ほんきょち、よこはますたじあむでむかえたちうにちせん
せんぱつみうらがたいりょうしってん、だせんもいきおいをみせずざんぱいだった
すたじあむにひびくふぁんのためいき、どこからかきこえる「ことしはひゃっぱいだな」のこえ
むごんでかえりはじめるせんしゅたちのなか、さくねんのしゅいだしゃうちかわはひとりべんちでないていた
だぶりゅーびーしーで手にしたえいかん、よろこび、かんどう、そしてなによりしんらいできるちーむめいと・・・
それをいまのよこはまでえることはほとんどふかのうといつてよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」うちかわはくやしなみだをながしつづけた
どれくらいたったろうか、うちかわははっとめざめた
どうやらなきつかれてねむってしまったようだ、つめたいベンチのかんかくがげんじつにひきもどした
「やれやれ、かえってとれーにんぐをしなくちゃな」うちかわはにがわらいしながらつぶやいた
たちあがってのびをしたとき、うちかわはふときづいた

「あれ・・・？おきゃくさんがいる・・・？」
べんちからとびだしたうちかわがめにしたのは、がいやせきまでうめつくさんばかりのだった
ちぎれそうなほどにはたがふられ、じなりのようにベイスターズのおうえんかがひびいていた
どういうことか分からずにぼうぜんとするうちかわのせなかに、ききおぼえのあるこえがきこえてきた
「せいいち、しゅびれんしゅうだ、はやくいくぞ」こえのほうにふりかえったうちかわはめをうたがった
「す・・・すずきさん？」 　「なんだアゴ、いねむりでもしてたのか？」
「こ・・・こまだこーち？」 　「なんだうちかわ、かってにこまださんをいんたいさせやがって」
「いしいさん・・・」 　うちかわははんぶんぱにっくになりながらすこあぼーどをみあげた
いちばん：いしいぶた　にばん：はる　さんばん：すずきなお よばん：ろーず　ごばん：こまおか　6番：内川　ななばん：しんどう　はちばん：たにしげ きゅうばん：さいとうたか
ざんじ、あぜんとしていたうちかわだったが、すべてをりかいしたとき、もはやかれのこころにはくもひとつなかった
「かてる・・・かてるんだ！」
なかねからぐらぶをうけとり、ぐらうんどへぜんりょくしっそうする内川、そのめに光るなみだはくやしさとはむえんのものだった・・・

翌日、ベンチで冷たくなっている内川が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った