見ず知らずのだらしない金髪男が突然「100円持ってる?」と声をかけた。徐々に額が増えていき・・・

見ず知らずのだらしない金髪男が突然「100円持ってる?」と声をかけた。徐々に額が増えていき・・・
本屋で週刊誌を立ち読みしていた弟に、だらしない格好をした金髪の男が「100円持ってる?」と声をかけた。

弟は疑問に思いながらも、持っていると答えると、「じゃあ、500円は?」「1000円ある?」と続けて聞いてくる。

弟は正直に質問に答えた。

額が5000円に到達したところで、「じゃ、それよこせよ!」

と、金髪男はようやく本題を切り出した。

そこで弟もとうとう吹き出した。

「おせぇwwww本題がwwwおせぇwwwww」

突如爆笑し始めた弟に、金髪男がくってかかるが、弟の笑いは収まらないどころか、どんどん酷くなる。

「馬鹿じゃねーのwwwwwお前にやる金だけはねーよ馬鹿wwwwwwwwww」

そこで私がトイレから戻った。

腹を抱えて笑う弟と、ふじこってる金髪男というカオスな場面を見て混乱したが、弟から話をざっくりと聞いて現状を理解した。

弟「なんかこいつが金をwwwww(説明)wwwwwwww」

私「マジでww馬鹿すぎワロスwwwwwwwwww」

金髪男「ふじこふじこ」

私も加わり、爆笑する2人と真っ赤になって激昂する男という状況にギャラリーが増えていく。

恥をかかされたと思った金髪男が「てめぇらこの俺を馬鹿にしやがってウほにゃらら」と舌っ足らずに怒鳴るが、それでも無視して悶えていたら、奴がこちらに向かってきた。

それも、よりにもよって私に。

女である私の方が弱そうだと思ったからに違いない。

金髪男が軽く出した足が私の脛に当たり、周りから「あっ」とか小さく叫び声が上がるのが聞こえた。

とりあえず、私も叫んだ。

私「正当防衛なんで!!」

叫びながら私は金髪男の腹に全体重をかけた肘を入れた。

懐に入った状態で顎を掌で突き上げると、金髪男はその場に崩れ落ちた。

息をついたところで、誰かが呼んでくれたらしい警備員さんが来たので、弟と2人で走って逃げた。

店から離れたところで、私が落とした鞄を抱えた弟とまた大爆笑。

私は大学の入試を、弟は他高校への編入試験を控えており、精神的にかなりまいっていた時期だったので、あんなことが面白かったのだろうなと2人で言い合った。

逃げ出した理由は、私も弟も武術の段を持っており、金髪男への攻撃が正当防衛にカウントされないかもしれないと思ったからだ。

正直、軽く殴ってくれないかと期待から無駄に挑発的なことを言ってしまった。

ちなみに、2人とも志望校に合格した。

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