幼馴染「俺くん次の土日暇?」 俺「暇だけど……」
俺「俺なんかとじゃなくて友達と行けばいいだろ」
幼馴染「何言ってんの、俺くんも友達じゃん」
俺「……」
幼馴染「これ観ようよ。前に俺くんが面白いって言ってた映画の続編」
俺「えっ……」
幼馴染「見てみたらやっぱり面白かったよ。俺くん昔から映画のセンスいいよね」
俺「……」
幼馴染「あー面白かった。コメディなのにまさか泣けるとは思わなかったね」
俺「……そうだな」
幼馴染「ねぇこの後さ、時間空いてる?」
俺「えっ」
幼馴染「妹の誕生日でさ、帰りに買い物したいんだよね」
俺「そんなに時間かからないならいいけど」
幼馴染「ありがとう、予約してあるものを取りに行くだけだからすぐ終わるよ」
俺「いいよ、たかが10分ぐらいだし」
俺「ところで何買ったんだ?」
幼馴染「んー、料理道具。前に欲しいって騒いでたから」
俺「そうか」
俺「?」
幼馴染「中3の時にさ、俺くんに漫画借りたじゃん? ほら長期入院するからって」
俺「あぁ…そういえばそうだったな」
幼馴染「あの後受験やら何やらでバタバタして返し損ねちゃって、もう10年近く前だけど今返すよ!」
俺「えっ?! いいよ別に」
幼馴染「良くない! 今日も映画や買い物付き合ってもらったし、お礼したいから」
幼馴染「今親いないからそんな固くならなくてもいいよ。それに昔は何回も来てたじゃん」
俺「そ、そうだったっけ……(親いないのか……)」
幼馴染「漫画、部屋にあるから一緒に来て。見せたいものもあるし」
俺「あ、うん……(そういえばこの家階段やたら急だったな。懐かしい)」
俺「そうだな…(小綺麗な部屋だな。几帳面なのは昔から変わってないな)」
幼馴染「あの時は宿題ぐらいしか心配事なかったし、みんなで遊び回ってたよね……楽しかったな……」
幼馴染「……ねぇ、まだ夕方だし少し話そうよ。ベッドしか座るところないけど」
俺「え、あ、あぁ……(ベッドって幼馴染の隣じゃねーか……)」
俺「え?! いや、その……」ドキドキ
幼馴染「久しぶりだよ。俺くんがそうやって感情的になってるのを見るの」ニコッ
俺「そ、そうか?(くそ、こいつやっぱり近くで見ると美人だな……)」ドキドキ
俺「あ、えっ!? ご、ごめん……」
幼馴染「フフ、押し倒されるのかと思っちゃった」
俺「(あーもうダメだ理性限界)」
俺「幼馴染!」ガッ
幼馴染「どうしたの俺くん? 肩なんかつかんで」
俺「俺……実は……」ドキドキ
幼馴染「ちょ、痛い……!強く掴みすぎ」
俺「あ、ご、ごめん……」パッ
俺「お、俺……中学、いや小学校の時から……幼馴染のことが好きだったんだ!」
幼馴染「!! 俺くん……!」
幼馴染「俺くん……」
俺「ごめん、キモいよな」
幼馴染「そんなことないよ……だって同じ気持ちだから」
幼馴染「俺くん……今日うち親がいないって言ったよね」
幼馴染「俺くんのお母さんには今日はうちに泊まるって連絡しておいたんだ」
幼馴染「言いたいこと、わかるよね……」
幼馴染「わっ、結構乱暴なんだね」
俺「あ、ご、ごめん」
幼馴染「いいよ、初めて人に押し倒されたからびっくりしちゃった……」
幼馴染「いいよ、来て……」
俺「(くっ、キツい……)」
幼馴染「あぁっ……」
俺「ごめん、痛い?」
幼馴染「いいよ、大丈夫……俺くん……好きだよ……」
俺「幼馴染……!」
俺「キ、キス、していいか?」
幼馴染「うん……」
俺「(幼馴染が俺の事好きだったなんて……一晩ともにした今でも信じられない)」
幼馴染「……」スヤスヤ
俺「(この寝顔が俺のものだなんて、10年前では妄想の中だけだったのにまさか現実になるとは……人生って分からないもんだな)」
俺「……ムニャムニャ」
幼馴染「俺くん、起きてよ」
俺「うーんもう少し……」
幼馴染「寝てる場合じゃないよ」
俺「え~……?」
幼馴染「だって俺くん今から僕に殺されるから」
俺「!! 身体が……」
幼馴染「ガムテープと縄でキツく縛ってあるからもがいたって無駄だよ」
俺「な、なんで……?!」
幼馴染「やっぱり忘れてるんだね。10年前のこと」
幼馴染「そう。10年前の、中学生最後の夏休み」
俺「!!(まさかアレか?いやでも、そんな)」
幼馴染「やっと思い出したみたいだね。所詮その程度ってことか」
俺「えっ????!!」
幼馴染「そう。お前はそれを知らなかった」
幼馴染「本当はあの時漫画なんて借りてないし、そもそも僕は誰にも会ってないんだよ。昨日はそれすらも忘れてることに驚いたね。」
俺「……(じゃああれは誰に貸したまま帰ってこなかったんだ……)」
俺「……」
幼馴染「夏休みが終わる一週間前。お前は僕の家に忍び込んだはずだ」
俺「!!」
幼馴染「そしてあろうことか僕を襲おうとした」
俺「お、幼馴染は家にいなかったんだろ?! 襲えるわけがないじゃないか」
幼馴染「いいや、あの日無人であるはずの僕の部屋にいたのは妹だ」
俺「いもうと!!??!」
俺「そんな……」
幼馴染「暗かったから見えなかったんだろうな。妹は髪の毛も長くなかったし、背丈もそんなに変わらなかったからな」
幼馴染「お前に暴行された妹は、暗闇の中隙を突いて必死に逃げた。だが階段を踏み外してしまったんだ……」
俺「馬鹿な、証拠も無いのに……」
幼馴染「最初はただの事故だと思ったさ。だが部屋にこれが落ちてたんだ」
俺「……?」
幼馴染「お前が持ってた携帯のストラップだよ!」
幼馴染「いいや、それはない」
幼馴染「僕は部屋に人を呼んだあとは毎回隅々まで掃除してたんだよ」
幼馴染「しかもベッドの脇という、掃除機をかけるときにすぐ見えるような場所に落ちてたんだ」
俺「でもそれだけじゃ証拠にはならないだろ!」
幼馴染「そうだ。ストラップぐらいじゃ証拠不十分で警察は動いちゃくれない」
幼馴染「だからお前のことを監視することにした。高校は離れたが、幸いお前は実家が近くだし転校の心配は無いからな」
幼馴染「そうだ……お前が受ける大学を僕も受けたんだ。結局国立じゃなく第5志望の私立大になったが、お前の監視さえ出来ればどうでもよかった」
俺「うっ……」
幼馴染「また親しくなれるかどうか不安はあったが、お前は友達が少なかったから心配要らなかった」
俺「うぅ……」
幼馴染「妹は全寮制の別の学校に通ってたんだよ。夏休みに帰ってきていたのさ」
俺「そんな……」
俺「ま、待ってくれ!」
幼馴染「いいや待つもんか。この包丁で肺に穴を開けて、苦しみ抜いてから死んでもらう」
幼馴染「昨日買ったばかりの包丁だ。切れ味は保証するよ」
幼馴染「……なんだ」
俺「殺すなら昨日殺せば良かっただろ? ヤラせてくれたってことはやっぱり俺の事好きなの?」
幼馴染「……」
了
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コメント一覧 (11)
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- 2020年01月18日 06:23
- ホモだろ→ダーク系かよ→やっぱホモ
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- 2020年01月18日 06:39
- 良いケツ末ですね
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- 2020年01月18日 07:45
- 上司「俺くん次の土日暇?」
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- 2020年01月18日 08:41
- >>4
めちゃくちゃ忙しいです
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- 2020年01月18日 08:21
- どうせホモだろと思ったらやっぱりホモだった
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- 2020年01月18日 08:34
- ヤンホモ
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- 2020年01月18日 17:40
- つまりボーイッシュ妹を死なせたってわけ?
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- 2020年01月18日 21:26
- ホモ世で勃った一つの イチモツ握りながら
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晒し続ける姿は 勇気という名の不貞
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- 2020年01月18日 23:45
- ホモで喜んでるのってネタじゃないのか。
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- 2020年01月20日 00:06
- まホ壊