「おじさん財布落としてめっちゃ困ってんの。お嬢ちゃんたちはいい子だよね。 電車賃くらい貸してくれるよね。おじさん無理言ってないよね」

「おじさん財布落としてめっちゃ困ってんの。お嬢ちゃんたちはいい子だよね。 電車賃くらい貸してくれるよね。おじさん無理言ってないよね」

10年以上前の話。

私が高校2年生のときに、友達と部活の帰りに真っ暗な道を歩いてたら、脇道からいきなり物凄いヒゲとメチャクチャな髪の作業服のおじさんが出てきた。

ビックリしながらおじさんを見ると、すぐにおじさんが話しかけてきた。

「おじさんさ、さっき財布を落としちゃってめっちゃ困ってんの。お嬢ちゃんたちはいい子だよね。だから電車賃くらい貸してくれるよね。おじさん無理言ってないよね」とかギラギラした目で笑いながらまくしたててきた。

私は人相からいってもヤバそうで、とても恐くて声も出なかったんだけど、そんな私を押しのけるように友達が何も言わずに、私とおじさんの間に割って入って「どうぞ」と自分の財布を開けて差し出した。

すると、中に入っていた貨幣合計7円を見て、おじさんはお財布を黙って返して立ち去っていった。

勇気ある友人を「すごいね」「私だったら相手の見た目関係なく絶対出来ないよ」

とか褒めていると、その友人は・・・

「実はあるんだけどね・・・」

と財布のポケットの奥から4分の1に折られている諭吉が出てきた。

万が一のことがあったらのために入れているらしいのだが、関心しつつも「サラリーマンがよくやりそうなやつじゃん」ってちょっと馬鹿にしたように返してしまったw

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