徐々に浮上する韓・米・日3国同盟論

趙甲濟(チョ・ガプジェ)の超少数派サイトから今回はファンソンジュンという人。
典型的な用日の韓国の保守論人の一人だろうと思います。


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徐々に浮上する韓・米・日3国同盟論

ファンソンジュン(文化日報)

韓半島の安保環境が6・25戦争以後、最も重大な局面に入ろうとしている時点で、保守政府からムンジェイン進歩政府へと政権交代が行われた。
中国の浮上は北東アジアの力学関係の構造的変化を強制しており、これに対抗して米国と日本は「日本の普通国家づくり」に基調をあわせながら、第二次世界大戦の戦後処理の枠組みの変更ですら辞さない構えだ。
北朝鮮の核ミサイル挑発は、逆説的に米日の戦略を手伝う方向へと作用する。
氷のように冷たい国家的理性で対応しなければ、ややもすると第2次大戦時のポーランドのような運命にさらされることになるだろう。


安倍晋三日本首相の「普通の国づくり」が本格的に軌道に乗り始めた。
去る3日、平和憲法70周年を迎えて、「東京オリンピックが開催される2020年を新憲法が施行される日になるようにしたい」と明らかにしたものである。
方向性自体は以前と同じである。
しかし、時期と内容を具体化していて、何よりも改憲の可能性が現実化しているという事実が重要である。 
1964年の東京オリンピックを通じて、日本の「経済的再建」を世界に誇示したように、2020年の東京オリンピックの時に、「政治的復活」を満天下に宣布するという構想というわけだ。

日本の憲法が改正されるためには、衆議院(下院)と参議院(上院)で3分の2が賛成しなければならず、国民投票で過半数の賛成を確保しなければならない。
安倍首相は「平和憲法9条を残したまま自衛隊の存在を認める条項を入れる方案を議論したい」と明らかにし、連立パートナーの公明党に改憲賛同の名分を提供した。
この方法なら改憲に大きな無理がないと見込まれている。
与党の自民党と公明党、右翼性向の野党の日本維新の会が衆議院72%、参議院67%を占めているからである。
問題は国民投票だが、北朝鮮の挑発が改憲賛成世論に力を与えている。

ところが、改憲とは関係なく、すでに「戦争できる普通の国」に変貌している。
戦勝国・占領国として、戦後の日本を「設計」した米国が推奨しているためである。
改憲は法的に承認する過程にすぎない。 
2014年に、直接攻撃されなくても反撃できる「集団的自衛権」が容認されて、2015年に安全保障関連法が国会を通過し、3月から施行に入った。
去る1日に海上自衛隊の軽空母の「いずも」艦(1万9000t級)が米軍補給艦防御のために出動したが、自衛隊が米軍の保護に乗り出した最初の軍事作戦である。

韓国の立場は複雑である。
過去の日本帝国主義のトラウマからである。
しかし韓国の反対だけで日本の再武装が中断される可能性はない。
北東アジア情勢は、韓国のような民族感情をはるかに超越しているからである。
まずアメリカの「祝福」の中で行われている。
中国の牽制という最上位戦略に沿った選択だからである。
最近米海軍では、「海軍連合(Naval Coalition)」による制海権の確保を主張した20世紀初頭のイギリス海軍の理論家ジュリアン・コーベットに再照明があてられている点も、これと関係がないわけではない。
日本も同じだ。
過去、日英同盟に基づいて、日清戦争と日露戦争を勝利に導いた歴史的経験にくわえて、反中のための日米同盟強化の重要性を確信している。

第二に、「勢力均衡論」の立場から眺める必要がある。
既存の秩序への挑戦は、常に新興勢力から出てくる。
したがって、現在注視しなければならない主な対象は、日本ではなく中国だ。
西欧的な勢力均衡論ではなくて、中国の毛沢東の矛盾論に出てくる重要な矛盾概念に従っても、結果は同じである。 
「中国のフィンランド」になることを我が国が望まないのなら、他の方法はない。
中国と日本の両方を対象にして「2つの戦線」を形成するのは愚かなことだ。
中国は韓国を日本から引き離すため、「歴史」を武器にしている。
冷徹で戦略的判断に基づかず、感情だけを前面に出して「反日のための韓中歴史同盟」を結べば、韓日関係を超えて韓米同盟が危機になる。

安保情勢の大転換期に大韓民国はどうするのか。
英国とフランスは1990年にドイツ統一に反対した。
勢力均衡が崩れることを恐れたからだ。
結局ドイツがNATOに残るという条件で説得された。
米国主導のシステムに縛っておくことで、覇権の野心を制御できると判断したものである。
同様に「普通の国、日本」の手綱は米日同盟の中で管理されなければならない。
このため、韓米同盟を強化しなければならず、必要に応じて韓米同盟と米日同盟を韓米日3国同盟へと発展させることも検討すべき時になった。

ところが大統領選挙の過程で、韓日慰安婦合意破棄や軍事情報保護協定の見直しなどの公約が幅を利かせていた。
サード配置を正しくすることができなかった。
新政府は国際情勢の冷酷さを正しく理解して、再度検討して、必要なら国民を説得して、もし説得することができないのなら、一時的な批判を甘受してでも、適切な安全保障路線を確立しなければならない。

ファンソンジュン

引用ソース
http://www.munhwa.com/news/view.html?no=2017051001073711000001


*こういうタイプの一見マトモな論客が保守の側にいるので、日本人が韓国に対して無駄な期待を持つんだよね。

3国同盟には反対です。
そもそも「韓国民の情緒」とやらで何もかもをおじゃんにする反日国家とどんな約束ができるのさ。



>>「普通の国、日本」の手綱は米日同盟の中で管理されなければならない。

この一文にぞっとする。
でも韓国の同盟賛成派はこの意識が強いです。
結局は「反日」を基盤にした同盟賛成派だということです。
ただし以前は「韓米同盟は固く結びついた血盟ニダ!」「対して米日同盟は米国が日本を牽制するための同盟ニダww」という意識が強かったので、この論理が韓国人の心に違和感なくすっと入りこむことができてました。
最近は「米国と日本のほうが、米国と韓国よりも結びつきが強い…?」という思いが強くなってきたので、こういった論理が入り込みにくくなってきてるだろうと思います。

簡単にいうと、米国の軍事同盟において「米>韓>日」という格付けだと韓国人はずっと信じてきたし、三国同盟もそういう格付けを韓国人は望んでいるのであって、
「米>日>韓」という格付けの同盟は韓国人は「情緒的に」受け入れることができない。


同盟は同等のものじゃないのかって?
たしかにそうなんだけど、韓国人は同等という概念が欠落してますから。
あの国は基本的に「大国の一番目の子分」になりたがる国です。ほぼそこしか気にしない。