幼馴染「告白するわ!」男「させてなるものか!」
幼「まずは、定番の屋上か校舎裏、体育館裏ね」
幼「といってもうちの学校には体育館裏くらいしかないからそこで告白するしかないわね」
幼「明日一緒に登校するときに放課後体育館裏に来てもらうように言って、放課後にそこで…」プシューッ
幼「ええい! ショートしてる場合じゃないわ! 女は度胸よ! 」
男「おい、幼」
幼「むにゃ~…」zzZZZ
男「……」スゥ
男『起きろやー!! 』
幼「フギャー!! 」
男「目は?」
幼「覚めた」
男「よし」
男「ほう?いつも僕に起こしてもらっている奴の態度かそれは? 」
幼「毎日毎日、ありがとうございます」
男「よろしい、さっさと着替えて飯食いな」ガチャ
幼「はーい」
幼母「いつもごめんね男くん、あの子私が起こそうとしても起きないから」
男「いえいえ、もう習慣みたいなもんですよ。気にしないでください」本ペラペラ
幼「おはよー! 」
幼母「おはよう、早く食べちゃいなさいね」
男「おう、おは」本ペラペラ
幼「あんのおんおんでるほ?」パクパク
男「口の中空にしてから物を言え、ただの小説だよ」
幼「へー」ゴッキュン
男(…なんて言えないよな)
男(僕は確かに幼が好きだ。でもそれは恋愛ではなく親愛)
男(いつもこいつのことを妹みたいに思ってた僕には、どうしてもこいつを恋愛対象としては見れない)
男(こいつは今はまだその違いに気づいてないみたいだが、そのうち気がついてショックを受けてしまうだろう)
男(そのとき付き合っていたならなおさらに)
男(だから…告白はさせない。こいつを傷つけたくないから)
幼母「もういい時間だし、そろそろ出たら?」
男「え? あー、はいそうですね」
幼「ん?どしたのぼーっとして」
男「本に集中してただけだ、行くぞ」
幼「あーん、待ってよー! 」
幼「ねぇ、男。今日の放課後って暇かな? 」
男「ん? いや、特に予定はないけど…」
男(あっ! しまった!!)
幼「じゃあ、今日さ放課後に体育館裏に来てくれない? 」キラキラ
男(う、予定がないといった手前断るのは難しい。だが)
男「何で、体育館裏? 図書室とか他にも場所はあると思うけど? 」
幼「あう……」
男(だが、普段は使わない場所な故に『どうしてそんなとこに待ち合わせないといけないんだ』となる)
男「わざわざそこを選んだ理由とかあるの?」
男(そして、この幼の場合。)
幼「え!? 別にないよ~! 」
幼(告白したいからとか言えるわけない!! )
男( 予 想 通 り ! )
幼「だから、さっき男が言った図書室でいいや! 」
男(何ィーーーーーー!! )ガビーン
幼「そこなら別に文句もないでしょ? 」
男「ああ…そうだな」
男(まだ策はある…)
幼「お、私が先に着いたか。男はまだ見たいね」
幼(いやぁ、危なかったわ。危うく計画倒れするところだった)
幼(幸い、今日は人も少ないみたいだし。カウンターから見えにくいところに行ってから告白すればいいわね)フンス
幼(入り口から見つけやすいとこに座ってっと)トスン
幼(さあ、男! いつでも来なさい! )
幼(幾ら何でも遅すぎるでしょ!! )
司書「そこの君」
幼「へ? 私ですか? 」
司書「もう図書室閉める時間だから、出てくれるかい? 」
幼「えー!! 」ガーン
(言い忘れていたが時期は今くらい時刻16:30)
幼「うう、廊下、寒い…」
最終下校時刻の放送が流れる
幼「…結局来なかった」
先生「おう、幼じゃないか。えらく不機嫌だな」
幼「男が私との待ち合わせ時間を破ったんです! 」
先生「……そ、そうなのか」
幼「ん? 先生、もしかして何か知っているんですか?」
先生「ああ、男に色々と手伝い頼んじゃ待ったからな」
先生「もしかしたら、それで忙しくてそっちに行けなかったのかもしれん」
幼「…あーそうだったんですか」
幼「いいよもう。早く帰ろ! 」
先生「最終下校時刻も過ぎたし、そうするといい」
幼「先生の手伝いしてたのね」
男「ああ、色々頼まれてしまってな結構疲れたよ」
幼「でも、私との約束があるんだから断ってでも来なさいよ!! 」
男「すまない。でも、何の用だったんだ? 」
幼「え!? えーっと……また今度でいいわよ!! 」
男(流石にその集中力も切れてるだろうし)
男(そして、ここでこの話を振ることで同じ手を使えなくするっと)
幼友「成る程……そもそも、告白する必要ってあるの? 」
幼「何行ってるの!? 思いをちゃんと伝えておきたいって気持ちわからない? 」
幼友「ごめん、生まれてこの方彼氏いたことない私はノーコメントで」
幼「あ…ええと、ごめん? 」
幼友「傷つくから謝るのはやめろ」
幼「ふうf…」ポシュー
幼友「おーい、言い方悪かったから正常に戻れ~」
幼「で、でも。ちゃんと想いが通じ合っているかの確認が欲しいの! 」
幼友「強欲だねぇ」ニヤニヤ
幼「あら、でも乙女ってそういうものでしょ」
幼友「そう…なの? 」
幼「もちろん、一緒に何か作戦を立てて! 」
幼友「うん、恋愛経験ゼロの私でいいなら喜んで」
幼「あ、そっか…」ガックシ
幼友「あからさまに落ち込むな、お前私の傷を抉る悪魔か? 」
幼「後者ができたなら、私は既に男に告白完了してると思う」
幼友「なら、お弁当作ってお弁当の包みの中に手紙でも仕組んでおけば? 」
幼「お前が天才か! 」
幼「ファァア…ねもい……」クースピー
7時くらい
男『起きんかー!! 』
幼「フギャー!! 」
男「目は?」
幼「覚めた」
男「よし」
以下>>3-4
幼「…早起きがあれほどきついとは」
幼友「そうねそこらへん予想してなかった私が馬鹿だったわ」
幼「バカとは何か! 」ベントーダシー
幼友「ん? あんた、それ」
幼「男がいつも作ってくれるの! 味の感想聞かせろって」
幼友「……告白しなくてもいいんじゃない? 」
幼「何でよ! 」
男「フゥー、やれやれ。告白を止めるのも楽じゃないな」
男友「何だよ! 告白くらい受け止めてやれよ! 幼ちゃんがかわいそうだろ! 」
男「はぁ、いいか? もし告白を受けたとする」
男「YESといえば一時的に喜ぶだろうが、僕の感情が恋愛じゃなく親愛であると気づいて結果、あいつが傷つく」
男「NOと言って説明しようとしようとしても、その前に傷ついて逃げ出してしまうだろう」
男「結果として、現状維持が一番あいつのためなんだよ」
男友「何言ってだお前」
男「わからんなら、他人事に首突っ込むなということだ」
モブ男「おい、男さんよぉ」
男「何? 」
モブ男「幼ちゃんとは付き合ってないんだよな? 」
男「そうだな、恋愛で彼氏彼女の関係にあるか? という意味ならNOだが」
モブ男「なら、幼ちゃんに俺を紹介してくれよ」
男友(こいつは確か、女作ってはヤり捨ててる最低野郎って噂の…)
男「…俺に何の得があるんだ? 」
男友(!? 男のやつ話に乗る気か? )
モブ男「今度、ジュース5本奢ってやるからよ」
男「そうか、ジュース5本か…」ニヤニヤ
男友(嘘だろ男!?)
男「んなもん、得のうちに入るか」
男「それに、お前の悪い噂も聞いている。やるなら自分で勝手にしな」
モブ男「な、なにを!! 下手にでてりゃ、いい気になりやがって! 」ブン
男「……」パシ
男「あともう一つ、断る理由がある」グイ
モブ男「あがががががががががが」
男友(殴ってきた手を受け止めてそのままやり返した小手返しが極まってる…あれは簡単には抜けないな)
男「幼はお前みたいなゲス野郎が大嫌いなんだ。紹介したら俺の心象まで悪くなる」パッ
モブ男「うう…」
男「幼に手を出せば、これの10倍でお前を殺る」
男「 O K ? 」
モブ男「ヒィイイイ」ダダダダダ
男友「とか何とか言って、やっぱ幼ちゃんを気にしてんじゃないか! 」
男「だから…もう良い。説明するだけ無駄みたいだな」
幼友「だから、告白する必要ないじゃん」
幼「何でそんなこと言うのよー」ブーブー
幼友「だから前に言った通り、手紙よ手紙」
幼「ほうほう? 」
幼「やはりお主天才か!? 」
幼友「…あんた真面目に考える気ないんでしょ? 恋愛経験ゼロの私でも思いつく範囲よ」
幼「ほえ?」ポケー
幼友「あー、ただ頭が弱いだけなのね」
幼友「知るか、惚気頭のあんたが思うままに書けば良いのよ」
幼「あうー、わかった。内容は自分でやる置く場所一緒に考えて~」
幼友「ダメな子ねほんと」フフフ
男「ん?何だこれ」
表に男へと書いてあるが裏には差出人が書かれていない
男(十中八九幼だな。んじゃまあ)
幼「どうしたの? 男」
男「いや、何でもないよ」
幼「え!?そんなはずは……ッハ!」
幼「えーと……」ダラダラ
男「あ、もしかしてお前これで俺をからかおうとしたんだな? 」
幼「えっ…」
男「まあ、字からしてお前の字だし、さらに言えば男なんて気軽に呼んでくるのはお前か男友くらいなもんだ」
幼「……ば、バレちゃったかーあはは」ホッ
男(正直、これがなかったら告白をさせないなんてことは無理だっただろう)
男(おそらく、名前は中にも書いてなくて、指定した場所に行ったら『私だったんだよ~』みたいな感じかな)
男(まあ、それは防げたことだしよしとするか)
幼(なんだろう。からかおうとしているって言葉が引っかかる)
幼(なんでだろう。悲しい思いが心から込み上げてくる)
幼(いや、きっと深く考えちゃダメだ)
幼(次の作戦を幼友ちゃんと練るぞ~)
幼友「えー、仕掛けた場所は他にもあったでしょ? 」
幼「『これは全て幼の筆跡だからお前が仕掛けたんだろ』って怒られました」
幼友「そもそも、何で名前書いとかないの…」
幼「だってバレたら、その場で告白しなきゃじゃない! 」
幼友「すれば良い…いやそうね。それができるんなら私に相談とかしないわね」
幼「その通り! 」エッヘン
幼友「誇るな」
幼友「……そうね。それなら」ゴニョゴーニョ
幼「天才だ!! 幼友は天才だぁ!! 」
幼友「正直、うまくいくとは思わないけど。あんただし」
幼「この妙策! 成功させて彼に告白してみせまSHOW! 」
男「お、幼。待っててくれたのか」
幼「……」ツーン
男「ん? どうかしたか? なんか変だぞ」
幼「変じゃないし…」
男「テンションひっくいな~…お前が元気ない時って言えば」ピト
幼「!?!?!?」///
幼「な、何いきなり私の額にあんたの額を当ててくるのよ! 」///
幼「……で? 帰るの? 」ホッ
男「む? 寄りたい場所でもあるのか」
幼「……別に」
男「今日はやけに素直じゃないし、元気がないな」
男「顔に何処かに行きたいですって書いてあるのに」
幼「嘘!」ペタペタ
男「比喩表現って知ってますか幼さん」
男「おこんなって、どうしたよほんとに、朝まで元気はつらつの可愛い奴だったってのに」
幼「!?」///
幼「何よ!…褒めたって何も出ないよ~」デレデレ
男「あ、戻った」
幼「こほん、じゃあ行こっか!」
男(幼はほめ言葉に弱いから、それですぐに演技も解けてしまったな)
男(正直、あの状態の幼も可愛かったから、別にあのままでも良かったがね)フフフ
幼「男何笑ってんの~、きもーい」
男「いや、何。さっきの幼の様子があまりに可笑しかったからな」
幼「あー、そっかー」
男(で、これも通用しないと思わせるようなことを言うっと)
幼「クレープ屋さん…」ショボショボ
男「ほう、建前はそこらで本音は? 」
幼「駄菓子屋さん!! 」キラキラ
男「うまい坊買うのか? 」
幼「うん! あと、シガレットラムネも! 」
幼「ということで、いっぱい買えました! 」ホクホク
幼友「……帰っていいかな」
幼「えー、作戦授けてくださいよぉ。幼友様ぁ」
幼友「ええい、うるさい! 経過報告聞くつもりが惚気話聞かされたこっちの身にもなって欲しいものだよ」
幼「幼友にもそのうちいい人ができるよ~」ワハハ(乾いてる
幼友「うん、幼やっぱお前悪魔だったのね」チノナミダー
幼「じゃあ、異形の形で告ってみる? 」
幼友「いや、とりあえず何かしら毎日試して見たら」
幼友「今までやって来たことを繰り返しやってればそのうちきっと想いは届くでしょう」
幼「それは嫌」
幼「今じゃないとダメなの! 」
幼「男に好きな人ができちゃった時には、もう確認できないだろうから…」
幼友(…幼も幼で色々と悩んでいたのね)
幼友「異形の形なんて取る必要ないわ、定番はまだまだあるもの」
幼「じゃあ、例えば!? 」
幼友「そうね。じゃあ、こんなのはどうよ」ゴニョゴーニョ
幼「幼友、あなたを友人に持てて私は幸せ者ね」ウフフ
男「こんなとこ通って帰るのか? いつもの道じゃなく? 」
幼「たまにはいいじゃない! 夕日も綺麗でしょ」
男「ああ、まあな。たまにはこう言うのも悪くはない」
男(うちの学校はA川の近くにある一高校だ。だから、河川敷で告白をしようものなら…)
幼「……」スゥーハァー
男「わっ、いきなり大声出すなよ…なんだ?」
幼「私…私…あなt『一高ぉおおおおファイオーファイオーファイオー』」
男「おお、精がでるな」
男(こうして、野球部やサッカー部などの運動部のランニングに邪魔を受ける)
男「ん? 幼どうした? さっき何か言い掛けていた様だけど」
幼「……ようやく、わかった」
男「ん?どうした幼…わかったって何が」
幼「いつも告白をしようと頑張るけど、結果は失敗」
幼「可笑しいと思ってたんだ」
男(う…どっちだ…)
男(こいつは極たまに妙に勘がいい時がある。それでもう悟ってるかもしれん)
男(だが一方、確信が持てない時はカマをかけにくる)
男(答えなければいずれにせよ確信されてしまう。なら)
男「…………さあ? 俺も、いや。僕もよくわかんないや」
幼「……嘘」
男(うぐ……思考の時間をとりすぎて、逆に不自然だったか)
幼「知ってたのね。その上で告白させまいとしていたの」
男(だが可笑しい…何か、幼とは違う様な…)
幼「ねぇ、なんで…」エート
男(そうだ…幼はこんなセリフ運び普段はしない)
男(この普段アホな奴がこんなシリアスな話し方できるわけがない)
男(……だが、あのカマかけは…)
男「…幼、慣れない演技はやめろ。そして俺はそんなことしてないしできないよ」
幼「う…でも、私が男の事をすk「おっと、その先は言わせない」
男「俺はお前の想いなんか知らなかったし、今初めて知ったよ」
幼「じゃあ、なんで今私の言葉遮ったの! 知ってたんでしょ! 」グス
幼「へ? 」
男「僕に覚悟ができたら…その時に僕がお前に告白するよ」
幼「…うん! 」
to be continued
男「告白せずに終わらせる!」幼「そうはさせない!」
男(さて、あの場において一番丸く収まる言葉を言えたわけだが…)
男(とりあえず、暫くの間あいつから告白なんてことにはならんだろう)
男(むしろ、こっちに告白する気があることを見せ続けなければいけないか…)
男(難題だな。『告白させない』という目標はまだ奴の完璧主義のおかげでできたが)
男(今度は相手を『告白されてしまうかもしれない』という気持ちにさせなければならない…)
男(……よし、タイミングとしては1日の中で2回まではいける)
男(確定二回、状況に応じて…回数を弄る)
男(よし、とりあえずもう寝よう。思考をまとめるにも一回寝たほうがいい)
男『起きなさーい!! 』
幼「フギャーー!!」
男「目は?」
幼「覚めた」
男「いや、きっとまだ夢の中だよ」
幼「え? 」
幼「ほえ!?」ドキドキ
男「……無理だ。まだ言えない」ニガイカオ
幼「…ゆ、ゆっくりでいいから」ドキドキ
男(確定一回目……言わないと決めていても、来るものがあるなぁ…)タラー
男「そうか、じゃあこれから毎日やるかな」ヘヘ
幼「遠慮します、心臓が持ちません」ドキドキ
男「ほれ、バカなこと言ってないで、支度して朝飯食いにきな」ガチャ
男(正直、僕も心臓が持ちそうにないな)ドキドキ
幼母「あらあら、男くんどうしたの? 顔がゆでダコのようだわ」
男「読んでる小説のシーンがちょっとあれだったもので、顔が火照ってしまって」ポー
幼母「そうなの…」ウフフ
幼「おはよー…」ポー
男「おは…」ペラ
幼「衝撃的な夢を見てね…」ポー
幼母「夢だと思いきや現実だったりして…」
男・幼「」バッ
幼母「冗談よ?」ウフフ
男「口の中を空にしてから言え、そして別の本だ」ペラ
幼「ふーん」ゴキュリンチョ
幼「内容は何かな? 」
男「純愛ものの小説だが? 」ペラ
幼「失礼しました…///」
幼(男が恋愛小説読んでるなんて珍しいし…それで勉強中ってことかな)ゴクン
男(普段はドロッドロの絶望系ホラー読んでるから、ほぼ毎朝恋愛小説を読み進めているということをこいつは知らない)
男(まあ、これからは隠す必要も無くなったわけだが…)ペラ
絶望系ホラーから純愛恋愛に小説の趣味が傾いているという事実に男自身もまだ気づいていないのであった。
幼母「片付けはやっておくから、学校に行っちゃいなさい」
男「ん、じゃあ行くか」スタ
幼「うん」スタ
幼母「行ってらっしゃい」
男・幼「行ってきます」
幼「……」トボトボ
男「どうした?元気がないな」テクテク
幼「…そりゃ、元気がないんじゃなくて…なんて言えばいいのか」トボトボ
男「……本当、女ってよくわからん生き物よな」テクテク
幼「私が言うのもなんだけど、それには賛成!」テクテク
幼友「で首尾はどうだった? ま、どうせあんたのことだし失敗でしょ?」プクク
幼「うん、告白はできなかった~」ションボリー
幼友「まあ、でしょうね」ウンウン
幼「でも…向こうが告白するのを待って欲しいって///」テレテレ
幼友「そうかー、じゃあ次は~……って、ええええええええ!? 」ガタッ
幼友「あんたそれはもう、成功でしょ!あんたの想いは通じてたってことだよ」
幼「そうかなぁ~」テレテレ
幼友「だから、あとは向こうからの告白を待てばいいのよ」
幼「うん。そのつもり」
幼「うん!幼友には感謝してるよ~」
幼友「でも、気を抜いてはダメよ? いつでもちゃんと返事をできるように心の準備はしといたほうがいいわ」
幼「そうだね。ちょっと気が緩んでたかも…ありがと」
幼友「何を今更、あんたと私の仲でしょ」フフン
男友「なんで告白受けないんだよ! 」ドカッ
男「俺の席にドカッと居座っていきなりそれか」←飲み物買いに行ってた
男友「告白受けると言うまで、俺はここを退かない! 」ドン!
男「その話はもう終わったんだよ。いいからどけ」ゲシゲシ
男友「終わったってどう言うkアイテ! 痛い痛い! 蹴ってくるな! 」バスバス
男「お前がどけば止めてやるよ」ゲシゲシ
男「ああ、これで向こうから告白されると言うことはなくなったわけだし、じっくりと時間をかけt」
男友「告白する勇気を高めるんだな! 応援してるぜ! 」グッ!
男「……お前に打ち明けてしまったのがそもそもの間違いだったかもしれんな」
男友「なあに! 遠慮するな! 安心しろ!」ペカー!
男「…ああ、ありがとう。おかげで不安が倍増したよ」ハァ…
男「簡単かつお前にもわかるように言うのであれば」
男友「言うのであれば?」
男「バカだから」
男友「よし表に出ろ。ブットバース」シュッシュッ
男「寒いし断る」パクッムグムグゴクン
男友「なんでだよ!そしていつの間に弁当用意した!?」
男「答える義理はない」パクッ
男「遅かったな」
幼「えへへ、幼友の課題を手伝わされましてね」
男「ほお、そうだったのか」
男(……幼友か。なるほど、告白の作戦は彼女が練っていたとすれば…いや)
男(あいつ、恋愛経験ゼロだしそれはないか)ヤレヤレ
男「そりゃどうも、作りがいがあるってね」
幼「あのー、それでね。今度一緒にお弁当食べない?」
男「……そうだな。なんなら箱は重箱にして二人分の運動会の弁当みたいにしてもいいなら」
幼「今の話はなかったことに」
幼(さすがに二人で重箱囲む気にはなれないよね……周りの目が痛いだろうし)
男・幼(まあ、でも一度はやって見たいかな)
男(重箱にすればおかずの種類を今までより増やせることや米を詰めるのではなく握り飯やサンドイッチにして食べやすくできるし)
幼(男の弁当は美味しいから、いろんなおかずに普段は食べれないおにぎりとかもしかしたらサンドイッチとかもあるかもだし)
男「そうだな。いいかもしれんな。場所探しは任せた」
幼「了解!いい弁当を期待してるぜ!」
男「任せろ、腕によりをかけてやる。場所が見つかり次第、俺に報告してくれ。その次の日にこの計画を実行に移す」フフフ
幼「アイアイサー!」フフフ
この二人なぜ付き合っていないのか、正直作者も疑問に思う
幼「あ、もう着いちゃった」
男「弁当の中に入れる具材の話で結構盛り上がれるものだな」
幼「じゃあまたあしt」
男「幼待ってくれ」
幼「ふえ?」
幼「えぇ!?」ドキドキ
男「う…すまん。まだ無理だ」ニガイカオ
幼「ゆ、ゆっくりでいいってば!」ドキドキ
男(これで確定二回目……思ったより恥ずかしいなこれ)ドクンドクン
男「それじゃあな」トボトボ
幼「う、うんまた明日~」ドキドキ
男(やばいな、これ。行動を考えるまではいいが行動を起こすとき結構くるものがある)ドクンドクン
幼(やっぱり私からも……いや、男の覚悟を無視するなんてできない……)
幼(ちゃんと言われた時に返事をちゃんと返せるように心の準備は整えておかないと)
幼「ただいまー!」ガチャ
幼母「若いわねうふふ」(←玄関口で今の会話見てた
幼「はわぁああ!!」プシュー
男「……想いを伝えるわけでもないのに胸が高鳴ってしまうのはなぜだろう」モヤモヤ
男「僕は幼のこと世話がやける妹くらいにしか見たことないはずなのに」モヤモヤ
男「……僕の演技力がそれほどまでに高いってことかな」モヤモヤ
男「幼に嘘ついてる罪悪感とこのモヤモヤで……押し潰れてしまいそうだな」ハァ
男「でも……それでもやり通さなければ。幼の悲しむ顔は見たくない」
男(さて、できれば今日の二回を毎日回して行こうという考えだったが)
男(よくよく考えると危ないな)
男(告白を言い終える前に相手から返事が返ってきたら、それは成立したということになってしまう)
男(回数が多くなればなれて行くから、それが起こる可能性が高くなる)
男(ならば、これからはどっちかに一回と臨機応変に回数を弄る……か)
男(後は……)
男「弁当……何詰めるかねぇ」
幼「男は私が告白しようとしてたより頑張ってるし、この分だと近いうちに……」デヘヘ
幼「でも……言えなかった時のあの顔。言えなかったことよりも別の何かを悔やんでたような……」
幼(……私は、信じてるよ)
幼(男がーーーーーー……告白してくれることを)
幼「さてと、明日に備えてもう寝るか~」
男『朝だぞコラァー!!』
幼「フギャーー!!」
男「目は?」
幼「覚めた」
男「じゃあ、ささっと着替えるんだな」ガチャ
幼「ういー」
幼母「うふふ、後もうちょっとだったわね男くん」
男「え?……まさか、あの時聞いてたとか?」
幼母「あの時ってどの時かしら」ウフフ
男「うっ、黙秘します……」カー
幼母「あら、そう」フフ
幼「おはよー……ん?男顔赤いけど熱?」
男「…いや、本の内容がな」カー
幼「そっかー」
幼母「ふふ、ささっ早く食べちゃいなさい」
幼「はーい」ムグモグ
幼「もうすっかり春だねぇ」テクテク
男「桜も咲いてるしな」テクテク
幼「桜が見られるとこがいいかもね」テクテク
男「そうだな、学校で花見しながら弁当食うやつもなかなかいないと思うけどな」ハハハ
幼「それが逆に新鮮でしょ」ムー
男「まあ、ワクワクするってのはあるな」ウン
男「おう、まあ俺もいろいろ当たってみるよ」テクテク
幼「その時はどうやって判断すれば……」アレレ?
男「重箱持ってれば分かんだろ」
幼「なるほど」ポン
幼友「幼~、昼食べよ」
幼「幼友ごめん、一人で食べて。私は今日別件があるためもう済ませたのだ!」
先生「ほう?もう済ませたっていつ済ませたのかな」
幼「そりゃもう、授業中に……あ」
幼「せ、先生!そんなことないですよ!ちゃんと授業も聞いてました!」
先生「つまり、ノートは取ってなかったと」
幼「ゆ、誘導尋問だ!やり方汚いよ先生!」
幼友「いや、ノートは取れよ」
幼「できればご遠慮したいのですが」
先生「拒否権があるとでも?」
幼「……わかりました」トボトボ
男「あ!幼何やってんだ?」←飲み物買ってきたところ
男「……さて、教室に戻るか」スタスタ
幼「うぇえ!?無視ですか!?」ガーン
男「あ、先生。こってり叱ってやってください。よろしくお願いします」
幼「男が敵だった!!幼友どうしよう!」ガガーン
幼友「私からもお願いします」
幼「みんな敵かよ!!」ガガガーン
幼「アタタ!引っ張らないでくださいよ!!そんなんだからオニババとか言わrアタタタイ」ズルズル
先生「余計な口を叩くんじゃない!!」グイグイ
男「逝ったな」
幼友「うん、行ったねって男くん今イントネーション変じゃなかった?」
男「いやこれで正しいんだよ」
幼友「うむ、あんたも告白頑張りなさい」
男「……幼から聞いたか」
幼友「まあ、あの子にいくらか策を授けたりもしてたしね」
男(やはり、幼友が入れ知恵してたのか)
幼友「やめろ。やめろ……」フルフル
男「あ、済まん。ほんn……口から出まかせが」
幼友「今本音といいかけたよな!?」
男「気のせいだ。じゃあな」
男(幼友にアドバイザーを頼むかもとは思ったが、恋愛経験のないあいつを起用するとは思はなんだ)
男(まあ、終わったことはいいか)
男(それにしても……)
男(飲み物を買って校内探索してみたがあんまいいとこってないもんだな)
男「丁度良いとこないかねぇ」スタスタ
幼友「なんだって、早弁なんかしたのよ?いつもそんなことしないくせして」プクク
幼「……実は男と重箱弁当食べるとこ探してるんだ」イススワッテグダー
幼友「……はい?」
幼「男と一緒に重箱弁当食べる場所を探そうとして時間を有効活用するために早弁を」
幼「周りの目が痛いでしょ!」
幼友「いや、多分、誰も気にしないわよ?」
幼「そんなのわかんないじゃない!!」
幼友「……はいはいそうねー」(棒
幼「それに何?」
幼友「まあ、とにかくそこで誘ってみたら?」
幼「? うん、そうしてみるー。いつもありがとね」
幼友「よせやい。照れるでしょ」
幼「というわけで中庭なんかどうでしょう」
男「中庭かぁ……できれば室内とかの方がいいんだがな」
幼「今の季節なら、そこまで寒くもないしポカポカしてていいと思うけどなぁ」
男(ああ、確かに場所自体には問題ない。)
男(問題はうちの学校の都市伝説だ)
男(どうやら、あそこで花見をしたもの同士は生涯関係が続くらしい)
男(いやまてよ……なら、その都市伝説を逆手に取れば……)
幼「男?どしたの」
男「いや、まあそうだな。そこにするかね」
幼「うん、じゃあ決定ね!」
幼「じゃあ、明日決行ってことで」
男「おう。了解」
幼「じゃ、また明日」
男「いや……待ってくれ」
幼「え……ま、またここでやるの!?」ドキドキ
幼「あわわわわ」ドクンドクン
男「……やっぱ無理だ。済まん」シュン
幼「いあいや!気にしてないから!じゃ、じゃあね」ドタバタ
男(……分からない……なんで、こんな悔しい気持ちが湧いてくるんだ?)
男(訳が分からないなんでそんな気持ちになってんだ?)モヤモヤ
男(自分で自分がよく分からない)モヤモヤ
男(僕はこのままで本当にいいのか?)モヤモヤ
男(ああ、もう、頭がパンクしそうだ!帰ってシャワーでも浴びて頭を冷やすか)モヤモヤ
男『あーさでーすよー!!』
幼「フギャーー!!」
男「目は?」
幼「覚めた。けど……まだ寝もい」ムニャムニャ
男「じゃあ、覚まさせてやろうか?」
幼「え?」
幼「あ、え?まさか、今!?あわわ……」ドキドキ
男「……いや、ダメだ。すまん」
幼「あ、ああ。そう」ホッ
男(どうしたっていうんだ……全然言えなくなってきてる)モヤモヤ
翌朝*通学路
幼「フワワワア~~」ムニャムニャ
男「む、まだ眠そうだね。幼くん」
幼「うむぅ。今日の弁当楽しみすぎて眠れなかったよお」キラキラ
男「あー、それに関してすまんのだがね」スッ
幼「あれ!?いつもの弁当!?重箱は?」
幼「えぇ~楽しみにしてたのにぃ」ブゥ
男「すまん、すまんって。少なくとも来週までには作ってくるから」
幼「せめて、三日じゃ!三日、三日!!」ワーワー
男「……ところでさ。別に身分が高いわけでも年上でも無い癖して同年代の幼馴染に重箱弁当を任せっぱなしの女の子がいるらしいんだが。 ど う 思 う ね ?」ドドド
男「ああ、分かった分かった」
男(今年の桜は来週には散りきって青葉豊かな木になるらしい……これでいい…これで、、、)
幼「あ、そうだ。男、一つだけ言っとくけど。」テクテク
男「む?どしたよ。改まって」テクテク
男「え、あ、そ、そうか。大丈夫だ大した悩みじゃ無い。お前に話すようなことじゃ無いから」
男(顔に……出ていた?バカな…幼にそう見えるほに僕は迷っているのか?)
男(有り得ない。迷うことも悩むことも今更無いというのに……)テクテク
幼「……」テクテク
幼友「最近、男の様子がおかしい?」
幼「うん…なんか何かに迷ってるような感じがして……重箱弁当も作れなかったって言ってたし」ムグムグ
幼友「ふむ……そういや、弁当の中身がいつもより豪華よね」
幼「そりゃ、おかずは完成したけど詰め方に失敗したんじゃ無い?少し崩れてるし」
幼友「なるほどね」
幼友(恋する乙女を体現してるわね…)
幼友「放っておけばいいんじゃ無い?頼ってきたら応えれば」
幼「……うーん。それでいいのかな」
幼友「それでいいのよ。あんま干渉しすぎても鬱陶しいだろうし」フフフ
幼「むぅ、私鬱陶しく無いもん!」プンプン
男友「おお!!今日は弁当豪華だな!!おかず交換してくれよ!」
男「んー、いいぞ。そのハンバーグもらってやるよ」ヒョイパク
男友「な、俺のメインを半分も!?ええい、ならその卵焼きを奪ってやれ!!」ヒョヒョヒョイパクリ
男友「うん。相変わらずいい味してんなぁ」モグモグ
男「まあな。このハンバーグもうまいよ」ングング
男「滅多にないレア……いや、ウェルダンな卵焼きだよく味わって食うんだな」パク……ングング
男友「まあ、それでもうまいよ」プハァ
男(一度、入れたと見せかけるためわざと崩して詰めたもんだが……)ングング
男(なぜだか、普通に失敗してしまったところもある。……どうしたと言うんだ俺は)パク
男「うん?いや、うまい具合に失敗してるぜ」
男友「うまい具合の失敗?……ははーん、雰囲気はいい感じまで持ってけてるけどあと一歩足りないみたいな?」
男「お前エスパーだったのか!?」
男友「えすぱー……古くね?」
男友「かー、青春してるねぇ!このこの!!」
男「冷やかしはごめんだよ」シラー
男友「お、おう。なんかすまん」
男(ふむ、こいつに意見を……いや)
男(前に告白断る理由を不意に言ってしまった時と同じパターンになるのが目に見えてる)
男友「んー?俺?」
男「ああ、お前そう言うの縁なさそうだけどな」
男友「失礼な。俺だってモテるんだぞそれなりに」
男「恋愛経験は?」
男友「モテるとは言ったが付き合ったとは言っとらんよ~」ナハハ
男「んなに話すこともないけどな」
男友「青春謳歌してるやつは、周りに青春を分け与える義務があるのだ!」
男「あってたまるかそんな義務、それに俺の青春は俺のもんだろ」
男友「うるせー、リア充。高校生は色恋沙汰に飢えてんだよ」
幼「明日はちゃんと持ってくるんだよ?」
男「あーうん」ボー
幼「桜の木見ながら食べるの風流っていうのかな?いいよねー」
男「あーうん」ボー
幼「……男、私の名は?」
男「あーうん」ボー
男「ウガ!イッテェ!何すんだ幼!」
幼「私の話を聞き流してるからでしょ」
男「ちゃんと聞いてたよ。大丈夫、ちゃんと持って……」
男(持ってくるよ……とは言えないな。来週までは)
男「え?ああ、まあそうだな。結構難しいもんでさ」
幼「ふーん、やっぱり勝手が違うのねー」
男「ああ、やりがいがあるってもんさ」
幼「じゃあ、ここでたのしみにしてるね!」
男「ああ、また。また、明日」
男(どうするのが正解なのかわからない)
男(このまま、幼の想いに応えないままじゃダメだってわかってるのに)
男(幼の想いと僕の幼への思いは別物だからと遠ざけてる)
男(これで……いいのか?あー、もう。頭が疲れたしなぜだか胸も痛むし……)
そうして、結局自分の気持ちをごまかすために料理に逃避する男であった。
続く
男「……ふぁ」
男「さっさと着替えて弁当作っかな」
男「たまにはいつもと違う素材ってことで桜でんぶとか買ったんだっけか」
男「……うーむ、たまにはふざけた弁当もいいかもしれんな」
男「コンセプトおふざけ、作るの真面目で」
(ご飯のとこに桜でんぶでハートマークを作り中に海苔でI LOVE YOUと書いてある)
男「こりゃ今日は教室で弁当食えないな、別のとこで食うか」
男「さてこっちは幼の分っと、うむ崩れ具合もいい感じかな」
男「うし、じゃあ幼さん迎えに行きましょうかねぇ」
男「ほい幼の分こっちな」
幼「うん……ねぇ、たまにはそっち食べたい」
男「ん?そっちって俺の分のことか?」
幼「そうよ!どうせ、私に秘密で私のよりいいおかずが入ってるんでしょ!」
男「……作ってもらえるだけありがたいと思わないのかねチミは」
男(このタイミングで勘の良さ発揮してんじゃねぇ!巫山戯んな!これ渡したらまんま告白じゃねぇか!)
男「…いいや違わないね、そっちとこっちの内容は同じだよ」
幼「……反応、少し遅れましたね?それ即ちやはり中身がいつもと違うな!?」
男(な、鋭い。いつも以上に!なんだ?飯のことになると頭良くなんのか?なんにせよ、最悪の状況じゃないか!)
幼「別にいいじゃあん、中身が同じなら交換もできるよね?」
男「うぐ(痛いとこつかれた)」
男「はぁ、いい加減にしろ。なら今日の俺の弁当と重箱弁当どっちか一つだ」
男(こう言えば、さすがにこいつも諦めるだろう。いつも以上に催促されることにはなるだろうがこれで――)
幼「ふむ、そう来たか。じゃあ、男の今日の弁当で」
男「だろ?重箱の誘惑には――って、え?」
男(仕舞った!昨日今日と失敗したと言ってたせいで、重箱への興味が薄れてしまったのか!)
幼「それに、重箱を引き合いに出すとは余程渡したくないようだし……そっちの方が気になる!」
男(くそ、どうする。一度、引き合いに出してやっぱりダメは不自然だ。かと言って渡すわけにもいかんし)プシュー
幼「隙だらけなのだよ!」シュバ
男「ッハ!さ、させるか!」スットミヲヒキ
男「な!と、取られただと!?」
幼「幼馴染舐めんな!ふふふ、今日の昼が楽しみねぇ!」ベントウバコニスリスリ
男「ま、待て!」
幼「あそれ、スタコラサッサー!」スタコラスタコッサッサカサー
男(ま、まずいことになった。ど、どうすりゃあいい!まさか巫山戯て作った弁当で告白が成立しちまうのか!)
男「くそ、畜生!」
男(今は学校に向かうしかないか……どうにかして昼までに策を練らないと)
男「はぁ、ついてないな……」
男(さて、まず前提条件として弁当の中身を見られてはいけない。見られたらその時点で俺のここ数年の苦労がパァだ)
男(じゃあ、どうやって弁当を取り返す?)
男(……難しいな。あいつこと食に関してはかなり貪欲だからなぁ)
男(かと言って何もしないわけにもいかないしなぁ)
先生「おら、日直男だろ!号令しろ!」
男「あ、はいすいません」
男(さて、まず今回のアウト条件をまとめてみようか)
男(最終的に昼休みになって弁当箱開けられたらアウト)
男(それに加え、十中八九幼友がそれを見てクラス中に広めるなりするだろう。幼の協力者だしな)
男(でだ、例えば今この瞬間中身が気になって早弁なんぞしようものなら)
幼(ふふ、ちょいとばかし気になるから一足先に中身確認をしようかね)パカ
ハートの桜でんぶの中に海苔文字でI LOVE YOU と書かれている
幼「……?……!……!?ファ!?」パコットフタシメ
幼(なにこれ!?え?今日渡したくなかったってのはもう少し練習したいとかそう言うこと!?)
幼友「んー?どうしたの幼?いきなり声あげて」
幼友「忘れてたこと?」
幼「うん、でもよくよく考えてみればどうでもいいことだったやあははは!!」
幼友(なんかあったな。何かを見て驚いたみたいな?)
幼「気にしないでいいから!そうだ、昼のことだけど、たまには別々に食べない?」
幼友「ん?構わないけど?」
男(まあ、そこらへんは多分大丈夫だろう。あいつは楽しみはとっておくタイプだしな)
男(うーむ、まあ仕方ないから昼休みになったら仕掛けに行くか)
男(一緒に昼食を取ろうとでも行って誘い出し……弁当を奪取してささっとご飯の表面を削り食う)
男(まあ、懸念としてあいつの前で食うことだが見られる前になんとかなるだろう)
男(……多分。)
男「幼いるかー?」
幼「ひゃい!?男!?男ナンデ!?」
幼友「幼、落ち着け口調おかしくなってるから」
男「たまには一緒に食おうと思ってきたんだよ。構わないだろ?」
幼友「ああ、なるほど!それでさっき、別々に食べようと行ってきたのか」
幼「え!?あ、うん!そうだよ、うんそう!!」
男「とにかく行こうぜ」
幼「う、うん」
幼友(お熱いこって、うまくやるのよ!幼!)
幼(あわわわわわわ。どうしよ、どどうしよ!!)
幼「……どうせなら、中庭がいい」
男「え、あー、うむ。そうだな」
男(まあ、所詮噂や都市伝説だし。そこまで気にする必要もなかったか)
幼「じゃあ、いこ?」
男「」きゅん
男(いや、なんだよ『きゅん』って!!なんで若干胸が痛くなってるの!?)
男(落ち着け、なんか乙女みたいになってるぞ俺)スーハースーハー
幼「どうしたの?なんで深呼吸なんてしてるの?」
幼(もしかして告白の準備みたいな?……ちゃんと応えられるように私も落ち着かないと)スーハースーハー
男「いや、桜の匂いをいっぱい吸い込もうと思ってな」スゥーハァー
男(よし、落ち着いてきたぞ。あとは弁当をどうやって回収するかだが……)
男「だろう?さて、幼くん?その弁当箱とこれを交換しようか?」
幼(……ここでこの蓋を開けたらどうなるかくらいはわかる。こんなチャンスはもうないかもしれない!)
幼「え、えー!そんなことより早く食べようよ!」パカ!
男「あ、ちょ!まt」
男「……」
男(どうする!?ここまできて、後には引けないぞ!それになんだか、認めてもいいような気もしてくるし)
[男は混乱している!]
幼「ねえ、ちゃんとそれだけはあなたの口から聞かせてほしいの」
幼「お願い……!」
[幼は畳み掛けた!]
幼「……うん」
男「俺は幼のことは妹のようなものだと思ってる」
幼「……」
男「そしてそれはおふざけで作った代物だ。お前に向けたものではない」
幼「……」
幼「待った……恋愛?何を言ってるの?」
男「はい?」
男「だからそれは恋愛感情によるものだろ?」
幼「……恋愛?なに?好きだから付き合うじゃあダメなの?恋がなきゃいけないの?」
男「はぁ?お前何を言って」
幼「将来を約束するのに恋は必要ないって言ってるのよ!」
幼「私だって男に恋心抱いてないわよ!」
男「だったらなんで」
幼「なんども言わせんな!好きだからでしょ!!」カァア
男(……ああ、そうか。僕は幼が思春期特有の恋愛を抱いていたのかと思っていたが、そうじゃなく今までの積み重ねからの親愛をぶちまけただけだったのか)
幼「………で!改めて聞くけど。……どうなのよ?」
男「……ああ、そうだな。僕も幼が好きだよ」
幼「ほんと!?じゃあ、これからもよろしくね!」
男「ああ!よろしくな。さあ、ちゃちゃと食べようぜ。昼休みが終わっちまう」ニカ
幼「うん!」ニカ
完
気が乗ったら、その後の話が出るかも?
期待はしないでね。読んでくれた方々ありがとうございました!
元スレ
幼馴染「告白するわ!」男「させてなるものか!」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1490509755/
幼馴染「告白するわ!」男「させてなるものか!」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1490509755/
「男女」カテゴリのおすすめ
「ランダム」カテゴリのおすすめ
コメント一覧 (16)
-
- 2017年08月22日 19:24
- 男が気持ち悪い
-
- 2017年08月22日 19:50
- こういうの時間かけて作る意味がわからない
働けばいいのに
-
- 2017年08月22日 19:56
- 親の前で音読してあげたい
-
- 2017年08月22日 19:57
- 男が不良の手を捻ったかなんかして無双したところで読むの挫折した
-
- 2017年08月22日 20:06
- 何か月書いてんだよ
-
- 2017年08月22日 20:15
- 安っぽいラノベやなぁ
-
- 2017年08月22日 20:31
- キモすぎ。会話の不自然さ、キャラの人間味の無さから今までまともな対人関係、交友を行ってこなかったことが溢れ出てる。発達障害は便所の扉のなろうでお人形遊びしてろよ気持ち悪りぃから出てくんな。
-
- 2017年08月22日 21:02
- 劣化版アホガール
-
- 2017年08月22日 21:35
- ン辛辣ゥ!
-
- 2017年08月22日 22:22
- 恥ずかしいなこれ
-
- 2017年08月23日 02:58
- 酷評してやろうと意気込んでコメント欄まできたら既にボロクソ言われてて草
-
- 2017年08月23日 12:20
- きっついっす
-
- 2017年08月23日 23:52
- リア充気取りこじらせて女の心をもてあそぶ勘違い糞下種野郎は永遠に爆裂すべし。 ま、それだけに最期が滑稽すぎて笑えたけどね。
-
- 2017年08月24日 04:28
- 全体的に気持ち悪いです
-
- 2017年08月24日 15:48
- 主人公池沼すぎへん?
-
- 2017年10月11日 01:31
- まあ会話云々キャラクター云々はssの中にリアリティを求めてないから全然良きよ。まあただ真ん中が長すぎる感はあった。多分それが原因で読むの挫折してる人結構いると思う。同じようなこと言うのもアレだけど、キャラ設定と話割と嫌いじゃない
長文失礼しました