意識朦朧としたふりをして 「おトメさん…お願いです…少しでいいから…休ませて…ください(涙ポロリ)」 と皆に聴こえるようにうわ言を言った。

意識朦朧としたふりをして 「おトメさん…お願いです…少しでいいから…休ませて…ください(涙ポロリ)」 と皆に聴こえるようにうわ言を言った

近所のオバチャンの話。

約30年前の年末、新婚だったオバチャンは隣家のトメ宅の大掃除をさせられた(夫とウトは仕事)。

オバチャンはその時風邪で高熱があったが、強烈トメだったので逆らえず、一日中働かされた。

食事もさせてもらえなかったので、家の中の掃除が終わり外の掃き掃除をするときにこっそり家に戻り、トマトジュースを飲んだ。

寒いところで風邪で痛んだ鼻を晒したので鼻血が出てきて止まらないし、のどに回って気持ち悪いしで困っていたら、ウト姉が通りかかって話しかけてきた。

答えようと口を開いた瞬間、トマトジュースと血の混ざったゲロが噴出。

ついでに鼻血もドバ。

ウト姉「ギャー!」その叫び声で飛び出してくる近所の人々。

オバチャンは一瞬「ヤバッ」と思ったが、同時にチャンスだと思い、女優になりきってその場に崩れるように倒れ、意識朦朧としたふりをして「おトメさん…お願いです…少しでいいから…休ませて…ください(涙ポロリ)」と皆に聴こえるようにうわ言を言った。

ウト姉がトメを叱りつけ、近所の人はオバチャンを介抱しつつ非難轟々のまなざしでトメを睨みつけたので、大層気分がよかったらしい。

でも風邪は本当にひどかったらしく、その後救急車で運ばれて二日入院。

退院した後はトメが別人のようにおとなしくなっており、今に至るまでずっとご近所の目を怖れて嫁イビリできずにいるそうだ。

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