引用元:今までにあった最大の修羅場 £36
https://kohada.5ch.net/test/read.cgi/kankon/1332171725/
533: 一回は一回です。。 2012/04/24(火) 16:36:32.84 ID:fdGW+lC0
数年前の話。
仕事帰りに比較的交通量が多く、街灯の少ない道を疲れ切って歩いていると、
前方から地面を這うようにして何かが のそっ… のそっ… と近づいてきた。
びっくりして足を止めてまじまじ見てみると犬だった。小型犬。リード等はなし。
驚いて脇により、犬の相手をしながらしばらく待ってみたけれど飼い主らしい人影もなし。
仕方なく捕獲して最寄りの交番へ連れて行き、拾得物の届出なんかをして
自宅で預かることになった。うちにも犬がいたし。
地元のペット掲示板などに迷い犬保護の書きこみをして数日ほど経ったある日、
見知らぬご夫婦と男の子2人が来襲してきた。
「うちの犬がお宅にいるそうだから引き取りにきた」
とのこと。
(飼い主見つかった!)
と喜ぶと同時に
(なんでうちが分かったの?)
と違和感を感じて(当然掲示板には個人情報に関することは何も書いてない)
「もちろんお返しします。でもその前にお宅の犬だという証拠を見せてください」
とお願いしたところ、いきなり
「そんなもんないわよ!」
とキレられた。
「ペットショップでの売買契約書か、血統書か、ご家族で撮った写真ですとか、何かあるでしょう?」
と言っても
「一切ない!」
の一点張り。
そのうち
「返さないつもりかこの泥棒!」
と夫婦でヒートアップしてきて、クソガキ2人も
と夫婦でヒートアップしてきて、クソガキ2人も
「どーろぼ♪どーろぼ♪」
と囃しはじめた。
すごい怖かった。
その辺りで騒ぎを聞きつけたご近所さんが警察に通報、
交番からお巡りさんが駆けつけてくれて、お巡りさんの姿を見た途端
夫婦逃亡。子供置いて。つってもすぐに捕まってたけど。
その場で話を聞くと、結局犬は夫婦とはなんの縁もゆかりもなく、
近所の噂でうちが迷い犬を保護したと聞いて、
「子犬をとれば金になる!子犬産ませられなくても売れば金になる!」
と思ってやってきたのだそうだ。
それからちょっとごたごたしたけれど、最終的に自分たちのやろうとしたことが
詐欺に当たると理解したことと、友人知人に知れ渡って大恥かいたことで、
我が家には二度と関わらないという念書を書いてもらって収束した。
犬の飼い主は見つからなかった。
それから一ヶ月ほどして、うちの犬と迷い犬とを連れて散歩をしていると
見知らぬ女性が声をかけてきた。仮にAさんとする。
以前のことがあるので多少の警戒はあったが
「Bさん宅の犬に似ている」
と言われて、Bさんに聞いてみてもらうことにして、連絡先を交換して別れた。
後日近所の公園で犬連れで落ち合う。
迷い犬はやってきたBさんを見た途端に暴れて私の腕から飛び出そうとして、
しっぽをぶんぶん振っていた。
(あ、この人飼い主だ)
とすぐに分かった。でもBさん、犬を見たまま嫌な顔をする。
なんだろうと思って話を聞いてみると…もうとっくに新しい犬を買っていたのだそうだ。
迷い犬は結構なお爺ちゃん犬で、いつの間にか
家からいなくなった時も特に心配はしなかったそうだ。
「ほら、動物って死期を悟ると姿を消すっていうじゃない?」
みたいなことを言っていたけど、それは多分猫の俗説だ。
以前のことで気力を削られていた私はなんかもうどうでもよくなって、
「いいです、じゃあこのままうちで面倒見ますから」
と言ったとたんに、Bの目が輝きだした。
「え、その子欲しいの?いいわよ、売ってあげる!」
自分の耳を疑った瞬間だった。
「30万でいいわよ、買ったときその値段だったし」
「本気ですか。払わないって言ったらどうするんですか」
「どうしよう?困っちゃうわ。2匹も飼えないし」
「面倒見きれないのなら引き取り手探すしかないですよね?」
「そうね」
「ならうちで引き取ります」
「じゃ、30万円ね」
というような不毛な会話が続き、とりあえず後日改めて、ということにしてその場は解散した。
立ち会ってくれたAさんも引いた顔をしていた。
一週間ほど経って今度は人間だけで近所のファミレスで落ち合った。
私は迷い犬を預かっていた間の経費(病院代、エサ代、
ペットホテル代わりをした代金)をまとめたものを持っていった。
今回はBだけでなく、B旦那もいた。
旦那がいればもう少し軟化するか?と思ったが、旦那もBと同類だった。
こちらの主張は
「犬は返す。経費払え。経費払いたくないなら犬は返さん。犬の代金とでチャラだ」
あちらの主張は
「犬が欲しけりゃ金払え。こちらの請求額とそちらの請求額とで相殺で、残金は払え」
「飼えない犬を連れて帰ってどうするんだ」
と私が聞けば
「どうしようと飼い主の勝手」
「いざとなれば…ねえ?」
と何事かを仄めかす。
情が移っている分、粘り切れなかった。
…というところで見ず知らずのおばちゃんが乱入してきた。
…というところで見ず知らずのおばちゃんが乱入してきた。
私はそっちのけで揉めだす3人。
話をきいていると、おばちゃんはB旦那の母親、Bの姑らしかった。
B姑は息子と義理娘を叱り飛ばし
(その途中に「子供を産んだことのない女は優しさを知らない」とか香ばしい発言があったが)
私にとっての救世主になった。
ここら辺はBとB旦那の修羅場。
B姑は私に封筒を渡し(お金が入っていた)、
「本来ならこんな場所に呼び出すのではなく、こちらから出向いて
礼を言うのが筋だった。うちのバカ息子とバカ嫁が迷惑をかけて申し訳ない」
と謝ってくれた。
迷い犬はそのまま我が家で飼えることになった。
B姑を呼んだのはAさんだった。
封筒は返そうと思ったが
「老犬を飼うのは物入りになるものだから」
と言われてありがたく受け取った。
迷い犬が天寿を全うしたのでカキコ。
新しい名前に馴染まず、B夫妻が付けた名前にいつまでも
反応してしっぽを振っていたのを思い出すと切なくなる。
ペットロス状態の今が一番の修羅場。
538: 一回は一回です。。 2012/04/24(火) 16:57:07.17 ID:x72CwbxV
ひっでえ元飼い主もいたものだ。
わんこもいい人の元で天寿を全う出来て幸せだったと思うよ。乙。
539: 一回は一回です。。 2012/04/24(火) 17:06:14.40 ID:mC/i3d/r
全俺が泣いた
あんたいい人や
548: 一回は一回です。。 2012/04/24(火) 18:11:56.24 ID:meU8Uugq
ええ人や。きっといいあるで。
550: 一回は一回です。。 2012/04/24(火) 18:26:45.45 ID:KU2jwVbg
全身全霊で乙を送りたい。
あなたに会えて幸運な犬だよ。
620: 一回は一回です。。 2012/04/25(水) 21:01:29.74 ID:KQzCSZ1U
乙
金の匂いを嗅ぎ付ける初めの家族もクソだけど、飼い主もクソだったとは…
542: 一回は一回です。。 2012/04/24(火) 17:15:10.94 ID:j2BnhhrC
おまいさん良い人だぁ
乙でした
577: 一回は一回です。。 2012/04/25(水) 00:48:37.01 ID:SJBQAm1e
激しくお疲れ様。
あんまり愛されてなかっただろうに飼い主大好きな元迷い犬君が健気だ…
でも最期はちゃんと愛してもらえる>>533の元で過ごせて良かったと思うよ。
コメント
コメント一覧 (16)
あんた身内からも嫌われてるだろ
ペットをアクセ感覚で飼うクズはいなくならないねぇ
老犬になったから捨てるとか毎年聞くし。
飽きたから親類にあげた〜とかほざいてた芸能人もいたな。
マルモのおきてで流行ったシュナウザーなんかブーム終わってから何頭捨てられたんだか
しかも30万払わないと引き取るという事は保健所行だったとしても一時的でも元に戻るわけでしょ?
この辺知っておくとみんな何かあった時にためになりそう
人道的、倫理的には大問題だが法的には元飼い主の言い分には何一つ問題ないと思う。
日が来るとは…実際この飼い主の家に生まれた子供は不幸だろうなーと思ってしまう
いなくなった老犬を心配するどころか金儲けに使おうとするとか子供使って当たり屋させそうだわ
人情的には理解できるけど法的には間違ってるって出来事は世の中には沢山溢れてるのもわからないとは残念な頭ですね。
犬だから理解が難しいのかもしれないけど、例えば子供が親から虐待されててかわいそうと保護して養ったらそれだけで誘拐で捕まる。
天然記念物の動物が怪我してるのを見つけたとして治療するのは可能だけど情がわいたとかで飼い続けると逮捕される。
他人が襲われてるのを見て助けるようと思うのは立派だけど、感情的になって一定以上の暴行をしたり、やり過ぎてコ口シたりしたら当然逮捕だよ。
長文申し訳ない、長いので2つに分けて書く。法曹の人間でないので間違ってたらヨロ。
難しいが、この場合犬を民法上の遺失物についての規定として考えてみる。
報告者が「犬を返さない」と遺失物の占有を放棄しようとしていないため、遺失物の所有に関してはBが遺失物の所有を放棄するかどうかで決定される。
1.もしBが犬を引き取り、その売買を試みるならば、
まず、「物件の提出、交付、保管に要した費用は、当該物件の返還を受ける遺失者又は物件の所有権を取得してこれを引き取る者の負担となる(遺失物法27条)。」なので、Bは経費を払わねばならない。
さらに、「物件(誤って占有した他人の物を除く)の返還を受ける遺失者は、当該物件の価格…の5%~20%に相当する額の報労金を拾得者が請求した場合は、拾得者に支払わなければならない(遺失物法28条1項)」ので、報労金も報告者は請求できる。
それがなされた上で、犬の売買に関する議論になる。経費並びに報労金と、犬の売買価格は別個の議論である。
2.もしBが物件に関する一切の権利を放棄するならば、
「遺失者は、物件についてその有する権利を放棄して、第二十七条第一項の費用を償還する義務及び第二十八条第一項又は第二項の報労金を支払う義務を免れることができる。(遺失物法30条)
ごめん、読み落としてた。
「犬は返す」とも報告者は明言していた。この場合、
「拾得者…は、あらかじめ警察署長…に申告して物件に関する一切の権利を放棄し、第二十七条第一項の費用を償還する義務を免れることができる。(遺失物法30条)」ので、報告者は経費を請求することはできない。
…なので、冗長となって申し訳ないが、結論として、
報告者の主張は「犬を返す」とありながら、経費の請求があるのがおかしいし、
Bについては、そもそも「こちらの請求額とそちらの請求額の相殺で残金払え」の日本語の意味が分からない。(残金払うは相殺とは言わない。)
何より遺失物に関する権利放棄についてどちら側も触れてないから、議論が散漫になっているとマジレス。
あなた、条文読み間違えているよ。
遺失物法第27条1項の条文は、遺失物を最終的に取得する者が遺失物の保管などをした者にその掛かった諸経費を支払う義務があることを規定しているわけだから、この場合、実際に迷い犬を飼育していた報告者には諸経費を請求する権利はあるよ。
また、報告者が「犬を返す」といったのは「飼い主が見つかったら犬を返す」ということで、拾得者の一切の権利(報労金を受け取る権利、費用請求権etc.)を放棄したわけではないよ。(通常、警察での拾得物の手続きをする際に一切の権利を放棄するかどうかを確認されるが、この報告者の場合、飼い主が見つかるまで迷い犬を飼育していたりと文章中からは権利を放棄していないように受け取れる。一切の権利を放棄するなら、迷い犬を警察に預けた後は何の関与もしないようにしないとおかしい。)
×「※10~13」→〇「※10~12」
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