1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 10:35:29.18 ID:hTlI+gjX0
最恐
リゾートバイト
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4589657.html


かしまさん
https://matome.naver.jp/odai/2146585139226245501


ヤマノケ
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4586557.html


八尺様
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4586568.html


コトリバコ
https://恐怖の泉.com/kaidan/4wa.html

以外で
都市伝説


5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 10:37:34.05 ID:Rbds5skJO
パンドラは?
パンドラの箱 禁后
私の故郷に伝わっていた『禁后』というものにまつわる話です。
どう読むのかは最後までわかりませんでしたが、私たちの間では『パンドラ』と呼ばれていました。

私が生まれ育った町は、静かでのどかな田舎町でした。
目立った遊び場などもない寂れた町だったのですが、一つだけとても目を引くものがありました。
町の外れ、たんぼが延々と続く道にぽつんと建っている、一軒の空き家です。

長らく誰も住んでいなかったようでかなりボロく、
古くさい田舎町の中でも、一際古さを感じさせるような家でした。
それだけなら単なる古い空き家…で終わりなのですが、目を引く理由がありました。

一つは、両親など町の大人達の過剰な反応。
その空き家の話をしようとするだけで厳しく叱られ、
時にはひっぱたかれてまで怒られることもあったぐらいです。
どの家の子供も同じで、私もそうでした。

もう一つは、その空き家にはなぜか玄関が無かったということ。
窓やガラス戸はあったのですが、出入口となる玄関が無かったのです。
以前に誰かが住んでいたとしたら、どうやって出入りしていたのか?
わざわざ窓やガラス戸から出入りしてたのか?

そういった謎めいた要素が興味をそそり、いつからか勝手に付けられた
『パンドラ』という呼び名も相まって、
当時の子供達の一番の話題になっていました。
(この時点では、『禁后』というものについてまだ何も知りません)

私を含め大半の子は、何があるのか調べてやる!と探索を試みようとしていましたが、
普段その話をしただけでも親達があんなに怒るというのが
身に染みていたため、なかなか実践できずにいました。

場所自体は子供だけでも難なく行けるし、人目もありません。
たぶん、みんな一度は空き家の目の前まで来てみたことがあったと思います。
しばらくはそれで雰囲気を楽しみ、何事もなく過ごしていました。

私が中学にあがってから何ヵ月か経った頃、
ある男子がパンドラの話に興味を持ち、「ぜひ見てみたい」と言いだしました。名前はAとします。

A君の家は、お母さんがもともとこの町の出身で、他県に嫁いでいったそうですが、
離婚を機に、実家であるお祖母ちゃんの家に戻ってきたとのこと。
A君自身はこの町は初めてなので、パンドラの話も全く知らなかったようです。

その当時私と仲の良かったB君・C君・D子の内、B君とC君が彼と親しかったので、
自然と私達の仲間内に加わっていました。
五人で集まってたわいのない会話をしている時、
私達が当たり前のようにパンドラという言葉を口にするので、
気になったA君がそれに食い付いたのでした。

「うちの母ちゃんとばあちゃんもここの生まれだけど、その話聞いたらオレも怒られんのかな?」
「怒られるなんてもんじゃねえぜ?うちの父ちゃん母ちゃんなんか、本気で殴ってくるんだぞ!」
「うちも。意味わかんないよね」

A君にパンドラの説明をしながら、みんな親への文句を言い始めます。
ひととおり説明し終えると、一番の疑問である「空き家に何があるのか」という話題になりました。

「そこに何があるかってのは、誰も知らないの?」
「知らない。入ったことないし、聞いたら怒られるし。知ってんのは親達だけなんじゃないか?」
「だったらさ、何を隠してるのかオレたちで突き止めてやろうぜ!」

Aは意気揚揚と言いました。
親に怒られるのが嫌だった私と他の三人は、最初こそ渋っていましたが、
Aのノリにつられたのと、今までそうしたくともできなかったうっぷんを晴らせるということで、
結局みんな同意します。

その後の話し合いで、いつも遊ぶ時によくついてくるDの妹も行きたいという事になり、
六人で日曜の昼間に作戦決行となりました。

当日、わくわくした面持ちで空き家の前に集合。
なぜか各自リュックサックを背負って、スナック菓子などを持ち寄り、
みんな浮かれまくっていたのを覚えています。


11:名前:VIPがお送りします:2010/05/20(木) 19:54:41.60 ID:ov/eBcz0P
前述のとおり、問題の空き家はたんぼに囲まれた場所にぽつんと建っていて、玄関がありません。
二階建の家ですが窓まで昇れそうになかったので、
中に入るには一階のガラス戸を割って入るしかありませんでした。

「ガラスの弁償ぐらいなら大した事ないって」
そう言ってA君は思いっきりガラスを割ってしまい、中に入っていきました。
何もなかったとしてもこれで確実に怒られるな…と思いながら、みんなも後に続きます。

そこは居間でした。
左側に台所、正面の廊下に出て、左には浴室と突き当たりにトイレ、
右には二階への階段と、本来玄関であろうスペース。
昼間ということもあり明るかったですが、玄関が無いせいか廊下のあたりは薄暗く見えました。
古ぼけた外観に反して中は予想より綺麗…というより何もありません。

家具など物は一切なく、人が住んでいたような跡は何もない。
居間も台所も、かなり広めではあったもののごく普通。
「何もないじゃん」
「普通だな?何かしら物が残ってるんだと思ってたのに」
何もない居間と台所をあれこれ見ながら、
男三人はつまらなそうに持ってきたお菓子をボリボリ食べ始めました。
「てことは、秘密は二階かな」

私とD子は、D妹の手を取りながら二階に向かおうと廊下に出ます。
しかし、階段は…と廊下に出た瞬間、私とD子は心臓が止まりそうになりました。
左にのびた廊下には途中で浴室があり、突き当たりがトイレなのですが、
その間くらいの位置に鏡台が置かれ、真前につっぱり棒のようなものが立てられていました。

そして、その棒に髪がかけられていたのです。
どう表現していいかわからないのですが、カツラのように髪型として形を成したものというか、
ロングヘアの女性の後ろ髪が、そのままそこにあるという感じです。(伝わりにくかったらごめんなさい)
位置的にも、平均的な身長なら大体その辺に頭がくるだろうというような位置で棒の高さが調節してあり、
まるで『女が鏡台の前で座ってる』のを再現したみたいな光景。

一気に鳥肌が立ち、「何何!?何なのこれ!?」と軽くパニックの私とD子。
何だ何だ?と廊下に出てきた男三人も、意味不明な光景に唖然。
D妹だけが、「あれなぁに?」ときょとんとしていました。

「なんだよあれ?本物の髪の毛か?」
「わかんない。触ってみるか?」
A君とB君はそんな事を言いましたが、C君と私達は必死で止めました。
「やばいからやめろって!気持ち悪いし絶対何かあるだろ!」
「そうだよ、やめなよ!」
どう考えても異様としか思えないその光景に恐怖を感じ、ひとまずみんな居間に引っ込みます。
居間からは見えませんが、廊下の方に視線をやるだけでも嫌でした。

「どうする…?廊下通んないと二階行けないぞ」
「あたしやだ。あんなの気持ち悪い」
「オレもなんかやばい気がする」
C君と私とD子の三人は、あまりに予想外のものを見てしまい、完全に探索意欲を失っていました。
「あれ見ないように行けばだいじょぶだって。二階で何か出てきたって、
階段降りてすぐそこが出口だぜ?
しかもまだ昼間だぞ?」
AB両人はどうしても二階を見たいらしく、引け腰の私達三人を急かします。

「そんな事言ったって…」
私達が顔を見合わせどうしようかと思った時、はっと気付きました。
「あれ?D子、○○ちゃんは?」
「えっ?」
全員気が付きました。D妹がいないのです。

私達は唯一の出入口であるガラス戸の前にいたので、外に出たという事はありえません。
広めといえど居間と台所は一目で見渡せます。
その場にいるはずのD妹がいないのです。

「○○!?どこ!?返事しなさい!!」
D子が必死に声を出しますが、返事はありません。
「おい、もしかして上に行ったんじゃ…」
その一言に、全員が廊下を見据えました。
「やだ!なんで!?何やってんのあの子!?」
D子が涙目になりながら叫びます。

「落ち着けよ!とにかく二階に行くぞ!」
さすがに怖いなどと言ってる場合でもなく、すぐに廊下に出て階段を駆け上がっていきました。

「おーい、○○ちゃん?」
「○○!いい加減にしてよ!出てきなさい!」
みなD妹へ呼び掛けながら階段を進みますが、返事はありません。

階段を上り終えると、部屋が二つありました。どちらもドアは閉まっています。
まずすぐ正面のドアを開けました。その部屋は、外から見たときに窓があった部屋です。
中にはやはり何もなく、D妹の姿もありません。
「あっちだな」
私達はもう一方のドアに近付き、ゆっくりとドアを開けました。

D妹はいました。
ただ、私達は言葉も出せずその場で固まりました。
その部屋の中央には、下にあるのと全く同じものがあったのです。
鏡台とその真前に立てられた棒、そしてそれにかかった長い後ろ髪。
異様な恐怖に包まれ、全員茫然と立ち尽くしたまま動けませんでした。

「ねえちゃん、これなぁに?」
不意にD妹が言い、次の瞬間とんでもない行動をとりました。
彼女は鏡台に近付き、三つある引き出しの内、一番上の引き出しを開けたのです。
「これなぁに?」
D妹がその引き出しから取り出して、私達に見せたもの…
それは、筆のようなもので『禁后』と書かれた半紙でした。

意味がわからず、D妹を見つめるしかない私達。
この時、どうしてすぐに動けなかったのか、今でもわかりません。
D妹は構わずその半紙をしまって引き出しを閉め、
今度は二段目の引き出しから中のものを取り出しました。

全く同じもの、『禁后』と書かれた半紙です。
もう何が何だかわからず、私はがたがたと震えるしか出来ませんでしたが、
D子が我に返り、すぐさま妹に駆け寄りました。
D子ももう半泣きになっています。

「何やってんのあんたは!」
妹を厳しく怒鳴りつけ、半紙を取り上げると、引き出しを開けしまおうとしました。
この時、D妹が半紙を出した後、すぐに二段目の引き出しを閉めてしまっていたのが問題でした。
慌てていたのか、D子は二段目ではなく三段目、一番下の引き出しを開けたのです。
ガラッと引き出しを開けたとたん、D子は中を見つめたまま動かなくなりました。
黙ってじっと中を見つめたまま、微動だにしません。

「ど、どうした!?何だよ!?」
ここでようやく私達は動けるようになり、二人に駆け寄ろうとした瞬間、
ガンッ!!と大きな音をたて、D子が引き出しを閉めました。
そして肩より長いくらいの自分の髪を口元に運び、むしゃむしゃとしゃぶりだしたのです。

「お、おい?どうしたんだよ!?」
「D子?しっかりして!」
みんなが声をかけても反応が無い。
ただひたすら、自分の髪をしゃぶり続けている。

その行動に恐怖を感じたのか、D妹も泣きだし、ほんとうに緊迫した状況でした。
「おい!どうなってんだよ!?」
「知らねえよ!何なんだよこれ!?」
「とにかく外に出てうちに帰るぞ!ここにいたくねえ!」

D子を三人が抱え、私はD妹の手を握り急いでその家から出ました。
その間もD子は、ずっと髪をびちゃびちゃとしゃぶっていましたが、
どうしていいかわからず、とにかく大人のところへ行かなきゃ!という気持ちでした。

その空き家から一番近かった私の家に駆け込み、大声で母を呼びました。
泣きじゃくる私とD妹、汗びっしょりで茫然とする男三人、そして奇行を続けるD子。
どう説明したらいいのかと頭がぐるぐるしていたところで、声を聞いた母が何事かと現われました。

「お母さぁん!」
泣きながらなんとか事情を説明しようとしたところで、
母は私と男三人を突然ビンタで殴り、怒鳴りつけました。

「あんた達、あそこへ行ったね!?あの空き家へ行ったんだね!?」
普段見たこともない形相に、私達は必死に首を縦に振るしかなく、うまく言葉を発せませんでした。
「あんた達は奥で待ってなさい。すぐみんなのご両親達に連絡するから」
そう言うと母はD子を抱き抱え、二階へ連れていきました。

私達は言われた通り、私の家の居間でただぼーっと座り込み、何も考えられませんでした。
それから一時間ほどは、そのままだっと思います。

みんなの親たちが集まってくるまで、母もD子も二階から降りてきませんでした。
親達が集まった頃にようやく母だけが居間に来て、ただ一言、
「この子達があの家に行ってしまった」と言いました。

親達がざわざわとしだし、みんなが動揺したり取り乱したりしていました。
「お前ら!何を見た!?あそこで何を見たんだ!?」
それぞれの親達が一斉に我が子に向かって放つ言葉に、私達は頭が真っ白で応えられませんでしたが、
何とかA君とB君が懸命に事情を説明しました。

「見たのは鏡台と変な髪の毛みたいな…あとガラス割っちゃって…」
「他には!?見たのはそれだけか!?」
「あとは…何かよくわかんない言葉が書いてある紙…」
その一言で急に場が静まり返りました。

と同時に、二階からものすごい悲鳴。
私の母が慌てて二階に上がり、数分後、母に抱えられて降りてきたのは、D子のお母さんでした。
まともに見れなかったぐらい涙でくしゃくしゃでした。

「見たの…?D子は引き出しの中を見たの!?」
D子のお母さんが私達に詰め寄り、そう問い掛けます。
「あんた達、鏡台の引き出しを開けて、中にあるものを見たか?」
「二階の鏡台の三段目の引き出しだ。どうなんだ?」
他の親達も問い詰めてきました。

「一段目と二段目は僕らも見ました…三段目は…D子だけです…」
言い終わった途端、D子のお母さんがものすごい力で私達の体を掴み、
「何で止めなかったの!?あんた達友達なんでしょう!?何で止めなかったのよ!?」
と叫びだしたのです。

D子のお父さんや他の親達が必死で押さえ、「落ち着け!」「奥さんしっかりして!」となだめようとし、
しばらくしてやっと落ち着いたのか、D妹を連れてまた二階へ上がっていってしまいました。

そこでいったん場を引き上げ、私達四人はB君の家に移り、B君の両親から話を聞かされました。
「お前達が行った家な、最初から誰も住んじゃいない。あそこは、あの鏡台と髪の為だけに建てられた家なんだ。オレや他の親御さん達が子供の頃からあった。あの鏡台は実際に使われていたもの、髪の毛も本物だ。それから、お前達が見たっていう言葉。この言葉だな?」
そういってB君のお父さんは紙とペンを取り、『禁后』と書いて私達に見せました。


「うん…その言葉だよ」
私達が応えると、B君のお父さんはくしゃっと丸めたその紙をごみ箱に投げ捨て、そのまま話を続けました。

「これはな、あの髪の持ち主の名前だ。読み方は、知らないかぎりまず出てこないような読み方だ。
お前達が知っていいのはこれだけだ。金輪際あの家の話はするな。近づくのもダメだ。わかったな?
とりあえず今日は、みんなうちに泊まってゆっくり休め」

そう言って席を立とうとしたB君のお父さんに、B君は意を決したようにこう聞きました。
「D子はどうなったんだよ!?あいつは何であんな…」と言い終わらない内に、
B君のお父さんが口を開きました。

「あの子の事は忘れろ。もう二度と元には戻れないし、お前達とも二度と会えない。それに…」
B君のお父さんは、少し悲しげな表情で続けました。

「お前達はあの子のお母さんから、この先一生恨まれ続ける。今回の件で誰かの責任を問う気はない。だが、さっきのお母さんの様子でわかるだろ?お前達はもうあの子に関わっちゃいけないんだ」
そう言って、B君のお父さんは部屋を出ていってしまった。

私達は何も考えられなかった。
その後どうやって過ごしたかもよくわからない。
本当に長い1日でした。

それからしばらくは普通に生活していました。
翌日から私の親もA達の親も、一切この件に関する話はせず、D子がどうなったかもわかりません。
学校には一身上の都合となっていたようですが、一ヵ月程してどこかへ引っ越してしまったそうです。

また、あの日、私達以外の家にも連絡が行ったらしく、あの空き家に関する話は自然と減っていきました。
ガラス戸などにも厳重な対策が施され、中に入れなくなったとも聞いています。
私やA達はあれ以来一度もあの空き家に近づいておらず、D子の事もあってか疎遠になっていきました。
高校も別々でしたし、私も三人も町を出ていき、それからもう十年以上になります。

ここまで下手な長文に付き合ってくださったのに申し訳ないのですが、結局何もわからずじまいです。

ただ、最後に…
私が大学を卒業した頃ですが、D子のお母さんから私の母宛てに手紙がありました。

内容はどうしても教えてもらえなかったのですが、
その時の母の言葉が意味深だったのが、今でも引っ掛かっています。

「母親ってのは、最後まで子供の為に隠し持ってる選択があるのよ。もし、ああなってしまったのが
あんただったとしたら、私もそれを選んでたと思うわ。
それが間違った答えだとしてもね」


パンドラの箱 禁后 後日談
複雑で難しい話なので文章にするのがとても大変でした。
理解できた部分を中心に私なりにまとめたつもりですが、
それゆえ説明不足になってしまっている部分なども多いと思います。

また、私がパンドラについての詳細を知ったのはつい最近ですが、全容を聞けたわけではありません。
ここに書かれていない部分などは私も知らない事だと思ってください。


代々、母から娘へと三つの儀式が受け継がれていたある家系にまつわる話。
まずはその家系について説明します。
その家系では娘は母の「所有物」とされ、娘を「材料」として扱うある儀式が行われていました。
母親は二人または三人の女子を産み、その内の一人を「材料」に選びます。
(男子が生まれる可能性もあるはずですが、その場合どうしていたのかはわかりません)

選んだ娘には二つの名前を付け、一方は母親だけが知る本当の名として生涯隠し通されます。
万が一知られた時の事も考え、本来その字が持つものとは全く違う読み方が当てられるため、
字が分かったとしても読み方は絶対に母親しか知り得ません。

母親と娘の二人きりだったとしても、決して隠し名で呼ぶ事はありませんでした。
忌み名に似たものかも知れませんが、「母の所有物」であることを強調・証明するためにしていたそうです。

また、隠し名を付けた日に必ず鏡台を用意し、娘の10、13、16歳の誕生日以外には
絶対にその鏡台を娘に見せないという決まりもありました。
これも、来たるべき日のための下準備でした。        

本当の名を誰にも呼ばれることのないまま、「材料」としての価値を上げるため、
幼少時から母親の「教育」が始まります。
(選ばれなかった方の娘はごく普通に育てられていきます)

例えば…
・猫、もしくは犬の顔をバラバラに切り分けさせる
・しっぽだけ残した胴体を飼う
(娘の周囲の者が全員、これを生きているものとして扱い、娘にそれが真実であると刷り込ませていったそうです)
・猫の耳と髭を使った呪術を教え、その呪術で鼠を殺す
・蜘蛛を細かく解体させ、元の形に組み直させる
・糞尿を食事に(自分や他人のもの)など。

全容はとても書けないのでほんの一部ですが、
どれもこれも聞いただけで吐き気をもよおしてしまうようなものばかりでした。
中でも動物や虫、特に猫に関するものが全体の3分の1ぐらいだったのですが、これは理由があります。

この家系では男と関わりを持つのは子を産むためだけであり、
目的数の女子を産んだ時点で関係が断たれるのですが、
条件として事前に提示したにも関わらず、家系や呪術の秘密を探ろうとする男も中にはいました。

その対応として、ある代からは男と交わった際に呪術を使って憑きものを移すようになったのです。
それによって自分達が殺した猫などの怨念は全て男の元へ行き、
関わった男達の家で憑きもの筋のように災いが起こるようになっていたそうです。

そうする事で、家系の内情には立ち入らないという条件を守らせていました。
こうした事情もあって、猫などの動物を「教育」によく使用していたのです。
「材料」として適した歪んだ常識、歪んだ価値観、歪んだ嗜好などを形成させるための
異常な「教育」は代々の母娘間で13年間も続けられます。

その間で三つの儀式の内の二つが行われます。
一つは10歳の時、母親に鏡台の前に連れていかれ、爪を提供するように指示されます。

ここで初めて、娘は鏡台の存在を知ります。
両手両足からどの爪を何枚提供するかはそれぞれの代の母親によって違ったそうです。
提供するとはもちろん剥がすという意味です。

自分で自分の爪を剥がし母親に渡すと、鏡台の三つある引き出しの内、
一番上の引き出しに爪と娘の隠し名を書いた紙を一緒に入れます。
そしてその日は一日中、母親は鏡台の前に座って過ごすのです。
これが一つ目の儀式。

もう一つは13歳の時、同様に鏡台の前で歯を提供するように指示されます。
これも代によって数が違います。
自分で自分の歯を抜き、母親はそれを鏡台の二段目、やはり隠し名を書いた紙と一緒にしまいます。
そしてまた一日中、母親は鏡台の前で座って過ごします。
これが二つ目の儀式です

この二つの儀式を終えると、その翌日~16歳までの三年間は「教育」が全く行われません。
突然、何の説明もなく自由が与えられるのです。
これは13歳までに全ての準備が整ったことを意味していました。

この頃には、すでに母親が望んだとおりの生き人形のようになってしまっているのがほとんどですが、わずかに残されていた自分本来の感情からか、ごく普通の女の子として
過ごそうとする娘が多かったそうです。

そして三年後、娘が16歳になる日に最後の儀式が行われます。
最後の儀式、それは鏡台の前で母親が娘の髪を食べるというものでした。
食べるというよりも、体内に取り込むという事が重要だったそうです。

丸坊主になってしまうぐらいのほぼ全ての髪を切り、
鏡台を見つめながら無我夢中で口に入れ飲み込んでいきます。
娘はただ茫然と眺めるだけ。

やがて娘の髪を食べ終えると、母親は娘の本当の名を口にします。
娘が自分の本当の名を耳にするのはこの時が最初で最後でした。
これでこの儀式は完成され、目的が達成されます。

この翌日から母親は四六時中自分の髪をしゃぶり続ける
廃人のようになり、亡くなるまで隔離され続けるのです。

廃人となったのは文字通り母親の脱け殻で、母親とは全く別のものです。
そこにいる母親はただの人型の風船のようなものであり、
母親の存在は誰も見たことも聞いたこともない誰も知り得ない場所に到達していました。

これまでの事は全て、その場所へ行く資格(神格?)を得るためのものであり、
最後の儀式によってそれが得られるというものでした。
その未知なる場所ではそれまで同様にして資格を得た母親たちが暮らしており、
決して汚れることのない楽園として存在しているそうです。

最後の儀式で資格を得た母親はその楽園へ運ばれ、後には髪をしゃぶり続けるだけの
脱け殻が残る…そうして新たな命を手にするのが目的だったのです。
残された娘は母親の姉妹によって育てられていきます。
一人でなく二~三人産むのはこのためでした。

母親がいなくなってしまった後、普通に育てられてきた
母親の姉妹が娘の面倒を見るようにするためです。
母親から解放された娘は髪の長さが元に戻る頃に男と交わり、子を産みます。
そして、今度は自分が母親として全く同じ事を繰り返し、母親が待つ場所へと向かうわけです。


ここまでがこの家系の説明です。
もっと細かい内容もあったのですが、二度三度の投稿でも収まる量と内容じゃありませんでした。
なるべく分かりやすいように書いたのですが、今回は本当に分かりづらい読みづらい文章だと思います。

申し訳ありません。
本題はここからですので、ひとまず先へ進みます。

実は、この悪習はそれほど長く続きませんでした。
徐々にこの悪習に疑問を抱くようになっていったのです。
それがだんだんと大きくなり、次第に母娘として本来あるべき姿を模索するようになっていきます。

家系としてその姿勢が定着していくに伴い、
悪習はだんだん廃れていき、やがては禁じられるようになりました。
ただし、忘れてはならない事であるとして、隠し名と鏡台の習慣は残す事になりました。
隠し名は母親の証として、鏡台は祝いの贈り物として受け継いでいくようにしたのです。
少しずつ周囲の住民達とも触れ合うようになり、夫婦となって家庭を築く者も増えていきました。

そうしてしばらく月日が経ったある年、一人の女性が結婚し妻となりました。
八千代という女性です。

悪習が廃れた後の生まれである母の元で、ごく普通に育ってきた女性でした。
周囲の人達からも可愛がられ平凡な人生を歩んできていましたが、
良き相手を見つけ、長年の交際の末の結婚となったのです。

彼女は自分の家系については母から多少聞かされていたので知っていましたが、
特に関心を持った事はありませんでした。
妻となって数年後には娘を出産、貴子と名付けます。

母から教わった通り隠し名も付け、鏡台も自分と同じものを揃えました。
そうして幸せな日々が続くと思われていましたが、娘の貴子が10歳を迎える日に異変が起こりました。

その日、八千代は両親の元へ出かけており、家には貴子と夫だけでした。
用事を済ませ、夜になる頃に八千代が家に戻ると、信じられない光景が広がっていました。
何枚かの爪が剥がされ、歯も何本か抜かれた状態で貴子が死んでいたのです。

家の中を見渡すと、しまっておいたはずの貴子の隠し名を書いた紙が床に落ちており、
剥がされた爪と抜かれた歯は貴子の鏡台に散らばっていました。
夫の姿はありません。

何が起こったのかまったく分からず、娘の体に泣き縋るしか出来ませんでした。
異変に気付いた近所の人達がすぐに駆け付けるも、八千代はただずっと貴子に泣き縋っていたそうです。

状況が飲み込めなかった住民達はひとまず八千代の両親に知らせる事にし、
何人かは八千代の夫を探しに出ていきました。
この時、八千代を一人にしてしまったのです。
その晩のうちに、八千代は貴子の傍で自害しました。

住民達が八千代の両親に知らせたところ、現場の状況を聞いた両親は落ち着いた様子でした。
「想像はつく。八千代から聞いていた儀式を試そうとしたんだろ。八千代には詳しく話したことはないから、断片的な情報しか分からんかったはずだが、貴子が10歳になるまで待っていやがったな。」と言って、八千代の家へ向かいました。

八千代の家に着くと、さっきまで泣き縋っていた八千代も死んでいる…
住民達はただ愕然とするしかありませんでした。
八千代の両親は終始落ち着いたまま、
「わしらが出てくるまで誰も入ってくるな」と言い、しばらく出てこなかったそうです。

数時間ほどして、やっと両親が出てくると「二人はわしらで供養する。夫は探さなくていい。理由は今に分かる。」と住民達に告げ、その日は強引に解散させました。

それから数日間、夫の行方はつかめないままだったのですが、
程なくして八千代の家の前で亡くなっているのが見つかりました。
口に大量の長い髪の毛を含んで死んでいたそうです。

どういう事かと住民達が八千代の両親に尋ねると、「今後八千代の家に入ったものはああなる。そういう呪いをかけたからな。あの子らは悪習からやっと解き放たれた新しい時代の子達なんだ。こうなってしまったのは残念だが、せめて静かに眠らせてやってくれ。」と説明し、
八千代の家をこのまま残していくように指示しました。

これ以来、二人への供養も兼ねて、八千代の家はそのまま残される事となったそうです。

家のなかに何があるのかは誰も知りませんでしたが、
八千代の両親の言葉を守り、誰も中を見ようとはしませんでした。
そうして、二人への供養の場所として長らく残されていたのです。

その後、老朽化などの理由でどうしても取り壊すことになった際、
初めて中に何があるかを住民達は知りました。
そこにあったのは私達が見たもの、あの鏡台と髪でした。

八千代の家は二階がなかったので、玄関を開けた目の前に並んで置かれていたそうです。
八千代の両親がどうやったのかはわかりませんが、やはり形を成したままの髪でした。
これが呪いであると悟った住民達は出来るかぎり慎重に運び出し、新しく建てた空き家の中へと移しました。

この時、誤って引き出しの中身を見てしまったそうですが、何も起こらなかったそうです。
これに関しては、供養をしていた人達だったからでは?という事になっています。
空き家は町から少し離れた場所に建てられ、玄関がないのは出入りする家ではないから、
窓・ガラス戸は日当たりや風通しなど供養の気持ちからだという事でした。
こうして誰も入ってはいけない家として町全体で伝えられていき、大人達だけが知る秘密となったのです。

ここまでが、あの鏡台と髪の話です。
鏡台と髪は八千代と貴子という母娘のものであり、言葉は隠し名として付けられた名前でした。

ここから最後の話になります。
空き家が建てられて以降、中に入ろうとする者は一人もいませんでした。
前述の通り、空き家へ移る際に引き出しの中を見てしまったため、
中に何があるかが一部の人達に伝わっていたからです。

私達の時と同様、事実を知らない者に対して過剰に厳しくする事で、何も起こらないようにしていました。
ところが、私達の親の間で一度だけ事が起こってしまったそうです。
前回の投稿で私と一緒に空き家へ行ったAの家族について、
少しふれたのを覚えていらっしゃるでしょうか。

Aの祖母と母がもともと町の出身であり、結婚して他県に住んでいたという話です。
これは事実ではありませんでした。
子供の頃に、Aの母とBの両親、そしてもう一人男の子(Eとします)を
入れた四人であの空き家へ行ったのです。

私達とは違って夜中に家を抜け出し、わざわざハシゴを持参して二階の窓から入ったそうです。
窓から入った部屋には何もなく、やはり期待を裏切られたような
感じでガクッとし、隣にある部屋へ行きました。

そこであの鏡台と髪を見て、夜中という事もあり凄まじい恐怖を感じます。
ところが四人のうちA母はかなり肝が据わっていたようで、
怖がる三人を押し退けて近づいていき、引き出しを開けようとさえしたそうです。

さすがに三人も必死で止め、その場は治まりますが、問題はその後に起こりました。
その部屋を出て恐る恐る階段を降りるとまたすぐに恐怖に包まれます。
廊下の先にある鏡台と髪。

この時点で三人はもう帰ろうとしますが、A母が問題を引き起こしてしまいました。
私達の時のD妹のように引き出しを開け中のものを出したのです。
A母が取り出したのは一階の鏡台の一段目の引き出しの中の「紫逅」と書かれた紙で、
何枚かの爪も入っていたそうです。

さすがにやばいものでは、と感じた三人はA母を無理矢理引っ張り、
紙を元に戻して帰ろうとしますが、じたばたしてるうちに棒から髪が落ちてしまったそうです。
空き家の中で最も異様な雰囲気であるその髪にA母も触れる勇気はなく、
四人はそのままにして帰ってきてしまいました。

それから二、三日はそのまま放っておいたらしいですが、
親にバレたら…という気持ちがあったので、元に戻しに行く事になります。
B両親はどうしても都合があわなかったため、A母とE君の二人で行く事になりました。

夜中に抜け出し、ハシゴを使って二階から入ります。
階段を降り、家から持ってきた箸で髪を掴んで何とか棒に戻しました。
さぁ早く帰ろうとE君は急かしましたが、ホッとしたのかA母はE君を怖がらせようと思い、
今度は二段目の引き出しを開けたのです。

「紫逅」と書かれた紙と何本かの歯が入っていました。
あまりの恐怖にE君は取り乱し泣きそうになっていたのですが、A母はこれを面白がってしまい、
E君にだけ中が見えるような態勢で三段目の引き出しを開けたそうです。
E君が引き出しの中を見たのはほんの数秒ほどでした。

何があった~?とA母が覗き込もうとした瞬間、ガンッ!!と引き出しを閉め、
ぼーっとしたまま動かなくなりました。
A母はE君が仕返しにふざけてるんだと思ったのですが、
何か異常な空気を感じ、突然怖くなって一人で帰ってしまったのです。

家に着いてすぐに母親に事情を話すと、母親の顔色が変わり異様な事態となりました。
E君の両親などに連絡し、親達がすぐに空き家へ向かいます。
数十分ぐらいして、家で待っていたA母は親達に抱えられて帰ってきたE君を少しだけ見ました。
何かを頬張っているようで、口元からは長い髪の毛が何本も見えていたそうです。
この後B両親も呼び出され、親も交えて話したそうですが、E君の両親は三人に何も言いませんでした。

ただ、言葉では表せないような表情でずっとA母を睨み付けていたそうです。
この後、三人はあの空き家にまつわる話を聞かされました。
E君の事に関しては、私達に言ったのと全く同じ事を言われたようでした。

そして、E君の家族がどこかへ引っ越していくまでの一ヵ月間ぐらいの間、
毎日A母の家にE君の両親が訪ねてきていたそうです。
この事でA母は精神的に苦しい状態になり、見かねた母親が他県の親戚のところへ預けたのでした。
その後A母やE君がどうしていたのかはわかりませんが、
A母が町に戻ってきたのはE君への償いからだそうです。


以上で話は終わりです。
最後に鏡台の引き出しに入っているものについて。
空き家には一階に八千代の鏡台、二階に貴子の鏡台があります。

八千代の鏡台には一段目は爪、二段目は歯が、隠し名を書いた紙と一緒に入っています。
貴子の鏡台は一、二段目とも隠し名を書いた紙だけです。
八千代が「紫逅」、貴子が「禁后」です。

そして問題の三段目の引き出しですが、中に入っているのは手首だそうです。
八千代の鏡台には八千代の右手と貴子の左手、
貴子の鏡台には貴子の右手と八千代の左手が、指を絡めあった状態で入っているそうです。

もちろん、今現在どんな状態になっているのかはわかりませんが。
D子とE君はそれを見てしまい、異常をきたしてしまいました。
厳密に言うと、隠し名と合わせて見てしまったのがいけなかったという事でした。

「紫逅」は八千代の母が、「禁后」は八千代が実際に書いたものであり、
三段目の引き出しの内側にはそれぞれの読み方がびっしりと書かれているそうです。
空き家は今もありますが、今の子供達にはほとんど知られていないようです。
娯楽や誘惑が多い今ではあまり目につく存在ではないのかも知れません。
地域に関してはあまり明かせませんが、東日本ではないです。

それから、D子のお母さんの手紙についてですが、これは控えさせていただきます。
D子とお母さんはもう亡くなられていると知らされましたので、私の口からは何もお話出来ません。

長くなりましたがこれで全てです。
前回の投稿でいろんな方に読んでいただけたのは驚きでしたが、
気に入らないと思われた方も多いようで、残念なコメントも中にはありました。

今回のは興味を持たれた方々への返答的なものですし、
その方々から見ても突飛な内容でしょうから、得点はなさらないでください。

今回は文章も上手くまとめられませんでしたから。
なにより、町の者でなければとても信じられない話だと思いますし、作り話と思っていただいて構いません。

もともと、誰も信じないだろうという事でこういった場への投稿を許可してもらったのです。
パンドラ以外にお話できるような体験はありませんので、これで私の投稿は終わりです。
読んでくださった方々、ありがとうございました。
廃病院の地下
まだ俺が大学にいた頃だからもう二、三年前になると思う。
田舎を出て県外の大学に通ってた俺に、実家から婆ちゃんが倒れたって電話があった。
昔から色々と面倒見てくれてた婆ちゃんで、俺はすぐさま実家に帰って病院に行った。

幸い、婆ちゃんは大事には到らなかったんだけど、
俺はもしもの場合に備えて一週間かそこらまでバイトも大学も休みをとっちまってた。
家にあった俺の部屋は弟に使われてたし、居間でゴロゴロしてても退屈だったから
俺は県内に残ってる友達に電話をかけた。みんな仕事に就いてたり専門行ってたりと忙しそうだったけど、
やっぱり暇人はいるもんで、県内の大学に行った友達が三人、次の日から会うことにした。

つっても本当に実家のある町っていうか県そのものが田舎なんで、やることって言ったらカラオケとボウリング、
あとは車で三十分かかるネカフェでダーツやらビリヤード。飲みにいこうかって話も出たんだけど
一週間分の稼ぎがなくなった来月のことも考えて俺が断った。
だから俺らがやれるっていったらぶらつくのに飽きて
ファミレスのドリンクバーで粘るみたいなことしか出来なかった。

あと二日で俺が帰るっていう火曜の夜に、帰ってきてからずっとツルんでた三人のうち
二人と例の如くファミレスでダベってた時だった。
俺「マジ暇じゃねぇ?相変わらず何もねぇなココ」
A「そりゃトウキョーに比べたらな。いいよなお前は県外で」
B「んじゃあさ、あそこ行ってみねぇ?」
Bが行ったあそこっていうのは地元に済んでる俺達の世代では有名な場所である廃病院のことだった。

ウワサじゃ手術室にはまだ機材やらメスやらがまんま残されてるだとか、
地下にひからびた死体がまだ残ってるとか、
看護婦の幽霊が出るとか、まぁそういう場所には必ずウワサされるような話ばっかだった。

正直俺は内心ビビってて気乗りしなかったけど、AとBが盛り上がって三人内の最後のCにまで連絡つけて、
後からCは現地に来ることになった。

その廃病院は結構昔に潰れたそうで、俺らが住んでる町よりも
田んぼや畑やらが多い村の、人気の無い場所にある。
田舎は土地が安いからかどうなのかは知らないけど、
三階建ての、出来た当時は結構立派だったと思わせる外見だ。

A「俺の先輩の友達がここに来てタバコぽい捨てしたら急に変になってさ、
ひたすら×××町に帰る、×××町に帰るって言いながらやべぇことになっちまったって。その人△△に住んでるのに」
そういうことは来る前に言えよと内心キレかけた俺だったが、
ビビってると思われるのもイヤだったんで「へぇ」と軽く流した。
 
病院の周囲には少し離れたトコに田んぼとかポツポツと街灯があるだけで、
入り口の正面のガラス張りの扉には鎖と南京錠で厳重にカギがされてた。
たまに俺らみたいな暇なやつらが来るからかゴミやらイタズラ書きなんかが酷くて、
窓ガラスも一階部分のは殆ど割られてた。


336: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/23(水) 06:07:46.61 ID:NynODGfR0
>>325の続き

俺「んじゃどうする?C待つ?」
A「いいじゃん先に行ってようぜ。どーせ車あるからわかんだろ」
B「じゃあ俺先に行くわ。こっちの窓から入れっから」

コンビニで調達した安っぽい懐中電灯をそれぞれ片手に持ち、俺らは病院の中にはいった。
今思えばマジでやめとけばよかった。
中に入って脚を地面につけると、割れたガラスを踏んでパキパキって音がした。
そん時になぜか、俺の全身が寒くなって鳥肌がヤバいくらいたった。
本気で今すぐ窓から逃げ出そうかって思ったくらいだったけど、
BとAがスタスタ先に行っちまうし、車の鍵持ってるのはAだからそうもいかなくて、
俺は置いてかれないように後からついてった。

一番後ろってのは本当に怖いもんで、全然奥が見えない背後の廊下の暗闇からなんか
サダコみたいなヤツが走ってきたらどうしようとか本気でビビってた。
受付の広い空間に出て、Bがあたりをライトで照らすと、そのまんまで放置されてた長イスとか
床に散らばったファイルなんかが土でグズグズになってて、ナースセンター?の中なんかも
棚が倒れてたり窓口が割れてたりして相当雰囲気あった。

A「うおこぉえ~」
嬉しそうにAが喋ると、なんだか山びこみたいに奥に声が響いてくのがわかった。
A「どこ行く?」
B「やっぱ下でしょ。死体見ようぜ死体」
虫の知らせってヤツだったのかもしれない。何故か本気でイヤだって思ったんだ。
だから俺は渋るAとBを説得して、上に行こうって言った。

ホントはもう出たかったけど、馬鹿な話、ここで帰ろうなんて言ったらチキン扱いされるのが嫌だった。
俺らが途中にあった病室やら診察室なんかを覗きながら
二階に上る階段を上がる途中、俺は変なもんを見た。

階段を上る途中で、俺はビビってたからちょくちょく後ろを振り返ってたら、
ちょうど壁っていうか階段の区切り?っていうのか?その角んところに足が見えた。
壁の向こうは地下に下りる階段があった。
ほんっきでビビった。足が止まって息がうまくできなかった。
先行ってたBが「どうした?」なんて声をかけたところで金縛りみたいな状態から戻って、
俺はあれは気のせいだってひたすら自分に言い聞かせて二人の後をついてった。

二階や三階は普通に怖かったが特に何もなく終わった。
休憩所やら喫煙室なんかに残ってた古い型のテレビが割られてたりするくらいで、
そのテレビを見てAが「これ多分、Y先輩がやったやつだぜ」なんて言って笑ってた。


343: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/23(水) 06:13:45.45 ID:NynODGfR0
>>336の続き

俺達が一階に戻ると、AとBは当たり前のように地下の階段を下りようとした。
この時ばかりは俺はマジで止めた。
俺「マジやばいってなんか。そっちはやめとこうぜ」
A「なにお前ビビッんの」
B「うっわマジチキンだわ~コイツ」
二人にからかわれ腹も立ったので、仕方なく俺も一緒に下へ下りた。
地下はかなり暗かったのを憶えている。

月の光が入ってこないだけでこんな違うのか、なんてことを言いながら俺達はあたりを照らしてみた。
廊下に置きっぱなしにされてる長椅子や壁に掛けられてる消毒液のボトル、
車椅子なんかも全部おきっぱなしになっていた。

しかし何故か上の階に比べてやけに片付いているというかキレイで、違和感を感じた。
Aが手近な部屋のドアを開いて、Bが廊下の奥にライトを向けたときだった。
B「おい、あれが手術室じゃねぇ?」
ライトの灯りがかろうじて届くほどの距離に、ドラマなんかでお馴染みのプレートが見えた。
手術中には赤く光が灯るアレだ。

ライトに映されたそれは文字なんて全く見えなかったけど、
Bはかなりテンションを上げて大またで奥へと進んでいった。
遅れてAもそれに続く。俺はこのときから気分が悪くなってた。
耳の中に水が入ったときのようなあの感覚がずっと続き、
風邪になったときに感じる、うまく言い例えられないけど精神が不安定になるような感覚に襲われた。
 
それでも一人残されるのは怖かったから、進むほうとは反対側の廊下の奥のほうへ
注意を払いながら二人の後をついていくと、突然Aがゲラゲラ笑い出した。
ビクっとなって前を見てみると、BがすっころんでAがそれに爆笑してた。

A「マジお前なにやってんだよダッセーな」
なんて言いつつ懐中電灯でBを照らして笑っていたが、中々Bが起き上がらない。
流石に心配になったAと俺は、「おい大丈夫か」と声をかけながらBの横にしゃがみこんで顔を窺った。

すぐにおかしいことがわかった。
キツく目を閉じて歯を食いしばり、脛のあたりを両手で押さえて低く呻いている。
俺「おいどうした?どっかぶつけた?」
焦って聞いてみるが、よほど足が痛いのかBは返事さえしない。

「あああああ」とか「ううううう」とかひたすら唸ってた。
A[おいちょっとどかすぞ?いいか?お前ちょっとここ照らしてて」
俺が懐中電灯を二つ持ってBの足を照らした。

Aが慌ててBがスネを抑えてる手をどかすと(相当Bも痛がって抵抗した)Aが「うわっ!」と声をあげた。
俺も「え?なに?どうしたの?」なんて言いながら目をこらすと、
今思い出すだけで本気で吐きそうになるんだが、
本気であの時は呆然となった。
すまんちょっと気が昂った。


351: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/23(水) 06:19:26.95 ID:NynODGfR0
>>343の続き

Bのスネのなんていうか一番骨に近いとこの皮と肉がなかったんだろう。
ライトに照らされてかすかに見えた白っぽいのは多分骨だったと思う。
あとは血がマジですごい出ててそれどころじゃなかった。

Aがパニくって「おいなんだこれ!?どうしたオイ!」なんて叫んだ。
俺もワケがわからなくて、でもここがもうヤバいことはとっくにきづいてた。
出ようって俺はAに言って、二人でB両側からかかえようとして、
AがBの肩を支えて俺が反対側へまわりこんだ時だった。

今でも忘れられないあれを見た。
Bの落としたライトは手術室のドアを照らしてた。
そのドアがいつの間にか開いてて、中から妙なモンがこっちを見てた。
真っ暗なときに人の顔をライトで照らすと、輪郭がぼんやりして
目が光を反射して怖いと思うことがあるのは経験したことがあるとおもう。

人と言っていいのかわからないけど、あれの顔はそれに近かった。
身体は丸っぽいとしか憶えてない。
よくテレビで放送する、太りすぎた人間のあれ。
ぶよぶよとした肉がたるんで動けなくなったアレに近い。

大きさは普通に人間くらいだったけど、横幅が半端じゃなく広かった。
それが身体を左右に揺らすようにしてこっちに近付いてくる動作をした。
まともに見れたのはそこまでで、Aが金切り声を上げてBを引きずるようにして逃げようとした。
俺も叫んだと思う。

何も考えられくなったけど灯りがなくなるのだけが怖くて、
ライトをしっかり両手に握ってBの腕を俺の腕で抱えるようにしてAと引きずった。
ただ灯りが前を向いてなかったから前がよく見えなくて、それがまた怖くてパニックになった。
それでもなんとか階段近くまでBを引きずったけど、
俺達が進んでたほうの廊下の奥からカラカラカラカラカラって音が急に聞こえた。

それは段々大きくなって、なんだと思って俺がライトを両手で向けると、
人の乗ってない車椅子がもう間近に迫ってたところだった。
俺が手を放したせいで体勢が崩れたBとAにその車椅子は直撃した。相当な勢いだったと思う。
Bが床に転がって、Aは本当に今度こそパニックになったんだと思う。

「わあああああああああ」って叫びながら踵をかえそうとして、
また甲高く喚いて反対方向へ物凄い勢いで走ってった。
Aが階段さえ通り過ぎてしまったあたりで俺がAの名前を叫んだけど聞こえなかったんだろう。
そのまま喚きながら走ってった。

Aの叫びがただ間延びしながら遠ざかっていって、
俺はもう泣き叫びながらBの腕を引っ張ろうとして懐中電灯を両方落とした。
慌てて拾い上げようとして顔をしたにむけたとき、もう俺はそのとき死んだと思った。
 
その顔はハッキリ見えた。子供の顔だった。顔だけ見えた。
身体があるとしたら俺の脚の間をトンネルして垂直に俺を見上げている状態だったと思う。
完全な無表情は怒ったように見えるというが、あれはそういう無表情だった。
落としたライトの近くで、その顔は横から照らされてる状態だった。


358: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/23(水) 06:26:48.17 ID:NynODGfR0
>>351の続き

俺は今度こそ逃げた。
本当に何度も何度もBとAに謝っても謝りきれないしその資格もないけど、俺は本気で怖くて逃げた。
Aのように階段を通り過ぎちゃいけないって、それだけを頭ん中で考えて壁を走り伝って
階段のとこで転んで段差に身体全部ぶつけたけど、
そこから這うようにして階段をあがってった。

一階に戻ると暗闇に目が慣れてたせいか、月明かりで周囲の様子がよくわかった。
俺は全力で正面玄関に走って取っ手を押したけど、南京錠と鎖のせいで出られなかった。
後ろに戻ることなんて考えられなかったし、前以外を見たらまた
化物や子供やらが映りそうで本気で怖かった。

ずっとガチャガチャやったり蹴ったりしてると、ドドドドドドドドって凄い音が前から聞こえた。
それでも必死に扉を開けようとしてた俺だったけど、前方に現れたバイクがくるりとターンして
ライトを俺に向けたとき、俺はやっと止まった。眩しくて目が開けられなかった。
やってきたのはCだった。

この時ようやく助かったかもしれないと俺は思った。
バイクの照明を落として、メットをミラーにかけたCは、戸惑った顔で俺を見てた。
こっちに近付くと分厚いガラス越しの向こうで『なにやってんだお前』的なことを言っていた。
よく聞こえなかったけど。

俺は必死にここから出してくれって叫んで、Cが飽きれた顔で横に歩いていって
俺の視界から消えようとしたから、俺は必死にCに追いすがって横に移動すると、
そこにちょうど俺の腰くらいの位置に窓の割れた部分があった。
必死すぎてきづいてなかった。

Cが「あーでもここはアブねえんじゃねえ?」なんて言ったが、
俺はそのギリギリのスペースに身体を突っ込ませるようにして外に出た。
俺の尋常じゃない勢いにCは仰け反るようにして引いていたが、俺はやっと外に出れたということと
今さらながらに心臓がバクバクバクバク壊れたみたいに鳴って苦しいことに気付いてた。

Cがマジでドン引きしながら「お前どうしたの」と声をかけてたけど、
返事をできるようになったのは多分2,3分してからだったと思う。
俺は微妙な顔で戸惑ってるCに必死に叫んでここから離れるように言った。
事態を説明しようにもとにかくここから離れたかったからだった。
 
Cは「はぁ?あいつらは?あいつらどこいってんの」なんてパニくってる俺に半分キレ気味だったが、
俺があまりにも必死に叫んでたからだと思う。
渋々バイクにまたがってターンすると、俺を後ろに乗るように促して発進した。

俺はバイクに乗りながら後ろから何か付いてきてないかとか、そういったことが気がかりで
何度も何度も無理に後ろを見ようとして「あぶねえだろ!」とCに怒鳴られた。
やがてCは病院から2、3キロくらい離れたコンビニでバイクを止めて、
「マジなにやってんのお前」と今度こそキレてきた。

俺はとにかくCに病院であったことをまくし立てた。
といってもその時の俺はこれからやらなくちゃいけないことや
AやBのことやあの化物のことなんかが頭にグルグルしてて全然要領を得なかったと思う。


380: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/23(水) 07:54:20.84 ID:NynODGfR0
>>358の続き

たしか「俺達あそこの下に行ったらBが倒れて、なんか奥のほうからワケわかんねぇのが出てきて、
俺とAがB連れて逃げようとしたんだけどAが奥から出てきた車椅子にぶつかってパニックになってどっか行っちまって、俺ホント怖くて、なんか足に子供の顔とか見えたりして二人のことおいてきちまった」

こんな説明を「はぁ?」なんて言うCに二、三回話した。
かなり早口だったし舌もまわってた自信がなかったから、
ここまで振り回すように連れてこられたCにとってはかなり頭にきてたと思う。
でも俺の様子が尋常じゃないのと話の不気味さは伝わったらしく、
とりあえず怒りは引っ込めてくれたようだった。

C「お前ら俺のこと騙そうとしてない?」
俺「んなことするわけねえだろ!!冗談じゃねえマジでやべえんだよ!!」
俺があまりにデカい声を出してたせいで、コンビニの店員が「どうしました?」なんて外に出てきた。
店の中で立ち読みとかしてた奴らも変な目でこっちを見てた。

俺はとにかく「なんでもないから」と店員を追い返し(これ以上事態を説明してる時間が惜しかった)ジーパンから携帯を取り出して警察に連絡した。
こん時俺は凄い焦ってて、ジーパンの固い生地からうまく携帯がだせなくて
「ああ!オイ!!」とか叫びながら出してた。

ここまで来てようやく、Cが躊躇い無く110を押した俺を見て表情を真剣なものへ変えはじめた。
110番はすぐ繋がった。
電話の向こうでおっさんの声で「はいこちら緊急110番」と返事があったので、
俺はまくしたてるようにして「J病院(廃病院)で友達が二人やばいことになった!早くきてくれ!」って言った。

※「どこのどこ病院です?」
俺「JだよJ病院!!×××山とか田んぼが近くにある!」
※「あーわかんないわかんない。詳しく住所とか言ってくれる?」
俺「ざけてんじゃねーぞオイ!!住所なんざわかるわけねぇだろ!!○○村んとこにある病院だっつってんだろ!!」
※「ああそう。で、何があったの?事故?喧嘩?」

まるでやる気のない気だるげな返事がマジで頭にきて、怒鳴るようにして
「どうせ今言ったってテメー信じねえよ!!いいから怪我してるヤツもいんだ!!さっさと来い!!」
その台詞を言い終えるか言い終えないかのときだった。
ザザザザって携帯にはお決まりの雑音が入って、
警察のオッサンが「あ?もしもし?もしもし?」なんていい始めた。

俺が何言っても聞こえてないみたいで、向こうの声もブツ切りになって聞こえなくなてきて、
「もしもーし。イタズラですかー?」なんて完全にこっちを馬鹿にしてしばらくしたら電話を切りやがった


384: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/23(水) 07:59:54.74 ID:NynODGfR0
>>380の続き

俺はひたすら悪態つきながらもう一度110を押して、耳に携帯当てた。
そしたら今度はコール音じゃなくて、ザザザってあの音が続いて
時々「ブツ……ブツッ…」なんて音が混じるだけだった。

通話を一旦切ってまた掛けなおしたが、今度は何故か携帯の電源そのものが落ちた。
いま思い返せばあれは、手が震えてたせいで長押ししてしまったのかもしれない。
俺はCに「携帯貸せ!」って奪うようにしてCの携帯で110をコールした。
ちょうどボタンを押してコールが始まった頃、
またコンビニの店員が「ちょっとちょっと、どうしたんですか」と迷惑そうな顔しながら出てきた。
まぁ実際、俺としてはそれどころじゃなかったけど向こうにしたら本当に迷惑なヤツだったと思う。

俺はもう店員はほっといて、電話だけに意識を集中させてた。
Cが「いやなんか俺にもよくわかんないんすけど」なんて店員に説明しはじめたのが聞こえてきた。
今度のコールはやけに長くて、中々相手が出なかった。

Cが店員に「いやなんか、ダチがあそこ(病院)行ったんですけど、戻ってこなくて」
そんな説明が聞こえたとき、やっと「ツッ」と短い音がして通話状態になった。
相手が何も言わないのに少し疑問は感じたが、
俺はまた怒鳴りながら「友達が二人怪我してヤバイから」って始まりで事態を説明しようとしたときだった。

電話の向こうっていうか、向こうの電話の遠いほうの音?が聞こえた。

「ぁぁぁぁぁぁぁああああああああ」

初めソレはなんなのかわかんなかったけど、段々その音がデカくなってきて、
それが何かハッキリわかって俺は本当もう「うぃっひぁ」とかワケわからん声だして、
火傷したときにやるような動きで携帯を放った。

Cが「オイオイオイオイ!」ってビックリしながらコンクリの駐車場に落ちた携帯を拾って、
怒ろうか事情を聞こうか迷ったような微妙な顔で俺を見た。
俺はもうヤバいくらい震えて、多分顔色も真っ青だったと思う。

店員が心配してくれて、「ちょっと大丈夫ッスか」なんて言いながら俺のほうを見てた。
俺は震えながら耳にこびり付いて離れないさっきの声をコメカミをかきむしって忘れようとした。

あれは間違いなくAの、病院で最後に聞いたあの叫び声だ。
なんで110からそんな声が聞こえたのか、あれは実際にリアルタイムで聞こえてきたのか、
それなら今あの場所ではなにが起こってるのか。

俺はもう本気でわけがわからなくなってその場にへたり込んで動けなくなった。
店員が酔っ払いでも見るような、扱いに困ってる目で俺を見てたのを呆然とした視界に捉えてた。

でも、その内店員が「え?ちょっとそれなんすか?」って言いながら顔を近づけて、
「うぅっわ!」なんて奇声をあげた。
店員「ちょっとやばいっすよそれ!腕んとこ血ィ出てるじゃないっすか!」
俺「え」


385: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/23(水) 08:05:42.16 ID:NynODGfR0
>>384の続き

その時やっと気付いたのだが、どうやら俺が病院を出るときに
窓に残ってたガラス破片で腕を切ってたらしい。
Cもその時になって気付き、「うーわお前大丈夫かよ」と覗き込んできた。

店員が慌てて店に戻り、もう一人のオッサン店員と一緒に緊急箱持ってきて
俺の傷に消毒液かけたり軽く包帯巻いたりしてくれた。
でも包帯の長さが足りなくてすぐに真っ赤になって、
そしたらオッサンの店員が売りもの包帯まで使って手当てしてくれた。

その間、俺はほんとぼけっと放心してた。
たまにコンビニに入ってく客とか出てく客が、ちらっとこっちを見て通り過ぎてってた。
C「それ病院いったほうがいいんじゃねえの?」
その言葉に俺は心底怖がった。有り得ない話だけど、
救急車にのっけられたらあの廃病院に連れてかれるって妄想までしたくらいだった。

「本当にいいから、大丈夫だから」ってガキみたいに断って、
少し冷静になった頭で包帯の代金を払おうとしたら
財布がないことに気付いた。
長財布だから尻ポケットに入れてたのだが、どっかで落としてきたらしい。
 
代わりにCが財布から二千円だしてくれてるのをぼけっと見てると、
Cの携帯が当時流行ってたコブクロの桜をくぐもった音で流し始めた。
Cが携帯を開くと、眉を顰めるってのはああいう顔のことを言うんだろう、
そんな顔をして俺のことと携帯画面を見比べて「もしもし?」と話し始めた。

店員のオッサンが包帯の入ってたバーコードついた紙部分と二千円持って店に入って、
釣りを持ってきて会話中のCに手渡すと、
Cは軽くオッサンに頭を下げながら「ああ、うん。……そう」とか言ってる。

オッサンはまだ俺のことを心配してて、「きみ本当大丈夫?」なんて気遣ってくれたけど、
俺は気の無い返事しかできなかった。
ただ、段々とCの話してる声に呆れと怒気が混じりはじめて、俺はそっちに意識をむけた。

C「コンビニ。そう。最初のD(コンビニ)。…………うん。………いるけど、なんかおかしいんだよ。…………ああ。お前らは?………え、まだそこにいんの?」
その最後の台詞に、俺はなんだか嫌な予感がして全身に鳥肌がたったのを憶えてる。

C「いやコイツ(俺)がお前達が…え?…………やっぱな、そうだと思ったわ。でもちょっとこれはねえだろ。……ああ……そう……いやもういいけど。
…………いや怪我してるから病院つれてかねーと。…………いやいねーだろ。………電気とおってねえし。………はぁ?………」
相当うろ覚えだが、そんな調子でCは話し続けてた。

C「いやもういいってそういうの。…………いいっつってんだろ。しつけーな…………だからしつけーよお前いい加減にしろや!……あ?もしもし?」
はたから見てもかなりイラだった様子で舌打し、Cは乱暴に携帯をしまった。俺を睨むように見ると。
 
C「オメーらマジいい加減にしろやオイ」
俺「は……?」
C「Bからかかってきてんだよ今の電話」
もうこのあたりから俺は殆ど何も考えられなくなってきてた。

もう何がなんだか本気でわかんなくて、Cはまだ何か言ってた気がしたけど
目がまわってそっからのことは憶えてない。
その後のことは全部Cに聞いた。



386: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/23(水) 08:09:53.13 ID:NynODGfR0
>>385の続き

俺はゆっくりと寝転がるようにしてその場で失神したらしい。
オッサン店員が救急車呼んでくれて、俺は近くの病院で一晩過ごした。
目が覚めたときは昼過ぎくらいで、腕には点滴刺されてて
すぐ横のパイプイスには俺の母親とばあちゃんが座ってた。

俺の腕の傷は結構深くて、他にも顔の横とかを数本縫った。
他にも足の指を折ってたりして(ベットから起き上がろうとして痛くて気付いた)
その日の午後はレントゲンとか検査とかして終わった。
もう一日入院していけと言われたが俺は本当に嫌だと言って断った。

その日の夜に警察から電話がきて、AとBのことと廃病院でのことを聞かれた。
電話がきた次の日にすぐ俺は言われた警察署に言って、
取調室みたいなとこに通されて制服姿のオッサンに何時間も質問された。

廃病院に行くまでの経緯と、中で起こったことを俺は正直に話したけど勿論信じてもらえなかった。
それどころか薬物検査を受けさせられて、場合によっては家宅捜索にもなるとか色々言われた。
しばらく同じような問答をうんざりするくらい繰り返した後、
俺はずっと気になってたAとBについて聞いてみた。

Bは俺が倒れた次の日の午後、Cの通報で廃病院に向かった警察が見つけた。
俺が言った階段近くの場所より少し奥に進んだ場所で死んでたそうだ。
死因は失血によるショック死ってことになってるって言われた。
詳しくは検死しないと判別がつかないってことらしかった。

Aは見つからなかったらしい。
表向きは行方不明ってことになったけど、
多分俺と同じでBを殺したんじゃないかって容疑者扱いされてると思う。
むしろ、AがBを殺して俺が何か隠してるか共犯なんじゃないか的なことを
オッサンは遠回しに聞き出そうとしてた。

俺が無くした財布は病院の地下でBの近くに落ちてたそうだ。
一応証拠品だから返却されるのには時間がかかるよと言われたが、俺は捨ててくれと頼んだ。
あの病院は本格的に立ち入り禁止にして、パトカーの巡回コースにもいれられるらしい。
放置されていたAの車も、あらかた警察が調べてからAの親が合鍵で乗り帰ったそうだ。

取調べが終わると、警察署の外でCが車で迎えにきてくれていた。
地元ではなく少し遠くのファミレスでCと話をした。
Cは俺と一緒に救急車に乗って病院に行った後すぐ、
Cの兄キの運転でコンビニに停めてあったバイクをとりにいったらしい。

店の店員は違う人になってたが、一応事情を説明したその後、廃病院に向かおうか迷い、
Bと連絡を取ろうとして携帯を確認したらしい。
救急車に乗った時点で電源を切ってた携帯に、三十件以上の不在着信があったそうだ。

全てBから。
この時ようやく、Cもこの一連の出来事の異常性を実感したらしい。


390: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/23(水) 08:16:08.12 ID:NynODGfR0
>>386の続き(ラスト)
Cも怖くなって携帯の電源を切って家に逃げ帰り、
次の日にAとBの家に連絡をとるとまだ二人とも帰っていないという。

本格的にヤバいと感じたCは警察に連絡し、俺の言った話で信憑性の薄い部分だけ切り取って
うまく警察を向かわせたらしい。(その時の通報理由が違ったせいで、俺がかなり疑われたが)

Cは言った。
途切れ途切れだったし、言葉を探すように幾つも間があったけど大体こんな感じだった。
「最初にコンビニで電話出たとき、なんかおかしいとは思ったんだよ。
なんかひたすらお前のこと聞いてきてさ、三人で仕組んだイタズラだから、
もう済んだからお前と一緒に病院にこいって。
でもお前腕怪我してたからさ、俺が病院連れてかなきゃっつったら
『こっちには医者もいるから』って……おかしいってそこで思ったけど、まだなんか冗談かと思ったんだよ。
俺がいるわけねーって言ったら、『いるいるいるいる』って『いまも手術してるから』って。
俺がそういうのもういいって言ったら、『ほんとだから。いるから。
いるって、いるって、いるって……』……ってずっと繰り返しててさ。
頭きて怒鳴ったら向こうで切っちまって……」
俺はなんて言っていいかわからなかった。

Cはもう一度、あの場所であったことを俺からじっくりと聞くと
「わかった」とだけ言ってそれ以上なにも言わなかった。その後も俺は何度か警察署に顔を出した。
親から大学へは休学届けをだして、残り半月程度だった前期と後期は休むように勧められた。

今ではもう警察に顔を出す事もなくなって、大学も上半期の留年で卒業した。
田舎に帰る気も起きなかったからそのままアパートに住んで仕事にいってる。
ただ、四度目か五度目に警察に顔を出したときだった。

警察のオッサンといつものように同じ問答を繰り返した後、オッサンがBのスネの傷のことを言ってきた。
※「貴方の証言じゃ傷を見たそうだけど、どんなふうだった?切り傷?擦り傷?」
俺「本当にパニックだったし、かなり暗かったからよくは……でも、骨っぽい白いものを見たのは憶えてます」
ふぅん……とオッサンは間を置いて。手元の書類を改めてまじまじと見る。
※「これがちょっと不思議な傷でね。あの場所じゃ転ぼうが何かに引っかけようがつかない傷なんだよね」
俺「はぁ……」
「本当にキミはBくんが転んだときは何も見てないし知らなかったんだね?」
俺「ええ」
※「ふぅん……」
その問答はそれだけで終わった。

ただ、取調べが終わって俺が部屋の外にでたときだった。
ドアを閉める前の隙間からオッサンの呟きが聞こえた。
「まぁ噛みはしねーわな」

本当に思い出したくなかったけど、あの時のBの傷はどんなふうだっただろうか考えてみた。
オッサンのその言葉を聞いてから思いついたことだから、
これは俺のその時思いついた妄想の可能性が大きいことを先に言っとく。

Bの傷は、あれは俺が見た子供に噛まれたんじゃないかと。
俺は今でも、俺の携帯にAかBの着信があったらどうしようと考えると眠れなくなるときがある。




9:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 10:39:44.60 ID:XZdzDA250
>>5
書こうと思ったら出てた 俺の一番のトラウマ
幽霊とか化物が出てこない分、圧倒的な不気味さがあるよな 
危険な好奇心も結構怖い



13:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 10:41:27.41 ID:Rbds5skJO
>>9
だよな
あれ見てから空き家とか見つけるとそれだけで怖くなってしまったww



6:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 10:38:23.90 ID:7EVpugr00
個人的にはガリガリのヤツが家に入ろうとするやつ



11:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 10:40:45.02 ID:cEo2rJML0
>>6
双眼鏡のやつ?
漏れにはちょっと変な趣味があった。
その趣味って言うのが、夜中になると家の屋上に出て
そこから双眼鏡で自分の住んでいる街を観察すること。

いつもとは違う、静まり返った街を観察するのが楽しい。
遠くに見えるおおきな給水タンクとか、
酔っ払いを乗せて坂道を登っていくタクシーとか、
ぽつんと佇むまぶしい自動販売機なんかを見ていると妙にワクワクしてくる。

漏れの家の西側には長い坂道があって、
それがまっすぐ漏れの家の方に向って下ってくる。
だから屋上から西側に目をやれば、その坂道の全体を
正面から視界に納めることができるようになってるわけね。

その坂道の脇に設置されてる自動販売機を双眼鏡で見ながら
「あ、大きな蛾が飛んでるな~」なんて思っていたら、
坂道の一番上のほうから物凄い勢いで下ってくる奴がいた。

「なんだ?」と思って双眼鏡で見てみたら全裸でガリガリに痩せた子供みたいな奴が、
満面の笑みを浮かべながらこっちに手を振りつつ、猛スピードで走ってくる。
奴はあきらかにこっちの存在に気付いているし、漏れと目も合いっぱなし。

ちょっとの間、あっけに取られて呆然と眺めていたけど、
なんだか凄くヤバイことになりそうな気がして、急いで階段を下りて家の中に逃げ込んだ。

ドアを閉めて、鍵をかけて
「うわーどうしようどうしよう、なんだよあれ!!」って怯えていたら、
ズダダダダダダッって屋上への階段を上る音が。明らかに漏れを探してる。

「凄いやばいことになっちゃったよ、どうしよう、まじで、なんだよあれ」って
心の中でつぶやきながら、声を潜めて物音を立てないように、
リビングの真中でアイロン(武器)を両手で握って構えてた。

しばらくしたら、今度は階段をズダダダダッって下りる音。
もう、バカになりそうなくらいガタガタ震えていたら、
ドアをダンダンダンダンダンダン!!って叩いて、
チャイムをピンポンピンポン!ピポポン!ピポン!!と鳴らしてくる。
「ウッ、ンーッ!ウッ、ンーッ!」って感じで、奴のうめき声も聴こえる。
心臓が一瞬とまって、物凄い勢い脈打ち始めた。

さらにガクガク震えながら息を潜めていると、
数十秒くらいでノックもチャイムもうめき声止んで、元の静かな状態に……。
それでも当然、緊張が解けるわけがなく、日が昇るまでアイロンを構えて硬直していた。
あいつはいったい何者だったんだ。

もう二度と夜中に双眼鏡なんか覗かない。



14:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 10:42:21.52 ID:7EVpugr00
>>11
そうそう
アレは短さを含めて秀逸



48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 11:08:20.82 ID:Rbds5skJO
あれも怖かったな。不良少年達が山に
ある柵をこえてその先にある祠のマッチか何かをずらしちゃうやつ



49:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 11:09:20.28 ID:FCXygfCu0
>>48
カンカンダラか



50:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 11:09:30.16 ID:7EVpugr00
>>48
なんかキモイ蛇女出てくるヤツか



52:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 11:10:23.59 ID:Rbds5skJO
>>50
それだ!
けっこう怖かった



7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 10:39:06.16 ID:7broJPHi0
リアル

http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4589627.html




16:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 10:42:50.38 ID:JWCWgq3w0
うづがあさん
http://sharekowa.6ox.org/archives/14





22:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 10:44:42.40 ID:ONG0Bn4o0
個人的には、危険な好奇心。
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4589674.html


超長文(読了まで2時間は覚悟)だけど、G県厨も怖い。
http://2chyomimono.seesaa.net/article/144630748.html



26:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 10:48:26.57 ID:uujqpA+20
>>22
G県厨を読んでからネット上に特定される
ような情報書き込まなくなったな



31:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 10:51:25.28 ID:ONG0Bn4o0
>>26
もう、住所晒すとかマジ基地ホイホイに思えて仕方ないよね~



24:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 10:46:36.88 ID:7EVpugr00
ある女子トイレの室内で女性が惨殺された。
顔面を鋭利な刃物でズタズタに引き裂かれ、原型もなくなっていた。

警察は犯人逮捕に尽力したが、どうしても犯人を特定できずに困り果てていた。
ある日、警察署に1人の男がただならぬ様子で自首してきた。

彼は放尿する女性を盗撮するのが趣味らしく、
事件のあった日も件のトイレにビデオカメラを仕掛けていたという。

手掛かりを掴めるかもしれないと警察は考え、そのビデオカメラを再生した。
ビデオカメラにはトイレの様子がはっきりと移されており、
これなら犯人の素顔を特定できるかもしれないと警察は期待した。


そして被害者の女性がトイレに入った瞬間、奇妙なものが写り込んだ。
窓の隙間、ほんの僅かな空間から、小さな老婆が侵入した。
手には鋭利なガラス片を握りしめ、顔は皺くちゃで、歯はボロボロであった。
老婆は凄まじい早さで女性の顔までよじ登ると、彼女の顔面を笑いながらメチャクチャに引き裂いた。
 

捜査員には嘔吐する者、引きつった表情のまま固まる者やらで、パニックになった。
被害者が完全に息絶えると、老婆はカメラレンズに急接近して、「つぎはおまえだよ」と言った。
結局、事件は迷宮入りになり、そのビデオカメラのテープは、今でも署内に保管されている。

昨日あったスレにも書いたんだが、大体こんなような話を昔テレビで見て怖かった



302:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 14:07:13.44 ID:6qTbQSdc0
>>24
こえええぇぇぇぇ
ゾクゾクしたお前らふざくんな!!



29:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 10:50:54.99 ID:umMsvrnT0
猿夢
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4690628.html




54:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 11:12:35.71 ID:CWdSxURCO
自殺団地
http://sakebigoe.com/stories/160904091230074




58:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 11:16:31.91 ID:7EVpugr00
「巨頭オ」
数年前、ふとある村の事を思い出した。
一人で旅行した時に行った小さな旅館のある村。
心のこもったもてなしが印象的だったが、なぜか急に行きたくなった。

連休に一人で車を走らせた。
記憶力には自信があるほうなので、道は覚えている。
村に近付くと、場所を示す看板があるはずなのだが、
その看板を見つけたときあれっと思った。
「この先○○km」となっていた(と思う)のが、「巨頭オ」になっていた。
変な予感と行ってみたい気持ちが交錯したが、行ってみる事にした。
車で入ってみると村は廃村になっており、建物にも草が巻きついていた。

車を降りようとすると、20mくらい先の草むらから、
頭がやたら大きい人間?が出てきた。

え?え?とか思っていると、周りにもいっぱいいる!
しかもキモい動きで追いかけてきた・・・。
両手をピッタリと足につけ、デカイ頭を左右に振りながら。

車から降りないでよかった。
恐ろしい勢いで車をバックさせ、
とんでもない勢いで国道まで飛ばした。
帰って地図を見ても、数年前に言った村と、
その日行った場所は間違っていなかった。

だが、もう一度行こうとは思わない。



67:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 11:20:42.10 ID:7EVpugr00
真っ暗な田舎の夜道を1人で歩いてたら、前方で女の人が通せんぼしている

実際に体験するならこれだけでもう怖いよな



73:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 11:22:06.79 ID:w+45RhpM0
>>67
薄暗い所に生えてるしだれ柳で人形が首吊りしてただけでもビビった



68:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 11:20:54.56 ID:YBBWP4/t0
話の全てに「お前あそこに行ったのか!?」という親



71:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 11:21:42.85 ID:7EVpugr00
>>68
そして現れる神主



79:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 11:23:13.44 ID:dZE2VMLu0
>>71
その神主に別室に連れてかれて、そのまま音信普通になる友達



83:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 11:24:01.99 ID:7EVpugr00
>>79
そして「これは手遅れ」とか言い出す神主



85:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 11:24:14.66 ID:sT84jSJr0
>>79
「あの子のことはもう忘れろ」と言う親



74:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 11:22:28.26 ID:CWdSxURCO
きさらぎ駅怖いお
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4622980.html




102:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 11:41:22.52 ID:JrFD7lvp0
山の中にある廃村にいくだか、単に迷ったかである集落にたどり着いた若者数人が、
住人に殺されかけ逃げたが女の子一人が取り残され、
何ヶ月後かに街中で偶然見かけたその姿は、
頭は髪を剃られていてお腹はポッコリだったていうのを読んで怖くなった



203:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 12:59:32.13 ID:1QaERgsz0
>>102
これ気になる



104:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 11:42:35.85 ID:QgnzzL0n0
なんだっけ
四角いパズルのおもちゃで魚とか馬とか作って 彼女が狂い始めるの



107:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 11:43:29.86 ID:w+45RhpM0
>>104
リンフォン
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4586641.html




105:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 11:43:14.41 ID:ZL56R4Xx0
おつかれさま、なんかは怖いってか印象的
ああいうのは発想の勝利だと思う
http://occultan.com/?p=227



116:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 11:48:16.75 ID:hIWQR27r0
幽霊とかじゃなくて頭がおかしい奴のこえー系の話くれ



127:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 11:54:16.99 ID:EBW+lI5p0
>>116
これとか?
35 :もしもし私、名無しさん:2007/08/14(火) 10:38:56 ID:oPg8yp03
みんな人形って洗ってやったりしてるの?
最近臭いが気になるんだが


36 :もしもし私、名無しさん:2007/08/14(火) 10:59:33 ID:7BmddTpa
>>35
ソフビやガレキは洗わんだろw ラブドなら一緒に風呂入るけどw


37 :もしもし私、名無しさん:2007/08/14(火) 11:03:06 ID:oPg8yp03
しかも髪ブラッシングしてやったらゴッソリ抜けた…もう駄目かもわからんね


41 :もしもし私、名無しさん:2007/08/14(火) 13:48:56 ID:oPg8yp03
目玉が落ちた…大きくて可愛い目だったのに…
でも、もっとコロンって感じかと思ったけど、腐った柿が枝から落ちる様だった


42 :もしもし私、名無しさん:2007/08/14(火) 14:29:32 ID:7BmddTpa
>>41
本当に人形なんだろなあ?


48 :もしもし私、名無しさん:2007/08/14(火) 14:56:01 ID:oPg8yp03
うるせえ!ああああ臭いとれねえ!!!ちくしょう!ちくしょうちくしょうちくしょうちくしょう



120:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 11:49:33.89 ID:7jNxHSJR0
毎日夢の中で追いかけられて襟足をつかまれると云々っていう話が
何種類もあって面白かった気がするんだけど詳細が思い出せない



125:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 11:52:03.40 ID:w+45RhpM0
>>120
確かタイトルそのものが自己責任だったと思う
自己責任
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4690610.html




128:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 12:00:56.17 ID:7jNxHSJR0
>>125
ありがとうまさにそれだった
ヤマニシさんとか山の測量とか同じ話が何個もあるところが怖くていいな

あとテンソウメツとかもなんか好き



126:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 11:53:55.97 ID:sAddBVfOO
裏S区
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4632596.html


くねくね
https://恐怖の泉.com/kaidan/176wa.html


ヒサルキ
https://matome.naver.jp/odai/2137404810819717501


悪皿
http://occult4cica.blog50.fc2.com/blog-entry-223.html

タコ部屋から逃亡してきました
http://blog.livedoor.jp/blog_ch/archives/50908673.html

ポストに変な手紙が入ってた
http://chikatomo.doorblog.jp/archives/30430652.html

あたりは出たかな



135:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 12:07:37.47 ID:N1c+k2Xw0
異次元系が怖い。
きさらぎ駅とか、いつもいくバーのエレベーター降りたら光景が違うとか。
いつでも起こりそうなかんじがして幽霊系より怖い。



141:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 12:11:51.35 ID:XZdzDA250
>>135
きさらぎ駅とかみたいなのは嫌だけど、新興宗教施設の地下にあるわっかを通ったら、
いつのまにか異世界の、全く別人になっていたって話はちょっと憧れる
ヤクザの使いっ走りが、死体を地底人の餌にしにいく話とか 
旅行に行った人が行方不明になって、だるまにされる話とか 
ああいう身近な別世界は怖いなあ



155:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 12:20:33.59 ID:diUWT0Pl0
>>141
地下のまる穴
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4589017.html






158:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 12:21:14.19 ID:dkJwBITx0
イギリスデイリーメールによると、ロシアのシベリア地方に住む19歳の少女
Olga Moskalyovaさんが釣りをしている最中に、
ツキノワグマに食われて死亡したとのこと。

熊に襲われている最中に3回、母親に電話して
「今、熊に食べられてるの!!痛い!!助けて」
などと助けを求めたそうですが、

母親は 「また娘が大げさな嘘をついてるわ」と
取り合わなかったとのことです。

しかし、熊の鳴き声と咀嚼音が電話から聞こえたため母親はびっくりして
自分の夫に電話をしましたが、なんと娘と夫は一緒に釣りに来ており
夫は娘より前に熊に食われて死亡していたため電話に出ず、
母親は警察に通報しましたが救助は間に合わなかったそうえす。

娘は最後まで母親との電話を切らず、最後の言葉は

「お母さん、こんどは子供の熊が三匹来てまた私を食べてる・・・」

「お母さん、もう痛くなくなった・・ 今までごめんなさい。 ママ愛してる・・・」

だったそうです。

熊に食べられて死亡した Olga Moskalyovaさん
158_1
http://www.nownews.com/2011/08/18/334-2736121.htm



165:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 12:26:13.94 ID:EBW+lI5p0
>>158
こりゃグロイな…



161:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 12:22:51.25 ID:O8jjEzxS0
首都高の下にある旧日本軍の坑道に入ってくヤクザの話は
結構面白い



309:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 14:11:29.96 ID:cAEzI6WD0
>>161
kwsk



313:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 14:13:14.87 ID:O8jjEzxS0
>>309
見つけた
「地下の井戸」だ
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4589715.html




170:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 12:29:36.26 ID:MY8EjBPH0
登山中に死んだ家族の父が遺していったビデオの音声が変わってる奴
ビデオレター
会社の同僚が亡くなった。
フリークライミングが趣味のKという奴で、
俺とすごく仲がよくて、家族ぐるみ(俺の方は独身だが)での付き合いがあった。
Kのフリークライミングへの入れ込み方は本格的で、
休みがあればあっちの山こっちの崖へと、常に出かけていた。

亡くなる半年くらい前だったか、急にKが俺に頼みがあるといって話してきた。
「なあ、俺がもし死んだときのために、ビデオを撮っておいてほしいんだ」
趣味が趣味だけに、いつ命を落とすかもしれないので、
あらかじめビデオメッセージを撮っておいて、
万が一の際にはそれを家族に見せてほしい、ということだった。

俺は「そんなに危険なら、家族もいるんだから辞めろ」といったが、
「クライミングをやめることだけは絶対に考えられない」とKはきっぱり言った。
いかにもKらしいなと思った俺は、撮影を引き受けた。

Kの家で撮影したらバレるので、俺の部屋で撮ることになった。
白い壁をバックに、ソファーに座ったKが喋り始める。
「えー、Kです。このビデオを見てるということは、僕は死んでしまったということになります。
○○(奥さんの名前)、××(娘の名前)、今まで本当にありがとう。
僕の勝手な趣味で、みんなに迷惑をかけて、本当に申し訳ないと思っています。
僕を育ててくれたお父さん、お母さん、それに友人のみんな。
僕が死んで悲しんでるかもしれませんが、どうか悲しまないでください。
僕は天国で楽しくやっています。
皆さんと会えないことは残念ですが、天国から見守っています。
××(娘の名前)、お父さんはずっとお空の上から見ています。
だから泣かないで、笑って見送ってください。ではさようなら」

もちろん、これを撮ったときKは生きていたわけだが、それから半年後、本当にKは死んでしまった。
クライミング中の滑落による事故死で、
クライミング仲間によると、通常、もし落ちた場合でも大丈夫なように、
下には安全マットを敷いて登るのだが、このときは、その落下予想地点から
大きく外れて落下したために、事故を防ぎきれなかったのだそうだ。

通夜、告別式ともに悲壮なものだった。
泣き叫ぶKの奥さんと娘。俺も信じられない思いだった。まさかあのKが。

一週間が過ぎたときに、俺は例のビデオをKの家族に見せることにした。
さすがに落ち着きを取り戻していたKの家族は、
俺がKのメッセージビデオがあるといったら、是非見せて欲しいと言って来たので、
ちょうど初七日の法要があるときに、親族の前で見せることになった。

俺がDVDを取り出した時点で、すでに泣き始める親族。
「これも供養になりますから、是非見てあげてください」とDVDをセットし、再生した。

ヴーーーという音とともに、真っ暗な画面が10秒ほど続く。
あれ?撮影に失敗していたのか?と思った瞬間、真っ暗な中に突然Kの姿が浮かび上がり、喋り始めた。
あれ、俺の部屋で撮ったはずなんだが、こんなに暗かったか?

『えー、Kです。このビデオを・・るということは、僕は・・んでしまっ・・いう・・ります。
○○(奥さんの名前)、××(娘の名前)、今まで本・・ありが・・・』

Kが喋る声に混ざって、さっきからずっと鳴り続けているヴーーーーーーという雑音がひどくて、
声が聞き取りにくい。

『僕を育ててくれたお父さん、お母さん、それに友人のみんな、
僕が死んで悲しんでるかもしれませんが、どうか悲しまないでください。
僕はズヴァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア××(娘の名前)、
お父さん死んじゃっヴァアアアアアアアアアアアアア死にたくない!
死にズヴァアアアアアアアにたくないよおおおおヴヴァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
アアアアアア、ザッ』

背筋が凍った。
最後の方は雑音でほとんど聞き取れなかったが、
Kの台詞は明らかに撮影時と違う、断末魔の叫びのような言葉に変わり、
最後Kが喋り終わるときに、暗闇の端から何かがKの腕を掴んで引っ張っていくのがはっきりと見えた。

これを見た親族は泣き叫び、
Kの奥さんは「なんて物を見せるんだ」と俺に掴みかかり、Kの父親は俺を殴りつけた。
奥さんの弟が「K兄さんはいたずらでこういうものを撮るような人じゃない」と、
なだめてくれたおかげで、その場は収まったが、
俺は土下座をして、「すぐにこのDVDは処分します」といってみんなに謝った。

翌日、DVDを近所の寺に持っていったら、
処分をお願いしますという前に、住職がDVDの入った紙袋を見るや否や、
「あ、それはうちでは無理です」と。
代わりに、ここなら浄霊してくれるという場所を教えてもらい、行ったが、
そこでも「えらいとんでもないものを持ってきたね」と言われた。

そこの神主(霊媒師?)によると、Kはビデオを撮った時点で完全に地獄に引っ張り込まれており、
「何で半年永らえたのかわからない。本来なら、あの直後に事故にあって死んでたはずだ」と言われた。



173:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 12:33:37.29 ID:sT84jSJr0
三毛別事件はウィキペディアの文章が怖すぎる
書いた人凄い
http://ja.wikipedia.org/wiki/三毛別羆事件




207:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 13:01:36.49 ID:I6XJSD4QO
何年か前にさんまの番組でやってた狩野英孝の怖い話がすごかった記憶がある



208:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 13:02:39.95 ID:7EVpugr00
>>207
狩野の話だとお守りの中に死ねってヤツ?
育美ちゃんは小学校に上がる前にお父さんを亡くしてしまい
お母さんはその後再婚もせずに働きまくって育美ちゃんを高校はもちろん、大学にまで入れてくれました。

でも、無理がたたって倒れてしまいました。
それでも身体が良くなるとまた働きはじめて、そしてまた倒れて・・・。
そんなことを繰り返しているうちについに起き上がれない身体になってしまいました。
そして自分がもう長くないと悟ったお母さんはお守りを1つ育美ちゃんに手渡し、

「ごめんね育美。ひとりでも頑張るんだよ。
でも、どうしても辛かったり耐えられなくなったらこのお守りを開けなさい」と言いました。

しばらくしてお母さんは亡くなってしまいました。
育美ちゃんはお母さんに貰ったお守りをお風呂に入るとき以外は肌身離さず持ち歩いていました。

あるとき友達(Nちゃん達)とプールに行ったとき更衣室で育美ちゃんのお守りの話になり、
中を見てみようということになったそうです。

最初は断った育美ちゃんも
お母さんが亡くなってからだいぶ経っていたこともあり
まあいいかと思ってお守りの中をのぞいてみました。
するとそこには1枚の紙が折り畳んで入っていました。

なんだこれだけ?と拍子抜けした育美ちゃんが
その紙を取りだして開いてみると。そこには・・・

震えた文字で「育美、死ね」と書かれていました。



215:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 13:06:49.49 ID:I6XJSD4QO
>>208
それだ



216:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 13:08:23.10 ID:7EVpugr00
>>215
あれは確かに強烈だったな
だが怖いとはちょっと違うような感じ




217:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 13:08:44.14 ID:uujqpA+20
ダルマさんじゃないけど風呂系ならこれが一番きつい
風呂の蓋
http://c.m-space.jp/a/child.php?ID=aass01&serial=64543



225:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 13:14:15.20 ID:dkJwBITx0
>>217
ちょっと風呂の蓋と便座外して来る



290:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 13:59:01.82 ID:eTfeKQmH0
高校の頃に聞いた話。
学校の近くの高速が走っていて、そこをまたぐ橋みたいなのがあるんだけど、
たまにそこから落ちて自殺する人がいた。

で、何年か前の先輩でやはりそこで自殺した女の人がいたらしい。

いつもいじめられていたけど、なんかへらへらと笑っていて、
それでいじめっこがますますむかついていじめられの連鎖ですごいことになっていたらしい。
で、その人が自殺した。

死体は車にぶつかってばらばらになってあとでみんなで集めたらしいんだけど、
たまたま顔が車のフロントガラスぶちやぶって生首状態で後部座席に落ちたらしい。
ちょうどチャイルドシートが普及しはじめたころで、その首は幼児の膝にころころっと落ちたらしいんだけど、
その顔は最後まで笑ってたんだって。

それでその笑顔をみちゃった幼児というか子供は、
トラウマになったのか笑顔の他に表情、つくれなくなっちゃっていつも笑ってるらしい。


死ぬまで、長い長い人生が終わるまで、
怖くても哀しくても辛くてもずっとずっとずっと笑ってるって、ちょっと可哀相だなと思った。



294: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 14:01:56.98 ID:eTfeKQmH0
今から5年前、僕がまだ大学生の時の話しです。

当時、東京郊外にあるアパートで一人暮らしをしていて、
寝る時は布団を1組ギリギリ敷けるくらいの狭いロフトで寝ていました。


ある冬の夜の事、いつものようにロフトで寝ていると、ガサガサ変な物音で目が覚めました。

眠い目を擦り、ロフトから顔だけ出し下の部屋を見てみると、
暗闇の中何かが部屋の中をグルグル動き回ってるのがわかりました。


まだ寝ぼけていたので、最初は犬か猫でも迷い込んで来たのかな?って思っていたのですが、
だんだん目が覚めて来て、そんな訳ないだろ!って気付きました。


ビビリながらも息を潜めてじっと見ていると、目が慣れてきて動いているそれが何かわかりました。

それの正体は5~6才くらいの人間(?)の男の子で、
手首から先が無いのに四つん這いで部屋の中を走り回っていました。

男の子は裸で髪の毛が所々しか生えて無く、良く見ると体に黒い斑点がポツポツと幾つも有り、
ガリガリにやせ細っています。


僕はあまりの出来事に恥ずかしながら思いっきり
「ギャー!!!」と悲鳴をあげ、喚き散らしてしまいました。


男の子はゆっくりこちらを見ると「アァー…ゥアァー…」と言いながら、
凄い勢いでロフトの下へ来て、こちらに向かってジャンプし始めました。


さすがにロフトまではジャンプしても届かないのですが、
男の子は狂ったようにピョンピョン飛び跳ねています。


僕は後ずさりし、ロフトの隅で枕を抱えガタガタ震えていたのですが、
ふとロフトと下の部屋を繋ぐハシゴが目に入りました。


あのハシゴに気付かれたら終わりだと思い、震えながらもハシゴをロフト側にあげようとしていると、さっきまでジャンプしていた男の子が僕の行動に気付き、
手首から先が無い腕でハシゴにしがみ付いてきました。


この時初めて男の子の顔を見たのですが、目は両目とも黒目が異常に大きく、
上唇が真ん中から鼻まで裂けていました。

黒い斑点は顔にもありました。


299:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 14:06:13.37 ID:eTfeKQmH0
僕はハシゴから男の子を振り払おうと、ハシゴを上下に揺すったのですが、
男の子は腕を絡めつけ中々離れません。

僕はあまりの怖さに力が抜け、手が滑りハシゴを下の部屋に落としてしまいました。

ガタン!!という音が響き、思わず目を閉じてしまいましたが、
恐る恐る目を開けてみると男の子はどこにもいません。

僕は何が何だかわからず呆然としていると後ろから「キキキ…」と声がし、
ビックリして振り返るといつの間にか後ろに男の子がいて、
黒い目を光らせこちらを見てニタニタ笑っていました。

驚きのあまり僕はロフトから転がり落ち、体を強打したにも関わらず、
急いで起き上がり玄関へ向かって猛ダッシュしました。

その後、近くに住む友人の家まで行ったのは覚えているのですが、
気が付くと病院のベッドで寝ていました。

友人曰く、夜中にインターホンが何度も鳴り僕が「助けて!ヤバイ、助けて!」と叫んでいるので、
何事かと思い玄関を開けると僕が血だらけで座っていたそうです。
僕は友人の顔を見るなり気絶してしまったらしく、友人は救急車を呼び、
僕は病院に運ばれそのまま丸一日寝ていたらしいです。

僕は幸い右手を捻挫しただけで、後は細かい擦り傷程度でしたが、
医者や友人に事の経緯を話すと、頭を打ったんじゃないかと思われ何度も検査されました。

アパートには友人に行ってもらい入院用の着替えなどを取ってきてもらったのですが、
ハシゴが落ちていただけで何もいなかったと言っていました。

僕もあれが現実とは思えず、夢でも見ていたのだろうと思う事にしました。
今でもそう思っています。というか思いたいです。
ただその事件後半年くらい背中に黒い斑点がポツポツ出てきましたが…。




298:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 14:05:28.38 ID:O8jjEzxS0
本気で死体の処理方法を聞いてるヤツあったよな
死体の処理方法。
http://occult4cica.blog50.fc2.com/blog-entry-41.html



349:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 14:49:14.75 ID:eTfeKQmH0
446 名前:山師さん@トレード中[] 投稿日:2010/01/14(木) 20:42:59 ID:IRhGYvfh0
いまから某電車に特攻してくる・・。
もし、電車今日から明日にかけてとまったら俺だとおもって
28院卒童貞 JAL株で3020万失いました・・・。

夢も希望ももうないです・・。さっき飛び込もうとして怖くなって
アパートに帰ってきた・・。まじで支援しない政府本気で恨みます・・。

みんな来世であおう


243 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:10/01/15(金) 23:29 ID:???
こいつマジで死んだんだな。昨日ネタとか通報とかいったやつのろわれて
あの世に引っ張られるかもな・・。

京成本線【列車遅延】京成成田?空港第2ビル駅間で人身事故

京成本線【列車遅延】京成成田?空港第2ビル駅間で発生した人身事故の影響で、
現在も列車に遅れが出ている。
死亡したのは28歳都内在住の男性。 身元は現在調査中だが、所持品の中に
夢も希望ももうない。航空関連株で損失を抱えたため、最後に飛行機が見える
ところで死にたいとの内容の遺書を所持していた。(1/14 22:18)



402:
!graduate:2011/12/12(月) 18:09:53.92 ID:5oLhpEO60
昔見たスレで、バスにおばあさんとシルクハットの人が乗ってて
どうのって子供が書いたみたいな文章のやつ。あれ怖かった。



404:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 18:14:21.71 ID:SLIxI7SD0
>>402
たしか神奈川の話だよな



405:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/12/12(月) 18:19:29.02 ID:7jNxHSJR0
>>402
全く意味が分かりません かな
これも本人とその友達っぽいやつの2種類あるのが面白い
全く意味が分かりません
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4589038.html