

本当に俺たち三人の関係は微妙なすれ違いだね。
あえて言わせて貰えば、パン一個分位の差だった?
たら、れば、だけど、もしかしたら幸が嫁になってたかも?

まあ、それはともかく幸は結局日本の大学をやめてオーストラリアの学校に入り直し今は働きながら向こうにいます。
実は俺達の新婚旅行もオーストラリアだった(笑)
俺も嫁もオーストラリアは大好きだし、幸の顔を見がてら年一くらいで旅行に行ってるんだ。

ただ幸は未だに独身なので、流石俺たちも心配でこないだ会った時に聞いてみたのよ。

俺「おまえいつまで独りで、この先どうすんの?」

幸「オーストラリア好きだからまだ、しばらくはこっちにいようと思ってるよ。」
幸「でも、いい男はなかなかいないんだよね〜」
幸「誰かさんのせいかもよ〜」

俺「ファ!」

ちょ、それやめれ。
冗談でもやめてくれ。
隣で嫁も聞いますから( ̄◇ ̄;)

ホントに言いやがった。

まあ、このくらいの事は笑って流せるくらいに三人仲良くやってます。

誰か幸をもらってやってくれ!

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この記事のコメント一覧
1 . 名無しさん  ID:5QqyLfhK0編集削除
取り敢えずもげろ
2 . 名無しさん  ID:fHC.wdmn0編集削除
つまらない長文を最後まで読むほどヒマではないので途中で諦めた
3 . 名無しさん  ID:jv8kX7M50編集削除
さかのぼって書かなくていいから
4 . 名無しさん  ID:Kfo.qCJa0編集削除
一つ一つは短いのに、話は無駄に長いね
そう、ぺんぱいなっぽーあぽーぺんのように
5 . 名無しさん  ID:84de0.o60編集削除
幸に彼氏ができたら投稿者が発狂するくせに
6 . 名無しさん  ID:QS0VbW6n0編集削除
幸はちやほやされてたのが急に離れたから寂しくてちょっと錯覚しただけだと思う。
こういうのってタイミングだけど、こじれると厄介なことですよね。
つんでれ女にずっと愛してる死ぬまで愛してるって言い続けて、ある日急に手のひら返して諦めてみ。
嘘つきとか散々罵られるから。
7 . 名無しさん  ID:9lQnVjK.0編集削除
なげえ
8 . 名無しさん  ID:t90KCQw20編集削除
幸に幸あれ
9 . 名無しさん  ID:Q52YykyD0編集削除
あかんながい

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