1: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)00:02:13 ID:ydR
ネット上に転がってる話でも創作でも実話でもかまわん
怪談を語り合おう
洒落怖全盛期のあの雰囲気をまた楽しみたいんや
くっさ、嘘松、などの無粋な言葉ははアク禁や
怪談を楽しむ遊び心を持とうや
あえて信じられないような話を信じることも一興やで
思わず保存した最高の画像スレ『ガンダムコマ撮りアニメーション』
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/5301478.html
都市伝説

3: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)00:04:39 ID:mYa
有名所はやっぱおもろかったな
洒落怖おすすめ
【洒落怖】洒落にならない怖い話『裏S区』
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4632596.html

【洒落怖】洒落にならない怖い話『パンドラ・禁后』
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4589617.html

【洒落怖】洒落にならない怖い話『地下の丸穴』
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4589017.html

【洒落怖】洒落にならない怖い話『リゾートバイト』
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4589657.html

【洒落怖】洒落にならない怖い話『危険な好奇心・ハッピータッチ』
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4589674.html

【洒落怖】洒落にならない怖い話『リアル』
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4589627.html

【洒落怖】洒落にならない怖い話『八尺様』
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4586568.html



5: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)00:41:35 ID:ydR
はなまずワイから話そうか
ある時ワイは京都に旅行に行ったんや
で嵐山の宿にいるときにふと気まぐれで保津峡にいこうと思った
結構ええ時間になってたけど正直観光地やし
山をなめてたから嵐山の電車から保津峡の例の橋の駅まで行ったんや
ちょっとスマホで調べたらその先に集落があったんでそこを目指して歩くことにした
2時間ぐらいかけてそこに着いた後その集落を一通り見て回る頃にはすっかり暗くなってた
慌てて元来た道を引き返したんやけど時間がたつにつれ周りはどんどん暗くなっていく
周りは背の高い木ばっかりで残ったわずかな日の光も届かずに真っ暗や
そんで横を流れる川からものすごい音がする、挙句に風に吹かれて葉っぱがガサガサって音を出すんや
もう周りを見渡すのも怖くなって足を早めたけど四方木で景色は変わらんしちっとも進んだ気がせえへん
そのうちにとうとう前も見えへんくらい暗くなったんや
すっかり心細くなったんと前が見えへん状態で早歩きは危ないからスピードを下げてゆっくり歩きだした
と、後ろの方で気配がしたんや



6: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)00:55:45 ID:ydR
それまで急いで歩くことに集中してて小さい気配みたいなもんに気づかんかったんかな
恐る恐る後ろを振り返ったんやけど真っ暗で何も見えへん
背筋に寒気がしたわ
なるべく後ろを考えへんようにしてワイは先を急いだ
でもしばらくすると徐々に後ろから風の音とも川の音とも違う何かが聞こえてきたんや
語彙力がないからうまく言えへんけど裸足で走ったときのペたって音に似てた
しかもちょっとずつワイに近づいてきてたんや
生きた心地がせんくなってもう安全なんか考えずに走った
でもちょっとづつでも確実にそれは近づいてた
それがもうワイに追いつくんちゃうかって時に明かりが見えた
駅付近の街灯や
森の出口近くまで来たんや
ワイは死に物狂いでそこまで走った
森の入り口を超えて街灯の下まで来ると
もうその音はなくなってた
それでもワイは怖くて駅まで猛スピードで走った駅の改札を抜けると
周りに街灯がたってて心強かったわ
明かりがあることに涙が出そうになった
その後すぐ電車が来たから乗って帰ったけど
外の景色を見てたらもう真っ暗やった
あとちょっと遅かったら先も見えへん暗闇に取り残されてたかも知れへん
アレと一緒に




7: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)00:57:26 ID:2Rw
ええね、あの頃の雰囲気好きやったわ



8: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)00:58:19 ID:ydR
ワイもや
あの雰囲気をもう一度見たいなあ



9: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:01:30 ID:ydR
コピペでもいいしどんどん貼ってってや



10: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:08:05 ID:2Rw
ワイも書いたで
ちな実体験(お約束)や



11: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:08:15 ID:2Rw
これはワイが去年のGWに実際に体験した事なんだが
友達数人と日帰りで旅行するということになって、前日に家の裏が墓になってて幽霊が出る
といっていた友達の家に宿泊することになった

以下 家主→A 友人達→B,C

ワイ「幽霊が出るなら見て見たいンゴw」
A「男の幽霊とかよく出るよ、枕元で腕時計の音が聞こえたりするwww」
ワイ「マジかwwwヤバイなwww」

なんて言ってて盛り上がってたんだが、B、Cは興味がないみたいですぐ寝てしまった
毛布やら借りて雑魚寝してたんだが、ワイは幽霊見たさに起きてた、とは言っても
やっぱり直接見るのは怖いかも、という事で毛布を頭から被って寝てたんや、腕時計の音でも聞こえれば、とおもってな
そうしたら深夜4時くらいになって、急にワイの寝ている毛布がおもいきり引っ張られた、ワイはあわてて毛布掴んだんだけど
ワイが毛布を掴むと、ふっと力が抜けて引っ張られるのが終わった
何事かとおもって毛布から顔を出したんやけど、なんにもおらんかった、腕時計の音も聞こえなかった
アレはなんだったんやろか



12: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:13:56 ID:ydR
>>11
おお、ええやん



13: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:15:17 ID:2Rw
>>12
AとかBとか出してみたり、草生やしたり、謎を残すオチで終わったり
こういうの好きだったわ



14: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:17:51 ID:ydR
>>13
確かにノリがそれっぽいな
あの当時の感じ
懐かしくなってきた



15: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:20:00 ID:ydR
ほなここらで有名なやつ引っ張ってくるわ
ワイのおすすめの話を何本か
ちょっと待っててや



16: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:23:40 ID:2Rw
地下の井戸っていう話し好きだったンゴねぇ



19: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:25:05 ID:ydR
>>16
遺体の処分のやつやっけ?



20: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:25:41 ID:2Rw
>>19
せや、高速道路にある秘密の入り口通って死体を旧陸軍の井戸に投げ込みにいくやつ



22: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:26:50 ID:ydR
>>20
正体不明ってのが怖いンゴねえ



17: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:24:29 ID:ydR
漏れにはちょっと変な趣味があった。
その趣味って言うのが、夜中になると家の屋上に出て
そこから双眼鏡で自分の住んでいる街を観察すること。
いつもとは違う、静まり返った街を観察するのが楽しい。
遠くに見えるおおきな給水タンクとか、
酔っ払いを乗せて坂道を登っていくタクシーとか、
ぽつんと佇むまぶしい自動販売機なんかを見ていると妙にワクワクしてくる。
漏れの家の西側には長い坂道があって、
それがまっすぐ漏れの家の方に向って下ってくる。
だから屋上から西側に目をやれば、その坂道の全体を正面から
視界に納めることができるようになってるわけね。
その坂道の脇に設置されてる自動販売機を双眼鏡で見ながら
「あ、大きな蛾が飛んでるな?」なんて思っていたら、
坂道の一番上のほうから物凄い勢いで下ってくる奴がいた。
「なんだ?」と思って双眼鏡で見てみたら全裸でガリガリに痩せた子供みたいな奴が、
満面の笑みを浮かべながらこっちに手を振りつつ、猛スピードで走ってくる。
奴はあきらかにこっちの存在に気付いているし、漏れと目も合いっぱなし。
ちょっとの間、あっけに取られて呆然と眺めていたけど、
なんだか凄くヤバイことになりそうな気がして、
急いで階段を下りて家の中に逃げ込んだ。
ドアを閉めて、鍵をかけて「うわーどうしようどうしよう、なんだよあれ!!」って怯えていたら、
ズダダダダダダッって屋上への階段を上る音が。明らかに漏れを探してる。
「凄いやばいことになっちゃったよ、どうしよう、まじで、なんだよあれ」って
心の中でつぶやきながら、声を潜めて物音を立てないように、
リビングの真中でアイロン(武器)を両手で握って構えてた。
しばらくしたら、今度は階段をズダダダダッって下りる音。
もう、バカになりそうなくらいガタガタ震えていたら、
ドアをダンダンダンダンダンダン!!って叩いて、
チャイムをピンポンピンポン!ピポポン!ピポン!!と鳴らしてくる。
「ウッ、ンーッ!ウッ、ンーッ!」って感じで、
奴のうめき声も聴こえる。
心臓が一瞬とまって、物凄い勢い脈打ち始めた。
さらにガクガク震えながら息を潜めていると、
数十秒くらいでノックもチャイムもうめき声止んで、
元の静かな状態に……。
それでも当然、緊張が解けるわけがなく、日が昇るまでアイロンを構えて硬直していた。
あいつはいったい何者だったんだ。
もう二度と夜中に双眼鏡なんか覗かない。




18: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:24:58 ID:2Rw
>>17
クッソ有名なやつやんけ



21: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:26:02 ID:ydR
>>18
短いけどすごく怖い
名作中の名作や



23: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:28:12 ID:ydR
752 : ◆sAOE2TjSXU :03/07/29 22:42
ドーモ。オカルト板、初めて書き込みます。
「牛の首」というタイトルの話があると聞き、
昔、奈良のひいじいちゃんから聞いた話を思い出しました。
この話にタイトルはありませんが、もしかしたら関係があるのでしょうか?
誰も「牛の首」の話を教えてくれないので、どんな話か知りませんが、
もしかして同じ話だったらゴメンナサイ。




-------------------------------


戦前のある村での話だそうです。
その村には森と川を挟んだところに隣村がありました。
(仮に「ある村」をA村、「隣村」をB村としておきます。)
B村はいわゆる部落差別を受けていた村で、A村の人間はB村を異常に忌み嫌っていました。


ある朝、A村で事件が起きました。
村の牛が1頭、死体で発見されたのですが、
その牛の死体がなんとも奇妙なもので、頭が切断され消えていたのです。
その切り口はズタズタで、しかし獣に食いちぎられたという感じでもなく、
切れ味の悪い刃物で何度も何度も切りつけ、引きちぎられたといった感じでした。
気味が悪いということでその牛の死体はすぐに焼かれました。




27: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:32:09 ID:ydR
864 本当にあった怖い名無し sage New! 2005/10/06(木) 13:15:06 ID:Dr3odDFV0
しかし、首のない牛の死体は
その1頭では終わりませんでした。
その後次々と村の牛が殺され、その死体はどれも頭がなかったのです。
普段からB村に不信感を抱いていたA村の人々はその奇妙な牛殺しを
「B村のやつらの仕業に違いない」とウワサし、
B村を責めたてました。


しかし同じ頃、B村でも事件が起きていました。
村の若い女が次々と行方不明になっていたのです。
いつもA村の人々から酷い嫌がらせを受けていたB村の人々は、この謎の神隠しも
「A村のやつらがさらっていったのに違いない」とウワサし、
A村を憎みました。


そうしてお互い、村で起きた事件を相手の村のせいにして
ふたつの村はそれまで以上に疑い合い、にらみ合い、憎しみ合いました。


しかし、そのふたつの事件は実はひとつだったのです。





28: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:33:45 ID:ydR
865 本当にあった怖い名無し sage New! 2005/10/06(木) 13:17:12 ID:Dr3odDFV0
ある晩、村境の川にかかった橋でB村の村人たちが見張りをしていました。
こんな事件があったので4人づつ交代で見張りをつけることにしたのです。
夜も更けてきた頃、A村の方から誰かがふらふらと歩いてきます。
見張りの男たちは闇に目を凝らしました。
そして橋の向こう側まで来たその姿を見て腰を抜かしました。
それは全裸の男でした。その男は興奮した様子で異様でした。
しかしなにより驚いたのはその男の頭は人間のそれではなく、牛の頭だったのです。
牛頭の男は見張りに気付き、森の中へ逃げ込みました。

牛頭の男はA村でも牛の番をしてた村人に目撃されていました。
その牛頭の男こそ、ふたつの事件の犯人に違いないと、
A村とB村の人々は牛頭の男を狩り出す為、森を探索しました。

結局牛頭の男は捕まりませんでした。
・・・いえ、実際には捕まっていました。
しかし、男を捕まえたA村の人々は彼を隠し、
みんな口を揃えて「そんな男は存在しなかった」と言い出したのです。
A村の人々のその奇妙な行動には理由がありました。

A村の人々は牛頭の男を捕まえました。
その男は実際に牛頭なのではなく、牛の頭の生皮を被った男でした。
A村の人々は男の頭から牛の皮を脱がせ、その男の顔を見て驚きました。
その男はA村の権力者の息子だったのです。この男は生まれつき、知的障害がありました。
歳ももぅ30歳ちかいのですが、毎日村をふらふらしてるだけの男でした。
村の権力者である父親がやってきて問い詰めましたが、
「さんこにしいな。ほたえるな。わえおとろしい。あたまあらうのおとろしい。いね。いね。」
と、ワケの分からないことばかり言って要領を得ません。
そこで男がよく遊んでいた、父親の所有している山を調べると、
女の死体と牛の首がいくつも見つかりました。
異常なのは女の死体の首は切り取られ、そこに牛の首がくっついていたのです。
男は、B村から女をさらい、女の首を切り取り牛の首とすげ替え、
その牛頭の女の死体と交わっていたのです。



29: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:34:42 ID:2Rw
牛の首は有名やな
元は内容なんて無い、怖いという触れ込みだけで誰も知らないっていう話しだったんだっけか



31: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:35:27 ID:ydR
>>29
そうそう、でその真相として語られてるのがこの話や



36: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:37:49 ID:MQW
最近は名作とか誕生していないのかねたまに出てきても良さそうやけど



38: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:39:39 ID:2Rw
>>36
洒落怖のスレってまだあるみたいやしなぁ
でもやっぱり昔からの名作には知名度で勝てないんちゃうの?



37: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:38:38 ID:ydR
281: 本当にあった怖い名無し 2013/02/23(土) 16:27:11.99 ID:zoSRsWsq0

子供の頃に住んでた地方に伝わる土用坊主の話
土用は年4回あって、この土用の入りから節分(新暦2月の豆撒きが有名だがこれも年4回)までの約18日間は
草むしりや庭木の植え替えその他、土いじりをすることは忌まれていた
この風習は中国由来の陰陽五行説からきたようだが、この期間に禁を破って土いじりをすると
土用坊主という妖怪というか土精のようなものが出てきて災いを為すと言い伝えられてた
土用坊主の姿はあいまいで、土が固まって人型になったものという目撃談が多いようだ
ただ別伝承の中には土の人型がだんだんに崩れて
その人の一番嫌いなもの、見たくないものに姿を変えるという話もある
出身地の旧村はほとんどの家が農家だったので、実際には土用の間すべて土いじりしないのは無理がある
だからそこいらでは立春前の土用は慎まれていたけれど、それ以外の期間は土にさわっても問題なしとしていた
春の期間もおそらく田畑関係のことは除かれていたのかもしれない
このあたりは他の地域の伝えと少し違うかもしれないが
昔からの風習が廃れかかっていた頃のことなのだろう



39: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:39:45 ID:ydR
282: 本当にあった怖い名無し 2013/02/23(土) 16:27:52.59 ID:zoSRsWsq0

ある中程度の自作が庭の木の下に金を入れた壷を埋めていた
この百姓はじつに吝嗇で、嫁をもらったものの婢のようにこき使って早くに死なせたし
実の両親に対しても年寄って弱ってくるとろくに飯も与えず一部屋に閉じ込めきりにして
やはりぱたぱたと死なせていたという
また小作や使用人への当たりもたいそう非道いものだったらしい
そうして溜め込んだ、百姓にはそれほど必要のない金銀を夜中にこっそり壷から取り出しては
暗い灯火の下で数えるのが唯一の生き甲斐だった
まだ冬のさなかのある夜、この百姓が夢を見た
どこか遠くのほうから土の中を掘り進んで百姓の家にやってくるものがある
人ほどの大きさもあるミミズで頭に人の顔がついているようだが
夢の中のせいか霧がかかったようにはっきりしない
その化け物が生け垣の下から庭に入り込んできて壷のある場所にいき
壷を割って中の大切な金銀をむさぼるように食べている
そしてすべて食べ終わると、ぐるんぐるんと土の中で輪をかいて踊るという夢だ





40: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:40:12 ID:ydR
283: 本当にあった怖い名無し 2013/02/23(土) 16:28:26.98 ID:zoSRsWsq0

この百姓にとってこれほど怖ろしいことはない
たんなる夢とは片づけられないじつに気がかりな内容だった
そこで次の日の夜中に、土用にもかかわらず壷を掘り出してみることにした
龕灯と鍬を持って庭に下り掘り返すと
壷は割れた様子もなくもとのままで、口にした封にも変わった様子はない
やれうれしや、と壷を手に取ると壷の下に幼い女の子の顔があった
その顔は両目からたらたらと涙を流していて、一気に百姓の肩あたりにまでのびあがった
夢で見たとおりの土まみれのミミズの体をしていた
目の前で涙を流している顔を見て百姓はあっと思った
それはずいぶん昔に人買いに渡した自分の娘の顔だった
こういうのが土用坊主らしい



41: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:42:17 ID:ydR
261: 本当にあった怖い名無し 2013/01/16(水) 22:01:41.56 ID:dlxpF1Ty0

うちの地域では俺の母親が子供の頃あたりまで
男の子でも女の子でも3~4歳くらいになると必ずあやとりを覚えさせられた
技は一種類だけで「蛾」と呼ばれるもの
これはけっこう複雑な取りかたをするが
素早くできるようになるまで何度もくり返し練習させられたそうだ

今は産業としては成り立たなくなっているが、ここいらは昔は養蚕が盛んで
集落の裏の山(四百Mほど)のなかほどに「蚕霊塔」と呼ばれる供養塔がある
こういう供養塔は明治以降、製紙工場の近くに作られたのが多いが
裏山のはかなり古い時代のものらしい

この山一帯には「ヨシユキ様」という妖異が棲んでいて
それは大きなカイコガの姿をしているという
ただし普通の人間の目には見えない
この山に子どもが入るときには必ず一本の紐を持たせられる
母親の場合は白い毛糸の紐で、わざと切れやすいように傷がつけてある



42: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:42:58 ID:ydR
262: 本当にあった怖い名無し 2013/01/16(水) 22:02:16.32 ID:dlxpF1Ty0

なぜそんなことをするかと言えば
山中では「ヨシユキ様」に祟られることがある
背中に重しがのったようになってかたわらの藪に突っ伏してしまうことがあったら
それは「ヨシユキ様」が後ろにのっているせいだという
こうなるともう声もたてられない
ばさばさというはばたきの音が聞こえてきてだんだんと気が遠くなっていく

そうなったら意識があるうちに素早くあやを取って蛾をつくる
その形のまま力を込めてプツンと紐を切ると「ヨシユキ様」は離れていくらしい
子どもだけの場合は、これ以外に逃れる方法はなく
寒い季節だと藪の中で発見されずに死んでしまう例もあったという

この「ヨシユキ様」というのは、郷土史などでは南北朝の頃の南朝の皇子で
戦乱の際に自害した悲運の皇族と書かれている
それが妖異となって山中をさまよっているということらしいが
その方がなぜカイコガの姿とされているのかはよくわかっていない
おそらく歴史の中で埋もれた話があるのだと思われる



43: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:43:28 ID:2Rw
>>42
こういう歴史的なバックボーンのあるやつも好き



44: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:44:44 ID:4Rj
婆ちゃん家は絵に描いたようなど田舎で、鍵を閉めるって習慣もない
用事のある人は勝手に玄関を開け、なになにさんいますかー?って具合に入ってくるのや
そんで小さい頃のある日、珍しくチャイムとドアを叩く音がしたもんやから
ワイは台所にある玄関先を見下ろせる小窓から覗いた
ドアの前には口の大きく裂けたスーモみたいな化け物が手足をくねくねさせながらチャイムを押したりドアを叩いたりしてた
その後のことはよく覚えていないけど、泣き喚くワイを引きずり下ろし、必死に口を押さえてきた婆ちゃんの手の震えは鮮明に思い出せる




54: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:50:53 ID:CV0
>>44
ゾワッとしたわ
拾い話か?



45: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:45:21 ID:2Rw
タイトルが思い出せないんやけど
ある寒村で神楽舞か何かの面が3つあって、1つは失われてしまった
それを復興しようとしたら、本物のお面が呪いのお面になって見つかった
とかってやつなんやっけ



47: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:47:20 ID:ydR
>>45
逆さの樵面ちゃうか?



49: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:48:27 ID:2Rw
>>47
せや!これや
サンガツ、やっぱり怪談といったらこういう民俗学的な要素も外せんよな



52: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:50:20 ID:ydR
>>49
いわゆる土着信仰系やな
ワイが洒落怖の中で特に好きなタイプの話や



46: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:45:44 ID:ydR
そろそろ王道中の王道を
908 1/1 sage 2008/08/26(火) 09:45:56 ID:VFtYjtRn0
親父の実家は自宅から車で二時間弱くらいのところにある。
農家なんだけど、何かそういった雰囲気が好きで、高校になってバイクに乗る
ようになると、夏休みとか冬休みなんかにはよく一人で遊びに行ってた。
じいちゃんとばあちゃんも「よく来てくれた」と喜んで迎えてくれたしね。
でも、最後に行ったのが高校三年にあがる直前だから、もう十年以上も行っていないことになる。
決して「行かなかった」んじゃなくて「行けなかった」んだけど、その訳はこんなことだ。

春休みに入ったばかりのこと、いい天気に誘われてじいちゃんの家にバイクで行った。 まだ寒かったけど、広縁はぽかぽかと気持ちよく、そこでしばらく寛いでいた。そうしたら、

「ぽぽ、ぽぽっぽ、ぽ、ぽっ…」

と変な音が聞こえてきた。機械的な音じゃなくて、人が発してるような感じがした。 それも濁音とも半濁音とも、どちらにも取れるような感じだった。
何だろうと思っていると、庭の生垣の上に帽子があるのを見つけた。 生垣の上に置いてあったわけじゃない。 帽子はそのまま横に移動し、垣根の切れ目まで
来ると、一人女性が見えた。まあ、帽子はその女性が被っていたわけだ。
女性は白っぽいワンピースを着ていた。

でも生垣の高さは二メートルくらいある。その生垣から頭を出せるってどれだけ背の高い女なんだ…
驚いていると、女はまた移動して視界から消えた。帽子も消えていた。
また、いつのまにか「ぽぽぽ」という音も無くなっていた。



48: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:48:07 ID:ydR
909 2/9 sage 2008/08/26(火) 09:46:59 ID:VFtYjtRn0
そのときは、もともと背が高い女が超厚底のブーツを履いていたか、踵の高い靴を履いた背の高い男が女装したかくらいにしか思わなかった。

その後、居間でお茶を飲みながら、じいちゃんとばあちゃんにさっきのことを話した。
「さっき、大きな女を見たよ。男が女装してたのかなあ」
と言っても「へぇ~」くらいしか言わなかったけど、
「垣根より背が高かった。帽子を被っていて『ぽぽぽ』とか変な声出してたし」
と言ったとたん、二人の動きが止ったんだよね。いや、本当にぴたりと止った。

その後、「いつ見た」「どこで見た」「垣根よりどのくらい高かった」
と、じいちゃんが怒ったような顔で質問を浴びせてきた。
じいちゃんの気迫に押されながらもそれに答えると、急に黙り込んで廊下にある電話まで行き、どこかに電話をかけだした。 引き戸が閉じられていたため、何を話しているのかは良く分からなかった。
ばあちゃんは心なしか震えているように見えた。

じいちゃんは電話を終えたのか、戻ってくると、
「今日は泊まっていけ。いや、今日は帰すわけには行かなくなった」と言った。
――何かとんでもなく悪いことをしてしまったんだろうか。
と必死に考えたが、何も思い当たらない。あの女だって、自分から見に行った
わけじゃなく、あちらから現れたわけだし。

そして、「ばあさん、後頼む。俺はKさんを迎えに行って来る」
と言い残し、軽トラックでどこかに出かけて行った。



50: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:48:53 ID:ydR
910 3/9 sage 2008/08/26(火) 09:48:03 ID:VFtYjtRn0
ばあちゃんに恐る恐る尋ねてみると、
「八尺様に魅入られてしまったようだよ。じいちゃんが何とかしてくれる。何にも心配しなくていいから」
と震えた声で言った。
それからばあちゃんは、じいちゃんが戻って来るまでぽつりぽつりと話してくれた。

この辺りには「八尺様」という厄介なものがいる。
八尺様は大きな女の姿をしている。名前の通り八尺ほどの背丈があり、「ぼぼぼぼ」と男のような声で変な笑い方をする。
人によって、喪服を着た若い女だったり、留袖の老婆だったり、野良着姿の年増だったりと見え方が違うが、女性で異常に背が高いことと頭に何か載せていること、それに気味悪い笑い声は共通している。
昔、旅人に憑いて来たという噂もあるが、定かではない。
この地区(今は○市の一部であるが、昔は×村、今で言う「大字」にあたる区分)に地蔵によって封印されていて、よそへは行くことが無い。
八尺様に魅入られると、数日のうちに取り殺されてしまう。
最後に八尺様の被害が出たのは十五年ほど前。

これは後から聞いたことではあるが、地蔵によって封印されているというのは、八尺様がよそへ移動できる道というのは理由は分からないが限られていて、その道の村境に地蔵を祀ったそうだ。 八尺様の移動を防ぐためだが、それは東西
南北の境界に全部で四ヶ所あるらしい。
もっとも、何でそんなものを留めておくことになったかというと、周辺の村と何らかの協定があったらしい。例えば水利権を優先するとか。
八尺様の被害は数年から十数年に一度くらいなので、昔の人はそこそこ有利な協定を結べれば良しと思ったのだろうか。




53: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:50:49 ID:ydR
911 4/9 sage 2008/08/26(火) 09:49:15 ID:VFtYjtRn0
そんなことを聞いても、全然リアルに思えなかった。当然だよね。
そのうち、じいちゃんが一人の老婆を連れて戻ってきた。

「えらいことになったのう。今はこれを持ってなさい」
Kさんという老婆はそう言って、お札をくれた。
それから、じいちゃんと一緒に二階へ上がり、何やらやっていた。
ばあちゃんはそのまま一緒にいて、トイレに行くときも付いてきて、トイレのドアを完全に閉めさせてくれなかった。
ここにきてはじめて、「なんだかヤバイんじゃ…」と思うようになってきた。

しばらくして二階に上がらされ、一室に入れられた。
そこは窓が全部新聞紙で目張りされ、その上にお札が貼られており、四隅には盛塩が置かれていた。
また、木でできた箱状のものがあり(祭壇などと呼べるものではない)、その上に小さな仏像が乗っていた。
あと、どこから持ってきたのか「おまる」が二つも用意されていた。これで用を済ませろってことか・・・

「もうすぐ日が暮れる。いいか、明日の朝までここから出てはいかん。俺もばあさんもな、お前を呼ぶこともなければ、お前に話しかけることもない。 そうだな、明日朝の七時になるまでは絶対ここから出るな。七時になったらお前から出ろ。家には連絡しておく」

と、じいちゃんが真顔で言うものだから、黙って頷く以外なかった。
「今言われたことは良く守りなさい。お札も肌身離さずな。何かおきたら仏様の前でお願いしなさい」
とKさんにも言われた。



57: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:51:43 ID:ydR
912 5/9 sage 2008/08/26(火) 09:50:22 ID:VFtYjtRn0
テレビは見てもいいと言われていたので点けたが、見ていても上の空で気も紛れない。
部屋に閉じ込められるときにばあちゃんがくれたおにぎりやお菓子も食べる気が全くおこらず、放置したまま布団に包まってひたすらガクブルしていた。

そんな状態でもいつのまにか眠っていたようで、目が覚めたときには、何だか忘れたが深夜番組が映っていて、自分の時計を見たら、午前一時すぎだった。
(この頃は携帯を持ってなかった)

なんか嫌な時間に起きたなあなんて思っていると、窓ガラスをコツコツと叩く音が聞こえた。 小石なんかをぶつけているんじゃなくて、手で軽く叩くような音だったと思う。
風のせいでそんな音がでているのか、誰かが本当に叩いているのかは判断がつかなかったが、必死に風のせいだ、と思い込もうとした。
落ち着こうとお茶を一口飲んだが、やっぱり怖くて、テレビの音を大きくして無理やりテレビを見ていた。

そんなとき、じいちゃんの声が聞こえた。
「おーい、大丈夫か。怖けりゃ無理せんでいいぞ」
思わずドアに近づいたが、じいちゃんの言葉をすぐに思い出した。
また声がする。
「どうした、こっちに来てもええぞ」

じいちゃんの声に限りなく似ているけど、あれはじいちゃんの声じゃない。
どうしてか分からんけど、そんな気がして、そしてそう思ったと同時に全身に鳥肌が立った。
ふと、隅の盛り塩を見ると、それは上のほうが黒く変色していた。



58: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:52:03 ID:ydR
913 本当にあった怖い名無し sage 2008/08/26(火) 09:51:23 ID:VFtYjtRn0
 一目散に仏像の前に座ると、お札を握り締め「助けてください」と必死にお祈
りをはじめた。

そのとき、

「ぽぽっぽ、ぽ、ぽぽ…」

あの声が聞こえ、窓ガラスがトントン、トントンと鳴り出した。
そこまで背が高くないことは分かっていたが、アレが下から手を伸ばして窓ガラスを叩いている光景が浮かんで仕方が無かった。
もうできることは、仏像に祈ることだけだった。

とてつもなく長い一夜に感じたが、それでも朝は来るもので、つけっぱなしの
テレビがいつの間にか朝のニュースをやっていた。画面隅に表示される時間は確か七時十三分となっていた。
ガラスを叩く音も、あの声も気づかないうちに止んでいた。
どうやら眠ってしまったか気を失ってしまったかしたらしい。
盛り塩はさらに黒く変色していた。

念のため、自分の時計を見たところはぼ同じ時刻だったので、恐る恐るドアを
開けると、そこには心配そうな顔をしたばあちゃんとKさんがいた。
ばあちゃんが、よかった、よかったと涙を流してくれた。

下に降りると、親父も来ていた。
じいちゃんが外から顔を出して「早く車に乗れ」と促し、庭に出てみると、どこから持ってきたのか、ワンボックスのバンが一台あった。そして、庭に何人かの男たちがいた。



59: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:52:26 ID:ydR
914 7/9 sage 2008/08/26(火) 09:52:24 ID:VFtYjtRn0
ワンボックスは九人乗りで、中列の真ん中に座らされ、助手席にKさんが座り、
庭にいた男たちもすべて乗り込んだ。全部で九人が乗り込んでおり、八方すべてを囲まれた形になった。

「大変なことになったな。気になるかもしれないが、これからは目を閉じて下を向いていろ。 俺たちには何も見えんが、お前には見えてしまうだろうからな。 いいと言うまで我慢して目を開けるなよ」
右隣に座った五十歳くらいのオジさんがそう言った。

そして、じいちゃんの運転する軽トラが先頭、次が自分が乗っているバン、後に親父が運転する乗用車という車列で走り出した。 車列はかなりゆっくりとしたスピードで進んだ。おそらく二十キロも出ていなかったんじゃあるまいか。

間もなくKさんが、「ここがふんばりどころだ」と呟くと、何やら念仏のようなものを唱え始めた。

「ぽっぽぽ、ぽ、ぽっ、ぽぽぽ…」

またあの声が聞こえてきた。
Kさんからもらったお札を握り締め、言われたとおりに目を閉じ、下を向いていたが、なぜか薄目をあけて外を少しだけ見てしまった。

目に入ったのは白っぽいワンピース。それが車に合わせ移動していた。
あの大股で付いてきているのか。
頭はウインドウの外にあって見えない。 しかし、車内を覗き込もうとしたのか、頭を下げる仕草を始めた。

無意識に「ヒッ」と声を出す。
「見るな」と隣が声を荒げる。

慌てて目をぎゅっとつぶり、さらに強くお札を握り締めた。



61: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:53:02 ID:ydR

915 8/9 sage 2008/08/26(火) 09:53:50 ID:VFtYjtRn0
コツ、コツ、コツ
ガラスを叩く音が始まる。

周りに乗っている人も短く「エッ」とか「ンン」とか声を出す。
アレは見えなくても、声は聞こえなくても、音は聞こえてしまうようだ。
Kさんの念仏に力が入る。

やがて、声と音が途切れたと思ったとき、Kさんが「うまく抜けた」と声をあげた。
それまで黙っていた周りを囲む男たちも「よかったなあ」と安堵の声を出した。

やがて車は道の広い所で止り、親父の車に移された。
親父とじいちゃんが他の男たちに頭を下げているとき、Kさんが「お札を見せてみろ」と近寄ってきた。
無意識にまだ握り締めていたお札を見ると、全体が黒っぽくなっていた。
Kさんは「もう大丈夫だと思うがな、念のためしばらくの間はこれを持っていなさい」と新しいお札をくれた。

その後は親父と二人で自宅へ戻った。
バイクは後日じいちゃんと近所の人が届けてくれた。
親父も八尺様のことは知っていたようで、子供の頃、友達のひとりが魅入られて命を落としたということを話してくれた。
魅入られたため、他の土地に移った人も知っているという。

バンに乗った男たちは、すべてじいちゃんの一族に関係がある人で、つまりは極々薄いながらも自分と血縁関係にある人たちだそうだ。
前を走ったじいちゃん、後ろを走った親父も当然血のつながりはあるわけで、少しでも八尺様の目をごまかそうと、あのようなことをしたという。
親父の兄弟(伯父)は一晩でこちらに来られなかったため、血縁は薄くてもすぐに集まる人に来てもらったようだ。



63: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:54:27 ID:ydR

916 9/9 sage 2008/08/26(火) 09:54:54 ID:VFtYjtRn0
それでも流石に七人もの男が今の今、というわけにはいかなく、また夜より昼のほうが安全と思われたため、一晩部屋に閉じ込められたのである。
道中、最悪ならじいちゃんか親父が身代わりになる覚悟だったとか。

そして、先に書いたようなことを説明され、もうあそこには行かないようにと念を押された。

家に戻ってから、じいちゃんと電話で話したとき、あの夜に声をかけたかと聞
いたが、そんなことはしていないと断言された。
――やっぱりあれは…
と思ったら、改めて背筋が寒くなった。

八尺様の被害には成人前の若い人間、それも子供が遭うことが多いということ
だ。まだ子供や若年の人間が極度の不安な状態にあるとき、身内の声であのよ
うなことを言われれば、つい心を許してしまうのだろう。

それから十年経って、あのことも忘れがちになったとき、洒落にならない後日談ができてしまった。

「八尺様を封じている地蔵様が誰かに壊されてしまった。それもお前の家に通じる道のものがな」

と、ばあちゃんから電話があった。
(じいちゃんは二年前に亡くなっていて、当然ながら葬式にも行かせてもらえなかった。じいちゃんも起き上がれなくなってからは絶対来させるなと言っていたという)

今となっては迷信だろうと自分に言い聞かせつつも、かなり心配な自分がいる。
「ぽぽぽ…」という、あの声が聞こえてきたらと思うと…



65: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:57:05 ID:ydR
私はある離島の駐在所に勤務しております。

この駐在所に来る前は、派出所に勤務しておりました。

田舎に住む事になりましたが、私は不運だったと思っていません。

職住接近だし、3直交代の不規則な生活をしなくて済むと考えたからです。

しかし、この駐在所には問題がありました。

首が無い警官の幽霊が出るのです。

私も最初は驚きました。

でもその幽霊は、それほど危険な存在に思えません。

私には無関心のようですし・・・。

だから私は、段々と幽霊が現れる生活に慣れていったのです。




しかし、私は幽霊の正体が気になっていました。

それで私は寄り合いの度に、それとなく駐在所の幽霊について聞き出そうとしたのです。

ところが住民達は、いつも「気にしない方がいいよ」と話をはぐらかし、私に何も教えてくれません。

その度に私は、よほど言いたくない事なのかも・・・と思い、何も聞けませんでした。

住民との関係を悪くしたくありませんでしたから・・・。



66: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:57:36 ID:ydR
そんなある日、私はその幽霊についつい話しかけてしまったのです。「あんた、いい男だね」と。

別にこの言葉に深い意味はありません。

ただ、いつも現れる幽霊とコミュニケーションを取ろうとし、ちょっとおだてただけです。

しかし私の言葉を聞き、彼は恐ろしい見幕でにじり寄ってきました。

「俺の顔が見えるのか」と・・・。

あんなに恐ろしい威圧感を受けたのは初めてです。

私は恐ろしさのあまり、すぐにその場から逃げ出しました。




そして村長の家へ行き、その出来事を話したのです。

その時の村長は険しい表情を浮かべ、頑なに口をつぐんでいました。

それでも私は、駐在所の幽霊について強い口調で尋ねたのです。

すると村長は、古ぼけた封筒を私に手渡しながらこう言いました。


「この封筒の中を見たら、あんたは間違いなく死ぬ。その覚悟があるんなら、見てみなさい」


私が封筒を手に取り、中を確認しようとしたその時です。

突然に玄関のドアを誰かが叩く音がしました。

私と村長が玄関まで行くと、ドア開かれておりましたが誰も居ません。

もしかしたらあの幽霊なのか?あの幽霊が居る気配がするし・・・でも、どこにも姿が見えないな。

私がそう思いながら、恐る恐る辺りを見回していた時です。

突如、私の背中に悪寒が走ったかと思うと、そのまま私は気を失ってしまいました。




67: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)01:57:56 ID:ydR
それからどの位の時間が経ったのでしょうか。

意識が戻った時は、何と私の体が金縛り状態になっていたのです。

そして「見たな、見たな・・・」と、あの幽霊が私に呟き続けていました。

それで驚いた私は、思わず心の中で叫んだのです。

『一体お前は、何をしたいんだ!俺をどうする気だ!』

その時、幽霊はこう答えました。

「一人になりたい。幸せに辿り着くまで、考え続けたいんだ」

彼はそう言い残し、自分の家へ帰ったようでした。あの駐在所に・・・




その後、私は別の建物を駐在所代わりにしていました。

そんな私に村長は、駐在所の幽霊についてこう教えてくれました。

「あのお巡りさんは、駐在所で火の不始末から、火事を起こしたんじゃ。

 火はすぐに消えたが、お巡りさんは大火傷をした。

 それ以来あのお巡りさんは、人を避けるようになってな。

 火傷のせいで、えらく人相が悪くなったから、しょうがないじゃろう。

 だが島のみんなは、そんな駐在さんはいらんと怒ってな。

 駐在さんは、みんなの冷たい仕打ちのせいか、自殺したんじゃ。

 駐在さんの奥さんも、その後、ここを去っていった。

 あの封筒にはな、駐在さんの顔写真が入っているんじゃよ。

 もうこれ以上は、何も知らん方がいい」




私は今でも、彼が早く幸せに辿り着くよう祈っています。



69: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)02:00:55 ID:ydR
「俺が死んだら骨の半分は海にまけよ」

と、少々はた迷惑な遺言を残している、自称海の男の父。

今回は、父が海の男になりきれない弟に、彼が初の長期航海に出る前に話していた内容から。


弟は学歴を、全く父と同じ様に進みました。

同じ高校、同じその上の専攻課、(西日本では少々有名な水産高校で、その上に専門学校の様な学部が二年ある)

船酔いの酷い弟が、そのように自分と同じ道を歩むなど夢にも思わなかった父は、毎日嬉しそうでした。


それは、弟が遠洋漁業の研修航海で、海外(目的地はハワイ)に出かける数日前のことでした。

父が弟に、何事か真剣に語っているのです。

「ハワイに着くまでに、日付変更線を赤道ら辺で越えるだら。

 その時甲帆(船の甲板での作業。もしくは、夜ならみはり等)の係りになりそうだったら、

 仮病でもいい、絶対に船外にでるな。

 お前は船酔いが凄いけん、先生もゆるす」

弟は不思議そうに、「なんで」と聞いていましたが、

父は「いいけん。お父さんの言うことをきけ」と、強く言っていました。

赤道付近が、夜半になると波が荒くなると聞いたことはあるのですが、

日付変更云々は聞いたことがありませんでした。


私はその時、なんか変な男同士の話だなぁと思っただけでしたが、妙に心に引っかかっていました。

サボリや仮病の大嫌いな父が、そんな話を弟にしていることを。



70: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)02:01:33 ID:ydR
そして、弟が帰ってくる日がやってきました。

弟は日に焼けて、少したくましくなっていたような気がします。

そして語りだしました。


父に言われた事を妙にインプットはしていたが、

何か小細工をしてサボる前に、弟は赤道付近の荒波にもまれて、

日付変更線を越える間、船内で嘔吐と戦いつつグッタリしていたそうです。

だから、甲板の仕事をする事もなかったと。

ただ・・・

「その時、甲板勤務に就いてた三人が、その後揃って学校を辞めた」と、弟は少し悲しそうにいいました。

一人は弟の親友でした。

その親友になにかしらの理由を聞いたのは、弟が船酔いからさめた、ハワイ付近に近づく一日前だったそうです。


「お母さんがたいへんな病気になったけん、早く帰ってお母さんの面倒を見ないけん」

弟は思い詰めた口調の親友を案じて、まず先生に「そんな連絡があったのか?」と聞きました。

先生の返事は、「ハァ?そんな連絡は今の所ないぞ」ということでした。

弟が親友にそう伝えて話してみても、彼は「早く、早く帰らな。心配だ」と言うばかりで、

その後の研修も、ずっと上の空だったようです。


あとの二人はというと、その日付変更線を越えたあと、

疲れたように、先生に「日本へかえりたい」と訴えていたようです。

先生が喝を入れたり、なだめすかしてみても、そればかりを懇願していたとか。



71: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)02:02:10 ID:ydR
それだけいうのなら、ハワイから直接日本へ返してあげれは、と思うのですが、

彼らの船員手帳なるものは、普通の旅券とは違って手続きがややこしうえに、

やはり、他の生徒達の手前もあるのでしょう。

すぐに帰国というわけにはいかなかったようです。


そして帰港。

帰りの日付変更線では何事もなく、むしろ穏やかに帰途につくことが出来たそうです。

(この時はまだ弟も、この三人と日付変更線を関連付ける事に対しては、半信半疑だったみたいです)


その後、弟がやはり日付変更線に関して、不思議というか怖く思ったのは、

件の親友の母の訃報が、帰港二日前に船に届いた事。

そして、あの日甲板勤務をしていた三人が揃って、自主退学の道を選んだ事。

他の二人に関しては、弟も挨拶や少々言葉を交わす程度の仲だったので、何も聞かずじまいだったそうです。



72: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)02:02:42 ID:ydR
私は弟の話す事実も不思議に思いましたが、もっと感じたことがあったのです。

「なぜ父はあんなことを・・・?」


そんな出来事を熱心に語る弟に対して、父が口を開いた話・・・

弟の体験より、もう少しガクブルと言うか、眉唾でした。

弟じゃなくて良かったと思ってしまいました。


父は言いました。

「海にはそんなことがある。俺もたまたまそうじゃなかっただけだ。

 それでも何があったかを知りたいとは思わん。

 自分から、出来るだけそこに近づかん事だ」



73: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)02:03:18 ID:2Rw
イッチワイの知らない話いっぱい知っててうれしい



75: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)02:04:09 ID:ydR
>>73
いろんなサイトとか回って読み続けてた時期があるから詳しいで



74: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)02:03:22 ID:ydR


それは、海に対して父が思う、とても重たいものだと感じました。


弟の話は大筋であっていると思いますが、細かい描写(特に日時の関係)は、

記憶を探りつつの、若干創作な部分もあります。

(何せ10年近く前に、テンパリ気味の弟から聞いた話なので)


弟の友人の事に関しては、私の記憶が強い事もあり、あっていると思います。

弟が友人にかける言葉もなく、

(あの日何があったのかを聞いてはみたいものの、

 友人の母一人子一人という家庭環境を思うと、そんなことは聞けないと。

 友人もその話はせず、むしろ避けていたようです)

悲しい顔をしていた事は、今でもはっきり覚えています。


この父の話を聞きたい方も、もしかしたらいらっしゃるかもしれませんが、

弟の話以上に記憶が曖昧で、順序だてて書くことができません。

日付変更線に関する話が他にあるのか、実は私の方が聞きたいのですが、

やはり、この父と弟からのものしかしりません・・・


父の話は今からだと、40年以上前の事で、私の中でも電波か?と思う所もありますが、

あの日、父が弟に話していた真剣なようす、弟の体験と悲しい顔。

それを考えるとやはり、赤道付近の日付変更線にはなにかがあるのかな、という気持ちになるのです。



引用元:海にまつわる怖い話・不思議な話 1



77: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)02:06:29 ID:ydR
夫と中国地方のとある県境の林道を、カーナビに任せてどんどん走っていたら、

どんどん道が狭くなっていって、車が1台通れるくらいの幅になった。

前後にも車はないし、対向車もちっとも来ないし、ところどころに車をかわすスペースもあるし、

大丈夫だろうとそのまま走っていくと、なんかおかしい。

あっちこっちに真っ白い新しい感じの布がかけてある。

カーブを曲がるごとにどんどん白い布が増えていく。






最初は「工事用なのかな?」なんて言っていたけど、

薄くてやわらかそうな真っ白い布で、工事用のシートって感じじゃない。

ガードレール、山の斜面、カーブミラーまですっぽり白い布で覆われてて、どんどん布も大きくなってきた。

「変だねー」と言いつつ進んでいって、カーブを曲がると、

そこに異様な感じの車と、たくさんの人がいた。




78: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)02:06:47 ID:ydR
129 :127 :02/04/18 13:18

車は小型バスくらいのが数台。

車体には目玉を様式化したような宗教的なマークのステッカーが、下地が分からないくらいにびっしりと貼ってある。

フロントガラスまで、運転ができるくらいのスペースを除いてステッカーだらけ。

そして、たくさんの人が白い頭巾に白いマスク、白い作務衣みたいなのを着て、

ガードレールに白い布を巻きつけているところだった。




作業中の人たちは、すすすっと道を明けてくれて、車も退避スペースまでのけてくれて、無事通り抜けることができたけど・・・

スピードを出すこともできず、皆さんにじーっと見守られながらその場を去る気分は、もう冷や汗もので、

まっすぐ前だけを見て通り過ぎました。




本当に怖かった。見てはいけないものを見たようで。

車のナンバー覚えられたなかぁ、とか。

夫と数ヶ月はおびえて暮らしました。

2年間何もありませんが、もうあんまり知らない細い道は通りたくないです。




中国地方の人、林道走る時には気をつけてくださいね。

他にも見た人いませんかね??



79: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)02:11:19 ID:ydR

最近、保育園で保母さんをやってる友達に聞いた話。


その子が行ってる保育園ってお寺がやってるとこで、すぐ近くにお墓があったりする。


お墓に子供が入っていたずらしないように、周りに柵がしてあるんだけど、柵の杭の尖った先っちょに、虫やトカゲなんかが串刺しになってることが良くあるらしい。


園児のイタズラかもしれないけど、お寺も兼ねてる保育園だから、けっこう人の出入りは多くて、広場で小学生なんかがしょっちゅう遊んでるから、誰がやってるのかわからない。


まぁ、鳥のせいかもしれないし~って感じで、誰もたいして気にはしてなかった。


ところがある日、その柵にモグラが刺さっていた。


さすがに哺乳類はグロいんで、すぐに園長先生(=寺のお坊さん)が片づけてくれた。


で、しばらくすると、今度はネコが突き刺さってた。これはさすがに酷かったんで、保母さんやお坊さんが集まって、誰の仕業か?どうしたらいいのか?って話をした。


でも、犯人はわからないし、再発防止の名案も出なかった。


結局、どーするんだろうね~ってムードでダラダラと時が過ぎたある日、ウサギが突き刺さってた。


保育園で飼っていたウサギだった。これは、友達が見つけたらしい。早朝に、お坊さんがお墓の掃除に行った時には無かったのに。


その日は、たまたま友達より早く来ていた子供がいたんで、その子に何か見た?って聞いてみた。


その子は一言、「『ヒサルキ』だよ」って言った。


「『ヒサルキ』ってなあに?」と聞いても、上手く説明できないみたいだった。


あとで、ほかの子に『ヒサルキ』の事を聞いてみた。みんな知っていた。でも、誰も『ヒサルキ』がどんなモノなのか説明できなかった。



80: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)02:11:38 ID:ydR

子供達は、ウサギが死んだのを、あまりかわいそうだと思っていないようだった。

何となく、しょうがない、みたいな感じで醒めていた。


変だと思ったのは、『ヒサルキ』のことは、園児の親も知らなかったこと。 子供がそんな言葉を使っているところも、誰一人覚えていなかった。


テレビや本のキャラでもなかった。


すると保母さんの一人が、昔そんな名前の絵を見たことがある、と言い出した。子供が描いた絵は返してあげるので、保育園には残っていない。ただ、絵を描いた子がその保母さんの近所の子だったので、名前を覚えていた。



「その子に聞いたら・・・」と友達が言うと、その保母さんは「引っ越した」と答えた。


そして、「その引っ越しが変だったんで、覚えてる」とも言った。なんでも、挨拶もなく急に引っ越していったらしい。


さらに不思議だったのは、引っ越す時にチラッと見たらしいんだけど、その絵を描いた子が、両目に眼帯をして車の中に座っていたんだって。それで、どこへ行ったのかはわからずじまい。


それからニワトリが串刺しになったのが最後で、『ヒサルキ』騒動は終了。結局、犯人も『ヒサルキ』の正体もわからずじまい。前みたいに、虫なんかは突き刺さってるみたいだけど。










81: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)02:12:49 ID:ydR
696 名前:643 投稿日:03/11/19 15:06
ずいぶん昔に聞いた話なので、ところどころ記憶が曖昧なのですが、ヒサルキ
という名前と>>217-219の話に共通点があると思うので、書いてみます。

村の年寄りから、キヒサル(キヒザル)という話を聞いたことがあります。
聞いただけなので字は分からないですが、話の内容からすると「忌避猿」とな
るのかもしれません。

キヒサルは群れからはぐれた猿を狙って体の中に入り込みます。乗り移られた
猿(以下キヒサル)は獣を殺し、その肉を食うようになります。また、その外
見を利用して猿の群れに近づき、手当たり次第に殺して食べます。その食欲は
尋常ではなく、キヒサルが現れた山では獣の数が一気に減るとまで言われてい
ます。結果、山には獣の死骸がゴロゴロ転がることとなり、それで猟師や杣は
キヒサルの存在に気付くのです。
共食いをするキヒサルを、特に猟師は忌み嫌います。
ただ、トラバサミや柵で捕らえても、キヒサルの本体(ヌシ)は乗り移った体
(グヨリ?)から逃げてしまいます。(そんな時、残されたクヨリは抜け殻の
ように、がらんどうになっているそうです。)また、鉄砲で撃ってもキヒサル
は、なかなか死にません。


697 名前:643 投稿日:03/11/19 15:07
だから、キヒサルが現れると、猟師と杣は手分けして山狩りをします。
人と違って、キヒサルは道を通るとは限らず、その一方で火や金物の音を恐れ
るので、松明を持って銅鑼や半鐘、鍋などを叩いて、山裾から山頂へ追いやる
ようにします。キヒサルが近くにいる気配は匂いで分かるそうです。(私が聞
いた話では、キヒサルが近づくとサビのような匂いがするとなっていましたが、
これは金気臭い匂いではないかと推測します。)キヒサルを見つけても、間違
っても触れてはいけません。(ただ、その理由や触るとどうなるかは覚えてま
せん。)山狩りに参加した人は、ひたすら山頂近くに設置した罠のところへキ
ヒサルを追い込みます。
草を刈った平地に追い込んだら、木の上に渡してある油を染みこませた布をキ
ヒサルの上に落として捕らえ、すぐさま焼き殺します。ヌシの姿を直接見ると
目が潰れると言われているので、このような方法を使うのだそうです。

キヒサルの起源は分かりません。もしかしたら、何らかの伝染病(狂犬病みた
いなもの)に対する恐怖がこのような怪物(妖怪?)を創造したのかもしれま
せんが、猿を媒介する伝染病が当時の日本に存在したのかは、私の知識ではな
んとも言えません。



82: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)02:13:26 ID:ydR
699 名前:643 投稿日:03/11/19 15:11
>>134
関係ありそうなんで書き込みます。

私はずっとある村に住んでいるんですが、小学校の頃、一度だけ不可解な
体験をした事があります。

私は友達何人かとで川でザリガニを採っていました。捕まえたザリガニを
決闘させるために一旦岸に上がったのですが、その時、山から出てきた赤
っぽい犬が田んぼを横切ってこっちへ歩いてくるのが見えました。
ヨタヨタとふらつきながら近づいてくるにつれ、私はその犬がケガをして
いることに気が付きました。もともと白い犬だったのが毛皮が血だらけで、
だから遠目に赤っぽく見えたのです。頭や手足、口や目からも血がポタポタ
と滴り落ちて息も荒く苦しそうでした。

そいつは急に私達の方に頭を向け走り出しました。ケガのせいかスピード
は遅いのですが、騒がしく吠え立てることもなく、ひたすらフッフッフッと荒い
息を吐きながらジグザグにこっちに向かってくるのが逆に不気味な感じが
しました。
「おい!山犬がこっちに来るぞ。逃げようぜ!」
友達もあわてて川から出て靴を履いて逃げ出しました。犬は方向を変えて
私達の後を追いかけてきます。近づくにつれ、足が折れて白い骨がはみ出
しているのが分かりました。



83: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)02:13:52 ID:ydR
700 名前:643 投稿日:03/11/19 15:13
「ぉおい!何やっとんだ!逃げぇ!お前ら!」
怒鳴り声がしたので振り返ると、山犬の後ろを走るおじいさんの姿が見え
ました。林業をやってる修さんが、鉈を持って凄い形相です。修さんは私
らのすぐ後ろで犬に追いつくと、鉈を振り回しました。
「お前ら!村で大人呼んでこい!」
犬は、修さんに近くにあった棒きれで滅茶苦茶に叩かれていましたが、吠
えも鳴きもせずに相変わらずフッフッフッと息を吐いてぐるぐる回っています。
よく見ると殴られる前から全身傷だらけだったみたいで、毛皮がいろんな
所で破れて赤い肉と白い骨がはみ出ていました。腹から内蔵だかなんだか
正体不明のものが何本かぶら下がっていて、口は血だらけで開いたまま、
そこから黒っぽい小豆色の舌がブラブラ垂れ下がっています。耳も破れて
取れかかっているし、目は真っ黒で潰れているのかもしれない。そんなボ
ロ切れみたいな状態なのに死んでなくて、声もなく暴れている山犬を見て
いると小便ちびそうなくらい怖くなってきました。

「なにボーっとしてるんだ。早く逃げんかい!血がかかるぞ!」
修さんが鬼のような形相で怒鳴るのを見て、私は村の方へ走って逃げまし
た。友達がゲエゲエ吐きながら少し遅れて走ってきます。



84: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)02:15:36 ID:ydR
701 名前:643 投稿日:03/11/19 15:15
私と友達は村の集会所へ連れて行かれました。窓から外を見ると、村の大
人が犬の所に集まって大騒ぎになっていました。しばらくして煙が上がっ
たと思うと、あたりにも物凄い臭いが漂いはじめました。後で聞いたら、
犬に油をかけて焼いたそうです。私と友達は臭いとさっき見たものの気色
悪さに便所で吐きまくりました。

その日のうちに私達はお寺へ連れて行かされました。坊さんは警察みたい
に犬を見た時間や場所やその時の状況なんかを詳しく聞いてきました。
腕に包帯を巻いた修さんも来ていて、私達の後でお堂の中に呼ばれました。
その後、修さんと一緒にお経を読まされたり、お札を焼いてその煙をかけ
られたりしてから、ようやく帰っていいと言われました。

帰り際、友達が坊さんに「あの犬は何だったんですか?」と聞くと、坊さ
んは「化け物に憑かれたんだ」と言いました。猿を捕まえて、中に入り込
んでしまうそうです。「本当は猿に化けるが、最近は猿が減ったので、犬
に化ける」 とも言っていました。後で修さんに聞くと「ヒサル」だと言っていました。
どんな字かは分かりませんが、たぶん「被猿」じゃないかと思っています。



85: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)02:17:49 ID:ydR
226 :本当にあった怖い名無し:2011/09/08(木) 21:00:36.53 ID:TRCwonH7O
俺の実家は東北の超田舎にあるんだけど、数年に一度(具体的な年月日は省く)村全体で謝肉祭をやるんだよね。
その風習?が少し変わっていて、その年に7歳になる子供と16歳以上の未婚の女を別々の籠に入れて、
普段は立ち入り禁止になっている山奥の祠?に閉じ込めるの。3日間。
でも一つ問題があって、これに選ばれた人間は、色々とおかしな事になってしまいました。
だから、選ばれる人間は、必ず村の中で立場の弱い人間が中心に選ばれる。
で、3つ前の祭で問題が起こった。



86: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)02:18:26 ID:ydR

336 :本当にあった怖い名無し:2011/09/10(土) 04:23:59.03 ID:YZyuGZ5s0
その時祠に入れられる人はもう決まってたんだけど、なぜか村長の親戚の娘が自分が入るって言い出した。
この女性は7歳の時祠に入れられた経験のある人。
本人がやりたいならやればいいということで決まりかけた。
だけど、今度は村長がOKを出さなかったんだよね。
この時はまだ、村の立場の弱い人間を選ぶというルールはなかったけど、
多分自分の一族から出すのは格好悪いとかそういうことなんだろうと思います。
でも、その娘は絶対に自分が入るって言って聞かなかった。




87: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)02:19:13 ID:ydR
337 :本当にあった怖い名無し:2011/09/10(土) 04:27:43.93 ID:YZyuGZ5s0
それでも結局、村長が絶対にだめだということで、結局その娘は選ばれなかった。
これは聞いた話なんだけど、この時「自分が入らないと大変なことになる」とか、「約束がどうのこうの」と言って、
すごくもめたらしい。
当然何言ってるか意味わからないし、村長の意向で別の人が2人選ばれた。

その人たちが祠に入って3日後。籠が祠から運び出されて開けられた。
その時に問題が起こった。籠を開けて、7歳の方の子は出てきたんだけど、もう一人の方が出てこない。
村人も結構いて見てて、だんだん異変に気づいて、何だ何だって感じになってきた。
籠の中を何人かで確認する。中は空っぽ。
で、籠から出てきた人って大体ぐったりしてたり、ボーっとして意識朦朧としていることが多いんだけど、
この時の7歳の子はブルブル震えて怯えているようで、明らかに何かおかしかった。



88: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)02:20:46 ID:ydR
338 :本当にあった怖い名無し:2011/09/10(土) 04:30:51.79 ID:YZyuGZ5s0
村人何人かで祠の中とか探したりしたけど、籠に入っているはずの女性は何処にも見当たらなかった。
駐在さんにも来てもらい、翌朝町から警察官が沢山来て捜索したけど、やはり女性は見つからなかった。
最終的には行方不明ということになった。

後から村の人たちの間で噂になったことなんだけど、
7歳の子が警察の人にいろいろ聞かれた時に、しきりに「守らんかったから来た」と変なことを言ってたらしい。
その子も相当なショックを受けたのか、それをただ繰り返すだけで、
何が来たのかは「ウルグル」と変なことを言うだけでわからずじまい。

こういうことがあったから、当然祭りをどうするか話し合いがあったそうだけど、
ご先祖様たちがここに落ち着くと同時に始まった祭りなので、祭りそのものは存続。
ただし、安全のため、祠に入る人の選定は、審査して問題の無い人を選ぶということに。
と言うのは表向きで、実際は何が起こってもいいように、立場の弱い人間が中心に選ばれるということになった



89: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)02:21:30 ID:ydR
340 :本当にあった怖い名無し:2011/09/10(土) 04:33:27.37 ID:YZyuGZ5s0
あの時の7歳の子は今でも村で生活しているらしいけど、あんまり普通に会話できるような感じではないらしい。
村長の親戚の娘はこの事件の後、何か月かして余所に出て行ったということだった。
村長はそれからしばらくして亡くなった。
当時も、この事件について話さないようにという雰囲気が村にあったみたいで、
真相を知りたくても、村人たちはそれ以上踏み込めなかった。
なので、本当にオチ無し、あんまり怖くない話でごめんなさい。一応これで終わりです。



90: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)02:26:14 ID:7jO
蒸し暑い丑三つ時に涼しくなってええわ



91: 名無しさん@おーぷん 2018/04/25(水)02:29:48 ID:E6T
民俗学からめたのすこ


転載元:http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1524582133/
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